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信頼関係を上手に築くための印象よい立ち振る舞いをご紹介しています

信頼関係


信頼関係の上手な築き方④

信頼関係を専門家が解説します

当コラムは「信頼関係」をテーマに、臨床心理士であるケイセンが解説しています。私は臨床心理士として主に病院の精神科・神経内科や高校・中学で働いています。引きこもりや青年期のサブカルチャー研究もしており、更に今年は予備自衛官の幹部に衛生科として任官する予定です。

全部で5コラムあります。しっかりと対策をお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。

 

自分の振る舞いで信頼関係を築きやすく

さて、信頼関係が築きにくくなる原因「信頼の習慣」「相手を信頼するための知識」「自分の振る舞い」のうち、コラム③では、信頼関係は自分からだけではなく相手からも信頼されなければ成立しないお話をしました。つまり、少しでも相手にとって自分の印象がよくなるように振る舞うことも重要になってきます。そこで、今回は「自分の振る舞い」についての知識を得ること主題としてみましょう。

最初に、相手から良い印象を持たれやすいポイントをお伝えします。

・互いの類似性
・互いの相補性
・外見的魅力
・自己開示(Lubin1970)

たくさんありますが、そんなに難しいことはありません。一つずつお話しましょう。

共通点(類似性)で信頼関係を

信頼関係には相手の共通点を一般的には相手と自分に共通点があると相手が魅力的に思えたり親近感を覚えたりします。この共通点は、列挙してもしきれないほどあるでしょう。下に例を挙げてみましょう。

・価値観・思想・宗教
・身体的特徴
・出自・所属する組織
・社会的階層や職業
・趣味

ぱっと思いつくものだとこんなものでしょうか。

自分と共通点を持つ相手に好感を抱きやすい理由はいくつか考えられますが、自分の在り方が肯定される感覚があるのかもしれません。どんな人にも、多くの個人史、特徴、経験があります。初めての相手でもいろいろ話してみることで、自分との共通点が見つかることも少なくありません。

もし初めての相手といろいろと話せる状況なら、その人のいろいろな側面について尋ね、共通点を探ってみてもよいでしょう。また、多くの人と共感できるようになるために、自分の知らないことや体験したことがないことに普段から興味を持っておくことも、大切です。お互いに共通点を見出すことで印象がよくなると、信頼関係を築きやすくなるでしょう。

共通点を探って信頼関係を築く

一つ、試しに問題をやってみましょう。

問題
下に挙げるAさんとBさんの共通点について考えてみましょう。

Aさん
富山県出身で、東京でシステムエンジニアの仕事をしている。テニスとピアノが趣味で、どちらも10年近くやっている。

Bさん
青森県出身で、東京で機械製品の開発の仕事をしている。大学でバトミントンを始め、ジャズ音楽が好き。

 

可能性でかまいません、考えられる共通点を出してみましょう。


 

 

解答例
あくまで可能性ですが、考えられる共通点は以下の通りです。

・自然豊かでのどか地方の出身。
・スポーツが好き。
・音楽が好き。
・専門分野が近い。

など、共通点の可能性はいくらでも考えられます!

 

不足を与えると信頼関係が築きやすい

信頼関係には相補性もカギ相手と自分に「相補性」があると相手を魅力的に思えたりすることもあります。どういうことか説明しましょう。

「相補」とは文字通り、互いに補い合うことです。つまり、互いが知らないことやできないことなどを互いに与え合ったり、支えあったりすることですね。これは決して「相反するもの」だけには留まらないので、誤解しないようにしましょう。

これについても、少し例を考えてみましょう。

「自分はいつでもネガティヴに物事を考えてしまいがちだ。できれば元気にポジティヴ思考がしたい。新しく知り合った相手はそれを実際にしていて、元気に幸せそうにしている。自分も見習ってみよう」

相手のあり方を参考にして自分のできないことをしていますね。これは、相手が自分を補っていると考えることができるでしょう。このように相手によって自分が補われると、相手を魅力的に思え、信頼関係を築きたくなるかもしれません。

 

外見的魅力も信頼関係には必要

人は外見だけでなく中身も大事です。しかし、自然な現象として、人の外見が好悪の基準になることも事実です。ここで言う外見というのは美醜といった側面だけではなく、清潔感や態度、表情、姿勢、服装など、「目で見えるものすべて」を指します。

いくら中身が大事とはいえ、あまりに自分の外見に無頓着すぎると相手にあまり良い印象を与えません。外見は変えられないものもありますが、変えられるものもたくさんあります。ちょっとした清潔感を意識したり、奇抜な格好を避けたりなどするだけで、信頼関係を築く手助けになるかもしれません。意識するだけで変えられるような外見を下に例示してみましょう。

・髪型…
ぼさぼさになっていたり、重苦しくなっていたら要注意

・服装…
あまりに無頓着にならず、最低限シンプルで小綺麗な服装を。

・表情…
暗そうな表情や、全く微笑みもしない話し方などは避けましょう。

・姿勢…
うつむきがちにならないように。ときにジェスチャーなども有用。

信頼関係には自己開示も必要

信頼関係に自己開示を活かす相手に好意的に思われやすい要因の一つとして、自己開示が挙げられます。具体的には、自分について多く話したり、あまり他人に言うことが憚れるようなことを話したりすると、聞いた人はその人に好意を持ちやすいということです。

Rubin(1975)の調査実験を紹介しましょう。
空港のロビーで座っている人に筆跡調査を装い協力を依頼します。そして調査者は筆跡調査に使う紙にその場で文の例としてひとつの自己紹介文をその場で書きます。そしてその文の下に、調査協力者自身のことについて何かを書くように依頼をします。すると、例文の自己開示の多さに応じて調査協力者も自己開示をするようになる傾向があり、調査者への好感度もあがる傾向にあったという結果が得られました。

お互いに信頼関係を築こうとする場合、まずは自分について相手に教えるような話しを含めると、より成功しやすいでしょう。しかも、自己開示をした結果として、上述したような「類似性」と「相補性」が見つかるかもしれません。そうしたら一石二鳥です。

信頼関係を築くために

今回の信頼関係コラムでは「自分の振る舞い」について紹介しました。自分が相手から良い印象を持たれて信頼されやすくするためのヒントです。あまり意識しすぎることはありませんが、少し実践してみると意外に効果が出てくるものです。

さて、みなさん今までのコラムを読んだ所感はどのようなものでしょうか。次回の信頼関係コラムは、今までのまとめをしたいと思います。内容を整理し、実際に応用する手がかりにしてみましょう。

★「類似性、相補性、外見、自己開示」を意識して上手に信頼関係を築こう

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*参考文献
・Rubin, Z .(1975). Disclosing oneself to a stranger: Reciprocity and its limits. Journal of Experimental Social Psychology 11,233−260.

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