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疎外感と見捨てられ不安の関連・対処法③

疎外感と見捨てられ不安の関連・対処法③

コラム①では、疎外感について概観していきました。今回は「②見捨てられ不安に対処する」について解説していきます。

疎外感 解消

対象となるお悩み
・見捨てられ不安かもしれない
・嫌われてないか確認したくなる
・周りの人が離れていくのが怖い

 

  • 全体の目次
  • 入門①疎外感とは何か?
  • 入門②コミュニティへの所属
  • 入門③見捨てられ不安とは
  • 入門④肯定名人を探す
  • 入門⑤会話力を付けるSST
  • 発展簡易診断とチェック
  • 発展疎外感の4つのタイプ
  • 発展心理学上の意味と定義

具体的には
1,見捨てられ不安と疎外感
2,見捨てられ不安の原因
3,疎外感に対処する方法4つ
4,疎外感と向き合おう

の4つの流れで解説していきます。周りに人がいるのに疎外感を感じるという方は、ぜひ今回のコラムで原因・対処法を学んでいきましょう。

*監修の川島(精神保健福祉士)が動画でも解説しています。
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見捨てられ不安と疎外感

見捨てられ不安とは、臨床心理学の専門的な用語です。「いつかは皆離れていってしまう、仲良い人から見捨てられるのではないか」という不安のことをいいます。

例えば、タナカさんには、付き合ったらばかりの恋人がいたとしましょう。タナカさんはその方が好きで仕方がありません。今日はランチに、今日食べたご飯の話をラインしました。

しかし、夜12時になっても返信がありません。いつもはマメな相手なのに今日に限ってメールがないのです。

見捨てられ不安を解消して孤独感を緩和する見捨てられ不安が強い方は、

・なんで返してくれないの?
・気に障ることを言ってしまった?
・フラれてしまうかも・・・

こんな気持ちがぐるぐる頭の中を周ってしまいます。

そうして、本当に私の事を好きなのか?と何回も確認にしてしまったり、相手に対して攻撃的になってしまったりするのです。

カウンセリングをしていますと、

見捨てられ不安→不安定な人間関係→疎外感→メンタルヘルスの悪化

という一連の循環が見られるのです。

見捨てられ不安の強さは?

見捨てられ不安が強い方は、せっかくコミュニティに所属して友人や恋人ができたとしても安定した関係が築けず、孤独な状況になっているケースがかなりあります。

そこそこ周りに人がいるのになぜか疎外感があるという方は要注意です。

*仲良くなるとなぜか不安になる
*冷たい態度を取られると強い不安に襲われる
*相手の愛情をチェックしたくなる
*関係が崩れるぐらいなら1人の方が楽だ

これらの項目が思い当たる方は、疎外感の根底には見捨てら不安があるかもしれません。

孤独感の原因「見捨てられ不安」の原因

見捨てられ不安の原因

見捨てられ不安が生じやすいのは、中学生以降の思春期以降と言われていますが、中年になるまで長引くこともあります。見捨てられ不安の主な要因は、幼少期の育ち方や環境、愛着などから考えられます。

愛着とは、成長する過程でつくられる情緒的な特別な感情のことです。少し難解に書いてしまいましたが、「大好き」「ホッとする」といった安心感をつくる感情のことをいいます。

人間関係の中で安心感がうまく生成できず育ってしまったことで、自分に対して適切に自己評価ができなかったり、自分を受け入れられないことがあります。

「自分はここに居ていいんだ」「自分は愛されている」という実感を他者に求めることで不安を埋めようとするため、自分と他者との距離が近くなり人間関係が不安定になることがあります。

疎外感に対処する方法4つ

見捨てられ不安は先ほど説明したように生い立ちや家庭環境、愛着が関係していると考えられているため、簡単に対処することは難しいかもしれません。

そのため、次のような方法で見捨てられ不安と付き合っていくことが大切です。

①まずは気が付くこと

見捨てられ不安を持つ方の多くは、そもそも自分の不安に気付いていないことがあります。その結果、感情的に行動をしてしまうのです。

対処としては「あ・・・いま見捨てられ不安が起きているな・・・」と気が付くことからはじめましょう。特にメールの返信がこない、連絡が無い時に出てきやすい感情なので注意して検討してみるといいでしょう。

②すぐに確認するのは控える

見捨てられ不安を感じると、その不安から回避するために周囲の人に過度にチェックをしたり、時には試す、攻撃や衝突を起こすこともあります。

人との距離が近く、人間関係が適切に築けません。

見捨てられ不安を回避する行動が逆に疎外感や見捨てられ不安を強めてしまいます。

気になることがあると深夜に何度も電話したり、納得ができないと何時間も長電話をしたり…他にも心身の危険に及ぶ可能性があります。

人と適切な距離感を維持できる親しい人達とは、人付き合いのルールを作っておくとよいでしょう。特に時間に関すること、連絡の回数などは考えるべきポイントです。

自分を認めて孤独感を改善する

③自分で自分のことを認める

「自分が見捨てられる(た)のではないか」と考えることで、自分らしさを認めることができないことが多いでしょう。

自分の失敗や過ち、抱えている不安も含めて「自分は存在していいんだ」と認めることが必要です。

④心の中の「子どもの自分」を理解

生い立ちや環境、愛着などが影響し「もっと愛されたかった」「愛情が受けられてない」と感じることが見捨てられ不安に影響します。

「自分を独りにしないで!」という心の声です。

子どもの頃に戻って愛情を受けることはできませんが、「自分はこんな風に愛されたかったんだな」「あの時の悲しい気持ち、寂しい気持ちに似ているな」など過去の自分を認めてあげましょう。

心の中の自分を大事にしてあげることも大切です。

疎外感と向き合おう

今回のコラムでは、見捨てられ不安を気づき、疎外感を改善する方法をご紹介しました。

見捨てられ不安は人間関係がうまくいかない人に共通している傾向です。上手に付きあって行けるように4つのステップを大事にしてみてくださいね。

また、もし自分でできないほど見捨てられ不安があるかもしれない・・・と感じる方は臨床心理士か認定心理士のカウンセリングなども検討しましょう。

次回は、疎外感に対処する「肯定名人に甘えてみよう」をご紹介します。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・『パーソナリティ障害とむきあう―社会・文化現象と精神科臨床』林 直樹,日本評論社
・よくわかる臨床心理学  山口 創著 川島書店