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無表情を解決しよう

無表情の心理学!特徴や心理傾向とは①社会心理学の専門家が解説

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は心理学の大学院を卒業し、カウンセリングやコミュニケーション講座を行っています。今回は「無表情」についてお話していきます。コラム①は無表情について基礎的な話を5分程度させていただきます。目次は以下の通りです。

  • 無表情の問題点
  • 愛着スタイルとは?
  • 3種類の愛着スタイル
  • なぜ無表情になるのか
  • 基本的信頼感が低いかも
  • 他人を信頼できない

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください(^^) それでは早速、嫉妬の基礎から解説させて頂きます。

無表情の問題点

無表情になると、人から信頼されづらかったり、親密な関係を築くのが難しい傾向にあります。自分がどう思われているかに囚われて挙動不審になり、相手から距離を置かれてしまう可能性があります。

例えば、無表情でいるとパートナーには、「私には興味がないんだ」と思われたり、友人からは「とっつきにくい、絡みづらい」と思われてしまうかもしれません。

梅野(2015)は非言語コミュニケーションと好感の関係について、大学生230名に対して調査を行いました。調査は4段階で、

好感をもたれる     ⇒4
やや好感につながる   ⇒3
あまり好感につながらない⇒2
好感につながらない   ⇒1

で採点をしました。その結果、笑顔は印象形成において一番大事であることが分かったのです。

笑顔       ⇒平均3.7
目の表情     ⇒平均3.1
髪色       ⇒平均2.8
ボディタッチ   ⇒平均2.4

女性ですと笑顔よりも髪形や洋服にかけている時間が長そうですが、それと同じぐらい笑顔のあり方が印象形成に関わるのです。

男性は笑顔のトレーニングをしている方は少数派かもしれません。つい、無表情になってしまい印象がDOWNしている可能性があります。

こうした抑制した対人不安が起こる原因はいくつか考えられますが、今回は①愛着不安との関係、②信頼感の欠如、の2つの側面から解説していきます。

不安を軽減して嫉妬心をコントロールする

①愛着スタイルとの関係

そもそも愛着とはどのようなことでしょうか。

愛着を簡単に説明すると「親と子や恋人・夫婦などの親密な関係における情緒的な絆」のことをいい、愛着スタイルはこういった愛着の表現方法や特徴のことを示しています。

愛着スタイルにはいくつか種類があります。その中から自分の愛着スタイルを知ることで、自分にどのような特徴があるかがわかり、無表情を改善することができます。

まずは、愛着スタイルの種類を見ていきましょう。

3種類の愛着スタイル

成人の愛着スタイルについて、Hazan&Shaver(1987)は大きく3つの種類に分類しています。

安定型
親密さや依存に対してオープンで、対人関係における不安が少ない。恋愛についても、幸せで、信頼できる関係が築きやすい傾向にある。

アンビバレント型
極端な親密性を対人関係に求め、相手から見捨てられることや愛情が得られないことに不安を感じている。恋愛においても、相手への没頭 (嫉妬や脅迫的な感情を相手に感じる)、性的に強く惹きつけられており、情緒不安な傾向。

回避型
親密さに対して閉鎖的であり、他人に依存することを嫌う。恋愛においても、親密さからの回避や不安、相手を受け入れない傾向。

なぜ無表情になるのか

3つの愛着スタイルの中で「回避型」は、無表情になりやすいことが心理学の研究で分かっています。心理学の研究から、愛着スタイルと無表情の関係ついて見ていきましょう。

・回避型は要注意
愛着スタイルの感情の抑制について牧野(2016)は下記のように報告しています。

愛着スタイルについての図

この図から「回避型」は、喜びの感情を抑制しやすいことがわかります。「.31」とあるので、回避と喜び抑制はプラスの関連があることを示しています。3つの愛着スタイルのなかでも、回避型は、無表情になりやすい傾向にあると言えます。

回避型は対人関係においてポジティブな予測を立てるのが、苦手ですぐに関係が壊れることに意識が向いてしまいます。そのため、自分の感情表出によって相手に嫌われないかどうかが気になり、無表情を貫いてしまうのです。

②信頼感が低い=無表情に

愛着スタイルが「回避型」だと、なかなか自分や他人を信頼できなくなってしまいますが、この信頼感の欠如も、無表情につながる可能性があります。

・信頼感が低い人は本音を出さない
松永ら(2008)は「本音、気遣い、うわべ」とさまざまな心理的な指標について調査を行いましました。まずは「基本的信頼感」との関係を紹介します。基本的信頼感とは、

・無条件に認められている
・私は信頼されている
・基本的にうまく行く

という感覚を意味します。意味としては性善説に近いでしょうか。下記の図は基本的信頼感と「本音」「気遣い」「うわべ」との関連を示したものです。

「本音で話す傾向がある」方が基本的信頼感がもっとも高いですね。その意味で本音を話す方は、世の中全般的に信頼していると言えます。周りを信頼しているからこそ本音でコミュニケーションができるのですね。

逆に基本的信頼感が低い方は、気遣いやうわべが大きくなります。世の中に対する、信頼が低いため、自分の本心を取り繕ってして無表情になりやすくなってしまうのです。

・対人的信頼感と本音
この研究では、対人的信頼との関連も調査されています。対人的信頼は、「周囲に対する信頼感」のことを意味しています。結果は以下のようになります。


やはり「本音群」のグラフが高くなっています。特に「うわべ群」とは差が開いています。周りの人を信用していない傾向があると本音を抑えて、うわべや気遣が増えて無表情になりやすいと言えます。

そのため無表情を改善するには、、「基本的信頼感を高める」「相手を信頼する」という気持ちを育む必要がありそうです。

さらに具体的な解決策を知りたい方は、以下のコラムが参考になります。
・笑顔と認知機能
・スマイルの作り方3つ
・表情筋を鍛えよう
笑顔の作り方をトレーニングして好印象に-臨床心理士が解説①

・視線は印象に大きく左右する
・自然なアイコンタクトの時間
・3つの方法で視線を合わせよう
アイコンタクトで心理的に抜群のプラス効果-精神保健福祉士が解説①

無表情を克服しよう

このように、無表情は幼い頃の「愛着スタイル」や「信頼感」により左右されます。愛着スタイルは、無理に変えようとはせずに、「どのように対応すればいいのかな?」「今の気持ちはあっても悪くはないよね?」と考えることが大切です。

また、他人への信頼感や基本的信頼感を高めていくことで、少しずつ自分の素の表情を出せるようになっていきます。まずは、自分が無表情になっていることに気づくことから始めてみてくださね。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「無表情」コラムにお付き合いいただき、ありがとうございました!

ぜひ無表情の特徴や心理傾向を理解して、対策してみてください。そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★無表情は「愛着スタイル」と「信頼感」が原因!

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。コラムだけでなく、実際に心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は心理学講座、実践練習をしたい!という方は社会人講座をお勧めしています。私たちが講義をしている講座となります。それでは次のコラムへ進みましょう!

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・松永(2008)現代青年の 友人関係 に 関する研究 Kurume University Psychological Researeh 2eO8,No .7,77−86
・牧野真由子 2016 高校生における愛着スタイルと感情抑制の関連 金城学院大学大学院人間生活学研究科論集 16, 21-26.
・梅野(2015)好感をもたらす非言語コミュニケーションに関する研究 目白大学大学院 修了論文概要