アサーションと相性チェック

アサーティブコミュニケーションは、自分も相手も大切にする自己表現の方法です。まずは以下の質問に答えて、あなたにどのくらい必要かチェックしてみましょう。

【質問項目】
1.言いたいことを我慢して後から後悔することがある
2.相手を傷つけないようにしすぎて疲れる
3.本音を伝えられず「いい人」で終わってしまう
4.つい強く言いすぎて関係がぎくしゃくする
5.相手に頼みごとをするのが苦手だ
6.自分の意見と相手の意見の両方を大切にしたい

【結果と誘導文】
はいが4個以上:アサーションとの相性がとても高いです
はいが2~3個:学んでおくと安心につながります
はいが0~1個:現状では大きな支障は少なめです

はいが2点以上の方は、以下のアサーティブコミュニケーションの説明を読んでみることをおすすめします。後半には主張の仕方を学べる「お試しアサーションクイズ」もご用意しました。ぜひ参考にしてみてください。

アサーティブコミュニケーションの概要

相手も自分も大切にする伝え方

相手に合わせすぎて我慢してしまう、自分の気持ちを言えずに後悔する。逆に、思わず強く言いすぎて人間関係がぎくしゃくしてしまう。そんな経験はありませんか。

アサーティブコミュニケーションは、1970年代にアメリカで体系化され、日本でも心理学や教育分野で広がってきた「自他を尊重する自己表現」のスキルです。対象は子どもから大人まで幅広く、人間関係で悩みやすい方に実践的な助けとなる方法です。

人間関係の不安を和らげる

アサーティブコミュニケーションは、特に「言いたいことを我慢してしまう」「頼みごとや断り方が苦手」「意見を言うときにきつくなってしまう」といった悩みに効果的です。

相手を尊重しながら自分の思いを伝える練習を通して、衝突を減らし、誤解や気まずさを和らげます。安心して話せる関係性が広がることで、自信や自己肯定感も高まり、仕事や家庭、友人関係など様々な場面で心の余裕を感じられるようになります。

日常に活かせる実践的なレッスン

個人レッスンでは、実際の会話を題材に「断る」「お願いする」「自分の意見を伝える」といった場面を一緒に練習します。言葉だけでなく、声のトーンや表情、姿勢も含めて表現方法を身につけていきます。

失敗しても安心できる場で練習できるからこそ、「こう言えばよかった」と振り返るだけでは得られない実感が育ちます。相手も自分も大切にできる伝え方を、一緒に体験してみませんか。

学習内容

アサーティブコミュニケーションの個人指導では、以下のような内容を扱います。

* アサーションの理念と価値観
* 攻撃的,非主張的,アサーティブの3表現
* アサーティブ度診断で自己理解
* アイメッセージ法の練習
* DESC法の練習
* 妥協法,止揚法の練習

指導者は国家保持者の公認心理師となります。講師の雰囲気は以下の動画を参照ください。ざっくばらんな指導となります。疑問点などは気を遣わずに気軽にご相談ください。

受講代金

レッスン代 42,800円(税込)
・レッスン回数 70分×3回分
・資料,送料込み
・途中解約時は未受講分を返金できます

お申込み

お申し込みはこちらより必要事項をご記入の上でご依頼ください。

個人指導申し込み

お試し‐アサーション

ここからはアサーティブコミュニケーションで学べる内容に一部を紹介します。受講の目安としてご活用ください。

3つの自己表現を学ぶ

目標:3つの自己表現の理解,アサーションの理解

人との関わり方には「攻撃的」「受け身」「アサーティブ」という3つの自己表現があります。個人レッスンでは診断を通して自分のタイプを理解していきます。そして、実際の場面を想定しながら自分がどのパターンに当てはまりやすいかを確認していただきます。

アサーティブコミュニケーション3タイプ,診断

アイメッセージ法

目標:アイメッセージを使って柔らかい主張

アイメッセージとは、自分の感情や考えを「私は〜」という主語で伝える自己表現の方法です。「あなたが悪い」と責める言い方ではなく、「私はこう感じた」と自分の気持ちを伝える方法を練習します。例えば「また遅刻して!」ではなく「待っている間、不安だった」と言い換える体験をしてみましょう。

実際に声に出すと、相手に責められている感じがなく、すっと届くのを実感できます。短いやりとりをロールプレイ形式で試すので、すぐに使える感覚を持ち帰っていただけます。

DESC法の練習

目標:段階的な主張法を学ぶ

DESC法は、Describe(状況を伝える)→Express(気持ちを伝える)→Suggest(提案する)→Choose(選択する)のステップで整理して話す方法です。お試しでは、身近なテーマを使って短く練習してみます。

例えば「会議の時間を守ってほしい」と言いたい時に、ステップごとに組み立ててみると、驚くほど伝わりやすくなります。声に出すと「これなら角が立たない」と実感できるはずです。例えば、個人レッスンでは「同僚がよく約束を守らない」という場面を設定し、4ステップを使って自分の言葉を組み立て、実際に声に出して練習します。

限界設定法で自分を守る

目標:危険な時は身を守る

「ここまでならOK」「これ以上は難しい」と伝える練習をします。例えば「今週は残業できませんが、資料整理なら対応できます」といった言い方です。実際に口にしてみると、思ったよりも自然に言えることに気づけます。

お試しでは、無理をしすぎてしまう場面を想定しながら、どこで線を引くかを一緒に確認します。限界を伝えることは自己中心ではなく、むしろ関係を長く続けるための大切なスキルだと実感できます。

練習問題

3つの自己表現チェック問題

【問題】
友人から本当は行きたくない集まりに誘われました。あなたはどう答えますか?
1.「行かないと悪いから行くよ」と我慢する
2.「そんな集まり無駄だよ!」と強く否定する
3.「誘ってくれてありがとう。でも今回は都合が合わないんだ」と丁寧に断る

【回答例と解説】
③がアサーティブな自己表現です。①のように自分を犠牲にするとストレスが溜まり、②のように攻撃的だと関係が悪化します。③のように感謝を伝えつつ本音を言うことで、自分も相手も尊重できます。レッスンでは、この3つのスタイルを体験的に比較しながら、自然にアサーティブな伝え方を練習します。

アイメッセージ法問題

【問題】
友人が待ち合わせにいつも遅れてきます。あなたはどう伝えますか?
1.「あなたって本当にルーズだね!」
2.「私は待っている間、不安になるんだ」
3.「もうあなたとは会いたくない」

【回答例と解説】
②がアイメッセージ法の使い方です。①のように相手を責めたり、③のように突き放すと関係が悪化します。「私は~と感じる」と主語を自分にすることで、相手を傷つけずに本音を伝えることができます。レッスンでは、日常の場面を使ってアイメッセージの練習を繰り返し、自然に表現できる力を育てます。

限界設定法問題

【問題】
同僚から「今夜、残業を代わってくれない?」と頼まれました。でもあなたは疲れていて無理をしたくありません。どう答えますか?
1.「いいよ、大丈夫」と無理して引き受ける
2.「30分なら手伝えるよ。それ以上は難しいんだ。でも頼ってくれてありがとう。」
3.「そんなお願いするなんて非常識だよ!」

【回答例と解説】
②がアサーション的な限界設定です。①のように無理するとストレスが溜まり、③のように強く否定すると関係が悪化します。自分の限界を正直に伝えながら、相手への敬意も忘れないことが大切です。レッスンでは、自分の境界を守りつつ関係を良好に保つ表現方法を練習します。

講師からのメッセージ

自分を大切にしながら、相手も尊重する――それがアサーティブな伝え方です。遠慮や我慢、あるいは怒りや反発に偏るのではなく、自分の気持ちを丁寧に扱う力を一緒に育てていきましょう。「言ってよかった」と思える瞬間が、きっと増えていきます。

個人指導申し込み

アサーションと研究紹介

関口ら(2011)は、学生180名を対象に、アサーションとストレス反応について調査を行いました。その結果の一部が下図となります。

図を見ると、いずれの項目においても、アサーティブタイプは対人ストレスが小さいことがわかります。自他を尊重しながらコミュニケーションする方は、対人関係のトラブルが少なく、ストレスが小さくなると推測できます。