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人間関係での不安や心配「森田療法」で克服を

人間関係での不安・心配は森田療法で克服③

コラム②では、心理療法の1つ「マインドフルネス」について解説しました。今回は「森田療法」について紹介していきます。

森田療法とは?

森田療法は、1919年森田正馬によって開発された精神療法です。

森田療法は神経症からくる、対人恐怖、高所恐怖、パニック障害などに効果があるとされています。またうつ病などの気分障害での効果も立証されており、世界的に高い評価を受けています。

例えば

・人と話すときにビクビクする…
・飲み会はできれば避けたい…
・神経質気味かも…

このような悩みは日本人なら感じた経験がある方は、多いのではないでしょうか。

人間関係のネガティブな気持ちに森田療法が効果あり森田療法は、このような日本的な悩みについて深く考えられた療法です。人間関係で不安を抱きやすい方や不安を抱えてしまう方、小さな出来事も気にしてしまうという方に、ぜひ知ってほしいと思います。

「あるがまま」で受け入れる

森田療法の中で、もっとも重要なキーワードに「あるがまま」があります。

・症状をあるがままに受け止める
・状況をそのまま受け入れていく

このように、ネガティブな気持ちは無理に打ち消すことはせず、本来やるべきことに目を向けていくことを森田療法は重視しています。

例えば、人と話をするとき上手く話せるか不安になったとします。このような場合「緊張は無くした方がいい」「自分は何て弱いんだ」など、心のあり方を見直そうとする方が多いかもしれません。

森田療法では、不安や緊張も人間が本来もっている自然な感情と捉えています。ネガティブと捉えがちな感情も無理に打ち消す必要はないのです。むしろそれを自然なものとして「あるがまま」に受け入れていきましょう。

目的本位と気分本位

不安を緩和してくれる「あるがまま」は、気ままに行動すればいいと言うわけではありません。

森田療法の「あるがまま」とは
「気分や症状は起こってくるままに受け入れ、やるべき事を目的本位に取り組む」
です。

つまり気分本位ではなく、目的本位で行動するということです。

気分本位とは
気分を重視した態度
目的本位とは
やるべきことを実行する態度

不安などネガティブな気持ちに囚われているときは、気分本位になりがちです。森田療法では、気分や感情に囚われず、目的本位で行動することがあるがままの姿勢としています。

不安などネガティブな気持ちになったときには

・気分はそのままに
・とにかく行動する

気分に期待するよりもまずは行動!ということですね。

目的本位を基本に行動することが、森田療法の「あるがまま」です。

事例!森田療法の考え方をチェック

ここで事例をもとに、森田療法の考え方を確認していきましょう。

<事例>
はじめて婚活パーティーに参加することになったAさん。ワクワクする気持ちで会場に向かったものの、異性と話す機会が少ないAさんは少し緊張してきました。いよいよトークタイム!Aさんは次のような不安で頭の中がいっぱいになっています。

「自分だけ緊張してるんだろうな~」
「緊張を隠さなければ」
「不自然にならないようにしなきゃ」

緊張を必死で打ち消そうとして不安がさらに大きくなっています。

森田療法の考え方で人間関係を良好に

このような状況では、Aさんの魅力がうまく出せませんよね。ここでAさんの考え方を、森田療法「気分はそのままに」「とにかく行動する」をポイントに捉えなおしてみましょう。

「緊張は当たり前、緊張してることを相手に伝えてみよう」
「自分と同じように、緊張している人もいるだろうな~」
「うまくいかなくても、最後までトークをしよう」

いかがですか。同じ場面でも、状態をあるがまま受け入れて、目的本位で行動することで、不安が緩和されていきますね。

精神交互作用を知ろう

先ほどのAさんのように緊張にこだわったことで不安を強めてしまった考え方を、心理学の世界では精神交互作用と呼びます。

精神交互作用とは
症状にこだわる事で、その症状を強めてしまう
悪循環の作用です。

先ほどのAさんの場合

「人と話す事に緊張→不安を打ち消したい→緊張が高まる→不安が増した」

緊張の症状にこだわりすぎて、不安を強めてしまいました。

このような精神交互作用を断ち切る方法として、森田療法の「あるがまま」は効果があります。

あるがままの姿勢で人間関係を良好に「あるがまま」の姿勢を第一に考えることで、人間関係での不安を排除することができます。ネガティブな気持ちが出てきた時には、「気分はそのままに」「とにかく行動する」を意識していきましょう。

あるがままで心地よい人間関係を

人間関係での不安を緩和する方法として、森田療法をご紹介しました。

ポイントは「状況をあるがまま受け入れる。やるべきことに意識を向ける」でしたね。

この捉え方を実践して、ネガティブな気持ちへのこだわりを、減らして心地よい人間関係を築いていきましょう。

引き続き人間関係への知識を深めていきましょう!

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「人間関係入門 心理療法編」コラムにお付き合いしていただき、ありがとうございました!まずは、スキルをトレーニングしてみてください。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション教室への参加をおススメしています。

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森田療法で不安や心配を克服しよう