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アイデンティティ・クライシス。崩壊の対策

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アイデンティティ・クライシスに対処する④

皆さん、こんにちは。前回は、アイデンティティ確立に欠かせない他者に対するメンタライゼーションの重要性をお話してきましたね。しっかりと確認してこれからの内容も読み進めてくださいね。

アイデンティティコラムも今回で4回目になりましたので、アイデンティティが持てない原因を改めて確認しておきましょう。原因には「①実は相手のことをあまり見ていない」「②そもそも自分のことをあまり知らない」「③人生のできごとを自分なりに整理できていない」の3つがありましたね。

今回は、アイデンティティが持てない原因の1つ「そもそも自分のことはあまり知らない」の対処法として、自分へのメンタライゼーションをついてごく簡単にお話していきます。「アイデンティティが確立しない…」「アイデンティティが拡散しそう…」など、アイデンティティ・クライシスの状態で悩んでいる方は、これを読んで、相手との関係性の中で自分らしさを見つめなおしてみてくださいね。生き生きと過ごせるきっかけになると思います。

 

相手だけでなく、自分にも関心をむける

前回は相手へのメンタライゼーションでしたね。相手へのメンタライゼーションももちろん大切なのですが、そればかりしていると「気を遣い過ぎてしまい疲れてしまう・・」などのデメリットの存在もあります。また、このような気遣いからストレスがたまり、

「この人との関わりはこれでよかったのだろうか?」
「このような振る舞い方でよいのだろうか?」
と考えすぎてしまう場合があります。

アイデンティティのコラムを読んでくださっている人の多くは、対人関係において気を遣い過ぎてしまう人も多いのではないでしょうか。対人関係を通して、自分を見つめ直すという点は非常に大切ですが、あまり過剰にやり過ぎるのも禁物です。あなた自身も大切にしてください。そこで相手に行っていくのと同時に、自分へのメンタライゼーションをすることが非常に重要です。

 

アイデンティティを見つめ直すコツとは

それでは、自分へのメンタライゼーション、どうしたらよいのでしょうか?

これも相手へのものと同様に簡単です。皆さんが何気なく体験している様々な状況について、自分の考えや感情に焦点をあてて、その時

「自分はどう思っていたのか?」
「どう感じていたのか?」
という点を思い返してみるということになります。

それでは早速ですが、少し練習してみましょう。この人自身の感情や考えの面に焦点をあてて、箇条書きで書き出してみてください。もちろん推測があってかまいませんので、できるだけたくさん書いてみてください。

回答のコツとしては、
A)何に困っているのか?
B)なぜそれに困ってしまう?
という2点で考えてみていただけると思います。

 

<練習問題>
1.私はいつも対人関係で頑張ってしゃべってしまうし、食事の誘いにもノーと言いにくい。一生懸命ついていってしまう。そんな感じを繰り返していると家に帰るとどっと疲れてしまう。

(回答欄)
1-A

1-B

2.仕事では上司にとても期待されている。そのため仕事をバリバリこなしていけるようにならなければならない。しかし最近、労働時間が長くて体が疲れてきた。

(回答欄)
2-A

2-B

いかがでしたでしょうか?回答例です。

 

(回答例)
1-A.(何に困っている?)
「あまり得意でないことも無理してやってしまう」

1-B(どうしてそれで困ってしまう?)
「ほんとは行きたくなかったけど嫌われたくなかった」
「もしかしたら過剰に気を使いすぎているのかもしれない」

2-A (何に困っている?).
「ほんとは身体が疲れているのに、仕事をしてしまう」

2-B(どうしてそれで困ってしまう?)
「期待されなくなってしまうことが怖い。そのため無理してついていかないと」
「失敗してしまったら、相手にどう思われるかが怖い。それも無理してしまう」

 

自分を大切にアイデンティティ確立を!

練習問題はいかがでしたか。みなさんも似たような状況を体験したことはおありかもしれません。意外とこのような状況では、自分のことに焦点が当たることはあまりなく、後回しになってしまいます。そのため後からどっと疲れが出てきたり、もっと悪い状況になるとメンタル面での不調、アイデンティティ拡散につながる場合もあります。

しかし、必ず私たちそれぞれがしている行動の背景には、私たちの心が存在します。その私たちの心の声によく耳を傾けてもらえると、自分についての気づきが得られることがあります。

「相手との関係の中でこそ、自分を大切に」
私たち現代人は非常に多忙で、よく自分のことを後回しにしてしまいがちです。1日の終わりでもいいので、モヤモヤしたような出来事に対して、自分はどのように感じていたのかという点を振り返ってみてはいかがでしょうか。それによって様々な相手との関係性の間においても自身のアイデンティティを見つめ直すことができるはずです。

次回はアイデンティティコラムでは、アイデンティティが持てない原因の1つ「人生のできごとを自分なりに整理できていない」の対処法として、自分の経験を整理していくという作業を行います。次回も楽しみにしていてください!

★ アイデンティティ・クライシスが起きる状況の1つを知ろう
★ 自分のアイデンティティも大切にしましょう
★ 相手との関係性から自分のアイデンティティを見つめ直そう
★ アイデンティティ・クライシスから自分のアイデンティティを見つめ直そう

コミュニケーション講座


自分へのメンタライゼーションも大切にしましょう。