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「認知のゆがみ」を修正しよう⑩

ストレスの発散方法「認知のゆがみ」を修正しよう⑩

コラム①では、「ストレス理論」について概観していきました。コラム⑧からはコーピング方法についてより深く解説していきます。少しおさらいすると、「①問題解決型」「②情動焦点型」「③認知評価型」「④社会的支援検索型」「⑤身体的」「⑥気晴らし型」の6つのコーピングありましたね。

今回は、ストレス症状の原因に対処する方法3つ目「③認知評価型」についてご紹介していきます。

認知の歪みとストレス

考え方を見直す

大きなストレス経験をすると、そこから考え方が非現実的になることがあります。これを認知のゆがみと呼び、このゆがみがストレスの1つの原因につながるとされています。

例えば、
・上司にミスを激怒されてしまった。
   ↓
 僕は仕事で絶対にミスをする(歪み)
   
 仕事が怖い

・大好きな人に告白したら失恋した。
   ↓
自分は誰にも好かれない
告白しても100%うまくいかない(歪み)
   
 恋愛が怖い

このようにストレスが強烈な場合、「認知のゆがみ」が現れやすくなります。この認知のゆがみには様々な種類があります。

恐怖体験の例を元に恐怖症の対策をする

認知の歪み10パターン

これまでにストレスの原因となる認知のゆがみは10パターンあるとされています。その10パターンを例題とともにご紹介します。最後に練習問題があるのでどの認知のゆがみに当てはまるか考えてみてください。

①0か100か思考
→白か黒かという極端な考え方
例:テストが90点だったけど100点でなければ0点と同じ

② ネガティブフィルター
→ネガティブに注目する見方
例:テストで70点だった。30点も減点されてしまった!

③行きすぎた一般化
→個人的なことを一般的なことにも適応する思考
例:テストで90点だった。みんなもいいに違いない

④マイナス化思考
→物事のプラス面は無視し、マイナス面に注目する思考
例:運動ができないから勉強ができても無駄だ

⑤結論の飛躍
→根拠のないマイナスな結果を導く思考
例:テストで応用問題ができなかった。赤点に違いない

⑥拡大解釈と過小評価
→実際の出来事より大きく、また小さく評価する思考
例:100点だった。でも今回テストは誰でも100点取れる

⑦感情的決め付け
→マイナスの感情が現実に起こると考える思考
例:テストの点が悪かった、ショックで立ち直れない。もう勉強なんてしなくていい。

⑧すべき思考
→なんでも~すべきと考える思考
例:テストでは100点を取るべきだ

⑨レッテル貼り
→自分にマイナスのレッテルを貼る思考
例:テストで50点だった…わたしは馬鹿でダメ人間だ

⑩自己関連付け
→ネガティブな出来事が起こると自分の責任だと思い込むこと
例:テストのクラス平均が悪かった。テストの点が40点だったわたしのせいだ

恐怖症の対処を認知のゆがみ10のパターンから考える

発散方法を練習しよう!

以下のストレスを感じる状況は、認知の歪みのどれに該当するでしょうか?10のパターンはそれぞれ結びついているので、複数出ているものです。今回は3択の中から一番出ているなと感じるものを1つ選びましょう。

練習問題1
プレゼンの直前に「自分は本番に弱い人間だ」という認知のゆがみがあり、緊張からストレスを感じている。

①ネガティブフィルター ②すべき思考 ③レッテル貼

 ↓

考えてみましょう

 ↓

 

解答
レッテル貼り
*自分は〇〇な人間だ!どうせ自分は〇〇だから・・・といった考え方はレッテル貼りの典型例になります。そのほかは、白黒思考、行き過ぎた一般化などもあてはまりそうです。

 

練習問題2
好きな人に話しかけるチャンスを前に「自分は嫌われるに違いない」という認知のゆがみが、自分の素直な気持ちを押さえ込む、アクションを起こす前にあきらめようとする 。 

①結論の飛躍 ②すべき思考 ③自己関連付け

 ↓

考えてみましょう

 ↓

 

解答
結論の飛躍
恋のチャンスを前に嫌われるに違いない!と極端な結論を出してしまっています。白黒思考やマイナス化思考も出ていそうですね。恐怖によるストレスの認知の歪みの1つになります。

練習問題3

今度は自分自身の問題で考えてみましょう。

・ストレスを感じやすい状況はありますか
・その状況にどのような考え方がありますか?
・以下の10個のどれにあてはまるでしょうか?
 複数選択もOKです。

①0か100か思考 ② ネガティブフィルター ③行きすぎた一般化 ④マイナス化思考 ⑤結論の飛躍 ⑥拡大解釈と過小評価 ⑦感情的決め付け ⑧すべき思考 ⑨レッテル貼り ⑩自己関連付け

・あてはまるものがあった場合は、
 改めてその考え方が正しいのか?
 見直してみましょう!

認知のゆがみに気づいて恐怖症を緩和する

認知療法でコーピング!

練習問題はいかがでしたか?ストレス症状から、知らず知らずのうちに自分の中に、認知のゆがみが発生しストレスを強めている可能性があります。

認知のゆがみは、10パターンのうちどれにあたるでしょうか?自分はこういう認知のゆがみがあるなぁと気づかれた方は、その思考パターン以外にどんな考え方があるだろう?その考え方は本当にそうだろうか?と振り返って見て下さい。

認知のゆがみに気が付き、修正できると、ストレスが軽減できると思います。余裕があると気に一度紙に書いてコーピングしてみてください。(*注意 認知療法は頭を使うので、疲れている時は休憩してください)

次回は、ストレスの対処方法の4つ目「ソーシャルサポート」についてご紹介します。

★ストレスは認知の歪みから!10パターンの理解でストレスを緩和

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目次

①原因と症状を知ろう-概観
②「ストレッサー」の意味と種類
③考え方が原因「一次評価」とは
④対処行動を考える「二次評価」
⑤対処方法「コーピングスキル」
⑥種類!短期・長期のストレス反応
⑦ストレス診断とチェック!
⑧問題解決型コーピング
⑨情動焦点型コーピング
⑩症状の原因「認知のゆがみ」
⑪ソーシャルサポートを得よう
⑫身体的コーピング
⑬気晴らし型コーピング

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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