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内向的をチェック!思考の特徴・外向性との違い

内向的度をチェック!思考の特徴・外向性との違い①

はじめまして!臨床心理士の加賀です。私は、これまで臨床心理士として精神科・心療内科クリニックでカウンセリングを行ってきました。今回は「内向的」についてお話していきます。コラム①は内向的について基礎的な話を5分程度させていただきます。目次は以下の通りです。

  • 内向的とは?
  • プラスの側面
  • マイナスの側面
  • リフレーミングとは
  • アサーションを習得
  • ソーシャルスキル

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください(^^)それでは早速、内向的の基礎から解説させて頂きます。

内向的について臨床心理士が解説

内向的とは?

皆さんは内向的にどのようなイメージがありますでしょうか?一般的には内気で暗い、人見知りなど印象が多いかもしれません。

この内向的は心理学においては2つのやり方で分析をしていきます。

・類型論での内向的
類型論とは、人の性格をいくつかのタイプ(類型)に分けて理解する方法で、内向性を説明したのは、スイスの精神医学者であるユングです。

ユングは、外向性のある人と内向性のある人を次のように説明しています。

外向性のある人
心的エネルギーが外に多く向かい、外的な存在を重視して物事を判断することが習慣化している人が外向性の人であると説明しました。

具体的には、

・気さくな態度
・臨機応変な対応
・新たな環境に挑戦

内向性のある人
心的エネルギーが自分の内側に多く向かっていて、主観的認識を基準に行動することが習慣化している人を内向的な人と説明しました。具体的には

・躊躇、反省が多い
・受け身の姿勢
・人をよく観察する

そして、2つ目は
「特性論」です。
特性論は、類型論に対して個人の持つ多くの特性を捉えようとする方法で、ビッグファイブという理論が有名です。

意味や定義をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・ビッグファイブとは
・遺伝子による影響
内向的とは何か?特徴を分かりやすく解説②

内向的な人のプラス面

これまで内向的な人は外向的な人に比べてネガティブな体験に注目しやすいことが報告されていました。 しかし、内向的な人の「よく考える」傾向には、光の側面もあることがわかっています。

川原・松岡(2007)らは、専門学校生・大学生・大学院生335人を対象に質問紙調査を実施しました。その結果、以下のように情報処理スタイルの違いが確認されました。

内向性群
合理性の尺度得点が直観性尺度得点よりも有意に高い

外向性群
直観性の尺度得点が合理性の尺度得点よりも有意に高い

この結果から、物事の情報処理の仕方に次のような違いがあることが分かりました。

内向型の人は
合理的に考える傾向がある

外向型の人は
直観的に処理する傾向がある

内向的な人は、ポジティブな面やネガティブな面をしっかりと合理的に判断するからこそネガティブな面にも注目し、外向的な人よりも思慮深くなるのかもしれませんね。

プラス面をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・内向的=論理的!?
・向いている職業
内向的な人のプラス面!向いてる職業は?③

内向的な人のマイナス面

内向的な人な合理性が高いというメリットがありましたが、一方でどのようなマイナス面があるのでしょうか。

村山ら(2002)の研究では、群馬県のある市の住民健康診断の受診者(男性144人、女性217人、年齢平均58.5歳)を対象に抑うつとライフスタイルの関連を質問紙調査によって調べました。

その結果、60歳以上の女性において「内向性」抑うつを重くする要因であることがわかりました。

うつと内向性についての解説図上図から、以下のことが読み取れます。

内向的な人は親戚・友人との付き合いが少なく、
病気の相談ができず苦悩を抱えやすい

内向的の特徴である心配性な面が
病気であることをより強く悩む傾向にある

内向的と外向的について解説しています

さらに孤独になりやすい内向的な人は、脳機能の衰えや、寿命にも悪影響があると考えられます。

マイナス面をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・死亡率が高まる!?
・認知症のリスクあり
内向的な人のマイナス面「うつのリスク」あり④

診断とチェック

現在の自分の状況を把握したい方はこちらの診断をご利用ください。症状が重たいか軽いかによって、対応が異なりますので、一度診断してみることをお勧めします。
内向的診断とチェック⑤

内向的な自分とうまく付き合う

ここまで内向的な性格のプラス面、マイナス面について解説していきました。特に内向的な性格な方は、自分の長所に気が付かないことがありますので、ぜひこのコラムを契機にご自身の長所をしっかり把握してみてください。

私は内向的は基本的には変えるものではなく、うまく付き合っていくものだと考えています。ないものを求めるよりあるものをどう活かすかを考えることの方が、労力も少なく実りが大きいでしょう。

・3つのコツを紹介します

そこで今回はうまく付き合っていくための3つの対策を提案させて頂きます。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

①リフレーミングで特徴を活かす

・内向的を活かし切れていない
内向的な人は、自分の内向的をうまく活かし切れていない傾向にあります。じっくり考える内向的の特徴を活かしたコミュニケーションを学ぶことで、自分らしく人と関わりを持つことができます。

・リフレーミングで短所を長所に!
このコラムで、これまで短所だと思っていた内向的をいろいろな場面で長所として活かせるように工夫していきます。そこでおすすめなのが、「リフレーミングのワーク」です。

リフレーミングとは、 物事の枠組みを捉えなおす方法です。

物事の枠組みを変化させることでその意味、印象、考え方を変化させることができるため、近年うつ病の治療や自己啓発などで幅広く取り入れられています(ホール, ボーデンハマー,2009)。

松久(2012)の研究では、大学生54名を対象に、リフレーミングを使用した自尊感情を高めるプログラムを実施しています。その後、以下の2つの項目の平均点について比較しましした。

1.自己評価・自己受容
今の自分に満足している感覚

2.自己主張・自己決定
意見を主張する、自分で決める感覚

その結果が以下の図です。まずは自己評価・自己受容から見ていきましょう。

このように、プログラム介入前よりも後の方がグラフが伸びていることが分かります。リフレーミングをすることで、今の自分を受け入れられるようになる可能性があります。

 

続いて、自己主張・自己決定を見ていきましょう。同じく介入後の方がグラフが伸びていますね。内向的な方も、自分自身の長所として捉え直すことで、自己主張や自己決定を高めていくことができるかもしれません。

リフレーミングをより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・性格のリフレーミングとは
・事例で分かりやすく解説
・練習問題で強みを探そう
内向的を強みに変える「性格のリフレーミング」⑥

②アサーションで自己主張

・他人を気にしすぎている
内向的な人は、他人の目を気にしすぎるがゆえに自己主張が少なく、考えや感情を自分の中に押し込めてしまう傾向にあります。自分の意見を押し込めることが多いとストレスを感じることも多くなり悪循環につながる恐れがあります。

・自分の意見を大切にする
これまで自己主張が少なかった人は、なかなか他人から評価を気にして発言できない傾向にあります。自分の気持ちを伝える方法を練習する「アサーション」がおすすめです。

アサーションとは、相手とのかかわりにおいて、自分の表現も相手の表現も大切にするコミュニケーション技法です。他者とアサーティブにかかわることで自分の気持ち、考え、信念などが正直に率直に、その場にふさわしい方法で表現することができます。

アサーションの表現は、余裕や自信に満ちており、自分がすがすがしいだけでなく、相手にもさわやかな印象を与えます(平木, 1993)。

自分自身の本音を確認し、うまく相手に伝える練習をしていうことで積極的な自己主張が出来るようになっていくでしょう。

アサーションについてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください
・主張の3種類
・アサーションの事例
内向的な人は「アサーション」で自己表現しよう⑦

③ソーシャルスキル

・会話を避けてしまう
内向的で会話に苦手意識があり、「人と接したくない」「自分から話しかけられない」という状態から対人を避けている方は要注意です。該当する方は会話力を高めることが重要です。内向的な性格だから会話を避ける…という習慣をつけると、人との関わりがどんどん減ってしまいます。

・ソーシャル・スキル・トレーニングとは
当コラムでは、他者との適切なコミュニケーションの中で会話力を伸ばしていく「ソーシャル・スキル・トレーニング(Social Skill Training : SST)」をご紹介します。ソーシャルスキルトレーニングは内向的な方でも練習可能で、また技術を身に着けることができます。

え?内向的でも会話の練習ができるの?と感じる方もいるかもしれません。この点、会話力は技術でかなり補うことができます。サッカーに例えると、内向的な性格でもサッカーがうまい人はたくさんいますよね。またお笑い芸人さんでも内向的な方は結構多いといわれますね。

内向的=会話が下手では決してなく、トレーニングで結構改善できるのです。

ソーシャルスキルについてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・初対面を克服する方法
・練習問題でマスター
内向的な人が「ソーシャルスキル」を高めると才能開花⑧

特徴を活かして人間関係を楽に

内向的から引き起こされる問題の原因には「内向的が悪いという思い込み」「他人を気にしすぎてしまう」「内向的を活かし切れていない」の3つが大きく関わっていることがわかりました。次回以降は、自分の内向的を活かしていく具体的な方法について解説していきます。1日では難しいと思うのでブックマークしてゆっくり取り組んでみてくださいね(^^)

内向的な部分は、自分の特徴の1つですから、うまく付き合い活かしていく方が良いですよね。まずは自分自身と向き合い、内向的に関する自分の思い込みやコミュニケーションの方法を見直すことで長所に変えていきましょう。このコラムを読んで、自分に合った「内向的の活かし方」をぜひ見つけてくださいね。

次回は、内向的の問題を解消する1つ目の「内向的でもOKという認知を鍛える」についてご紹介します。お楽しみに!

★内向的の特徴を理解して活かしていこう

目次

①思考の特徴・外向性との違い-概観
②内向的とは何か?特徴を解説
③プラス面!向いてる職業は?
④マイナス面「うつのリスク」あり
⑤内向的診断とチェック
⑥強みに変える「リフレーミング」
⑦「アサーション」で自己表現
⑧「ソーシャルスキル」で才能開花

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
川原正広, & 松岡和生. (2007). 外向型・内向型における注意機能特性と情報処理スタイルの関連性. 現代行動科学会誌, (23), 1-10.
辻平治郎(1998). 5因子性格検査の理論と実際―こころをはかる5つのものさし. 北大路書房
村山侑里, 山本林子, 山口実穂, 山崎千穂, 中澤港, & 小山洋. (2012). 群馬県農村部における抑うつ状態とライフスタイル要因との関連. 北関東医学, 62(1), 41-51.
松久眞実. (2012). 自尊感情の向上を目的とした認知的側面への介入に関する実践的研究. プール学院大学研究紀要, 52, 119-132.