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仕事が辛い,しんどい時の6つの対処法-

仕事がしんどい時期を乗り越える7つの対処法

皆さんこんにちは。
公認心理師、精神保健福祉士の川島達史です。

今回のお悩み相談は
「仕事が辛い…しんどい…」
です。

相談者
32歳 男性 IT系

お悩みの内容
私はITエンジニアとして10年働いています。孫請で、立場が弱い会社です。発注もとの会社から無茶な要求をされ、上司も殺伐としていて、精神的にきついです。

ここ最近は、不眠気味で体が重い感じがあります。消えてなくなりたいという感覚もあります。どうすればいいでしょうか。

お仕事で主張しにくい立場すと、精神的に辛いですね。特に体が重く、消えてなくなりたいという感覚はかなり深刻な状況だと思います。一緒に対策を立てていきましょう。

仕事とストレスの社会問題

6割がストレスを抱えている

仕事のストレスは社会問題になっています。厚生労働省の調査では、6割の方が仕事において強い不安や心理的問題を抱えています。

仕事がしんどい

仕事は本来、人生を幸福にするためにあるものです。食べていくためには働かなくてはなりません。

しかし、ストレス抱え、心と体を壊してしまっては本末転倒です。注意するようにしましょう。

大きな原因は質と量

続いて仕事がしんどいと感じる原因を解説していきます。労働安全衛生調査の表を見てみましょう。

仕事がしんどい,ストレス

このように一番大きな原因は、仕事の質・量で、そのあとに、仕事の責任や人間関係が続く形になっています。

心理学の統計では1か月の残業時間が45時間を超えると、精神的なリスクが高くなることがわかっています。あくまで目安ですが、

9時出勤、18時退社
 の場合、
19時半以降まで残業

を繰返すと、精神疾患のリスクが高くなってきます。また同じ仕事時間でもパワハラ気味の職場、集中力を過剰に要求される職場の場合は、より慎重になるべきでしょう。

精神疾患のリスク

しんどい状況が続き、深刻になると病気になることがあります。念のため、重要な3つの病気について抑えておきましょう。

適応障害

適応障害は、入社したばかり、配置転換があったばかり、上司が変わった時などに起こりやすい精神疾患です。適応障害になると、抑うつ感、強い不安、けだるさ、不眠など様々な症状が出てきます。

適応障害は仕事で最もなりやすい精神疾患です。可能性がある方はこちらの適応障害の動画も一度視聴してみてください。

うつ病

適応障害は理由がはっきりしている場合に診断されます。一方で理由がはっきりしていない場合や、深刻度が高い場合はうつ病と診断されることもあります。

うつ病とは眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった症状が出る精神疾患です。

うつ病は理由がはっきりしないこともあり、長期化したり、重症化しやすいという特徴があります。

特に、抑うつ感が強い、喜びや興味が喪失している、とにかく疲れやすいと感じる方は要注意です。警察庁の平成29年の自殺統計によれば、うつ病による自殺がもっとも多いことがわかっています。

仕事がしんどい うつ病

上図は、健康問題での自殺の原因を調べたものです。身体の病気や統合失調よりもうつ病の方が多い傾向にあることがハッキリと出ています。

特に消えてなくなりたいという感覚がある方は、緊急性が高いです。心療内科か精神科の受診を視野に入れてください。

仕事が辛いという状況が長期間続いている方はかなり注意が必要です。下記は厚生労働省が発表した資料です(警察庁自殺統計を加工)。


自殺者数と仕事が辛い人との関係

自殺者のうち、労働者・自営業者全体では8,513人が自殺をしています。

殺人事件が1件でも起きるとニュースで放映されますが、自殺については、もはや数が多すぎて社会問題として扱いが小さくなってしまっています。

自殺のニュースって意外と少ないですよね。ニュースで聞くのは他殺ばかりです。実際に厚生労働省の人口動態統計によれば、2017年の「他殺」による死亡者数は、288人という結果が出ています。

仕事関係が原因で8,500人も自殺をしているのに、300人前後の他殺のニュースの方が遥かに報道されているのは違和感があるところです。

仕事は辛いのはあたりまえ!という考え方をする方もいると思いますが、自殺者がこれだけ多いという点をもっと重く考えなくてはなりません。

 

心身症

心身症は病名ではないのですが、心の問題が体に現れる症状を意味します。例えば、不眠、頭痛、体の疲れ、肩こり、胃痛などが挙げられます。

現在の医学では、心の問題は体の免疫システムを破壊することが分かっています。ストレス状況が長く続くと、心臓の病気や、脳梗塞なども起こりやすくなります。仕事が辛い・うつ病の危険も

診断とチェック

仕事がしんどいと感じても、その強さは主観的には判断が難しいと思います。簡易診断を作成したので、チェックしておきましょう。

 

仕事が辛い,しんどい時の対処法

仕事が辛い時、しんどい時は以下の6つの対処法を提案いたします。

・優先順位を決める
・限界設定をしておく
・アサーションで権利を主張する
・ソーシャルサポートを得る
・体のメンテナンスに気を配る
・法律の専門家,外部機関の利用

ご自身の状況に活用できそうなものがありましたら参考にしてみてください。

優先順位を決める

仕事が辛い時期は、様々な作業に振り回され、にっちもさっちもいかなくなり、結果的にミスが多くなってしまいます。

悩み事がたくさんある場合は、優先順位をきちんと決めることが大事です。は何に悩んでいるのかを冷静に整理して、できることから丁寧にこなしていくことを意識しましょう。

自分の力量を超える場合は、思い切って保留することも大事です。全部の問題を抱え込まないようにしましょう。

仕事の整理が出来ていない…という方は以下のコラムを参照ください。

優先順位を決めて悩み事,心の整理

限界設定をしておく

優先順位を決めて悩みを整理できたら、自分の限界も明確にしておきましょう。できれば数字や環境を明確にしておくことをおススメします。

例えば、
・残業は月50時間は絶対に超えない
・休日出勤は何があってもしない
・19時以降は会社至急の携帯を切る

などです。そして限界を超えたら、きちんと主張することが大事です。限界を超えての、仕事はそもそもの仕事の設計をしている経営者に責任があるのです。

限界を超えてまで仕事をさせようとする経営者は失格です。あなたが黙っていることは経営者にとっても勘違いを生み出してしまいます。

しっかりと限界を決めて、主張することも大事にしましょう。限界設定については下記を参照ください。

限界設定の手順

アサーションで権利を主張する

先ほど主張することを大事にしましょうと書かせて頂きましたが、そんなに簡単に主張できないことはよくわかります。

しかし、あなたの身を守るのはあなた自身です。あなたは会社を大事にするだけでなく、自分自身も大事にしなくてはなりません。

この主張する権利は心理学の中でアサーション権と呼ぶことがあります。もしあなたが主張するのが苦手なら、ぜひアサーションを学習してみてください。

アサーティブコミュニケーションの基礎学習

仕事がしんどい,主張する

ソーシャルサポートを得る

仕事が苦しい時に大事なことは、一人で問題を抱え込まないことです。

同僚 上司 家族 友人 恋人 SNS 産業医 産業カウンセラー

あなたのまわりに誰か話を聞いてくれそうな方はいせんか?

周囲の人たちから得られる援助のことをソーシャルサポートと言います。困ったときはお互い様です。一人ぼっちになることは要注意です。周りからのソーシャルサポートを得られる環境を大事にしましょう。

もう一度言います!

一人で悩みを抱えないでたまには周りに甘えてください!もし悩みを周りに話す環境にないという方は下記のコラムを参考にしてください。

仕事が辛い時はソーシャルサポートもらう

 

体のメンテナンスに気を配る

不眠が続いている、椅子に座りっぱなしである、太陽の光を浴びていない、食生活が安定しない…これらが長期化している場合、あなたの体が日に日に弱っています。

体の不調は、メンタルヘルスの悪化と明確に関連しています。休日はしっかりと睡眠をとり、健康的な生活をするように気を配ってください。

体の健康を大事にストレスマネジメント

 

公的機関や法律を活用しよう

労働政策研究機構の調査では、新入社員が会社を辞める理由として、

「相談できる上司・同僚がいない」 85.0%
「職場の人間関係が良好でない 」92.0%
「ストレスが大きい」 78.8%

と挙げられています。現在では2015年や2016年の電通自殺事件を契機として、社会全体として働く人のメンタルヘルスに取り組む姿勢ができてきています。

みなさんの会社でも仕事が辛い・・・と感じる際に利用できるストレスチェック制度があります。

ストレスチェック制度は、労働者のストレスの状況について定期的に検査を行い、労働者がメンタルヘルス不調になることを未然に防止することを主な目的としたものです(厚生労働省)。

ビジネスの現場のメンタルヘルスに詳しい方が多いので重要な支援の1つです。制度の利用についてより深く知りたい方は下記をご覧ください。
仕事が辛い時は法律や公的機関を利用する

仕事が辛い理由

まとめとお知らせ

まとめ

多くの方にとって仕事は人生の半分近くを占めるものです。この仕事と健康的に向き合うことは、一度しかない人生で極めて大事なことです。

無理をして心と体を壊すよりも、少し勇気が必要ですが、周りに助けを求めたり、仕事量を制限するなどしてご自身を守るようにしましょう。

心から応援しています。

お知らせ

公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・心理療法の基礎
・ストレスの改善
・アサーティブコミュニケーション主張練習
・暖かい人間関係を築く練習

など練習していきます。興味がある方は、下記のお知らせをクリックして頂けると幸いです。是非お待ちしています♪

助け合い掲示板

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典
・厚生労働白書 厚生労働省(2013)「平成24年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」まとめ」 職業性ストレス簡易調査票を用いたストレスの現状把握のためのマニュアル―より効果的な職場環境等の改善対策のためにー
・ミハイ・チクセントミハイ著,今村浩明訳:フロー体験 喜びの現象学,新思索社,2000
・厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課 産業保健支援室長 井上 仁
・平成29年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況 厚生労働省
・平成29年中における自殺の状況 資料 警察庁
・平成29年(2017)人口動態統計(確定数)の概況 厚生労働省
・小松優紀・甲斐裕子・永松俊哉・志和忠志・須山靖男・杉本正子 2010 職業性ストレスと抑うつの関係における職場のソーシャルサポートの緩衝効果の検討 産業衛生学雑誌
・原谷(1998)第8回NIOSH職業性ストレス調査票 産衛誌 40巻,1998