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内向的な人-簡易診断,長所や外向的な人との違い

内向的な人,簡易診断,外向的な人との違い

はじめまして!公認心理師の川島です。今回のテーマは「内向的」です。

  • 改善するお悩み
  • 内向的で悩んでいる
  • 活発な人が苦手
  • 自信を失っている

全体の目次
内向的とは?
ビックファイブと内向的
遺伝研究
長所と短所
長所を活かす7つの方法
お悩み相談掲示板

読み進めていくと、基本的な知識と対策を抑えることができると思います。是非入門編は最後までご一読ください。もしお役に立てたなら、初学者向け心理学講座でもぜひお待ちしています。

はじめに

私は公認心理師として、日々たくさんの方のお悩みを聞いています。内向的な方はコンプレックスを持っていることが多く、自己否定的な傾向があると感じています。

内向的 悩み

ただ心理師の私からすれば、内向的な人は長所の塊に見えます。実際心理学の様々な研究で、内向的な人は合理的である、知性がある、などの特徴があることがわかっています。

当コラムの趣旨は、そんな内向的な人の力を徹底的に引き出すことを目的として気合を入れて書いていきたいと思います。

内向的の意味とは?

ユングと内向性

外向性と内向性について類型的に考えたのはスイスの精神医学者であるユングです。ユング・内向的ユングは、2つの思考の方向性と4つのタイプを組み合わせ、性格を分類しました。

*2つの思考の方向性
内向性
自分の内面に意識が向く,自分の内面を洞察する

外向性
外の世界に向く,興味が外界に注がれる

*4つのタイプ

思考
感情
感覚
直感

これらの組み合わせで、全部で8種類のタイプに分けました。

例えば、外向・思考型であれば、外にある事実を元に考えます。内向・思考型であれば、内的な世界で考えていくことになります。

ユングの外向,内向という着想はその後の心理学の世界で様々な研究に派生していきました。

外向性とビックファイブ

近年では、内向性を測る指標として、ゴールドバーグという心理学者が提唱したビックファイブという性格尺度がよく使われます。ゴールドバーグ・外向性・内向性

ビッグファイブとは、基本的な性格の次元を5つであらわすという仮説です。その5つの指標の中には、外向性-内向性という項目があります。

外向的な人
社交的で人懐っこい傾向があり、明るく、会話好き
・気さくな態度
・臨機応変な対応
・自信を持って挑戦

内向型の人
人間関係では控えめで、主観的認識を基準に行動する
・躊躇、反省が多い
・受け身の姿勢
・人をよく観察する

簡易診断

内向性については、簡易診断を作成しました。あくまで参考となりますが、自己診断をしてみるといいかもしれません。

内向的と遺伝研究

性格と遺伝率

近年の遺伝研究では、性格はおおむね、30~70%程度遺伝すると言われています。もし内向的だと感じている人は、半分は持って生まれたもので、もう半分は生き方が影響していると言えます。

遺伝,内向的

外向性-内向性の遺伝率

行動遺伝学の安藤教授(2011)によると、外向性の遺伝率は46%とされています。これは言い方を変えると、外向性の逆概念は内向性なので、内向性の遺伝率もおよそ50%と推測できます。

環境と遺伝の影響

最近の研究では、遺伝の問題と環境が組み合わさることによってその性質がより顕著になると考えられています。

例えば、元々も内向的な人が、勉強をすると、より内向性を発揮するようなイメージです。

私たちは元々持った気質と環境の掛け算で、より内向的になったりより外向的になったりするのです。

内向的な人のプラス面

内向的な人…というとどちらかというとネガティブなイメージを持たれる方が多いように感じます。しかし、内向的には様々な長所があることがわかっています。

以下いくつかの研究を紹介させて頂きます。気になる項目がありましたら展開してみてください。

川原・松岡(2007)らは、大学生を中心とした335人を対象に内向性・外向性を調査をしました。以下の図をご覧ください。

図を見ると

内向型の人は
合理的に考える傾向
直感的にはあまり考えない傾向

この2点が読み取れます。内向的な人は、考えを自分の中でしっかり熟成させ、論理的に考えることができそうですね。

青年期の内向性と知性は関連
頼藤(1998)は中学生156人を対象に養育条件について調査を行いました。その結果、内面性と知性は関連があることが示されています。*統計では.48の因子負荷量がありました。

高度な職業についている
現実の職業からも考えてみましょう。モナッシュ大学経済学部の講師である、ゴードン(2016)は6,000人の被験者を対象に調査を行いました。

その結果、60%の弁護士と90%の弁理士が内向的であることが示されています。 

内向的な人は、情報を外部に求めるだけではなく、それをきちんと頭の中で考え、新しい情報を生み出す力があります。

成功者の例で言いますと、ビルゲイツがこのタイプだと言われています。成功者は熟考し、社会に新しい価値観を生み出していくのです。

内向的な人は、集団でわいわい考えるよりも、一人でじっくり考えることを好みます。そしてこの傾向により創造的なアイデアが生み出されます。

Steiner(1966)の研究では、集団で考える場合と、個人で考える場合を比較し、「アイデアの総数」
  と
「独創的なアイデアの数」
を調査しました。その結果が以下のグラフです。

孤独感 原因

このように「個人条件」の方がグラフが伸びていることが分かります。集団になってアイデアを出す際も、個々にアイデア出した方が量も質も高まるのです。

外向性の集団では一見アイデアが出ているようでもそ質が高いわけではないかもしれません。

内向的な方は、孤独に自分の中で考えを煮詰めていきますが、その分密度の濃いアイデアを生み出すことができそうです。

内向的・長所・知性

内向的な人のマイナス面

内向的な人な合理性が高いというメリットがありましたが、一方でどのようなマイナス面があるのでしょうか。

特徴を下記に記述しました。気になるタイトルがありましたら展開してみてください。

内向的な人は誰しも思い当る節があるかもしれませんが、会話に入りたいけど入れなかったという経験はありませんか。

実は内向的な人の性質上、会話に参加するのが難しくなってしまうのです。それには以下の3つが関係しています。

1.興味を持つのに時間がかかる
内向的な人は興味を持つのに時間がかかるという特徴があります。特に周りが自分の良く知らない話題について話している時は、無言になってしまうことが多いです。

2.初速が遅い
内向的な人は1回1回考える時間が必要なので、どうしても会話に入るのが遅くなりがちです。特に多人数での会話はパン食い競争なところがあり、早くしゃべった人が主導権を握りやすいです。

そのため、飲み会などで早口な人がいる状況では、会話に入りにくい状態になってしまします。

3.集団が苦手
人数が多ければ多いほど、声が大きく話すスピードが速い人が優先されるようになります。どちらにも自信がない内向的な人にとっては、大人数での会話は苦痛になりやすいのです。

村山ら(2002)の研究では、群馬県のある市の住民健康診断の受診者(男性144人、女性217人、年齢平均58.5歳)を対象に抑うつとライフスタイルの関連を質問紙調査によって調べました。

その結果、60歳以上の女性において「内向性」が友人数を減らす原因になることがわかりました。

内向的 友人

このように、内向性の高さが友人数の減に影響を表していることが分かります。内向性の高い人は、初対面に相手との会話を避けやすく、人づきあいが減少傾向にあると言えそうです。

村山ら(2002)の研究では、60歳以上の女性において「内向性」が抑うつを重くする要因であることがわかりました。下図をご覧ください。

抑うつ

内向性と抑うつがプラスの相関を示しています。これは内向性が高いほど、抑うつも高くなること意味しています。

内向的な人は親戚・友人との付き合いが少なく、病気の相談ができない状況にあると言えるでしょう。

村山ら(2002)の研究では、60歳以上の女性において「内向性」は、疾病の苦しみを増やすことが分かります。下図をご覧ください。

内向的

このように、内向性は疾病苦の増加に影響していることがわかります。つまり、内向性が高い人は病気で苦しみやすいと考えられます。

内向的な人は様々な研究で、人間関係が苦手になる傾向がわかっています。ただ苦手なまま孤独になると健康上のリスクもあるので注意が必要です。

斉藤・近藤ら愛知老年学的評価研究グループは、愛知県の高齢者、12,000人を対象に「高齢者の交流頻度と孤独感」について研究を行いました。その結果は下図となります。まずは図を概観してみましょう。

図からもわかるように、交流がない人は交流がある人はより認知症率が高いことが分かったのです。このように、人との内向的でコミュニケーションが少ない人ほど脳機能も衰えていきます。

人間関係が苦手だとしても、最低限の交流は健康予防で必要だと考えておきましょう。

内気,短所

内向的な人と生活での工夫

ここまで内向的な人の特徴について解説をしてきました。ここからは内向的な性格の方が陥りやすい悩みを前提に、7つの側面から対策を提案させて頂きます。

使えそうだな!と感じるものがありましたら是非参考にしてみてください。

①知的活動に活かす

内向的な人の長所の筆頭は知的面、論理面になります。もし進路に迷った場合は、ご自身の気質にあった分野に進むことをオススメします。

調べることが好き、研究が好き、コツコツ作り上げる作業が好きという方は、研究職、職人、エンジニア、漫画家、文筆家など様々な分野でその長所を活かせると思います。

環境の選択で迷ったときは是非、ご自身の気質も検討材料の1つにしてみてください。

②劣等感を持つ必要なし

私の経験上、80%ぐらいの方は、外向的な方に対して、劣等感を持っています。

例えば、飲み会などの社交場面では、外向的な方が会話の主導権を握ることが多く、内向的な方は孤立することが多いです。

下世話な話をしてしまえば、合コンなどでは、内向的な人はアピールする暇もなく終わってしまうことがあります。

こういった経験が蓄積されていくと、劣等感を持つのも仕方がないと言えます。

しかし、内向的な人には知性や合理性という最大の武器があります。確かに短期的な勝負では不利な面もありますが、しっかり内面をアピールする機会があれば、仕事でも恋愛でも充分挽回が可能です。

劣等感を持つよりも、ぜひ自分の良さを認め、力強く内向性を活かしていってください。劣等感があるな…と感じる方は下記のコラムも参考にしてみてください。

劣等感の改善コラム

③決断力をつける

内向的な人は考える時間が長く、決断に時間がかかる傾向があります。一度決断すると情報を示唆した分失敗はすくなくなるのですが、考えすぎるのもリスクがあります。

人生で考えすぎてチャンスを逃すことが多かった…という方は下記のコラムを参考にしてみてください。

優柔不断を改善コラム

④緊張への対処

内向的な方は緊張しやすいことが分かっています。人と話すときに緊張する、重要な仕事が近づくと緊張するという方は、緊張をほぐす方法を覚えておくといいでしょう。詳しくは下記のコラムを参考にしてみてください。

緊張をほぐす方法

⑤性格リフレーミング

性格リフレーミングとは、一見短所と思える性格の光の部分を探していく手法です。例えば、内向的ですと、先程挙げたように、熟考できる、合理的に考えられるという長所があります。

内向的であることは、武器になります!!その武器を徹底的に考え、磨いていきましょう。特に内向的な性格が短所であるという感覚が強い方は、下記の性格リフレーミングに挑戦してみてください。

きっとたくさんの長所が発見できると思いますよ。

内向的を強みに変える「性格のリフレーミング」

⑥我慢は禁物

内向的な人は、考えすぎて、いつの間にか相手の要求を受け入れてしまうことがあります。いやなことをされたらきちっと断ることも大事です。

自分の身を守るために、断る力もつけておきましょう。詳しくは下記のコラムを参考にしておいてください。

断り方コラム

 

⑦会話力の基礎は学ぶ

内向的な人でも、社会人である以上、必要最低限の会話力はやはりつけておいた方がいいでしょう。社会は人間関係で成り立っている部分がかなりあります。

アナウンサーのようにはきはきと話す必要はないですし、漫才師のようなユーモアは必要ないですが、最低限社会でコミュニケーションできる会話力はつけておいたほうがいいでしょう。

下記のコラムでは会話の基本的なスキルを網羅しています。お時間があるときにトレーニングをしてみてください。

会話力コラム

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など練習していきます。興味がある方は下記お知らせをクリックして頂けると幸いです。お待ちしています(^^)

助け合い掲示板

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
川原正広, & 松岡和生. (2007). 外向型・内向型における注意機能特性と情報処理スタイルの関連性. 現代行動科学会誌, (23), 1-10.
辻平治郎(1998). 5因子性格検査の理論と実際―こころをはかる5つのものさし. 北大路書房
村山侑里, 山本林子, 山口実穂, 山崎千穂, 中澤港, & 小山洋. (2012). 群馬県農村部における抑うつ状態とライフスタイル要因との関連. 北関東医学, 62(1), 41-51.
松久眞実. (2012). 自尊感情の向上を目的とした認知的側面への介入に関する実践的研究. プール学院大学研究紀要, 52, 119-132.

Gordon, Leslie A. (January 1, 2016). “Most lawyers are introverted, and that’s not necessarily a bad thing”. ABA Journal. Archived at the Wayback Machine. Archived from the original on January 8, 2016.

遺伝マインド –遺伝子が織り成す行動と文化 (有斐閣Insight) 単行本(ソフトカバー) – 2011/4/11
安藤 寿康 (著)