対人恐怖症克服記95 就職活動編11 まともに行ったら100%落ちる
面接OK
引きこもりから脱出した私は、就職活動をはじめ、初めて「働きたい」と思える会社と出会いました。ホームページと、求人サイトの情報を執念深く何度も読み込みました。そして、エントリーシートを祈るような気持で送信しました。
すると、
「ご応募ありがとうございます。つきましては面接をさせて頂きたいのですが2日後の14時ご来社頂くことは可能でしょうか」
という返信があったのです。私は13社目にして初めて、直接面接を行えることになったのです。それも初めて興味を持った会社でした。私の心の中には、「面接に進める」という喜びが沸き上がるのと同時に、「不採用になるのではないか」という不安が出てきました。
麻雀で培った思考
この時私は、頭をフル回転し始めました。この厳しい景気と転職市場で、私のようなどこの馬ともわからない人間が、ぼうっと突っ立て、面接に臨んだところで、不採用の烙印を押されることは明らかでした。
この頃、私は麻雀で培った思考を活用していました(今でも結構しています)。
麻雀においては、手が良い場合は、素直な打牌を心がけて、素直に上がるのが一番効率的になります(ピンフやタンヤオ)。
しかし、手が悪い場合は、普通に打つのは弱い打ち手です。手が悪い場合は「変則手」を打つことが必須になります(チートイツや国士無双)。
変則手をフル回転で考える
転職市場で言うと、学歴、経験、コミュニケーション能力がある人は、素直に転職活動をするのが近道です。当たり前に転職活動をして、さわやかに自己アピールをすれば、素直に内定先を*ツモれるのです。
対して、私のようなバラバラでどこにも希望がないような手しかない場合は、さわやかに自己アピールをしたところで、結果的には*放銃を繰り返し、ラスを引くことは明白でした。まともに行ったら100%負けるのです。
本能的にこのままでは100%落ちる!と確信した私は、「変則手」をひねり出さなくてはならない!と判断しました。
猶予は2日間。私は面接の知らせを受けてから、これでもかというぐらい知恵を絞り、絶妙の変則手を考え付き、強烈なアピールをかますことになります。
*ツモ
手をあがること 就職で例えると内定を得ること
*放銃する
相手に点を取られること 就職で例えると不採用になること
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・川島達史 1981年生まれ
・公認心理師 精神保健福祉士 心理学大学院修了
・社交不安症専門カウンセラー
・ご相談はこちらからお待ちしています
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