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社交不安障害の原因、予期不安の対処法です

社交不安障害


 社交不安障害の予期不安を対処③

コラム②では、社会不安障害の原因の1つ「否定的な予想と大きな見積もり」の対処法として、認知行動療法の説明とワークを用いながら否定的な思考傾向に気づき、現実的な予測をする方法をご紹介しました。

今回は、社交不安障害の原因の2つ目「予期不安」についての説明や対処方法についてご紹介します。

社会不安障害の予期不安とは?

予期不安とは、一度偶然失敗した状況にまた直面すると考えただけで起こる過剰な不安のことです。つまり、「また~なったらどうしよう。」「こうなるかもしれない」と考え、過剰な不安を抱えている状態のことです。そして、社会不安障害の予期不安では、身体症状が問題になることが多いと言われています。

対人場面での緊張感や不安感により、
・ 顔が赤くなっていないだろうか?
・ 汗が大量に出て気持ち悪がられていないだろうか?
と考え、また「症状が出たらどうしよう」という身体症状の予期不安が日常生活に影響を及ぼすことが特徴とされています。

不安や恐怖というのは、避けているとどんどんその対象が広がってしまいます。あなたの不安ははじめより大きくなってきていませんか?実際にコラム②のAさんの例題を用いて考えていきましょう。

例題
営業の仕事についているAさんは、半年前に、あるお客さんからの質問に対応することができず、その場でひどく慌ててしまいました。それ以降、Aさんは、お客さんと話すときに過剰に緊張してしまい、うまくしゃべることができなくなりました。Aさんは、「こんな自分を見て人に変だと思っているのでは?」と考えると人と話すことが怖くて仕方なくなりました。

A さんの身体症状
・手足が震える
・汗をかく
・腹痛
・どもってうまく話せなくなる。

身体症状の予期不安を挙げてみましょう!

あなたの身体症状の予期不安を書き出してみましょう。小さなものから大きなものまですべて書き出してみてください。



 

リラクゼーションを学ぼう!

緊張状態のとき、交感神経が優位な状態になり、身体は、「戦うモード」になっているため肩に力が入り、呼吸が浅くなっています。そのため、深く呼吸をすることが必要です。ここでは、手軽にできて効果的な丹田呼吸法をご紹介します。

丹田呼吸法
① ゆったり椅子に腰かけ、姿勢を楽にしてください。
② へそのあたりに手を当て、深呼吸をします。その時呼吸だけに意識を向けてください。
③ ゆっくり鼻から息を吸うと、おなかに息が入り、膨みを実感できるでしょう。
④ そして、口から細く長くゆっくり吐き出します。

自分がリラックスできていると感じるまで行ってみてください。

社交不安障害にはリラックス法で対処!

丹田呼吸法を用いてリラックス効果を得る方法を紹介してきました。この呼吸法は、交感神経の興奮を抑えることに効果的です。交感神経の興奮を抑えることで、副交感神経が優位になってリラックスすることができるのです。

実践する時のコツとして、以下の点に気をつけてみてください。

焦っている自分」から「ゆっくり落ち着いて話している自分」と対人場面のイメージを上書きしていくことです。

では、ストレス場面を考えていきましょう。

①お客さんの前で赤くなっている状況をイメージ
②胸がざわついたり、顔が熱くなってくる
→ストレス場面を想像すると落ち着かない感じがするかもしれませんが、状況をありありと思い出してください。
③丹田呼吸法を実施
④ゆっくり落ち着いて話している自分をイメージ
→顔のほてりや胸の不快感が落ち着いてきたら、その感覚をしっかり感じましょう。

また、ストレス場面に出くわした場合、“焦っている自分”から“落ち着いている自分”をイメージしてみてください。その練習を繰り返すことでネガティブな不安ばかりでなく、ポジティブなイメージを加えていくことができます。

今回は、社交不安障害の2つ目の原因「予期不安」についての詳しい説明や緊張した身体をゆるめるリラクゼーションの方法についてご紹介しました。次回の社交不安障害コラムは、3つ目の原因「回避行動」についての説明や対処方法についてご紹介します。お楽しみに!

★社会不安障害の予期不安では身体症状の問題となる
★社交不安障害にはリラックス法で対処しよう
★イメージトレーニングで社交不安障害を軽減しよう

*参考文献
・Grupe, D. W., & Nitschke, J. B. (2013). Uncertainty and Anticipation in Anxiety An integrated neurobiological and psychological perspective. Nature Reviews Neuroscience, 14, 488–501.

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