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恐怖症の対処法!認知のゆがみをまずは知ろう

恐怖症


恐怖症の対処法!10のパターンから考え方のクセを見直す②

コラム①では、恐怖症の原因と解決策をご紹介しました。解決策は「①認知のゆがみを見つける」「②7回唱えるワークでその場に居続ける」「③身体の緊張を緩めてリラックス」でしたね。今回は、恐怖症の解決策の2つ目「認知のゆがみを見つける」についてご紹介します。

認知のゆがみとは?

恐怖経験をすると、そこから認知のゆがみが生まれることがあります。この認知のゆがみを修正する方法に認知療法があります。

認知療法とは、人の認知の偏りを修正することで症状が改善されることを目指す心理療法です。人は成長する中でさまざまな考えの型を作って生活していきます。その考えの型が偏ってしまうと極端な思考になってしまうと言われています。これを認知のゆがみと呼び、このゆがみが何らかの症状につながるとされています。

例えば、
・部活の試合で緊張して得点することができなかった。
  ↓
自分は勝負弱い人間だ

・失恋した。
  ↓
自分はだれからも好かれない

そして、これらの恐怖体験から生まれた認知のゆがみが、日常生活上で行動を変化させる恐れがあります。

例えば、
・受験のとき
「自分は勝負弱い人間だ」

合格する自信がなくなり消極的になる

・新しい恋愛のチャンスが来たとき
「自分は誰からも好かれない」

自分の素直な気持ちを押さえ込み、はじめからあきらめる。

など、認知のゆがみが行動を変化させることがあります。ではその認知のゆがみとはどんなものがあるのでしょうか?

恐怖体験の例を元に恐怖症の対策をする

認知のゆがみは10パターンある!

これまでに認知のゆがみは10パターンあるとされています。その10パターンを例題とともにご紹介します。最後に練習問題があるのでどの認知のゆがみに当てはまるか考えてみてください。

①0か100か思考
→白か黒かという極端な思考
例:テストで90点だったけど100点でなければ0点と同じだ

② ネガティブフィルター
→ネガティブな方に目がいく思考
例:テストで70点だった。30点も減点されてしまった!

③行きすぎた一般化
→個人的なことを一般的なことに置き換える思考
例:テストで90点だった。みんなもいいに違いない

④マイナス化思考
→物事のプラス面は無視し、マイナス面に注目する思考
例:勉強はできるけど、運動ができないから自分はだめだ

⑤結論の飛躍
→根拠のないマイナスな結果を導く思考
例:テストで応用問題ができなかった。このテストはもうだめだ

⑥拡大解釈と過小評価
→実際の出来事より大きく、また小さく評価する思考
例:100点を取れた。でも自分が100点を取れるんだからこのテストは簡単だったんだ

⑦感情的決め付け
→マイナスの感情が現実に起こると考える思考
例:テストの点が悪かった。腹が立ってしょうがない。もう勉強なんてどうだっていい

⑧すべき思考
→なんでも~すべきと考える思考
例:数学のテストで70点だった。数学ではもっと良い点数を取るべきなのに

⑨レッテル貼り
→自分にマイナスのレッテルを貼る思考
例:テストで50点だった…わたしは馬鹿でダメ人間だ

⑩自己関連付け
→ネガティブな出来事が起こると自分の責任だと思い込むこと
例:テストのクラス平均が悪かった。テストの点が40点だったわたしのせいだ

恐怖症の対処を認知のゆがみ10のパターンから考える

練習問題で恐怖症・症状を緩和

以下の状況は、認知のゆがみのどれにあたるでしょうか?10のパターンはそれぞれ関連しあっているので、複数出ているものです。今回は3択の中から一番出ているなと感じるものを1つ選びましょう。

練習問題1
テストの直前に「自分は勝負弱い人間だ」という認知のゆがみがテストに合格する自信を失わせる、消極的にさせる。

①ネガティブフィルター ②すべき思考 ③レッテル貼

 ↓

考えてみましょう

 ↓

 

解答
レッテル貼り
*自分は〇〇な人間だ!どうせ自分は〇〇だから・・・というような表現は典型的なレッテル貼りとなります。そのほかは、白黒思考、過度の一般化などもあてはまりそうです。

 

練習問題2
新しい恋愛のチャンスを前にして「自分は誰からも好かれない」という認知のゆがみが、自分の素直な気持ちを押さえ込む、アクションを起こす前にあきらめようとする 。 

①結論の飛躍 ②すべき思考 ③自己関連付け

 ↓

考えてみましょう

 ↓

 

解答
結論の飛躍
1回の失恋で、誰からも好かれない!と極端な結論を出してしまっています。白黒思考やマイナス化思考も出ていそうですね。恐怖症によくみられる認知の歪みとなります。

 

練習問題3

今度は自分自身の問題で考えてみましょう。

・恐怖心が出やすい場面はありますか
・その場面についてどのような考え方がありますか?
・以下の10個のどれにあてはまるでしょうか?
 複数選択もOKです。

①0か100か思考 ② ネガティブフィルター ③行きすぎた一般化 ④マイナス化思考 ⑤結論の飛躍 ⑥拡大解釈と過小評価 ⑦感情的決め付け ⑧すべき思考 ⑨レッテル貼り ⑩自己関連付け

・あてはまるものがあった場合は、
 改めてその考え方が正しいのか?
 見直してみましょう!

誰にでもある。偏りすぎには注意!

練習問題はいかがでしたか?恐怖を受けた経験から、知らず知らずのうちに自分の中に、認知のゆがみが発生し恐怖症を強めている可能性があります。認知のゆがみは誰しもみんな持っています。しかし、その認知によって自分の本音が言えない、やりたいことが思いっきりできないのは残念ですよね?認知のゆがみがあるからダメなのではなく、偏りすぎには注意が必要です。

認知のゆがみに気づいて恐怖症を緩和する

あなたの認知のゆがみは、10パターンのうちどれにあたるでしょうか?自分はこういう認知のゆがみがあるなぁと気づかれた方は、その思考パターン以外にどんな考え方があるだろう?その考え方は本当にそうだろうか?と振り返って見て下さい。認知のゆがみを意識することで、不安から引き起こされていた恐怖症や困難が変化していくでしょう!

次回は、恐怖症の解決策の2つ目「7回唱えるワークでその場に居続ける」についてご紹介します。

★認知のゆがみ誰にでもある!10パターンの理解で恐怖症を緩和

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*出典・参考文献
竹田 伸也(2012)マイナス思考と上手につきあう 認知療法トレーニング・ブック──心の柔軟体操でつらい気持ちと折り合う力をつける 遠見書房.



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