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ソーシャルサポートの心理的影響!自分が好きになれる?③

ソーシャルサポートの心理的影響!自分が好きになれる?③

コラム②では、ソーシャルサポートの意味や定義について解説していきました。ぜひ、知識として備えておいてくださいね。

今回は、ソーシャルサポートの心理的影響についてご紹介していきます。

自己肯定感が上がる

細田ら(2009)の研究では、中学生305名を対象に以下の3つのソーシャルサポートと自己肯定感の関係について調査しました。

1.道具的サポート
住まいや携帯など必要な物を支援する

2.情緒的サポート
励ます、応援するなど気持ちの面を支援

3.共行動サポート
ノウハウを教えるなどの知識面で支援する

その結果が以下の図です。数字は相関係数といい、数値が大きいほど関係が強いことを意味します。せっかくなので下図の中から数字が大きいものを探してみましょう。

ソーシャルサポート 効果

父親、母親、友人、教師のいずれも情緒的なサポートが自己肯定感を強めている傾向がわかります。特に教師や友人の情緒的サポートが.40**で、父親や母親よりも高い数値が出てていますね。統計的に確実に言えることではないのですが、父親や母親よりも高い数値となっているのがとても印象的です。

仮にご家庭からのサポートが得られなくても、教師や友人など周りの方のサポートを仰ぐと精神が安定しそうです。

褒められることが大切

ソーシャルサポートとして、他人から褒められる経験は「自分はできる!」という感覚を高めることが分かっています。浅沼ら(2018)の研究では、大学生249名を対象にほめられ経験の種類が自己効力感に与える影響を調べました。

その結果が上図になります。このように「能力」よりも「努力」を褒められた方が自己効力感が高まることが分かったのです。能力をほめるとは、「君ならできる」「あなたの助けが必要」など成功を肯定することを言います。一方で、努力をほめるとは、「いつも頑張っている」「真剣に取り組んでいる」など結果ではなく、それまでの流れを肯定します。

日々の努力をほめられることで、自己効力感が身に付き、さらに努力を行うようになると報されています。ただ、能力をほめられる経験がに悪さをするというわけではなく、あくまでも「努力」をほめられた方が効果は高いという結果になります。

いずれにしても、「ほめられる」ことは自己効力感向上に一役かってくれるわけです。

受容感が高まる

ソーシャルサポートの影響について、城(2013)は以下の表のように報告しています。

ソーシャルサポートとは

この結果から、城は
「社会的自己の開示がソーシャルサポートの知覚に影響を及ぼし、ソーシャルサポートの知覚が被受容感に影響を与えていることが明らかにされた。」
と報告しています。

つまり、失恋したことを周囲の人に打ち明けて、ソーシャルサポートを得ることによって、受容感が高まるということです。受容感が高まれば、失恋で受けたショックを受け入れて立ち直ることができます。

何か辛いことが合った時は、周りの人に相談することで落ち込む時期を最小限に抑えることができるかもしれません。悩みを打ち明けられる人と出会えるとgoodですね。

悩みを打ち明けよう

予想以上に周りは助けてくれる

こうした話を聞くと、「ソーシャルサポートによって得られるメリットはわかったけど、相談にのってくれなかったり、サポートしてくれない人もいるでしょ」と思われるかもししれません。

しかし、助けてほしいというアクションを起こした場合、想像以上に相手は自分をサポートしてくれることがわかっています。

ヴァネッサ・ボーンズ(2008)の研究では、大学生53名を対象に町中で見知らぬ人に「携帯電話を貸してください」とお願いしてもらいました。被験者たちは、10人に声をかけても1人しか応じてくれないだろうと予測していたのですが、実際は平均6人に1人のペースで携帯電話を貸してくれたのです。

助けを求めて、見て見ぬふりをされた場合は、それはそれで相手の自由を認めて、他を当たるのが賢明でしょう。6人に相談を持ち掛ければ、最低1人はサポートしてくれます。

研究では、見知らぬ人に助けを求めていますので、友人や家族に相談すればもっと高い確率でソーシャルサポートが得られるでしょう。助けてと言えない、悩みを一人で抱え込んでしまう・・・という人は「苦しい時はお互い様!」という意識を持って、身近に少しずつでも相談を持ち掛けてみましょう。

次回は、ソーシャルサポートの身体的影響について解説していきます。

★ソーシャルサポートは心の安定に欠かせない

人間関係講座

目次

①心理学の定義や効果を概観
②意味と定義をわかりやすく解説
③心理的影響!自分が好きになれる?
④身体的影響!疲労に効く可能性アリ
⑤「コミュニティへの所属」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
細田ら(2009)中学生におけるソーシャルサポートと自他への肯定感に関する研究 教育心理学研究,57,309-323
城 佳子 2013 大学生の自己開示・ソーシャルサポートが被受容感に及ぼす影響の検討 : 被開示スキルとの関連を通して 人間科学研究 34,63 -72 .
浅沼(2018)教師からのほめられ経験・叱られ経験がその後の自己効力感に与える影響 岩手大学大学院教育学研究科研究年報 第 2 巻(2018.3) 49−57