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ネット依存の現状を知る統計・症例

ネット依存の現状「統計・症例」④

コラム③では、ネット依存による症状として、心と体への影響をご紹介しました。今回は「ネット依存の現状」について、症例や統計をまじえながらご紹介していきます。

ネット依存症の現状

インターネット依存症の始まりは1990年代です。

インターネット関連で生じるメンタルヘルスの問題について、キンバリーヤング(1998)が「インターネット依存」という言葉を最初に使い、全世界に広がっていきました。

日本では、1995年以降にオンラインゲームに没頭する若者が増え、医学の世界でもネットにまつわる症例が増加するようになりました。

1990年代に始まったインターネット依存は、2000年代に入りどのような状況になっているのでしょうか。

インターネット依存・依存症

研究①:日本・海外でのネット依存の症例

インターネット依存は、世界的に見ると、欧米諸国よりも中国や韓国・日本などのアジア圏において、問題が深刻化しているようです(中山,2015)。

韓国で、2002年に起きたショッキングな事例があります。

韓国光州にあるインターネットカフェで、86時間不眠不休でオンラインゲームを続けた24歳男性が「急性肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)」で死亡。

このような事態を受け、韓国では「青少年夜間ゲームシャットダウン制」を導入するなど、インターネット依存の早期発見・防止策を講じているとのことです(大嶋ら,2017.ほか、 日経電子版2013.8.16付記事 等)。

日本においても、中学生以降の若者を中心にインターネット依存が問題視されています。

以下の図は、勉強以外に5時間以上インターネットを利用している中学生・高校生の割合です(厚生労働省,2012年)。

まずは中学生から見ていきましょう。女子生徒の利用率が高く、学校がある平日でもネット依存している傾向がうかがえます。

中学生のインターネット依存傾向続いて高校生です。休日は2割以上の人が、ネットを5時間以上使っていることが分かります。また、高校生も女子の依存傾向が高いことが分かりますね。

高校生のインターネット依存傾向

研究②:6割の学生がネット依存の症状あり

大嶋ら(2017)は、工業大学の大学生を対象にインターネット依存に関する調査を行いました。調査は、キンバリーヤングの依存度テスト日本語版を使用しています。

調査の結果、以下のグラフの通り、学生の60%以上がインターネット依存の症状があることが分かりました。

インターネット依存度テストの結果

加えて調査では、同じ学生らにスマートフォンの使用について質問しています。1日おおよそ3-5時間くらい使用し、歩きスマホもたまにしてしまうと答えた人が多くいました。

また、三原(2014)らの報告によると、成人の男性で2.8%、女性で3.2%がインターネットの問題使用群と認められています。

このように、私たちの生活では、スマホやネットに対する依存度がますます高まっているのです。

ネット依存を和らげよう

ネット依存しないポイントを学ぼう

ネット依存症の現状について、症例や統計をもとに解説しました。

インターネット依存の症状が問題視され始めたのが2011年ころです。当時インターネット依存に陥った人の中には、成人してもなお社会生活に困難を感じている可能性もあると考えられます。

また現在では、ネット依存の症状が若年層を中心に急速な広がりを見せており深刻な状況です。ネット依存の症状などの理解を深めて、インターネットと上手に付合っていきましょう。

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目次

①ネット依存の原因と診断基準
②簡易診断で依存度チェック
③身体・心理面への症状
④統計・症状の例
⑤ネット依存症の対策

助け合い掲示板

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・総務省 平成26年版 情報通信白書 第1部 特集 ICTがもたらす世界規模でのパラダイムシフト, 第3節 安心・安全なインターネット利用環境の構築
・大里貴子・松本さゆり・五味愼太郎,他「大学生におけるインターネット依存と学年ならびに日常生活状況の関連性に関する調査」,Campus Health,51,195-197,2014.
・中山秀紀(2015),「特集:現代の若者のメンタルヘルス 若者のインターネット依存」,日本心身医学会,55:1343-1352.
・三原聡子・前園真毅・橋本琢磨,他「わが国成人におけるインターネット嗜癖者数の5年間の変化.日本アルコール・薬物医学会抄録集,p210,2014.