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元気が出ないときの原因と対処法

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元気が出ないときの原因と対処法

皆さんこんにちは。心理学講座を開催している公認心理師,精神保健福祉士の川島達史です。今回は「元気が出ない時の対処法」についてご相談を頂きました。

相談者
31歳女性

お悩みの内容
私は元々明るい性格だったのですが、ここ1年元気が出ないです。仕事ではステップアップができず、やりがいを感じられません。

プライベートとしては友人や恋人はいますが、なぜか虚しい気持ちが襲ってきます。どうすればいいでしょうか…

最近は不眠で食欲もなくなってきています。

日々の生活で元気が出ないのは辛いですね。元気がでない原因は様々なものがあります。当コラムでは重要な論点と、改善策を提案させて頂きます。

当コラムでは以下の7つの対処法を紹介します。

① 元気を取り戻すプロセス
② 休息をとる
③ 体のメンテナンスをする
④ ソーシャルサポートをもらう
⑤ リフレーミングで意味を見出す
⑥ フロー状態を目指す
⑦ 念のため精神疾患を視野に

ご自身に合いそうなものを日々の生活の中に取り入れてみてください。

7つの対処法

①元気を取り戻すプロセス

人生はあがり下がりがあるものです。いつも楽しく元気ですごしたいと思うのが人間と言うものですが、

・何もする気が起きない
・ひとりで過ごしたい
・ネガティブな気持ちが止まらない

こんな時期は誰しも体験するものです。フィンクは、心の整理には4つの段階があると主張しています。

・衝撃期
迫りくる危険や脅威から思考が混乱し、気持ちの落ち込みがとても強い時期です。泣いたり、食欲がなかったり、体がだるいなどさまざま症状が現れます。

・防衛的退行期
現実が受け入れられず、葛藤する段階です。失敗や挫折や喪失体験と向き合いながら、ああでもない…こうでもない…と悩む時期です。この時期は心が疲れやすくなり、元気がでないと感じる時間も多くなります。

元気が出ない状態から立ち直るステップ

・承認期
強い不安から再度混乱をしながらも、自分の心と向き合い、少しずつ元気が出ない状況と折り合いがついていく時期です。周囲に話をするなど、蓋をしていた悲しみが外に出るようになります。

・適応期
少しずつ穏やかさを取り戻し、好きなことや新しいことを始めるなかで、積極的に自分にとってプラスになることを取り入れるようになる時期です。元気が出ない出来事を前向きに解釈して進んでいけるようになります。

元気が出ない時は大概の場合はこのようなプロセスで元気になっていくものです。まずはこの4つの流れを抑え、あせらずマイペースで元気を取り戻していきましょう。

 

フィンクの危機理論 承認期

②休息をとる

特に衝撃期は休息が必要です。仕事で大失敗した、受験で挫折した、失恋した、このような時期は誰でも元気が出ないものです。

電池切れになっているような感覚があったら、心を休める時期だと思います。休息の取り方は自分自身のやり方でOKです。

家でゆっくり過ごす、スマフォを家において山登りにいく、気さくな友人とだらだらと話す、家の掃除をする、ペットと散歩する…

心の安全地帯で、ほっと一息つく時間を大事にしてください。

 

③体のメンテナンス

体と心はつながっています。運動しない生活、偏った食生活、睡眠不足、過労、このような状態が続けば誰でも元気がでないものです。

緑のある公園を散歩する、半身浴をする、思い切って買いたかった寝具を買う、マッサージに行く、ちょっとだけ贅沢して大きな桃を買って食べる、などして体もリフレッシュするようにしましょう。

以下のコラムでは、身体のストレスに焦点をあてた改善法を紹介しています。最近、身体も疲れているな…と感じる方は以下のコラムを参考にしてみてください。

ストレス発散,体と心のメンテナンス

身体のリラックス

 

④ソーシャルサポートをもらう

心理学の研究では、元気が出ないひとは、悩みを一人で抱えやすいことが分かっています。

・悩みをいつも1人で解決する
・愚痴る相手がいない
・甘えるのが苦手

これらの傾向がある方は黄色信号です。世の中には多くのソーシャルサポートが存在します。辛い時はお互い様です。たまには周りに甘えてOk!と考えるようにしましょう。

一人で悩みを抱える傾向がある…という方は以下のコラムを参考にしてみてください。

ソーシャルサポートを受けよう

 

⑤リフレーミング

休息をとり、悩みを誰かに聞いてもらい、自分の考え方を見直していくと、少しずつ元気が出てきます。

考える余裕が出てきた時におススメなのが、リフレーミングです。リフレーミングは出来事を様々な角度から考え、前向きな意味付けをしていく手法を意味します。全部で18種類ありますので、何らかの意味付けのヒントになると思います。

余裕が出てきたら以下のコラムを参考にしてみてください。

前向きな思考を増やすリフレーミング

 

⑥フロー状態を目指す

私たちは何かに熱中しているときは、元気が出るものです。念願の独立を果たしてやる気に満ちている、スポーツに打ち込んでいる、趣味に没頭している、このような状態をフロー状態と言います。

フロー状態には、能力をしっかりと発揮し、かつ結果が適度に出る時に入りやすくなります。もしあなたが、打ち込めるものがない、何をしていいのかわからない、という状態だとしたら、以下のコラムがヒントになると思います。

是非参考にしてみてください。

フロー心理学の基礎と活用法

 

⑦念のため精神疾患を抑える

何を試しても一向に元気が出ない…という方は精神疾患の可能性もあります。念のため以下の2つは抑えておきましょう。

・適応障害
失恋、死別、受験の失敗、新しい職場に適応できない、など理由がはっきりしているケースで、落ち込む気持ちが強く、不眠、食欲不振、体のだるさがみられる場合は、適応障害になっている可能性があります。

適応障害は私が現場で最も頻繁に目にする障害です。あてはまる可能性がある方は下記のコラムを参照ください。

適応障害の基礎と対策

・うつ病
うつ病とは眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、食欲不振、無気力、いった症状が出る精神疾患です。

適応障害は理由がはっきりしている分、対処もしやすいのですが、うつ病は理由がはっきりしないこともあり、長期化したり、重症化しやすいという特徴があります。あてはまる可能性がある方は以下のコラムを参照ください。

うつ病の基礎知識と対策


・症状が重たい方

落ち込みが強い、医療機関の利用を検討しましょう。特に消えてなくなりたい感覚がある方は、緊急性が高いです。心療内科か精神科の受診を視野に入れてください。

 

まとめ

人生は長いものです。うまく行く時期もあれば、ダメな時期が続くこともあります。筆者の川島も人生を通して何度も何度も「もうダメだ…」と思いましたが、まあまあどうにかなるものです。

ちなみに、私は、元気が出ないときは、出ないなりの過ごし方をしています。

例えば、私はなぜかトイレ掃除をすると気持ちが整理されます。新しいブラシを買って、洗剤を新調し、ごしごし洗うとなぜか気持ちが楽になります。

あとは庭の手入れです。雑草を刈り取って、道を掃除すると、なんだか心が整理されていきます。心がほぐれたら、当コラムにあるように自分の心と向き合うようにしています。

元気がない時期は必ず終わりが来ます。皆さんが充実した日々を過ごされることを心から願っています。

苦しい時期を乗り越える

心理学講座のお知らせ

元気が出ない気持ちを公認心理師の元でしっかり改善したい場合は、私たちが開催している心理学講座をオススメしています。講座では

・前向きな考え方を追加する方法
・リフレーミング練習
・体のリラックス法
・フロー心理学の学習

など行っていきます。興味がある方は下記のお知らせをクリックして頂けると幸いです。たくさんの仲間で支え合いながらワークを行っています。是非お待ちしています。

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1件のコメント

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    • ゆう
    • 2019年3月20日 3:29 PM

    落ち込み気味でも、無理に明るくしようとするのは、今の世の中「元気=ポジション=好ましい」という傾向があるからではないでしょうか。また元気ないことを自己開示できない人間関係しか持てない人が増えているからでしょうか。
    落ち込んだら、まずは暗い曲を流しつつ、布団にくるまるのがいいですね!

    返信する

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
押谷葉子, 山田尚登, & 高橋三郎. (1994). 感情障害エピソード反復の周期性と季節性. 精神医学, 36(11), 1197-1202.
樫村正美, & 岩満優美. (2007). 感情抑制傾向尺度の作成の試み. 健康心理学研究, 20(2), 30-41.
城月健太郎, 笹川智子, & 野村忍. (2007). ネガティブな反すうが社会不安傾向に与える影響. 健康心理学研究, 20(1), 42-48.
長谷川晃, 金築優, & 根建金男. (2009). 抑うつ的反すうに関するポジティブな信念の確信度と抑うつ的反すう傾向との関連性. パーソナリティ研究, 18(1), 21-34.
厚生労働省 患者調査 2008年