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タイプAタイプB行動パターンを解説

タイプA行動パターンとタイプBを解説。イライラしない方法

はじめまして!公認心理師の川島です。今回のテーマは「タイプA・タイプB」です。

  • 改善するお悩み
  • ・イライラしがち
  • ・対人関係のトラブルが多い
  • ・性格的なクセを直したい
  • 全体の目次
  • 入門①タイプAタイプBとは?
  • 入門②タイプ別の特徴
  • 入門③改善策
  • 助け合い掲示板

コラムを読み進めていくと、基本的な知識と対策を抑えることができると思います。ぜひ最後までご一読ください。もしお役に立てたなら、初学者向け心理学講座でもぜひお待ちしています。

タイプAタイプBとは

心理学の世界では、共通点のある性格特性をタイプ分けしています。その中で、タイプAとタイプBは対照的な性格タイプとされています。

タイプAの特徴は、心理学辞典(2013)で以下のように説明されています。

・タイプA行動パターン

慢性的な競争心、達成動機の高さ、敬意などが特徴

タイプAは、競争的で向上心が旺盛なタイプです。

怒りやすく攻撃的な側面があり、頑張り屋さんタイプが多いので、仕事で優秀な人が多いとされています。

タイプA行動パターンの特徴

つづいてタイプBの特徴です。心理学辞典(2013)では以下のように説明されています。

タイプB行動パターン

競争心の低さ、フラストレーションの低さ、くつろいでおおらかな対人関係アプローチなどが特徴

タイプBは、協調性があり、比較的穏やかなタイプです。

のんびりと過ごし、勝ち負けにこだわることはなくマイペースに行動します。基本的にストレスが少ない状態で過ごす傾向があり、アイデアマンでチームワークが得意な傾向があります。

タイプB行動パターンの特徴

歴史・発見の流れ

タイプAとタイプBの性格は、1950年代アメリカのフリードマン医師とローゼンマン医師によって提唱されました。

心臓専門医だったフリードマンとローゼンマンは、心臓系の疾患の抱えた人が座る待合室の椅子の、座面の前端が摩耗していることに気づきます。

摩耗した椅子

そこでフリードマン医師とローゼンマン医師は、健康な男性を8年半にわたり調査しまします。

その結果、せっかちでイライラするなどの性格傾向がある人は、冠状動脈性心臓病のリスクが2倍以上になることが分かったのです(Friedman, Mら、1959

彼らは、心臓系の疾患を抱える人は「イライラする性格傾向がある」ことを発見し、これをタイプA行動パターンと名づけます。

タイプAの歴史

そして、タイプAの動作に欠けている対照的な性格傾向をタイプB行動パターンとしました。

病気の発症率でも検証

Friedman, Mら(1986)は、心筋梗塞後患者862人を対象に、グループ心臓カウンセリングを行い比較実験を行いました。

実験では、タイプAカウンセリングを実施した群と実施しなかった群で比較をしました。

その結果、病気の再発率はタイプAカウンセリングを受けていない群と比べて、受けた群のほうが発症率が低いことが分かりました。

タイプAとタイプBの再発率の結果

このことからも、タイプAは心臓病の潜在的な危険因子と言えそうです。

性格による行動は国によって変わる?!

池田ら(2008)は、日本人男性と女性の86,361名を対象に、タイプAと虚血性心疾患(CHD)の発生リスクとの関連を調査しました。

その結果、タイプAでは日本人のCHD発生率は予測されませんでした。一方で、タイプBの行動パターンには、CHDリスクの増加が見られました。

この結果は欧米の研究と異なることから、行動パターンが心臓病の危険因子となるかは、文化や社会の風土に異なることが推測できます。

加えて、この調査では、行動パターンと生活習慣との関係も分析しています。

その結果では、タイプAの人は身体活動量は多いものの、虚血性心疾患危険因子となる喫煙、多量飲酒、日常ストレスの保有率が高いことが、男女共に分かりました。

この結果から、性格による行動パターンは文化的背景によって変わると言えそうです。

タイプAタイプB日本人の研究

 

タイプAタイプBの特徴

怒りっぽさとの関係

佐藤ら(2005)の研究では、大学生155名を対象に、イライラしやすい性格傾向とデイリーハッスルの関連を調べました。デリバリーハッスルとは、日常の些細なストレス原因のことです。

この研究では、大学生のデイリーハッスルを以下の4つに分類しています。

1.自己ストレッサー
自己の人格・生き方に関わる刺激

2.対人ストレッサー
対人関係で不快になるような刺激

3.学業ストレッサー
学業上で経験される刺激

4.物理ストレッサー
物や健康に関わる刺激

そしてそれぞれのデリバリーハッスルについて、タイプA行動パータン群とタイプB行動パターン群を比較しています。その結果が以下の図になります。

グラフが伸びているほど、デリバリーハッスルに影響される状態となります。怒りっぽい性格のタイプA行動パターンのグラフが伸びていることが分かります。

大学生のデリバリーハッスルとタイプA

つまり、タイプA行動パターンがある人は、些細なことにもイライラしてストレスを感じやすいといえます。

タイプAは対人トラブルに注意

マシューズ、カレン(1982)の研究では、個人の競争と攻撃性について囚人ジレンマゲームを用いて行われました。囚人ジレンマゲームは、2人の囚人が相手を裏切るか、沈黙したまま相手と協力するかなど選択して、最善の状況を判断するゲーム理論で分析されたゲームです。

調査の結果、プレイ中に対戦相手(タイプAとタイプBの両方)から競争力と怒りの感情を引き出したのはタイプAの人でした。

タイプAと対人トラブル

またゲームでは、タイプAの人はタイプAの人を、タイプBの人はタイプBの人を処罰する傾向が多くありました。つまり、タイプAとタイプBには、相互作用あるのです。

この結果から、タイプAの人は、人間関係でもあつれきを生みやすく、トラブルを生みやすいかもしれません。

タイプBは薬物乱用の危険

Ballら(1998)は、入院および外来患者370名を対象に、薬の使用について性格の違いを調べました。

その結果、タイプAと比較してタイプBは薬物乱用に関して深刻な問題を抱えやすいことが分かりました。

タイプBと薬物乱用の問題

タイプBは、統合失調性人格障害を除くすべてのDSM-IV人格障害の症状について、タイプAよりも高いスコアでした。

これらの側面は、精神疾患または薬物乱用と高い相関レベルを持つ可能性があります。 加えて、反社会的人格や精神症状の後でさえ影響するのです。

感情コントロール不足の特徴

タイプA行動パターンと、タイプB行動パターンについては怒りやストレスとの関連についてはいくつか研究が行われています。高倉(1995)は大学新入生を対象として調査を行いました。

①学生をタイプAグループ、タイプBグループに分けます。
②その後、「日常に苛立つか」「不機嫌になりやすさ」「非現実的な願望」を比較しました。

その結果が下図となります。左側の3つの山の方が、右の山よりも大きなヤマになっていることがわかります。

イライラする 理由これは左側のタイプAの方が、右のタイプBよりも「日常的に怒りやすい」ことを示しています。

タイプAは、タイプBと比較して、「日常的に苛立ちやすい」「不機嫌になりやすい」「非現実的な願望を持ちやすい」といえるのです。

行動を変えてイライラ対策

性格を変えるのは難しいかもしれませんが、行動は変えられます。日々のイライラやストレスが多い場合には、行動を変えることで、軽減しましょう。

・タイプAの人
自分の行動を振り返りながら、どうすべきだったか?を考える癖をつけるといいでしょう。日記はおすすめですね。

感情に任せていた行動が減らせるようになると、イライラする機会が減り、人間関係でのトラブルも減らせると思います。

・タイプBの人
心身の健康を保ちやすいタイプといえます。ただし、何かのきかっけでネガティブな思考から抜け出せなくなることがあるかもしれません。

ストレスを感じた時には、早めに適切な対処をすることをおすすめします。

思考のクセを直す

私たちの悩みの多くは、出来事が引き起こしているのではなく、出来事の捉え方(思考)が引き起こしてしています。

イライラしやすい人は、この思考に偏りがあります。認知療法では思考の偏りを見つけて適応的な考え方に修正していきます。

「~すべきだ」「一度起きたことはまた起こる」などの捉え方のクセがある人は、認知療法コラムをチェックしてみてください。

あるがまま

森田療法の哲学は「あるがまま」です。タイプAの人は、性格による癖とうまく付き合っていく必要があります。森田療法では、この癖を「消さなくてもよい!あるがままあれ!」と主張しています。

これまでの発想が180度変わるとても前向きな療法です。イライラする自分を変えたい!と思っている人は、ぜに学んでみてください。より詳しい内容は森田療法コラムでも紹介しています。

体の面からリラックス

緊張した身体を緩める方法として、リラクゼーションは効果があります。自分にあった方法を身に付けることで、性格的な癖と上手く付き合えるようになります。

感情がコントロールできないと、身体に変化が出る…という場合は、リラックス法を学ぶことで症状を和らげることができます。詳しくは心と体コラムを参考にしてみてください。

 

まとめ+助け合い掲示板の活用

まとめ

タイプA行動パターンとタイプB行動パターンの特徴、疾患や注意点などを紹介しました。

いずれのタイプも長所と短所があります。また、短所と捉えていた部分も状況によってはプラス面となりあなたの力になります。

性格ひとつひとつがあなたの魅力です。上手に付合っていく方法を身に付けてみてください。

なお、日々のイライラやストレスが多い場合には、ご紹介した方法を参考に、行動を変えてみてくださいね。

助け合い掲示板の活用

ページ下部には助け合い掲示板があります。当コラムは心理面の考え方が多く集います。お互いの悩みや経験談など相談してみましょう。*お互いを思いやったご投稿をよろしくお願いします。

講座のお知らせ

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・ファンデンボス,G.R.(2013)APA 心理学大辞典,564
・Friedman, M.; Rosenman, R. (1959). “Association of specific overt behaviour pattern with blood and cardiovascular findings”. Journal of the American Medical Association. 169 (12): 1286–1296.
・佐瀬 竜一・児玉 健司・佐々木雄二(2005)大学生のデイリーハッスルとタイプ A行動パターンおよびアレキシサイミアの関連 駒澤大学心理学論集, 2005, 第 7号, 43-50 2005, 7, 43-50
・Matthews, Karen (1982). “Psychological Perspectives on the Type A Behavior Pattern”. Psychological Bulletin. 91: 302.
・Eysenck, H.J. (1986). Smoking and Health. In R. Tollison (Ed.), Smoking and Health (pp. 17-88). Lexington, MA: Lexington
・Ikeda A, Iso H, Kawachi I, Inoue M, Tsugane S; JPHC Study Group,Type A behaviour and risk of coronary heart disease: the JPHC Study,International Journal of Epidemiology 2008,37,1395-1405