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社交不安障害の回避行動は適応的な対処法が効果的

社交不安障害


 社交不安障害の回避行動を対処④

コラム③では、社交不安障害の原因の2つ目「予期不安」の詳しい説明や対処法として緊張した身体をゆるめるリラクゼーションの方法についてご紹介しました。

今回は、社交不安障害の原因の3つ目「回避行動」です。回避行動の説明や適応的な対処行動を増やす取り組みをご紹介します。

社会不安障害の原因「回避行動」とは?

回避行動とは、 自分が苦手とする場所や行動につながるような状況を避ける行動のことを言います。コラム③の営業の仕事についているAさんの例を挙げて説明します。

Aさんのストレス→お客さんと話すこと

お客さんと話をするためには、その日の話す内容を準備し、電話で日時を約束する必要がありましたが、お客さんと話す状況を考えるだけで胸がドキドキし、苦しくなります。

Aさんの回避行動
・ 掛かってきた電話を自分から取らない。
・ お客さんと話す以外の他の仕事を優先する。

これらは、「お客さんと話すこと」を回避するためにとっている行動です。コラム③で予期不安は、不安を拡大させるということをお話ししました。それと同様、回避行動が拡大すれば、始め以上に日常生活を阻害してしまいます。

実際にやってみる事が不安を軽減する

回避行動をしてしまうAさんが不安を解消するには、

①苦手な場所や状況に身を置く
②心配していた症状が出る
③対処する
④やってみて大丈夫であることを確認する

以上のような作業が必要になります。

Aさんの場合、お客さんと話すことへの仕事全般に回避行動が見られます。そこでまずは、できることから少しずつお客さんと話すことに関連する仕事を増やしていくことになります。そして、不安を解消するためには、今の自分が簡単にできそうなことを挙げ目標を作ることがポイントです。
Aさんができそうなことを挙げてみます。

・ お客さんと話しているところを想像する。
・ 話す内容の準備のためにペンを持つ。
・ 資料を準備する。

この中からAさんは、「朝デスクについたときに必ず、資料を準備する」ことに決めました。

 

練習問題にチャレンジしてみよう

Aさんの例で、不安を軽減するポイントが分かりましたか。できそうな事から目標を作っていくことがポイントです。さっそく、練習問題としてあなたが回避行動していることについて、目標を設定してみましょう。

問題
あなたのできそうなことを挙げてその中のひとつを最初の目標にしよう!

できそうなこと



目標 「            」

回避以外の対処方法を考えよう!

不安を解消するために、簡単にできそうなことを挙げて、その中の一つを目標にするという方法を紹介してきました。目標が定まったら、次は新しい対処法を考えることが必要です。Aさんの例もあげながらポイントを紹介するので、ぜひ考えてみましょう!

新しい対処方法を挙げるポイント
・ 手軽にできる
・ 身体や経済的な負担がない

Aさんの場合は、
・ 好きな飲み物を飲む。
コラム③で学習した丹田呼吸法をする。
・ 友人に話を聞いてもらう。

 

問題
あなたの新しい対処方法を挙げてみましょう。


 

 

社交不安障害の軽減は適応的な対処行動で

Aさんは、資料を準備するときに、丹田呼吸法を対処方法に選びました。

① 朝デスクについたときに丹田呼吸法をする。
② 落ち着いてから資料を準備に取り掛かる。
③ 指の震えはあったが、その場におちついてとどまることができた。

Aさんは、それから数日間この一連の行動を続けて、資料の準備が苦痛ではなくなりました。 成功したら次の目標に進み、つまずいたらどうしてそのポイントが難しかったのか、どうやったらできるのか、また設定し直しましょう!

今回は、社交不安障害の3つ目の原因「回避行動」についての詳しい説明や適応的な対処方法を使って不安を解消する方法についてご紹介しました。次回は、社交不安障害コラムのまとめになります。一緒に確認していきましょうお楽しみに!

★社会不安障害の原因「回避行動」は不安解消を妨げる!
★実際にやってみることが不安解消につながる!
★不安を解消するには、簡単にできそうなことから始める!
★社会不安障害の軽減は適応的な対処行動をしよう

*参考文献
・伊藤絵美 (2011).ケアする人も楽になる 認知行動療法入門 BOOK1 医学書院
・相澤直樹(2015). 社交不安に対する対人場面の解釈の偏りと自動思考の効果. 心理学研究, 86, 200-208.

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