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信頼関係を築く方法!1度は必ず信頼法を心理の専門家が解説

信頼関係


信頼関係を築く方法!1度は必ず信頼法-臨床心理士が解説④

信頼関係を築くための知識

コラム③では、信頼関係を築く方法の1つ「社会心理学4つのコツ」についてご紹介しました。信頼関係は自分からだけではなく相手からも信頼されなければ成立しないという事をお伝えしました。つまり、少しでも相手にとって自分の印象がよくなるように振る舞うことも重要という事です。

信頼関係を築くためのコツ

今回は、信頼関係を築く方法の3つ目「裏切られるまで信じる?!」についてのコラムです。我ながらなかなか思い切ったタイトルですね(^^; ただぜひ「信頼」して読んでみてください。

なお信頼関係コラム1を読んでおくと理解しやすいとおもいます。ご一読されたら以下に進んでみてください。

裏切られるまで信頼し続ける!?

新しく知り合った相手は「まずは信頼する」ことが大事です。まずは性善説で相手と信頼関係を築こうと努力するのです。

このように、性善説を取り、裏切られるまで信頼し続ける事をTFT(Tit-For-Tat:TFT)=応報戦略と言います。同じ相手と継続的な関係にある時に、TFTでは最初に相手を信頼し裏切られるまではずっと協力を続けます。そして、一度でも裏切られた場合は、信頼関係を見直してOkと考えるのです。

しかし、まずは信じる!といわれても、相手によっては「自分が不利益になるのでは…」と、信じる事に不安を抱く場合もあると思います。信じ続ける事は、自分に利益やメリットがあるのでしょうか。

信頼し続けるメリット

まずは関係が2人しかいない状況を考えてみましょう。ちょっと極端ですが、世界中であなたと相手という2人しかいない状況で、どうするとお互いの利益を最大化できるか?ということをAXELROD (1984)は実験しました。

その結、TFT(Tit for tat)=応報戦略(しっぺがえしせんりゃく)という方針が、利益を最大にすることが分かっています。応報戦略とは、裏切られるまでは信頼し続け、裏切られたら応報して自分も信頼しない、という戦略です。AXELRODによると、最初はとにかく信頼・協力しておくこの戦略が最も利益を得やすいと主張しています。

信頼関係を築く方法

もちろん初めての相手だと信頼関係を築くことには不安がつきまとうかもしれません。

しかし、「裏切られたら信頼を見直す」とマイルールを心に決めておけば信じることへの抵抗もなくなるのではないでしょうか。

これはあくまでシンプルな構造のゲームから示された結果のため、複雑な人間関係の場合変わってくる面もあります。しかし、信頼関係を築くためにはとても参考になると思います。

OFTで互いに利益のある関係を

ここでもう一つ、囚人のジレンマの戦略からOFT(Out-For-Tat)についてもご紹介しましょう。OFTは、先ほどのTFTと異なり相手を選べる状況での戦略となります。

裏切られるまで同じ相手を信用し一度でも裏切られた場合、新たにパートナーを探すという考え方です。

誰に裏切られるかわからない状況について説明したHayashiら(1998)の研究で、このOFTが最も有益な方法になることが分かっています。

つまり、信頼し続ける相手は複数人いても良く、信頼関係が壊れたら、柔軟に見直してじっくり自分と合う人を探していけばいいのです。

最初にまずは信頼する!と決め、その後、裏切れたら信頼関係を見直し、場合によっては関係を解消して、新しい方と信頼関係を築く。と心に決めておくといいかもしれません。

信頼関係の正しい築き方

信頼関係を築くためすべきこと

今回は、信頼し続ける事のメリットやコツが分かるTFT・OFTの考え方をご紹介しました。どのような状況でも、まずは相手を信頼して協力関係を結んでみる方が利益になる可能性が高いことを解説させて頂きました。

「性善説でまずは一度信頼してみる」

ちょっと勇気が必要ですが、信頼関係が築きやすくなる習慣を身につけてみましょう。

次回の信頼関係コラムは、まとめをしたいと思います。内容を整理し、実際に応用する手がかりにしてみましょう。

★信頼関係は「相手を信頼し続け、一度裏切られた信頼しない」がコツ

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*出典・参考文献
・Hayashi, N. & Yamagishi, T.1998
Selective play: Choosing partners in an uncertain world. Personality and Social Psychology Review. 2(4), 276-289.
・Pruitt, D. G. & Kimmel, M. J. (1977).
Twenty years of experimental gaming: Critique, synthesis, and suggestions for the future. Annual Review of Psychology, 28, 363–392.
・AXELROD R. 1984. The Evolution of Cooperation. Basic Books, New York.



一度は必ず信頼法を実践してみよう