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ストレスの発散・解消は認知療法4つの手順

ストレスの発散・解消は認知療法4つの手順②

コラム①では、ストレスの種類やストレスを強める原因やその発散・解消法をご紹介しました。具体的な発散・解消法は「①思考の歪みを修正」「②3つのCを向上させる」「③ソーシャルサポートを活用する」「④自律訓練法で身体をほぐす」「⑤生活習慣を整える」でしたね。今回は、ストレスの発散・解消法の1つ目「思考の歪みを修正」について解説していきます。

ストレス解消!認知療法4つの手順

認知療法とは、アーロンベックやアルバートエリスによって作成された、心の安定を目指す心理療法です。世界的に効果が実証されている療法ですから、ストレスの発散・解消法の基礎としてまずは押さえておきたいですね。

ストレスを軽減する認知療法の手順で行います。

<手順>
1:デイリーハッスルを挙げて点数化する(→1つ選ぶ)
2:
「思考の歪み」をチェックする
3:「思考の歪み」を修正する
4: 改めて点数化をするデイリーハッスルに気付いてプレッシャーを発散

具体的な手順に進むまえに、キーワードとなる「デイリーハッスル」について解説していきます。

デイリーハッスルとは?

デイリーハッスルは、日常生活でおきるイライラやイラっとする出来事です。

例えば

・バスの遅延でイライラした
・彼氏の一言にイライラした
・部下の態度にイラっとした

このように日々何気なく感じているイライラのため、些細な出来事として捉えてしまいです。しかし、デイリーハッスルは、蓄積されていくため放置しておくと大きな心理的ストレスになってしまいます。

認知療法では、このデイリーハッスルを把握していく作業から進めていきます。

1: デイリーハッスルを認識しよう

心理的ストレスを軽減するには、まずはデイリーハッスルに気付き冷静に確認することが大切です。

まずはデイリーハッスルを具体的に上げて点数化しましょう。日々感じていたイライラを可視化することで、デイリーハッスルがどれくらいストレスになっている把握できます。

具体的には、次のように点数化します。

・レポートの提出が間に合わない…8点
・彼女との喧嘩が続いている…8点
・大切な試験が迫っている…10点
・電車の遅延でバイトに遅れそう…5点
・入社面接の日にちが迫っている…10点

点数化ができたら、改善したいデイリーハッスルを1つ選びます。ここでは「レポートの提出が間に合わない」を考えていきます。

2:思考の歪みを確認しよう

さあここで、改めて認知療法の手順を確認しておきましょう。

<手順>
1:デイリーハッスルを挙げて点数化する(→1つ選ぶ)
2:「思考の歪み」をチェックする
3:「思考の歪み」を修正する
4: 改めて点数化をする

ここでは「思考の歪み」をチェックして行きましょう。

さきほど日常のイライラ「デイリーハッスル」を把握しましたが、日々の出来事は捉え方次第で感じ方が変わります。先ほど例であげた「レポートの提出が間に合わない」で見ていきましょいう。

<レポートの提出が間に合わない大学生Aさん>
大学生のAさんは、大学の授業はもちろんゼミやクラブ、バイトと日々忙しく過ごしています。Aさんは何事にも熱心で真面目な性格なため、周囲からの信頼が厚く教授から直々にレポートを依頼されました。Aさんは期日までにできるよう計画的に取り組んでいましたが、保存していたパソコンが突然壊れてしまい、作り直しをしなければならなくなりました。そしてどんなに急いでも、提出日には間に合わないことが分かりました…。

この状況をAさんは次のように考えました。

「レポートが遅れたら、教授からの
 信頼がなくなるにちがいない!」

Aさんはストレスを強く感じています。

心理的ストレスを感じている事例

出来事の捉え方はいろいろありますが、次のような思考がある場合は要注意です。

べき思考
・〇〇すべきだ
・〇〇のはずだ

一般化しすぎる
・みんな〇〇だ
・誰もが絶対○○だ

不安を先取りする
・〇〇になるだろう…
・良くないにちがいない

このような捉え方を「思考の歪み」といいます。

思考の歪みは、完璧主義傾向が強い人に多く、ネガティブな思考や感情を強めるため、ストレスをため込みやすくなります。

Aさんの捉え方も「信頼がなくなるにちがいない!」という、べき思考と不安を先取りする思考になっていますね。

3:思考の歪みを修正しよう

思考の歪みに気付けたら、その思考の歪みを修正していきましょう。

先ほどの大学生のAさんは、レポートの提出が間に合わない状況を「信頼がなくなるにちがいない!」という思考の歪みで捉えていましたね。

このAさんの捉え方をどう思いますか。提出が間に合わないからといって、信頼がなくなるとは限りませんよね。また、提出日が遅れてもいい場合もありますし、教授が他の学生と一緒に作ることを提案してくれるかもしれません。

例えば、レポートの提出が間に合わない状況を、次のように捉えなおしてみましょう。

「提出日遅れはもう取り返せない。できる範囲と対処法を伝えて、教授の意見を聞いてみよう」

ストレスをを感じつつも、気持ちがプラスに向かう様子が感じられますよね。

「信頼がなくなるにちがいない」
  ↓
「今できることを伝えてベストな方法を確認する」

このように、捉え方によってストレスの感じ方は大きく変わってきます。

ストレスは捉え方で変わる

4:改めて点数化してみる

思考の歪みが修正できたら、最後の手順に進みましょう。

思考の歪みを修正した内容について、改めて点数化します。

先ほどの、大学生のAさんはレポートの提出が間に合わない状況を次のように捉えな直しましたね。

「信頼がなくなるにちがいない」
  ↓
「今できることを伝えてベストな方法を確認する」

もう一度点数化すると…

レポートの提出が間に合わない…8点→5点

認知療法の手順を進めるなかでAさんは、ストレスの解消できましたね。

認知療法でストレスを緩和しよう4つの手順で捉え方を修正することで、心理面を安定させてくださいね。

4つの手順でストレスを発散・解消-練習問題

ここでは認知療法4つの手順で、日々のストレスを発散・解消していきましょう!

<手順>
1:デイリーハッスルを挙げて点数化する(→1つ選ぶ)

 

2:「思考の歪み」をチェックする

 

3:「思考の歪み」を修正する

 

4: 改めて点数化をする

 

 

解答例
1:デイリーハッスルを挙げて点数化する(→1つ選ぶ)

・転勤の要請が来ている…7点
・昇給試験が迫っている…6点
・予約した飛行機に間に合わない…8点
・大切な商談前に体調が悪い…9点
・電車の遅延で遅刻しそう…7点

2:「思考の歪み」をチェックする
予約した飛行機に間に合わない
   ↓ 
「何とか乗らなければならない」

3:「思考の歪み」を修正する
「乗らなければならない」
   ↓
「キャンセルして違う方法で向かおう

4: 改めて点数化をする
予約した飛行機に間に合わない…8点→4点

ストレスを上手にコントロール

今回はストレスの発散・解消法として、思考の歪みを修正する認知療法の手順をご紹介しました。いかががでしたか。

まずはデイリーハッスルをしっかり把握するクセをつけましょう。可視化することで、捉え方のクセに気付きやすくなり、冷静に確認し修正することができるようになります。ストレスをいただきやすい思考を上手にコントロールすることで、心理的ストレスを軽減することができますよ。

次回は、ストレスの発散・解消法の2つ目「3つのCを向上させる」について解説します。

★捉え方を修正して 心理的ストレスと 上手に付き合おう!

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