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モデリングの意味とは?アルバート・バンデューラ,観察学習

モデリングの意味とは?アルバート・バンデューラ,観察学習

皆さんこんにちは!
公認心理師,精神保健福祉士の川島です。
今回のテーマは
「モデリング」
です。

モデリングとは

皆さんは、「モデリング」という言葉を耳にしたことはございますでしょうか。心理学用語なので、詳しい定義は知らないという方も多いでしょう。

モデリングとは

心理学辞典(1999)によると、モデリングは以下のように定義されています。

他者の行動やその結果をモデル(手本)として観察することにより、観察者の行動に変化が生ずる現象のこと。

つまり、噛み砕いて言うと「手本を見て、それ真似ること」という意味合いで解釈できます。例えば、子どものヒーローごっこはモデリングの典型例だと言えるでしょう。

TVで見たヒーローの言動を真似るすることで、体の動きや言葉などを学習していきます。

歴史

モデリング理論が成立するまでの簡単な歴史を概観していきましょう。

・1930年代 条件付け時代
までは、人が何かを学習するときは報酬があるときだ!という理論が流行っていました。例えば、勉強をするとお母さんがお菓子を買ってくれたとします。すると子供は勉強をするとお菓子がもらえると学習をして、もっと勉強するようになるのです。

・1940年代 模倣時代
その後、ミラーとダラードという学者が現れ、真似をすることでも学習は成立すると主張しました。例えば、プロサッカー選手のプレーを見て、練習で真似をしたとします。すると前よりも、いけてるプレーができたとします。そうしてそのプレーを自分の物にしていくのが模倣学習です。

・1960年代 観察学習,モデリング時代
アルバート・バンデューラは、1963年にモデリングを提唱しました。バンデューラは、私たちは、報酬がなくとも、いちいち真似をせずとも、「観察」するだけで充分学習できる!と主張しました。アルバート・バンデューラー

ボボ人形実験

バンデューラはこんな実験を行いました。

①グループ分け
子供たちを
 実験群
 対照群
の2つのグループに分ける

②映像を見せる
暴力シーン,普通のシーン
*実験群
 風船のように膨らませた
「ボボ人形」に大人が乱暴しているのを見せる

*対照群
大人が楽しそうに遊んでいるのを見せる。

③遊ばせる
子供たちとボボ人形を遊ばせる。その結果、実験群の子供たちは対照群の子供たちに比べて目に見えて攻撃的であることがわかりました。

ボボ実験により、子供は人の行動を見るだけで、学習してしまうことがわかりました。

 

*ボボ実験は動画もありました!参考にしてみてください。

 

モデリングの効果

アルバート・バンデューラによれば、モデリングの効果は以下の3つが挙げられます。

①観察学習効果
モデルの行動を観察することにより新しい行動パターンの行動を習得できる。

②脱制止効果
すでに習得している行動を抑制したり、逆にその抑制を弱めたりする働き。

③反応促進効果
他人の行動によって、観察した人がすでに習得している行動が促される

つまり、見本を見つけることで新しい知識や行動が学習でき、普段の好ましくない行いを弱めたりすることが可能です。

そして、逆に好ましい行動をモデリングによって促すことができます。そのため、教育手法としてビジネスやスポーツの世界で用いられることも多いです。

モデリングの流れ

モデリングは発生する過程として、以下の4つが挙げられています。

①注意過程(attentional process)
モデルに注意を向けるステップです。例えば、ヒーローに関心を向けたり、TVの瞑想に興味を示したりといった段階です。

②保持過程(retention process)
観察したことを記憶として取り込み、保持するステップです。例えば、ヒーローの技を記憶して覚える、瞑想法について記憶するなど。

③運動再生過程(motor re-production process)
記憶したモデルの行動をするステップです。例えば、記憶したヒーローの技を真似したり、瞑想に実際に取り組んでみるといった過程です。

④動機づけ過程(motivational process)
上記の3つのステップを動機づける過程です。例えば、ヒーローの技をイメージしたり、瞑想で集中力が高まったという話を聞くなどが挙げられます。

このように、まずは注意を向ける→記憶するといったプロセスを踏んで、実際に模倣がなされるのです。そして、行動を動機づけることで学習が深まっていきます。

モデリング

まとめと関連コラム

まとめ

今回はモデリングについて解説していきました。「学ぶ」は「真似る」から始まると言われるように、モデリングを活用することで学習が促進されます。ぜひ、ご自身の状況に合わせてモデリングを取りれてみてくださいね。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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中島 義明 子安 増生 繁桝 算男 箱田 裕司 安藤 清志 (1999)心理学辞典 有斐閣
アルバート・バンデューラ 写真出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
・Albert Bandura (1971). “Social Learning Theory”. General Learning Corporation. 
・Bandura, Albert (1963). Social learning and personality development. New York: Holt, Rinehart, and Winston.
・Bandura, Albert (1977). Social Learning Theory. Oxford, England: Prentice-Hall.