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愛情表現で自分を認める

愛情表現は「無条件の肯定ストローク」④

今回は、愛情表現が豊かになる方法のひとつ「無条件の肯定ストローク」について解説していきます。ありのままの自分を受け入れてくれる関りを増やして、人間関係を安定させていきましょう。

ストロークとは?

ストロークとは、Berne.E(1964)が提唱した概念で、英語のstroke「撫でる」 という字義どおりの「親密な身体的接触」を意味するとされています。またBerne.Eは、ストロークを次のように定義しています。

他者の存在の承認を意味する全ての行為

またBerne.Eは原始的な「親密な身体的接触(ストローク)」という関りを獲得していくことこそが、人間が生き延びるための命題と考え、人はあらゆる手段を用いてその刺激を受けようと行動するとしています。

そして、このストロークは肯定的と否定的に分けることができます。

肯定的否定的ストローク

肯定的ストロークは、
肉体、心理、言葉のいずれも相手の存在を認める関わり方
否定的ストロークは、
暴力や暴言といった相手に危害を加える関わり方

になっているのが分かりますね。

・肯定的ストロークで自尊心UP

互いを認めるための愛情表現には「肯定的ストローク」が必要です。具体的には、肯定的で暖かみのある考え方、しぐさ、発言、態度が肯定的ストロークになります。

うつ状態の人に対し、肯定的ストロークを自分に向けて行うようカウンセリングで指導したところ、3人のうちふたりの抑うつが改善されるという結果が報告されました(鉅鹿2002)。

困難な状況に直面すると、人はエネルギーを失ってしまいます。そんなときは、自分の応援団長になって、肯定的ストロークを自分へ投げかけるようにしたいものです。

肯定的ストロークで自尊心を回復肯定的ストロークを自分に向けることは、自尊心を高めることにつながります。自分を肯定的に捉える事ができると、愛情不足による自分へのマイナス評価が緩和されていくでしょう。

・「無条件」で肯定しよう

そして、愛情表現の関りには「無条件」の肯定ストロークを使いましょう。

無条件の肯定的ストロークとは、結果にとらわれず、ありのままの状態を認めるストロークです。

たとえば
「どんな時も母は応援してくれる」
「どんな時もコーチは認めてくれる」
「どんな時も彼は私を好きでいてくれる」
どんな時でも…がポイントです。

無条件の肯定的ストローク結果や条件に視点を向ける必要はありません。自分の存在をそのまま受け入れてくれる体験を積み重ねていく事で、愛情不足による不安感も軽減できるでしょう。

自分への愛情表現!肯定的ストロークを練習

それではここで、ストロークについて理解を深めるために、肯定的ストロークの練習問題に取り組んでみましょう。

練習問題
あなたがここ1年で得られた成果について考え、自分を肯定的に捉えましょう。

愛情表現を豊かにするストローク①「条件付き肯定ストローク」で自分を励ましてみましょう。
条件付きの場合は、達成した物事から考えるといいでしょう。



 

たとえば
・営業成績が良かったため昇進した
・絵画コンクールで入賞した
・大好きだった異性に告白した

②「無条件の肯定ストローク」で自分を励ましてみましょう。
無条件なので、結果に至るまでの過程に注目して、自分をほめてみます。失敗でも成功でも成果は問わず、姿勢や気持ちを大事にしてあるがままの自分を励まして見ましょう。



たとえば
・今月は苦手な事に挑戦して好奇心を育てることができた
・目標に向けてコツコツ作品を出し経験を増やしている
・付き合うことはできなかったけど、告白できて自信になった

肯定的ストロークは、ありのままの自分や相手を認める関りです。ありのままの自分を無条件に受け入れて自信を増やしていきましょう。

愛情表現で自分を肯定的に捉える

今回はストロークについてお伝えしました。愛情表現が苦手だと、人間関係が不安定になりやすく安心感が持てない傾向があります。また、自らを条件付きマイナス評価をする事が多くなり、ありのままの自分を受入れることができません。

結果にこだわらず、その過程で何を得たかを考えて、自分を励ますようにしましょう。「プロセス」に注目することができれば、自分を肯定的に捉えることができるようになります。

★愛情表現は「無条件」の肯定的ストローク!自分を励まして自信を持とう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・引用文献
鉅鹿健吉 2002 「うつ」に対する心理教育的カウンセリングの3事例-「I’m OK」「プラス思考」をキーワードにして. 国立看護大学校紀要 1 (1), 35-40.
佐藤(2015)若者の社会的関係における主張行動の一考察 ─交流分析におけるストローク理論を手がかりに─
杉田(1985)「交流分析」日本文化科学者 90p
白井ら(1981)「死と闘う人々に学ぶ」医学書院 38p