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妬みや嫉みの心理とは上手く付き合おう!

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妬みや嫉みの心理とは上手く付き合おう①

妬みや嫉みの心理を専門家が解説!

みなさんはじめまして!

コラム担当 兵働
出典担当  橋爪です。

私たちは臨床心理士として精神疾患を抱える方へのカウンセリングや精神保健に関する活動を行っています。

現代社会に生きていると他人に“妬みや嫉みの心理”をもってしまうことは多々あります。その妬みや嫉みなどの嫉妬によって人生をダメにしてしまうことさえあるため、他人への妬みや嫉みの心理とうまく付き合うことが人生にとって重要事項ともいえるでしょう。
当コラムでは「妬み」について正しい知識を全5回のコラムで解説していきたいと思います

 

心理学では妬みと嫉妬は違う?

「妬み」という言葉を聞くと同時に「嫉妬」という言葉も頭に浮かぶ人が多いのではないでしょうか?一般的には、いずれの言葉も相手に対して羨ましいと思う気持ちや悔しさ、怒りなどを向ける意味と思われており、意味を区別することはあまりありません。

しかし、心理学の世界では「妬み」と「嫉妬」を近い概念としながらも、意味を分けて考えています。大きな意味の違いは感情の強さがあげられます。「妬み」よりも「嫉妬」の方が激しい感情とされており、「嫉妬」はその感情の激しさゆえに他者に対して攻撃してしまうことさえあります。

そのため、対人関係や恋愛で生じた場合「嫉妬」という言葉を使い、仕事や物質的なもので生じた場合に「妬み」という言葉を当てはめやすいのです。

このように、心理学の学問上は「妬み」と「嫉妬」の意味を区別していますが、一般的には厳密に意味を分けて使用されているわけではありません。今回のコラムでも「妬み」という言葉の中に「嫉妬」という意味を含めて扱っていこうと思います。

 

妬みや嫉みの心理とは?

「妬み」「嫉み」の心理は他人と自分の状況を比べた時に生じるもので、自分の置かれている状況が他者よりも“劣っている”と感じた時に、「妬み」「嫉み」という心理が沸き起こってくることがあります。

例えば…
・好きな人が他の異性と楽しそうにしてる姿を見た時
・会社の同期が自分より出世した時
・友達が自分より充実した生活を送っていると思った時

このような状況の時に、妬みや嫉みの心理が起こりやすいと思います。また、近年の研究では妬みや嫉みの心理をもちやすい人の傾向もわかってきています。

坪田の2002年の研究では、自尊感情と嫉妬感情の関連を、自尊感情をレベルと安定性とに分け検討しています。その結果、自尊感情の不安定な者ではレベルによる違いはなく、安定している者においてのみレベルの低い者のほうが高い者に比べ嫉妬を強く感じるということがわかりました。

この研究では、自尊心が低い人つまり、自分のことを受け入れられていない人の方が、妬みや嫉みの心理をもちやすいという結果が示されています。

そもそも妬みや嫉みとは、どんな人でも感じてしまう心理です。そのため、多少の妬みや嫉みは仕方のないことなのかもしれません。しかし、妬みや嫉みがあまりにも強すぎると様々な悪影響が出てしまうこともあるのです。

それでは、妬みや嫉みによる悪影響とは、いったいどんなことでしょうか。

 

妬みや嫉みの深刻な問題とは?

例えば、妬みが強くなると他者に対する怒りも増してきて、直接相手を攻撃してしまうことがあります。悪口を言ったり、いじわるをしてしまうことです。

これによって一時的に妬み感情は落ち着きますが、周囲の人からはあまり良く思われませんしその後の対人関係に深刻な問題を残してしまう可能性があります。結果的にまた妬みの種を自分で蒔いてしまっていることになってしまいます。また、妬みを外に出さずにずっと自分の中に溜め続けてしまうのも問題です。

妬みや嫉みの心理には、不安や恐怖といった様々な不快な感情が含まれています。そのため、妬みや嫉みの心理をもちやすい人は、不快な感情にさらされることが多く、うつ症状が現れたりパーソナリティ障害の症状を強めてしまったりする可能性があります。

 

妬みや嫉みの心理傾向を簡単診断!

ここで、最も手軽で客観的に自分の妬みや嫉みの感情を把握できる方法として「妬み傾向テスト」をやってみましょう。

自分が妬みや嫉みの心理をもちやすいかどうかは、なかなか自分自身ではわからないものです。なぜならば、妬みや嫉みの心理を抱いている時にはその感情に巻き込まれている場合が多く、自分を客観的に見ることが難しいからです。まずは、自分の妬みの心理傾向を客観的に把握して自己理解を深めていきましょう!

あなたの妬みや嫉みの心理傾向は?

10点~20点 :今の妬み・嫉み傾向は低いです。
他人がうまくいっているところを見ても、妬むことはあまりないと思います。妬みの感情が現れたとしても冷静に自分の感情を受け入れて、その妬みをバネにしていくと良いでしょう。

21点~30点 :今の妬み・嫉み傾向は中程度です。
他人がうまくいっているのを見ると、妬みの感情が現れることがあります。妬みを他者に攻撃的に向けないように気をつけましょう。他人と比べすぎず、自分なりの目標を持って生活すると良いと思います。

31点~40点 :今の妬み・嫉み傾向は高いです。
妬みの感情に圧倒されてしまい、他者に怒りをぶ:けたり、意地悪をしてしまうことがあるかもしれません。感情をコントロールする訓練が必要でしょう。

心理テストの結果を確認してみていかがですか?「意外と高くなかったな」と思う人もいれば、「予想よりもかなり高かった…」と落ち込んでしまった人もいるかもしれません。この心理テストの結果はあくまで「今」のあなたの妬みの心理傾向を示してします。ですから、環境が今と変わったり、改善しようと意識したりトレーニングすることで、この心理傾向は変わっていきます。

 

妬みやすくなる3つの原因

それでは、妬みやすくなる特徴や考え方から、妬みが発生する原因を考えていきたいと思います。以下に妬みやすくなる原因を3つ紹介したいと思います。

① 自分に自信がない
自分に自信がないと周りの言動や評価に対してとても敏感になります。そのため、他者が成功したりうまくいっていることを認識すると、自分の存在価値が低くなってしまう恐怖を感じてしまうために、妬みが沸き起こってしまいます。

② 他人と比較してしまう
人間は他者と比較することで、自分の存在を確かめる生き物です。しかし、他者と比べすぎてしまうと妬みを強めてしまう原因になります。自分の状況よりも他人が良い状況であることを認識してしまうと、妬みの感情を誘発しやすくなるからです。

③ 感情に流されやすい
妬みには様々な感情が含まれています。特に、悔しさや羨望、怒りを強く感じることが多いです。そうした感情がうまくコントロールできず、流されてしまうとますます妬みを強めてしまう原因になります。

 

妬みや嫉みの心理と上手に付き合おう

このように、「自信が無い」「他人と比較してしまう」「感情に流されやすい」が原因となることが多いようです。次回以降は原因の対処法ついて考えていきます。内容は以下の通りです。

コラム2 妬みや嫉みの心理を良いパワーに変えるコツ
コラム3 妬みや嫉みの意味とは?3つの対処法で克服
コラム4 妬みや嫉みを克服!アンガーマネジメント

妬みや嫉みの心理を抱いてしまうことは人として当然のことです。しかし、妬みや嫉みの心理が強すぎてしまい他者を攻撃してしまったり、自分自身を傷つけてしまうのは問題です。そうした妬みや嫉みの心理をうまくコントロールして、日常生活をより良いものにしていきましょう!

次回のコラムは、妬みやすくなる原因の一つ目「自分に自信がない」の対処法をご紹介します。次回もお楽しみに!

★ 妬みや嫉みの心理は誰でも抱く心理
★ 妬みや嫉みは深刻な問題を引きおこす事がある
★ 妬み傾向チェックで今の心理状態を確認しよう
★ 妬みやすくなる原因には3つある

 

*出典
・自尊感情と嫉妬の関連性(2002)

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