カウンセリングスキル―相性チェック

カウンセリングスキルは、相手の悩みに寄り添い、安心して話せる関係を築くために役立ちます。次の6つの質問で、今のあなたのスキルをチェックしてみましょう。

【質問項目】

1. 悩みを相談されてもうまく返せない
2.共感するのが苦手だ
3. 気持ちを理解できているか自信が持てない
4. 深い話を聞くことが苦手だ
5. 励まそうと思っても言葉が出てこない
6. 気が付くとアドバイスをたくさんしてしまう

【結果】
はいが4個以上:共感的なスキルとの相性が高いです
はいが2~3個:学んでおくと相談対応が安心につながります
はいが0~1個:現状では大きな支障は少なめです

はいが2点以上の方は、以下のカウンセリングスキルの説明を読んでみることをおすすめします。後半には、お試し練習もご用意しました。ぜひ参考にしてみてください。

カウンセリングスキルの概要

カウンセリングスキルとは、相手の話を深く理解し、安心感を与え、気づきを促すための対人支援技術です。心理職や相談業務に携わる方だけでなく、教育、医療、福祉、企業など、あらゆる対人場面で活かすことができます。

カウンセリングスキルの1つに、「感情の明確化」があります。これは、相手が自分の気持ちに気づいて言葉にできるよう、感情に焦点をあてて返す関わりです。

具体例
・相談者
はあ・・・明日も仕事か・・・上司がいる日なんです・・・(ため息)
・支援者
上司と合うのがストレスになっているのですね・・・

感情の明確化では言葉にならない部分を代弁スキルです。上記の例ですと「・・・」に入る言葉を想像し、カウンセラーが代わりに明確化していきます。

個人指導では、共感、言い換え、質問、明確化、間の取り方といった基本技術を中心に、信頼関係を築く関わり方を丁寧に学びます。実践に役立つよう、具体的な場面やロールプレイを通じてスキルを定着させていきます。

学習内容

カウンセリングスキルの個人指導では、以下のような内容を扱います。

* カウンセリング的態度の理解
* 共感・受容・自己一致
* うなずき・繰り返し・要約・明確化
* オープン・クローズクエッション
* 言葉にしにくい感情への寄り添い方
* 相手のペースを尊重する関わり
* ロールプレイによる実践練習

指導者は国家保持者の公認心理師です。

受講代金

レッスン代 42,800円(税込)
・レッスン回数 70分×3回分
・資料,送料込み
・途中解約時は未受講分を返金できます

お申込み

お申し込みはこちらより必要事項をご記入の上でご依頼ください。

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お試し‐カウンセリングスキル

ここからはカウンセリングスキルのサンプルをお伝えします。まずはお試しとしてご活用ください。

認知的共感とは

認知的共感とは、相手が置かれている状況や考え方を理解しようとする姿勢です。表面的にうなずくだけでなく「相手がどう感じているのか」を想像して受け止めることが大切です。悩みを相談されたときに的外れな反応をすると、相手は「わかってもらえない」と感じやすくなります。

【問題】
友人が「仕事でミスして落ち込んでいる」と相談してきました。あなたはどう答えますか?
1.「そんなの気にしすぎだよ」と励ます
2.「大変だったね。どんな気持ちになったの?」と尋ねる
3.「自分も同じ経験あるよ」と自分の話を始める

【回答例】
②が認知的共感に近い対応です。相手の気持ちを理解しようとする質問は、安心感を与えます。①のように否定したり、③のように自分の話に切り替えると、相手は理解されていないと感じやすくなります。個人レッスンでは、相手の立場を理解する具体的な言葉がけを練習していただけます。

情動的共感とは

情動的共感とは、相手の感情を一緒に感じ取り、言葉や態度で寄り添うことです。「つらいね」「嬉しいね」と相手の感情を映すように表現することで、安心して話し続けられる雰囲気が生まれます。感情を受け止めてもらえる体験は信頼関係を深めます。

【問題】
同僚が「プレゼンで失敗して恥ずかしい」と話しています。あなたはどう返しますか?
1.「誰でも失敗するから気にしなくていいよ」
2.「恥ずかしかったんだね。すごく緊張したんだね」
3.「じゃあ次はもっと準備すれば大丈夫だよ」

【回答例】
②が情動的共感にあたります。相手の感情を言葉にして受け止めると、安心感が得られます。①や③のように励ましたり解決策を急ぐと、感情を理解されていないと感じることがあります。個人レッスンでは感情に寄り添う表現を実践的に練習できます。

ラポール形成スキル

ラポール形成とは、安心して話せる信頼関係をつくることです。表情・声のトーン・言葉の選び方が合っていると「この人には安心して話せる」と感じてもらえます。相談の場では内容よりもまず信頼感の雰囲気が重要になります。

【問題】
相談を受けているとき、相手が緊張して言葉に詰まっています。あなたはどうしますか?
1.「早く話して」と促す
2.「ゆっくりで大丈夫ですよ」と落ち着いた声で伝える
3.「緊張してるの?気にしなくていいよ」と笑う

【回答例】
②がラポール形成に適した対応です。落ち着いた態度と安心できる声が信頼につながります。①は焦らせ、③は軽く扱われたと感じられることがあります。個人レッスンでは実際の相談場面を想定し、安心感を伝える練習ができます。

パラフレーズ法

パラフレーズとは、相手が話した内容を自分の言葉で言い換えて返すことです。「理解してもらえた」と感じてもらえる効果があります。ただしそのまま繰り返すだけでは不自然になるため、要点を整理して返すのがポイントです。

【問題】
相手が「最近仕事と家事で疲れてしまって…」と話しています。あなたはどう返しますか?
1.「仕事と家事で疲れてるんだね」
2.「忙しすぎて休む時間がなくて大変なんだね」
3.「それなら運動でもしたら?」

【回答例】
②がパラフレーズの良い例です。相手の言葉を整理し、気持ちを含めて返すと「理解されている」と感じやすくなります。①は表面的な繰り返しで終わり、③は解決策の押し付けになってしまいます。個人レッスンでは自然にパラフレーズを使える練習を行います。

期待できる効果

カウンセリングスキルの習得は、仕事だけでなく日常生活の人間関係にも大きな変化をもたらします。

安心感のある関係づくり

相手が安心して話せるような雰囲気をつくり、話しやすい、聞いてもらえていると感じてもらえる対話ができるようになります。その結果、相手の気持ちが自然と開かれ、言葉だけでなく気持ちのやりとりが深まっていきます。

気づきを促す関わり

ただアドバイスをするのではなく、相手自身が答えに気づくような問いかけや受け止めができるようになります。対話の質が高まり、信頼される存在になります。

支援の力がつく

目の前の人に必要なサポートを見極め、相手に合った関わり方ができるようになります。専門職や福祉職の方はもちろん、身近な人への支援にも活かすことができます。

講師からのメッセージ

「聴いてもらえた」という感覚は、心を癒す大きな力になります。カウンセリングスキルは、特別な資格や立場がなくても、誰もが学べる「人に寄り添う力」です。あなた自身のペースで、一緒に対話の力を育てていきましょう。

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