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感受性が強い時の対策「目的本位」に行動する⑦

感受性が強い時の対策「目的本位」に行動する⑦

コラム⑥では、感受性を強みに変える方法をご紹介しました。敏感さのポジティブ面に注目して、上手く活用してみてくださいね。今回は、感受性が強い時の対策「目的本位」について解説していきます。

目的本位に行動しよう

感受性が強くなりすぎる3つ目の原因は「気分に左右される」です。

感受性が高い人は、気分に左右されやすいため「気分が乗らない日は仕事を後回しに…」などそのときの気分で行動してしまう傾向にあります。

「機嫌がいいときは何でもできそう」
「気持ちが乗ってから行動しよう」

など、自分の気分を中心に行動することを、気分本位といいます。

感受性が高い人は自分の気持ちにも敏感なため、「気分が悪いまま行動しても失敗するに違いない」と、なかなか行動に移せない傾向にあります。気分本位は、仕事をはじめ対人関係でマイナスに働くことがあるため対処することが必要です。

このような気分本位の行動を改善するためには、目的本位の行動様式を身につける必要があります。本コラムでは、気分に左右されずに行動する方法として、森田療法をご紹介します。

森田療法の考え方を活かす

森田療法は、”あるがまま”という考え方で、気分本位から目的本位に行動することを目的にしていきます。

では、一つ森田療法を使って、症状を改善させた例を紹介しましょう。平林(2013)は疼痛性障害の患者に対して、森田療法を用いた入院治療の症例を報告しています。

<症例>
・37歳女性
・疼痛性障害、強迫性障害
・両腕の痛みで整理整頓に時間がかかる

この女性は入退院を繰り返す時期もありましたが、入院生活を通じて感じたことを次のように語っています。

・自然に沸き起こる感情を受け入れる
・経過を待つことの大切さ
・一時の気分に囚われず、いかなる感情も受け入れる

森田療法の痛みや不快な思いから逃れようとせず、あるがままに受け入れて自分の生活を送っていく。という態度が治療の効果として表れている例です。

このように、森田療法は一時の気分に左右されず、症状を改善させる方法として注目されています。

目的本位の行動を身に付けるには?

森田療法では、気分本位と目的本位を以下のようにとらえています。

・気分本位
気分は本来思い通りにならないものである。その思い通りにならない気分を重視する生活態度が気分本位。
・目的本位
気分にとらわれないで、目的達成を重視する生活態度。

そして、森田療法では、気分に左右されない目的本位の生活態度が重視されます。気分に左右されず、目的本位の生活態度を身につけることが、高すぎる感受性を調節するうえで有効です。

目的本位の考え方を実践!

それでは、練習問題にチャレンジしてみましょう。以下に感受性が高すぎる人の場面を挙げるので、考えてみてください。

練習問題
<事例:Cさん(会社員 事務職)>
・相手の気持ちには人一倍敏感
・遠慮がちな性格

Cさんは事務職で働いていますが、感受性が強く相手の感情をすぐに察知する能力が高いです。それゆえに依頼したい仕事も、相手が忙しかったり、引き受けにくい仕事だとわかると、「相手に悪いな…」と遠慮してしまいます。そのため結局自分で仕事を処理して、残業に追われる日々が続いています。

では、このCさんの状況で「気分本位」と「目的本位」を分けて考えていきましょう。

「気分本位」の考え方

「目的本位」の考え方

 

解答例
「気分本位」の考え方
⇒相手に悪いと遠慮して仕事の依頼ができない

「目的本位」の考え方
⇒相手の状況に共感しつつも仕事はしっかり依頼する

この場合は、相手に仕事を依頼したいのですが、相手への遠慮から仕事を依頼できないパターンです。「相手に依頼しにくい」という気分を重視するあまり、結局自分で仕事を引き受けてしまっています。

感受性をコントロールするコツを解説

感受性が高い人は相手への共感性も高く、それゆえに相手の状況を先追いすぎて、遠慮してしまいがちです。遠慮が出てきたら、目的本位に考えてやるべき仕事や課題に注意を向けて取り組む必要があります。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「感受性」コラムにお付き合いしていただき、本当にありがとうございました!まずは、ご紹介した認知療法や森田療法など、感受性をうまく生かす方法を使って実践してみてください。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★目的本位で感受性を抱えつつ行動!
人間関係講座

目的

①特徴・強すぎるHSPとは?
②3つの感受性を知っておこう!
③敏感の原因「HSP」とは?
④「居場所感」の不足が原因
⑤「認知療法」で拡大解釈をやめる
⑥「強みに変える」方法
⑦「目的本位」に行動する

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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