行動療法との相性チェック
行動療法は、不安や悩みに対して「行動」を通じて改善していく心理療法です。まずは以下の質問を通して、行動療法があなたに合っているかをチェックしてみましょう。
【質問項目】
1. 苦手なことを避ける習慣がある
2. 不安で行動を先延ばしにしてしまう
3. 行動パターンを変えるのが難しい
4. 新しい習慣を続けるのが苦手だ
5. 行動の失敗が怖くて挑戦できない
6. 気分に左右されて動けないことが多い
【結果と誘導文】
はいが4個以上:行動療法との相性がとても高いです
はいが2~3個:学んでおくと安心につながります
はいが0~1個:現状では大きな支障は少なめです
行動療法は「考える」だけでなく「実際に行動して変えていく」ことを重視します。小さな一歩から挑戦を積み重ねる練習を個人レッスンで行い、無理なく新しい行動習慣を身につけていきましょう。
行動療法の概要
行動から変える心理学
行動療法は、20世紀半ばにアメリカやヨーロッパで発展した心理療法で、心理学者ウォルピやスキナーらの研究を背景に確立されました。「行動」に直接アプローチすることで、心の状態を改善する実践的な方法です。
考えや感情にとらわれず、実際の行動を少しずつ変えていくことで、悩みの軽減や望ましい習慣の形成をめざします。不安症、強迫症、恐怖症、習慣の改善など幅広い対象に適用され、臨床現場でも長い実績を持っています。
不安や回避を乗り越える
行動療法は「避けることで一時的に安心する」悪循環から抜け出すために有効です。人前での緊張や対人不安、恐怖症、強迫的な行動、そして先延ばしや習慣化の難しさなど、行動が制限されてしまう悩みに効果的です。
避けてしまうことでますます不安が強まるサイクルを断ち切り、安心の中で少しずつ挑戦することで「できた」という実感を積み重ねられます。行動を変えることが心を変える第一歩になるのです。
小さな一歩を練習するレッスン
個人レッスンでは、安心できるサポートのもとで小さな行動練習を積み重ねていきます。恐怖場面を少しずつ体験する「段階的曝露」や、成功体験を強化する「行動実験」、習慣を作るためのセルフモニタリングなどを用いて、一人では難しい行動の一歩を一緒に練習します。
頭で考えるだけでは変わらなかった「行動の壁」が和らぎ、「不安があってもできる自分」を実感できる時間となります。
学習内容
行動療法の個人指導では、以下のような内容を扱います。
* 行動療法の理解
* 不安や回避行動のメカニズム
*安全行動とは,一時しのぎの危険性
* 行動記録でパターンを可視化
* スモールステップで挑戦
* エクスポージャーと習慣づくり
指導者は国家保持者の公認心理師です。下記の動画で雰囲気など参考にして頂けると幸いです。
受講代金
レッスン代 29,800円(税込)
・レッスン回数 70分×2回分
・資料,送料込み
・途中解約時は未受講分を返金できます
お申込み
お申し込みはこちらより必要事項をご記入の上でご依頼ください。
お試し‐行動療法
安全行動を手放す練習
安全行動とは、不安を避けるためにとる一時的な行動のことです。例えば、大勢の集まりで なるべく隅の席に座って目立たないようにする など。一時的に安心できますが、交流の機会を減らしてしまいます。
【問題】
山田さんは対人不安を抱えています。次のうち、安全行動にあたるのはどれでしょう?
1. 緊張しながらも自分の意見を伝える
2. 会話中に不安でスマホをいじってごまかす
3. 不安を感じつつも相手の話を聞き続ける
【回答例と解説】
②が安全行動にあたります。スマホをいじることで一時的に安心できますが、相手との関わりを避けることになり、関係を深めるチャンスを逃してしまいます。①や③のように不安を抱えながら関わる練習が、対人関係の改善や自信の回復につながります。レッスンでは安心できる環境で安全行動を少しずつ手放す練習を行います。
行動実験を試す
行動実験とは、「こうなるに違いない」という思い込みを実際の行動で検証する練習です。頭の中だけで考えるより、実際のやりとりで確かめることが大切です。
【問題】
「LINEでスタンプだけ送ったら嫌われるはず」と思っていたあなた。試しに送ってみたら、相手からも明るい返事が返ってきました。この体験は何を示していますか?
1. 思い込みが必ず正しい
2. 行動実験で予測と違う結果が出た
3. 不安を避けたので学びがない
【回答例と解説】
②が行動実験の効果です。不安な予測は現実と違うことが多く、実際に試すことで安心につながります。レッスンでは安全な環境で人間関係の行動実験を練習します。
不安階層表を作る
不安階層表とは、不安を感じる人間関係の場面を「弱いものから強いものへ」並べ、段階的に練習する方法です。小さな一歩を積み重ねることで自信が広がります。
【問題】
職場で人に声をかけるのが苦手なあなた。次のうち、不安階層表を使った練習に近いのはどれでしょう?
1. いきなり上司に長時間相談する
2. 同僚に「おはよう」と一言声をかける
3. 声をかけることを避け続ける
【回答例と解説】
②が不安階層表の考え方です。少しずつ挑戦することで「できた」という経験が積み重なり、自信がつきます。①は負荷が大きく挫折しやすく、③では克服につながりません。
般化を学ぶ
般化とは、ある場面でできるようになったことが、別の場面にも自然に広がっていく現象です。人間関係でも、小さな成功が大きな変化を呼びます。
【問題】
友人との1対1の会話でリラックスして話せるようになったら、その後、職場での雑談も少し自然にできるようになりました。この変化は何を示していますか?
1. 練習に意味がなかった
2. 般化が起こり他の場面に効果が広がった
3. 偶然うまくいっただけ
【回答例と解説】
②が般化です。ある人との成功体験が、似た場面に広がっていくことで自信につながります。行動療法では「一つの成功を他の関係にも活かす」練習を大切にします。
講師からのメッセージ
「行動できない自分」を責めていませんか?
でも、行動できないのはあなたが弱いからではありません。そこには理由があり、順番とやり方を工夫すれば、誰でも少しずつ前に進むことができます。頭で考えるより先に、「まず一歩」を一緒に踏み出してみましょう。