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スピーチのコツで苦手意識を克服!3つの原因と問題・対処法

スピーチ,コツ


スピーチのコツをつかんで苦手意識を克服!3つの原因と問題・対処法①

スピーチを専門家が解説

みなさんはじめまして!精神保健福祉士の大塚です。私は、心理学や精神保健について大学で学び、民間企業での営業職やカウンセリング業務の経験を経て、現在はダイレクトコミュニケーションの講座や企業研修等の講師として活動しています。

当コラムは「スピーチ」をテーマに専門家が解説をしています。全部で5コラムあります。しっかりとお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。

スピーチ下手は改善できる!?

スピーチを成功させるコツとは「朝礼でスピーチしなければいけない」
「結婚式でスピーチを頼まれた」

社会人になると、プレゼンやスピーチなど、「人前で話す」機会がなにかと増えてくるものです。中には、スピーチが得意!というような人もいますが、「苦手だ」「できればやりたくない」と思っている人は決して少なくないはずです。

人前に立って何かを話すというのは、たいていの場合は緊張するものです。想像しただけでも憂鬱になり、心臓はバクバク、胃もキリキリ、なんていう人もいるでしょう。その一方で、どんなときでも堂々とスピーチができる人を見ると、とても眩しく、うらやましく思えてきます。

しかし、「人前で話すスキル」「スピーチ力」というのは、一部の人だけが持っている特別なものではありません。ちょっとしたコツやポイントを知って、それを実践していけば誰でも身に付けられるものなのです。

このコラムでは、「スピーチ」の失敗体験や苦手意識があって悩んでいる方に、少しでも「スピーチ」が楽になる対処法をお伝えしていきます。そして、日常のスピーチ場面で役立てていただけるコツやポイントも解説していきます!

 

スピーチ下手のデメリット

スピーチが上手くいかない原因それでは改めて、スピーチが上手くいかなかったり、苦手意識が強いとどのような問題が起こるのかを考えてみましょう。

①ビジネスチャンスを失う
商談や社内外での自己紹介などで自信のなさが露呈してしまうと「できないヤツ」という印象を持たれてしまいかねません。それによって評価が下がってしまったり、信頼を得られないなど、仕事での活躍や昇進の機会を失ってしまいます。

②人間関係に支障がでる
友人や同僚に、「披露宴でスピーチをしてほしい」と頼まれたものの、引き受けることに躊躇したり、つい嫌な顔をしてしまって気まずい雰囲気に・・・。たとえ引き受けてたとしても、スピーチが失敗に終われば、せっかくのお祝いの場の空気を台無しにしてしまい友情にヒビが!なんていうことも。

③人が大勢いる場で楽しめない
職場の歓送迎会や忘年会はもとより、同窓会や保護者会など人が集まる場所では、大勢の前で話したり、突然スピーチを振られる、なんていうこともあるでしょう。そのような場に行くと、心から楽しめず、終始びくびくオドオドしてしまうなど、ストレスを感じてしまいます。

④自信を持てず自分の事が嫌いになる
「人前で失敗し恥をかいてしまった」という体験は、自尊心を傷つけます。さらに、「どうせあがり症だから」「人前が苦手だから」と逃げ続けることになると、そんな自分に嫌気がさしてどんどん自信が持てなくなってしまいます。

このように、「スピーチに対する苦手意識」を強く持ってしまっていると、より緊張が高まり、失敗し、自信を失う、といった悪循環に陥ってしまう人も少なくありません。

Leary(1983)やBuss(1986)の研究でも、スピーチに限らず人前に出るときの不安感が強いと、普段よりもパフォーマンスが抑制されてしまうという結果が出ています。

せっかく思案を巡らせていても、スピーチへの苦手意識のせいで、その思いが伝わらなかったり持っている力を充分に発揮できないのはもったいないですよね。

極端なスピーチ恐怖は注意が必要

極度の緊張による異常なまでのスピーチへの恐怖感や苦痛感により、日常生活にも支障が出るような場合は、社会不安障害(Social Anxiety Disorder: SAD)という可能性があります。

社会不安障害とは、ある特定の状況や人前だと緊張感が高まり、不安や恐怖で次第にそのような場面を避けるようになる疾患です(American Psychiatric Association[APA], 2000)。その中でも、「スピーチ恐怖」というのは訴える人がもっとも多いのだそうです(Stein,Walker,&Forde, 1996)。

社会不安障害は、放っておくとうつ病などの引き金になる恐れもあります。もちろん、スピーチ時の緊張が強いからと言って、すぐに決めつけるのはよくありませんが、思い当たることがあれば早めに心療内科や精神科を受診しましょう。

 

診断!あなたのスピーチ苦手レベルは

さて、ここでみなさんのスピーチの苦手レベル&苦手傾向をチェックしてみましょう。

次のA・B・Cグループそれぞれの項目であてはまる項目の数をカウントしてみてください!

 

Aグループ

スピーチが苦手になる原因診断Aあてはまる数→ 個

 

Bグループスピーチが苦手になる原因診断Bあてはまる数→ 個

 

Cグループスピーチが苦手になる原因診断Cあてはまる数→ 個

スピーチ診断チェック

A~C全ての合計数はいくつになったでしょうか?

あてはまる数:0個
「スピーチの達人」
心理面でもスキル面でもほぼ完璧レベルの達人です。胸を張って「特技はスピーチです!」と言いましょう♪でも念のため、半分寝ながら残りのコラムも読んでみてください。

あてはまる数:1~6個
「一般スピーカー」
多少緊張が出てしまったり、わかりにくいと思われてしまうこともあるかもしれませんが、克服すべき弱点は限られているので意識していけば、すぐにスピーチ上手になれるはず。重点的に自分のクセや傾向を見直して練習しましょう。

あてはまる数:7個以上
スピーチ修行へGO」
心理面もしくはスキル面、またはその両面で、スピーチの場においてはネックとなってしまっていることが多いようです。不得意や苦手意識が強くなってしまっている原因をしっかり確認して、無理せず少しずつ改善していきましょう。

定期的にチェックしてみよう

結果は、あくまで「今」の傾向です。時間や状況によって変化するため、できれば月に一度ほどスピーチの苦手診断・チェックを行い、自分を見つめ直しましょう。

自分の状態を知ることでスピーチ下手に対処できるようになります。下記で対処法をご紹介します。

スピーチが苦手な原因と対策

スピーチが苦手な気持ちの解決策診断・チェックはいかがでしたでしょうか?全てのグループにまんべんなくあてはまる項目があった…という方もいるかもしれませんね。でも、焦ることはありません。しっかり自分の苦手傾向をおさえて、ひとつずつ改善していきましょう。ここでは、スピーチが苦手な原因と解決策について考えていきます。

スピーチが苦手な原因と解決策は、大きく分けると3つあります。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

また、先ほどのスピーチの苦手レベル&苦手傾向のA・B・Cのどのグループにあてはまる項目が多かったかどうかで、あなたのスピーチが苦手となってしまう原因や傾向が見えてきます。

Aグループ
緊張からくる「あがり」など心理的が原因→解決策①へ
Bグループ
スピーチの流れや基本構成が原因→解決策②へ
Cグループ
話し方・見せ方が原因→解決策③へ

 

①「あがり」とうまく付き合う

スピーチの心構えができていない
スピーチがうまくいかない原因として、心理的な問題があげられます。人からの評価を気にしすぎていたり「どうせ失敗するにちがいない」というようなマイナス思考、そして「あがってはダメ」と無理に緊張を取り除こうとしたりしていませんか?このような思考や心理状態によって、スピーチが苦手となってしまっている可能性は大きいです。

緊張するのは当たり前!
「あがり」は、スピーチに対する意識や心持ちを変えていくことで、漠然とした恐怖や不安を、実体として対処可能なものにすることができます。

誰もが、人前で話す時には緊張するものです。その緊張をうまくコントロールして「あがり」とうまく付き合いながらスピーチをする方法を当コラムではご紹介します。スピーチでいつもあがってしまう…という方は、コラム②をチェックしてくださいね。

 

②スピーチの基本構成を覚える

見切り発車なスピーチはNG!
結論(オチ)を決めずに話始めてしまったり、時間配分を考えないまま進めてしまうと、支離滅裂な話や中途半端なスピーチになってしまいます。

スピーチ下手な人の中には、基本構文がない、話の流れを組み立てるのが苦手、という人も少なくありません。その結果、言いたいことがまとまらない、何を言っているのか自分でも分からなくなる、途中で話が脇道にそれてしまう、というようなことが起き、苦手意識が強くなってしまうのです。

論理的に話す練習をしよう
スピーチは、本番の心構えだけでなく、事前に「どのように話すか」という準備をすることがとても大切です。一度、基本の「型」を作ってしまえば、あとは毎回、テーマに沿って内容を置き換えるだけになります。当コラムでは、きちんと話の筋道を立ててスピーチ構成をしていくポイントをご紹介します。スピーチの内容がいつもまとまらない…という方は、コラム③の例文や練習問題でまずは基本の型を作ってみましょう。

③話し方・見せ方を工夫する

残念な話し方をしていたらアウト!
スピーチの内容自体に問題はなくても、声の大きさやトーン、話し方や表情、しぐさなどの理由から、不評、または印象に残らないスピーチになってしまっている場合もあります。

魅力的なパフォーマーになろう!
話し方や立ち振り舞いを意識することで、聞き手の印象はかなり違ってきます。当コラムでは、話し方の基本から、相手の印象に残る魅力的なスピーチの見せ方とその練習方法ををご紹介します。伝え方に自信がない…という方は、コラム④を確認してくださいね。

 

スピーチのコツを解説!

スピーチのコツを身に付けようこのように、スピーチが苦手になる原因は「心理的な問題」「話の構成」「話し方・見せ方」の3つが大きく関係するとわかりましたね。次回以降は、苦手意識の原因に対処するスピーチのコツをご紹介していきます。1日では難しいと思うのでブックマークしてゆっくり取り組んでみてくださいね(^^)

最初にお伝えしたように、スピーチ力はコツを知り身に付ければ誰でも鍛えることのできるスキルです。仕事での機会も多く、大人になると避けてばかりもいられないスピーチに対して苦手意識を持ったままでいるのは、とてももったいないことです。

何より、大勢の人々を自分の話に惹きつけて、共感や感動させることができた時の気持ちよさは格別なものです。そして、その経験は間違いなく大きな自信に繋がるでしょう。少しずつ、スピーチの苦手を克服し楽しめるよう、コツを身に付けていきましょう。

次回は、スピーチのコツの1つ目「「あがり」とうまく付き合う」についてご紹介します。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

★ 誰でもスピーチ力は鍛える事ができる!3つの対処法で身に付けよう
人間関係講座

*出典・参考文献
城月健太郎・笹川智子・野村忍(2009)「スピーチに関する見積もりが社会不安に与える影響」心理 学研究2009年 第79巻 第6 号 pp. 490-497
細川隆史(2009)「対人不安傾向とスピーチ場面のフィードバックがスピーチの自己評定に及ぼす効果」
岩田彩香・川井智理・齋藤順一・嶋大樹・熊野宏昭()「社交不安傾向によるスピーチ場面でのパフォーマンス低下に関する検討」早稲田大学臨床心理学 研究第15巻第1号
Buss, A. H.(1986)「Social behavior and personality. Lawrence Erlbaum Associates.」(バス,A.H.大洲憲一(監訳)(1991)対人行動とパーソナリティ 北大路書房)
Leary, M. R.(1983)「Understanding social anxiety. Sage Publications.」 (レアリー,A.H.大洲憲一(監訳)(1991)対人行動とパーソナリティ 北大路書房.)
伊藤香織・山本直利子(2014)「大学生版スピーチ場面不安尺度の作成とスピーチ場面における見積もりモデルに関する研究」久留米大学大学院心理学研究科2014,No.13,11-18
樋口匡貴・南谷のどか・藏永瞳・深田博巳(2007)「スピーチ状況における“あがり”の対処法とその効果」『広島大学心理学研究』第 7 号 pp.93-101 広島大学大学院教育学研究科心理学講座



タイプ別の対処法で上手な話し方を