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マインドフルネス療法‐歩く瞑想法を紹介

マインドフルネス療法‐歩く瞑想法を紹介

マインドフルネス療法コラム①では、マインドフルネスの歴史ややり方について概観していきました。今回は「歩く瞑想法」を解説します。

歩く瞑想法とは

歩く瞑想法とは、身体を動かしながら身体の微細な感覚に注意を払う方法です。歩くという動きの中で、足のつま先から頭のてっぺんまで全身の感覚を観察していきます。

①場所を探す

まずは邪魔が入らず人目が気にならない場所を探します。スペースは、普通の歩幅で15歩〜20歩 まっすぐに行き来できる程度でOKです。

②注意を集中

スペースの端に立ち、身体に注意を集中しましょう。肩の力を抜いて安定した状態で立ちます。そして呼吸を整えて 足先〜股関節まで注意を集中します。

③歩き始め

ゆっくりと歩き始め、 脚の動作や感覚の一つひとつに細かく注意します。左右の脚の体重移動・身体全体の感覚にも注意を向けます。反対側に着いたら止まります。

④止まる体験を意識

すぐに向きを変えず静止したまま、全身を注意深く観察します。身体が動きたい・向きを変えたいなど、そのときの気持ちに注意を集中します。

⑤変化を確認

注意集中できたら、身体の向きを変えて、再び観察します。身体全身と足先はどのような変化を感じていますか?

⑥繰り返す

観察ができたら、 ①〜⑤を繰り返し続けます。

トレーニングのコツ・対処法

トレーニングをする時には、別のことを考えてしまい、うまく観察できない時もあります。以下の方法で、対処してみてください。

①足先に意識を戻す

一旦、歩くのを止め、意識をそらすものに注意を集中します。落ち着いたら足先に意識を戻します。注意を集中している状態を保つことが大切です。

②ゆっくり歩く

歩く速度をゆっくりにする。1つ1つの動作をゆったりさせて、1つ1つの感覚を丁寧に観察していきます。

③パターンを見つける

何度も繰り返すと段々と自分が意識が離れやすいパターンが見つかってきます。そのパターンがわかったら、その瞬間意識が離れないように訓練をしていきます。

うまく行ったら成功です♪

効果

歩く瞑想法には、さまざまなメリットがあります。

不安の軽減

歩行に瞑想を組み合わせることで不安を大きく減らすことができます。

ミシシッピ大学とニューサウスウェールズ大学の研究者が大学生110名を対象に行った心理テストによると、歩行だけをした人と歩行に瞑想を組み合わせた人を比較したところ、歩行に瞑想を組み合わせた人の方が、不安感が大きく取り除かれたことが分かりました。

血糖値と循環を改善 

2型糖尿病患者を対象に行った調査によると、歩行によって2型糖尿病患者の血糖値と心血管にプラスの効果があることも分かりました。

またこの研究では、歩行に瞑想を組み合わせた場合に限り、HbA1c、動脈硬化、コルチゾールレベルが低下することも示されています。

うつ病を緩和

また高齢者を対象とした2014年の研究によると、歩行に瞑想を組み合わせたことで、うつ症状が軽減することが分かりました。ウォーキングなどの適度な運動は、気分を改善するのにも役立つのです。

睡眠の質を改善

2019年に行われた睡眠の質に関する調査では、定期的な適度な運動が睡眠の質にプラスの効果をもたらすことが示されています。歩く瞑想法は、心身の健康に欠かせない睡眠の質もよくしてくれるのです。

このように歩く瞑想法は、心身の調子を整えるうえで多くのメリットがあります。可能であれば、公園や庭、木々のある場所など風景を見ながら行うと良いでしょう。

目からの刺激が副交感神経の働きを高め、ウォーキングが交感神経に作用し自律神経のバランスが整えられていきます。

まとめ

まとめ

歩く瞑想法のトレーニングに慣れてきたら、ゆっくりな速度、普通の速度、速めの速度といろいろな速さで変化をつけてみるのも良い体験になります。

まずは1回15分ほどできると良いと思います。歩く瞑想法は静止状態と比べより日常に近い状態のため、日常でのストレスとなるさまざまな場面でマインドフルネスを発揮できるようになります。

文章で読んでもピンとこないと思います。ぜひ身体的に体感してみてくださいね。

マインドフルネス療法コラム一覧

マインドフルネスには様々なエクササイズのやり方があります。代表的なものを解説しました。興味があるものをクリックしてみてください。

マインドフルネスの基礎
呼吸のエクササイズ
ボディースキャン法
レーズンエクササイズ
自動操縦からの脱中心化

次回はレーズンエクササイズを実践していきます。参考にしてみてください。