>
>
>

いじめ撲滅委員会>いじめ調査・研究>いじめによる事件>大津市中2いじめ自殺事件

いじめ撲滅

~ いじめによる事件 ~ いじめによる事件➀大津市中2いじめ自殺事件

はじめまして!いじめ撲滅委員会代表,学校心理士の栗本顕です。

私は学生時代、そうぜつないじめを体験して、大学院でいじめの研究をしてきました。

現在はいじめの問題を撲滅するべく、研修やカウンセリング活動を行っています。

いじめ撲滅委員会代表栗本顕

今回のテーマは
「大津市中2いじめ自殺事件」
です。

いじめは事件にも発展する危険のあるものです。今まで起きてしまった悲しき事件の全容を理解し、二度と起こらないようにしていかなくてはなりません。その責任が、我々教育関係者にはあります。

今回の目次は以下の通りです。

・いじめの内容
・学校と教育委員会の責任回避
・批判が殺到⇒いじめを認める
・第三者委員会の捜査 
・大津県警の捜査内容
・民事損害賠償と法律の成立

大津市のいじめは社会的に大きな影響をもたらした事件になります。過去から学び、しっかりと教訓として押さえておきましょう。

いじめの内容

大津市中2いじめ自殺事件は2011年に起こりました。概要は以下の通りです。

被害者
男子中学生

加害者
同級生男子
・A(被害者と違うクラス)
・B(被害者と同じクラス)
・C(被害者と同じクラス)
・D(被害者と違うクラス)
・E(被害者と同じクラス)
・F(被害者と同じクラス)

いじめの期間
2011年9月8日~10月11日

場所
滋賀県大津市

いじめは大まかに説明すると以下のような経緯になります。

9月8日~25日

・発端はプロレスごっこ
Bと被害者はプロレスごっことして、肩に手を乗せた状態から、足でこかすことをお互いに行ってました。9月からは倒すだけではなく、仰向けやうつ伏せの状態から抜け出せるかということを行っていました。

・腹を殴る
Bが被害者を押さえつけ、腹を殴りました。Bは「やり返してこい!」と言うが、被害者はやり返すことはありませんでした。このような、やりとりは20件発生しました。

・メガネを奪われる
10分休みの時間にクラスの生徒が被害者のメガネを隠しながら回し合っていました。こうした行為はほぼ毎日行われ、1日に2回行われることも。メガネを奪うのは、最初はBとCでした。

その後、E・Fにもメガネを回されました。被害者は視力が悪いことから机にうつ伏せるようにしていた。

そのほかにも、

・成績カードを破られる
・キモイねんと侮辱される
・集中的に顔を強く殴られる
・上靴のまま顔を踏みつけられる
・頭に消しゴムのカスをかけられる
・プリントを強引に口の中に入れられる

などの被害が報告されています。

9月25日~10月5日

・死にたいと発言
被害者は泣きじゃくりながら「暗くて静かな山の中に行って死にたいねん。」と言った。被害者の言動がおこしかったので、

「つらいことがあったのか」

と聞いたところ、被害者は何も話さなかった。そこで

「家でつらいことがあったのか」

と聴くと首を横に振り、「学校か」と聴くと首を縦に振った。

・馬乗りで何発も殴られる
10分休みの際、教室で、Bが被害者の上に馬乗りになり、顔面を拳で何発も殴っていました。被害者は、Bに「やめて一。」と言っていたものの、止めませんでした。

見ていた生徒はひどいなと思ったものの、どのように対応すれば良いか分からない状態でした。

・自殺の練習を迫られる
クラスの前の廊下の窓枠にBが座り、後ろに体をそらし、完全に体が外に出るような態勢を取っていました。そこに被害者とCがいました。

Bはへらへら笑いながら

「自殺の練習をするからはよせいよ。」

と被害者に向かって言います。被害者は嫌そうな顔をし、て何度も「嫌や。」と言いいました。Cはずっと笑っていました。Bは真顔になって「もういいし。」と怒った様子で立ち去りました。

・担任も対応しない
帰りの会が始まる前の10分休みに、Bが被害者、C、Dを誘ってトイレに行きました。トイレでBが被害者の胸倉を掴み、拳で殴っていました。被害者のメガネは曲り、傷ができ穆んでいるような状態でした。

生徒が教室にいた担任に

「A君がやられてるから、止めに行ってあげて。」

と頼んだところ、担任は帰りの会を始めており、貴重品を生徒に返している所でした。そのため、訴えた生徒に「貴重品を先に取りに来て」というだけで、何もしませんでした。

10月7日~8日

・パンを盗んで食ベられる
Cは被害者の鞄からパンを一つ取り、食べていました。なお、文化祭前に 1度、10月になって本件以外にも同様のことがあった。文化祭前の時は一口食べて元に戻していましたが、後の2回は全部食べたました。

被害者は「やめて」と抵抗し、それをBが近くで見ていたことがありました。また、パンを食べられた際に、被害者が「もういいねん。あれは。」と友人に話していた時もありました。

・クラスを巻き込み暴言を吐く
トイレの中に、B、Cを含むクラスの男子10人くらいがおり、Cが被害者に「なんで泣いてんねん!」と叫び、クラスの男子が笑っていました。

昼休み、B、C、Dが、クラスの教室内で「○○(被害者の名前)死ね。○○(被害者の父親の名前)死ね。」と言い、教室から出る際に、Bが被害者の尻を蹴りました。

・部屋を荒らされる
C、Dは被害者の部屋に行きました。Cは、被害者を外に出した上で、10秒数えさせて、被害者の部屋に置かれていた物を落とすなどして室内を荒らしました。

C、Dが帰った後、部屋に入った被害者は、財布が無いことに気付きます。

10月9日~自殺当日

・元気がない様子
部活動の試合に参加した、被害者の様子を見て、元気がないと感じている部員がいました。被害者は、朝の時点で下を向いて歩いていました。

被害者は友達に「どうしたらばれずに学校を休めるか」と話しかけました。友達が「何で?」と聴くと、被害者は「いいわ」と返しました。

・普段通りの様子
母親と他県へ母親の運転する車で行った。そこでは墓参りをするなど普段通りの様子でした。また、車中では、母親の母校の高校に行きたいと話したり、誕生日のプレゼントは何がいいかと話し合ったり、コンビニで購入したおにぎりやチキンを食べたりして、変わった様子はありませんでした。

・11日 飛び降り自殺
午前8時過ぎ頃、被害者は自宅マンションの14階から飛び降りました。午前8時29分、救急車が到着し、被害者の友達が同乗して病院に搬送されます。午前9時3分、搬送先の病院で死亡が確認されました。

Aの父親は、午前8時30分頃、学校から入電しました。

学校と教育委員会の責任回避

それでは、この事件に対して学校と教育委員会はどのように対応したのでしょうか。

保護者説明会に担任の姿がない

学校は保護者説明会を開くも、担任の姿を見せませんでした。また、保護者から指摘されて、急きょ黙とうを行うなど対応に様々な不備が見られました。

当時報道されたニュースが以下の動画です。気になる方は閲覧してみてください。

アンケートの結果を公表しない

自殺の原因究明のため、10月中旬に全校生徒860人を対象にアンケートが行われました。

その結果、

暴力
⇒138件
暴言・嫌がらせ
⇒173件
自殺の練習をさせられていた
⇒16件

などの回答がありました。そして、加害者とされる生徒は、

「死んでくれて嬉しい」
[死んだって聞いて笑った」

と記載していました。

しかし、教育委員会は真偽が確認できないとし、アンケートの結果を公表しませんでした。また、学校側と教育委員会、加害者の家族は、自殺の原因はいじめではなく家庭環境が問題と説明していました。

2回目のアンケートも公表せず

さらに事実を知りたいという遺族の希望があり、2011年11月に2回目のアンケート調査を実施しました。

「葬式ごっこをした」
「自殺の練習と言って首を絞めた」

などのいじめを示唆する回答がありました。しかし、学校側は1回目と同じく、事実関係の調査を実施せず、アンケートも公表もしませんでした。

また、先生に対しても、

「いじめを訴えたが、対応してくれなかったらしい」
「先生もいじめのことを知っていた」
 「いじめをみて一緒に笑っていた」

などの記述も15件ありましたが、それを公表せず学校側は後日、「記載を見落としていた」としていました。

そして、教育委員会には新たな情報は確認できなかったと報告し、本件の調査を終了したのです。また、

「いじめた側にも人権がある」

とし、教育上の配慮ということで、加害者に聞き取りを実施しませんでした。調査自体も3週間で打ち切ってしまいました。学校側はあくまでも、いじめではなく”けんか”という認識だったと主張しました。

下記は校長の初会見の映像です。気になる方は閲覧してみてください。

批判が殺到⇒いじめを認める

学校・教育委員会への批判

こうした対応に、学校・教育委員会に批判が集まりました。特に、「いじめた側にも人権がある」とする教育委員会の姿勢に対しては非難が殺到しました。

2013年1月29日、1回目のアンケートで被害者が「死にたい」と同級生に相談していたことを、学校側が把握していたことが判明ました。

自殺直後の職員会議で、校長はいじめと因果関係がある可能性を認めていたのです。

学校側の対応の変化

学校側は、自殺前にいじめを認識していた教諭はいなかったとしていました。しかし、校長が2013年9月18日に緊急記者会見を開き、

「少なくとも教諭3人がいじめを認識していた可能性が高い」

と話しを一転させました。

また、校長は

「何人かの教師が自殺前からいじめ把握していた」

という内容の文書を、生徒指導担当から提出されていたことが分かりました。

この文書は、被害者が自殺した当日に作成された「生徒指導連絡書」です。つまり、校長は、自殺当日に教師がいじめを把握していたことを認識していたのです。

第三者委員会の調査

大津市の「越直美」市長は、第三者調査委員会を設立し、独自調査を依頼しました。

2013年1月31日、自殺の原因は、

「同級生らによるいじめ」

であると結論付けました。また、教育委員会、加害側の家族が主張した

「家庭環境も自殺の原因となった」

という点ついては、自死の要因と認められなかったと否定をしました。

いじめによる事件➀大津市中2いじめ自殺事件

警察の捜査

遺族は大津警察署に対して、3度にわたり被害届を提出しましたが、

「被害者本人が自殺しており存在していない」

として受理されませんでした。

しかし、事件が大きく報道されると態度が一変し、受理するに至りました。

被害届の受理

父親は7月18日、被害者に対する行為45件について、

・暴行
・恐喝
・強要
・窃盗
・脅迫
・器物損壊

の6つの罪で加害側の同級生3人を刑事告訴しました。滋賀県警察はこのうち、2011年夏頃から自殺した10月までの間に、3人が被害者の行為を、

・家宅捜索
・生徒らへの聞き取り

で捜査しました。

これに対して加害者側は「いじめではなく遊びだった」と一貫して容疑を否定しています。

強制捜査

滋賀県警は7月11日夜、被害者への暴行容疑の関連先として、

・教育委員会
・学校

に対して強制捜査を実施しました。

いじめが背景にある事件の場合、強制捜索に至るのは異例とされました。

学校では7月12日に緊急保護者会が開催され、学校側より強制捜査を受けるまで至った流れが保護者に説明されました。保護者からは、

「納得いく説明がない」

などと厳しく批判され、保護者会は3時間を越えて続けられました。

書類送検と少年審判

2012年12月27日に滋賀県警は、加害者3人のうち2人を書類送検しました。残る1人は当時は刑事罰の対象とならない13歳だったことから、暴行などの非行事実で児童相談所に送致されました。

県警は本件に関連する27件の犯罪行為を検討し、

・暴行
・器物損壊
・窃盗の3容疑

計13件について立件しました。しかし、県警はいじめはあったとしながら、自殺との因果関係は、「推測や臆測で説明すると誤解を招く」と述べ、結論は出なかったとしていました。

当初、被害届を3回にわたり不受理としたことを

「もう少し被害者の痛みに心を動かすべきだった」

とし、遺族に謝罪をしました。

その後、2014年3月14日、大津家庭裁判所は加害者3人の内、

・2人を保護観察処分
・1人を不処分

としました。

いじめとの因果関係が認定

遺族が元同級生らに対し、合わせて400万円の支払いを命じる判決が、25日までに確定しました。この裁判は2011年、遺族が加害者らに対し、損害賠償を求めていたものです。

大阪高裁は昨年、一審に続き「自殺といじめの因果関係」を認めたうえで、加害者2人に対して、損害賠償を命じる判決を出しました。しかし二審では、

「両親が息子を支えられなかった」

ことについても指摘されたことから、両親は最高裁に上告していました。最高裁は25日までに両親の上告を退け、加害者らに合わせて約400万円の賠償を命じる判決が確定しました。

いじめが自殺につながるという因果関係が司法の場で認められ、男子生徒の父親は、改めて今後二度と、悲惨ないじめ自殺が起きないことを切に願い、今回の判決が、いじめ問題の解決につながることを祈ります

 

と胸中を語りました。

 

民事損害賠償が成立

いじめの賠償請求

遺族は2012年2月24日に

・加害者3人
・その保護者
・大津市

を相手に、約7720万円の損害賠償請求を大津地方裁判所に提訴しました。始めは大津市は争う姿勢を示しましたが、事実関係が明らかになると、和解に向けて交渉する意向を越直美市長が示しました。

教育委員会と保護者の対応

一方、教育委員会は、和解は市長の独自判断であり、教育委員会としては従来通り、

「いじめと自殺との関連性は判断できない」

としました。一方で、外部の調査機関からの判断があれば結果は真摯に受け止めるとも述べていました。

また加害者側とされた保護者は、事実誤認があるとして校門でビラ配りを行うとともに、自殺は被害者の家庭環境が原因であるとしました。

合意が成立

2013年1月30日、遺族側は学校がいじめを認識しながら、教育委員会や学校の指導マニュアルに沿って対応しなかったとして、市の過失を訴える書面を大津地裁に提出しました。

2015年3月17日、大津地裁は第三者委員会の報告書に基づき、いじめの存在を認定しました。また、被害者が自殺企図の意向を事前に漏らしていたことも指摘し、

「学校や教委は適切に措置していれば自殺を防げた」

と判断しました。

これを元に、大津市側の安全配慮義務違反を認め、支払い済みの見舞金2800万に加えて和解金1300万円を支払いました。学校が謝罪するとの内容の和解勧告が提示され、大津市と遺族側との合意が成立しました。

2019年2月19日、大津地裁は同級生3人のうち2人に対して、

「約3758万円の支払いを命じる判決」

を言い渡しました。

他の1名に関しては、一体的となっていじめに加担したとは言えないという理由から、損害賠償及び管理責任を認めない判決となりました。下記の動画は当時の大津市長と遺族のメッセージになります。

アンケートについての精神的苦痛の賠償請求

2012年9月、アンケートの結果を受け取る際に「部外秘」とする不当な確約を迫られたことに対する精神的苦痛を理由に、遺族は大津市に慰謝料100万円の賠償請求を行っています。

これに対して大津市は11月2日、市の責任を認める答弁書を大津地裁に提出し、

「遺族の心情を損なった」

と謝罪しました。

弁論後に記者会見した父親は、

これを機に大津市が、日本で一番、安全で安心な学校教育が行われる市になれば息子の本望だ

と述べました。

賠償額については、裁判所の指示に従うとして、2014年1月14日、大津地方裁判所は大津市が原告に対して30万円を支払うように命じました。

いじめによる事件➀大津市中2いじめ自殺事件

その他の処分

加害者の1人が2012年5月下旬に女性教師への暴力事件を起こしていたことも、7月に家宅捜索や学校関係者への聞き取りにより発覚しています。

捜査関係者などによれば、事件は体育館での修学旅行の事前指導中でした。少年が理由もなく帰宅しようとしたため女性教諭が制止したところ、少年が複数回殴る蹴るの暴行を加えました。

この事件の直前にはいじめに関する民事訴訟の第1回口頭弁論が開かれており、捜査関係者は、学校側が訴訟への影響に配慮し、県警に相談をしなかった可能性もあるとみています。

教育委員会は当初、報道機関の取材に

「暴れる生徒を教師が止めようとして小指を負傷した」

と説明していました。しかし、実際は、小指骨折のほか、

・顔
・胸
・脇腹

など計5カ所に打撲やすり傷を負い、病院で全治1カ月の重傷の診断を受けたというのです。学校側は当初県警に事件の相談はしていませんでした。

市教委により県警へ被害届を出すよう指導された9月以降、大津署に被害届を提出しました。

また、加害者の1人で、事件後に京都府内の市立中学校に転校した生徒が、2012年6月12日に同級生に対して殴ったり所持品を燃やすなどの行為を行っていました。

被害届をうけ京都府警はこの生徒を傷害容疑で書類送検しました。

事件に関連して学校で5人、教育委員会で2人の処分が行われました。事件発生時の校長は、2013年2月26日に

・いじめへの体制づくりを怠ったこと
・教員らへの指導・監督を怠ったこと
・保護者や社会に説明責任を果たさなかったこと

以上の責任に対して減給10分の1(1カ月)の懲戒処分を受け、同日に依願退職しました。事件当時の

・教頭2名が文書訓告、
・被害者の学年主任が厳重注意処分

となりました。

教育長・教育部長は減給相当の処分と判断されましたが、すでに退職していたので処分は実施されませんでした。退職金は規約通り満額支給されましたが、これに対して遺族は強い不満を表明しました。

また教育長が、

自殺の原因は家庭環境が問題であり、いじめが原因ではない

と当初表明したことについても未だに謝罪も説明もないとして、退職金の公庫返納を求めました。

2013年5月17日、教育委員会は被害者の担任だった男性教諭に対して、

「教員としての職務上の義務を怠り、教育公務員としての信用を著しく失墜させた」

として、減給1/10とする1カ月間の処分としました。

第三者調査委員会は、担任が意図的にいじめの認知を回避しようとしていた感じがあるとして、報告書で担任の対応のまずさを指摘しました。これに対しては遺族側の家族が

学校、教育現場に、よりよい教育現場を作ろうとする意欲が感じられないことを改めて思い知らされ、愕然とする思いだ

と県の教育委員会を批判しました。

教諭は2013年3月より職場復帰しました。しかし、事件から1年半経過した時点でも、遺族には説明や謝罪を行っておらず、遺族は

男性教諭からまだ謝罪を受けていない。本人の口から、この問題をどう思っているか聞きたい

と述べています。

 

法律が成立する

いじめ防止対策推進法の成立

2013年4月、与野党6党によって「いじめ防止対策推進法案」が国会に提出されました。自民党・公明党は、保護者には子どもの規範意識指導が求められることを明記。

自治体や学校には、加害生徒に懲戒や出席停止措置を講じるよう求めました。

しかし、野党側は

「国が家庭教育に介入すべきではない」
「厳罰化では解決しない」

と批判的で協議は難航しました。

2013年6月21日、参議院本会議で賛成多数により可決成立しました。社民党、共産党は、教育現場の意見が十分に反映されていないとして反対しました。本事件では、教育現場での隠蔽体質が問題視されたので、重大ないじめの場合には、自治体や文部科学省への報告義務が課せられました。

事件後に多発したいじめの被害届

本事件に倣って、全国で学校でのいじめに対する被害届が各地の警察に殺到し、2012年前半期のいじめが原因で全国の警察に摘発、補導されました。

児童・生徒は、前年同期より4割増加し、
2012年通年は例年の2-3倍となりました。

各学校は「いきなり警察に被害届を出すのではなく、まず学校に相談を」と対応に追われました。一部では進学したいなら警察には言うなと隠蔽工作を行う学校もあったようです。

2012年11月一方で文部科学省は、犯罪的ないじめの場合は一刻も早く警察に被害届を出すように言う通達をに発しました。

メッセージ

一つに事件でここまで大きく発展しています。もともとは「いじめ」が原因です。

つまり、逆を言えば「いじめは大事件になる」ということです。

だからこそ、どんなに些細なものでも見落とすわけにはいかないのです。

いじめの予防を徹底的に抜かりなく行う
いじめが起きたら迅速に対応していく
いじめ事態が終わってもケアを続ける

このことは、忘れないでください。いじめが起きたことで、多くの人が巻き込まれ、取り返しのつかない事態に発展します。

「いじめだったら」と対応するのではなく、

「いじめだからこそ」と慎重に対応することを心がけてください。

お知らせ

いじめ撲滅委員会では、いじめのない社会を実現するべく、以下のような取り組みを行っています。

保護者へのカウンセリング

また私もご両親向けのいじめ撲滅カウンセリングを行っています。有料となってしまいますが気軽に相談ください。

教育関係者向け講演,指導

教育関係者、学校向けのコンサルテーションも行っています。研修や講演に興味がある方は下記ページをご覧ください。

いじめコンサルテーション,研修,講演依頼-いじめ撲滅委員会

 



<参考文献>

「重大いじめ学校に報告義務防止法成立、警察と連携も」 産経新聞 2013,6,22.
「複数同級生が手足縛り口塞ぐ?2いじめ自殺」 読売新聞 2012,7,12.
「<大津いじめ自殺>担任ら複数の教諭が話し合い問題把握か」 毎日新聞 2012,7,14.
「<大津・中2自殺>校長『けんかと思った』いじめ認識否定」 毎日新聞 2012,7,14.
「<大津いじめ自殺>担任教諭を減給処分滋賀県教委」 毎日新聞 2012,5,17.
「『死んでくれてうれしい』加害少年発言か中2自殺」 産経新聞 2012,7,13.
「いじめた側にも人権『自殺練習』真偽確認せず」 読売新聞 2012,7,6.
「追加アンケート『葬式ごっこ』見落とした上に非公表」 読売新聞 2012,7,11.
「保護者ら不信拭えず大津中2自殺、学校で緊急説明会」 京都新聞 2012,7,12.
「大津市長の和解発言、市教委『市長自身の判断』」 読売新聞 2012,7,11.
「大津市が責任認め謝罪いじめアンケート開示訴訟」 共同通信 2012,11,6.
「自殺生徒の父に『口外禁止』確約書、大津市謝罪」 読売新聞 2012,11,2.
「中2自殺で文科相、国による市教委調査を示唆」 読売新聞 2012,7,10.
「いじめ防止条例提案へ大津市議会の自民系会派」 福井新聞 2012,7,13.
「大津市でいじめ防止条例施行中2男子自殺受け」 共同通信 2013,4,1.
「<大津自殺問題>滋賀県警に『学校専門』部署設置へ」 毎日新聞 2013,3,9.
「いじめ事件:2.3大津自殺で相談増警察庁調べ」 毎日新聞 2013,2,21.
共同通信大阪社会部『大津中2いじめ自殺:学校はなぜ目を背けたのか』 PHP新書857,2013.
越直美 2014 『教室のいじめとたたかう大津いじめ事件・女性市長の改革』ワニブックスplus新書.

助け合い掲示板

コメントを残す

いじめによる事件
YouTubeいじめ撲滅委員会動画一覧
栗本のお勧めサイト
児童虐待といじめ
いじめの定義
これまでのいじめ研究
代表講師の研究

日本からいじめをなくそう