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非言語コミュニケーションとは?意味や効果を心理学的に解説

非言語コミュニケーションとは?意味や効果を心理学的に解説

はじめまして!
公認心理師の川島達史です。

今回のテーマは
「非言語コミュニケーション」
です。

  • 改当コラムの目的
  • 非言語コミュニケーションを理解する
  • ボディランゲージの在り方を考える
  • 好印象を与える振る舞い方を学ぶ
  • 全体の目次
  • 意味と研究の歴史
  • 笑顔が与える影響
  • ミラーリングとは
  • アイコンタクトの意味

読み進めていただくと、基本的な知識と対策を抑えることができると思います。ぜひ最後までご一読ください。もしお役に立てたなら、初学者向け心理学講座でもぜひお待ちしています。

非言語コミュニケーションとは

心理学辞典(1999)では非言語コミュニケーションとは以下のように定義されています。

他者との関係に置いてある心理状態を伝達する過程である対人コミュニケーションのうち、言語記号による意味を手がかりとする言語的(verbal)コミュニケーションに対する概念であり、言語記号以外の手がかりからなる過程。

かなり複雑な定義ですが、いわば「言語以外を手がかりとするコミュニケーション」という意味で考えておけば良さそうです。定義の通り、コミュニケーションは大きく以下の2つに分けられます。

傾聴と言語・非言語コミュニケーションの関係

このように、何らの記号や意味を頼りにするのが言語コミュニケーション。一方で、五感やしぐさをなどを使って意思疎通をするのが、非言語コミュニケーションと言われます。

歴史

・1872年
チャールズダーウィンの著書「人間と動物の感情の表現 」 出版とともに非言語コミュニケーションの研究が開始される。本の中でダーウィンは、人間を含むすべての哺乳類が表情を通して感情を示したと主張しました。

・1920年代
多くの心理学者が行動主義の探求に従事したことにより、非言語コミュニケーションに関する研究を一時停止させます。

・1955年
Adam Kendon、Albert Scheflen、Birdwhistellによって再び始められました。彼らは、コンテキスト分析と呼ばれる分析手法を使用して映画を分析しました。この方法は、挨拶・パーティーでの社会的行動・姿勢の機能を研究する際に後で使用されました。 

・1960年代半ば
多くの心理学者や研究者によって非言語コミュニケーションが研究されるようになりました。アイコンタクト・瞳孔の開閉・パーソナルスペースなどより研究が多様化していきました。

非言語コミュニケーション研究

それでは、ここで非言語コミュニケーションが与える影響について心理学的な研究をご紹介します。

①笑顔は印象形成の王様

梅野(2005)は非言語コミュニケーションと好感の関係について、大学生230名に対して調査を行いました。その結果、笑顔は印象形成において一番大事であることが分かったのです。

交換をもたらす非言語で笑顔は重要視されている


女性の場合、にこやかな表情よりも髪色や洋服に人生をかけている時間が長そうですが、それと同じぐらい笑顔のあり方が印象形成に関わるのです。

男性は笑顔の訓練をしている方は少ないかもしれません。もしあなたがお客さんと対面するサービス業をしている場合はビジネス的に不利になっている可能性があります。

笑顔の影響についてより深く知りたい方は下記をご覧ください。
笑顔の作り方,効果

非言語コミュニケーション 笑顔

②ミラーリング

ミラーリングは、言葉通りに鏡に映っているように仕草をまねることです。

好感を寄せる相手のしぐさや動作を無意識のうちに真似・模倣してしまうことです。また、自分と同様のしぐさや動作を行う相手に対して好感を抱くことです

ミラーリングの効果について、内田ら(2018)は対人魅力に及ぼす影響を報告しています。実験では、初対面の者と実験者と受験協力者が2回対面します。

<対面:1回目>
実験者と実験協力者は、実験前に対面して簡単な自己紹介を行います。実験者が退出後、実験協力者の印象について回答してもらう。

<対面:2回目>
実験者と実験協力者が再び対面し、対面中でミラーリングを行い、その後、もう一度印象について回答をもらいました。

ミラーリングでは、鼻をつまむ、口を触る、前髪をおさえる、など、15個の仕草を模倣しました。

ミラーリングのやり方結果について、以下の2つの視点で解説します。

1つ目は「社交的魅力」です。社交的魅力とは、好感や親しみやすいと感じる魅力です。

ミラーリングと社交的魅力

ミラーリングすることで、相手に自分のことを

「好感を持てる人だな」
「親しみやすい人だな」

と感じてもらえます。

2つ目は「成熟的魅力」です。成熟的魅力とは、理解があり誠実だと感じる魅力です。

ミラーリングと成熟的魅力ミラーリングをすることで、相手に自分のことを

「理解力のある人なんだな」
「とても誠実な人だな」

と感じてもらえます。

この研究から、ミラーリングをすることは、対人関係において、相手にプラスの印象を与える効果があることがわかりました。

好意の返報性の効果が得られるミラーリングをすることで、あまり距離が近くない人や、もっと関わりたいと思っている人と、円滑な人間関係を築けると良いですね。

ミラーリング

③会話に入りやすくなる

青山・戸北(2005)は、小学5年生を対象にアイコンタクトと発話の関連を調べています。その結果の一部が下図となります。概観してみてください。

アイコンタクト 苦手

この図からわかるように、視線を感じている人は、発話数が増える傾向にあることがわかります。特に女性は視線を受ける・受けないが発話数の変化に大きく影響しています。

会話場面でうつむいていたり、スマホをいじっていると、会話に入れない可能性が高まると言えます。

会話に参加したい方は、前傾姿勢で視線を受けやすくするとよさそうですね。

アイコンタクトについてより深く知りたい方は下記をご覧ください。
アイコンタクトの意味とは

非言語の効果

まとめ+お知らせ

まとめ

振る舞いやしぐさは言葉以上にメッセージを訴えかけます。ひと昔前に『伝え方が9割』という本が流行りましたが、心理学的にも非言語コミュニケーションは無視できない部分が大きいです。

笑顔・ミラーリング・アイコンタクト。今回ご紹介した非言語コミュニケーションをまずは1つ、できそうなものから取り組んでみてくださいね。

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・無条件の肯定のコツ

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
・内田 空・寺坂 明子・池田 浩之 2018 対話状況におけるミラーリングが対人魅力に及ぼす影響 発達心理臨床研究 42,9-16.
・梅野(2015)好感をもたらす非言語コミュニケーションに関する研究 目白大学大学院 修了論文概要
・早瀬 光浩・中村 太郎・加納 政芳 2018 好意の返報性を表出するエージェントがユーザの親密度に与える効果 人工知能学会全国大会 32,2K2-05.