トランスジェンダーの意味

皆さんこんにちは。心理学講座を開催している公認心理師の川島達史です。今回は「トランスジェンダー」について解説していきます。

トランスジェンダー,さもち様作成

 

目次は以下の通りです。

①トランスジェンダーとは
②アイデンティティの拡散
③性同一性障害の廃止
④関連コラム

是非最後までご一読ください。

①トランスジェンダーとは

ジェンダーの意味

ジェンダーとは、心の性を意味します。生物学的な性であるセックスとは区別されています。ジェンダーはジョン・マネーによって提唱されました。ジョン・マネーはアメリカの心理学者であり、ジェンダー・アイデンティティ・クリニックを設立しています。

マネーはジェンダーについて世に広めた人物ですが、ジェンダーは育て方で変わるなどの思想を持っていて、実際に無理やりジェンダーを変える実験を行うなどして批判も受けました。現在ではジェンダーは育て方で変わるのではなく、遺伝的な要因が大きいとされています。

 

トランスジェンダーの意味

トランスジェンダーとは、心の性別と身体の性別が一致しない人を示します。具体的には、

体は男性 心は女性
体は女性 心は男性

これらにあてはまる方を指します。トランスジェンダーはさらに、表現する性や性的指向について8つに分類されていきます。以下は全体のイメージ図です。緑色の枠内がトランスジェンダーとなります。

トランスジェンダー,図

 

②アイデンティティ拡散

長谷川ら(2013)は一般の学生とトランスジェンダーの学生に対して、ジェンダー・アイデンティティについて比較を行っています。

その結果、トランスジェンダーの学生は一般の学生に比べて、ジェンダー・アイデンティティの得点が低いという結果になりました。つまり、トランスジェンダーの人は、自身の性別に対して不安定な感覚があることがわかります。

ただし、この研究は青年期を対象としているため、年齢を重ねるごとに、この不安定さは軽減していくと筆者は考えています。

 

③性同一性障害の廃止

性同一性障害の診断基準

精神疾患に関わる疾病分類は、  米国精神医学会発行の DSMと世界保健機構 WHO が作成する ICD があります。両診断とも以前は、トランスジェンダーを精神疾患として扱っていました。しかし、この「病気」という考え方は、トランスジェンダーの方の尊厳を著しく傷つけるものでした。

障害の廃止

そこで2013 年に DSM ‐ 5では、 「性同一性障害」 の病名は 「性別違和 Gender Dysphoria」 に変更されました。 さらに 2022 年からは ICD-11 で 「性別不合 GenderIncongruence」が採用され、トランスジェンダーは障害としては扱わないという世界的な流れになっています。

 

④関連コラム

性別違和

以下のコラムでは、トランスジェンダー、ゲイ、レズビアンなど、性別違和についての基本的な知識をまとめています。初めて学ぶ方はご参照ください。

性別違和とは何か

 

アイデンティティ確立

ジェンダーの問題はアイデンティティーの問題と深く関連しています。以下のコラムではアイデンティティを確立する方法を解説しています。自分がわからない・・・受けいられない・・・という感覚がある方は参考にしてみてください。

アイデンティティを確立する方法

 

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心理学講座,教室

監修

川島達史
・公認心理師,精神保健福祉士
・目白大学大学院心理学研究科卒
Youtubeチャンネル

石橋陽介
・作業療法士
・目白大学大学院心理学研究科卒

出典、引用文献

中島義明,子安増生,繁桝算男,箱田裕司,安藤清志 (1999)心理学辞典  有斐閣

恩田 彰,伊藤 隆二 臨床心理学辞典(1999)  八千代出版