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ワレンダ要因

ワレンダ要因の意味とは‐失敗と思考の関係

はじめまして!公認心理師,精神保健福祉士の川島です。私たちは現在、初学者向け心理学講座の講師をしています。今回のテーマは「ワレンダ要因」です。

当コラムの目的
・ワレンダ要因を理解する
・思考と行動の関係を考える
・失敗の少ない考え方を知る

全体の目次
ワレンダ要因の意味
カール・ワレンダとは

皆さんは何かに挑戦する時、「失敗してはいけない!」と思ったことはありませんか。もし、失敗をすれば、周りからの評価が下がるかもしれないし、ものによっては大けがをするかもしれません。

一見、失敗してはいけないという考えは、ミスの防止につながるように思えます。しかし、過剰に失敗を意識すると、逆に失敗しやすくなるのです。これを心理学では、ワレンダ要因と呼びます。

ワレンダ要因とは

ワレンダ要因の意味

ワレンダ要因は正確には、以下のような意味があります。

うまく行くことに意識を向け続ければ、うまく行きやすくなり、うまく行かないことばかりに意識を向けると、うまく行かなくなってしまうこと

つまり、意識を向ける方向によって、成否が別れてしまうという理論です。

例えば、「失敗しないようにする」と逆に失敗することに目が行ってしまい、本来のパフォーマンスが発揮できなくなります。

一方で、「成功しよう」という心構えになれば、目の前のやるべきことに集中できるようになります。

カール・ワレンダとは

ワレンダ要因のもととなったのが、カール・ワレンダ(1905-1978)という天才的な綱渡り芸人です。彼は、1978年に高さ37mのタイトロープを渡っている最中に転落死しました。

ワレンダ要因

ビジネスジャーナリストのハーベイマッカイの記事によると、カールの妻は以下の証言をしてたとされています。

「カールは事故の3か月前から、すべてのエネルギーを綱から落ちないようにすることを考えていたようだ」

もちろん失敗を一切イメージしてはいけないということではないのですが、成功イメージを重視した方が不安も感じにくいです。

*監修の川島(精神保健福祉士)が動画でも解説しています。

ワレンダ要因の活用事例

それでは、実際にワレンダ要因の活用事例について見ていきましょう。

優秀なリーダーほど失敗を意識しない

ベニスら(1985)の研究では、組織改革に成功した最高経営責任者90名に対してインタビューを行いました。調査によって、優れたリーダーが実践している4つの戦略が挙げられています。

その中の1つに「ワレンダ要因に陥らない」ことが挙げられています。つまり、優秀なリーダーほど、失敗に気を取られないよう心がけているのです。

ワレンダ要因とは

集団を引っ張っていくには、失敗を気にするよりも従業員の「パフォーマンス」「仕事の効率」「モチベーションの管理」などより現実的なことに注力する必要があります。

自分にはリーダーは務まらない…
部下からの信頼が得られない…
間違った教育をしてしまう…

などの失敗の方向に意識があると、本当にリーダーとして仕事が務まらなくなってしまう可能性があります。何事にもワレンダ要因に注意して取り組みたいところですね。

関連コラム

失敗に意識を向けないようにするには、以下のコラムが参考になります。基本的には失敗のとらえ方を変えることで、失敗へのこだわりを減らそうという内容になっています。

実は失敗は人生にとって物凄く価値のある体験なのです。
失敗は成功の元,公認心理師が解説

まとめ+助け合い掲示板の活用

まとめ

ワレンダ要因を理解することで、失敗しないため精神状態に近づけることができます。過剰に失敗に注意を向けることなく、目の前の行動に集中するようにしていきましょう。

 私たち公認心理師・精神保健福祉士は、暖かい人間関係のある社会を創ることを目的として、コミュニケーション講座を開催しています。

心理療法やソーシャルスキルの練習を勉強したい方はぜひお待ちしています。もしコラムを読んでみて、もっと心理学を学習したいと感じたら、下記の看板をクリックしてみてください♪

 

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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ウォーレン・ベニス,バート・ナナス著 伊藤奈美子訳 『本物のリーダーとは何か』海と月社 2012年