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反抗期とはいつ?問題・思春期の子供への接し方

反抗期とはいつ?ない人の特徴や問題・子どもへの接し方①

みなさんこんにちは、はじめまして臨床心理士の加賀です。今回のテーマは「反抗期」です。

改善するお悩み
・反抗期の子どもの接し方
・育児ストレス
・親子喧嘩

目次は以下の通りです。

  • 反抗期とは?意味や定義
  • 2つの反抗期と特徴
  • ない人・ある人の違い
  • 第一次の乗り越え方
  • 息子や娘への接し方
  • 助け合い掲示板

読み進めていくと、基本的な知識と対策を抑えることができると思います。

是非コラム①は最後までご一読ください。もしお役に立てたなら、初学者向け心理学講座でもぜひお待ちしています。

反抗期とは?

定義

反抗期とは、以下のように定義されています。

心理学辞典(1999)

人の精神発達の過程で、他人の指示に対して拒否、抵抗、反抗的な行動をとることの多い期間のこと

石川(2013)

思春期段階のもので,親に対して反抗的な態度をとる時期

つまり反抗期とは、心身が子供から大人に成長する過程で、他人に対して反抗的な行動をとることが多い時期と捉えるといいでしょう。私たちは、反抗期を通して、子供から大人へと成長するのです。

反抗期はいつ?時期・年齢

反抗期の年齢や期間には、個人差がありますが、一般的には2回あるとされています。

同じ反抗期でも、2つの反抗期は年齢により大きな違いがあり、それぞれの特徴は以下の通りです。

2つの反抗期の特徴

第一次反抗期の特徴

第一次反抗期はいつ?

第一次反抗期は、3歳過ぎから4歳に起こります。この時期は、大脳の発達に伴い記憶力や言葉でのやり取りが向上してきます。

この時期は、できるようになることも増えるのでなんでも自分でやりたがり、自己主張が強くなります。

第一次反抗期の特徴脳のコントロール機能を発達させ、自分の欲求を抑えることを学ぶ時期です。

子どもは自分の気持ちをコントロールすることを学び、「言うことをすべて聞いてもらえるわけではない」ということを理解するようになります。

子どもの反抗と母親の心情

坂上(2003)の研究では、2歳児の子どもを持つ母親25人を対象に「第一次反抗期の子供に母親がどう関わっていくか」についてインタビュー調査をおこなっています。具体的には、

子どもが反抗してきた時期
・母親がどう感じたか

などの質問を、1人につき約1時間程度のインタビュー調査をしました。

その結果、多くの母親が子どもの反抗に困惑したり、苛立ちを感じていることが分かりました。

加えて、子どもの反抗に対して母親がとる対処法には主に3つあるということが分かりました。第一次反抗期の乗り越え方

母親がとる3つの対処法

第一次反抗期の子供に対して、母親が取る3つの対処法は以下の通りです。

・自己焦点型
母親の期待や意図を強制的に子供に従わせる。たとえば、怒る、突き放す、たたくなど。

・自己・子焦点型
子どもの興味や関心に留意しつつ、母親の意図や計画に子どもを従わせるように方向付ける。たとえば、説明・説得(着替えない時、服を着ないと外に行かれないよという)など。

・子焦点型
母親の側が子どもの意図や要求に従う。たとえば、要求に合わせる(本人が納得いくまでやらせる)など。

そして、多くの母親が
・子どもの反抗や自己主張が激しいとき
・わざとやっていると思える時
・時間的・精神的余裕のないとき
「自己焦点型」の対応が多い傾向にあることがわかりました。

親が子どもに合わせて乗り越える

自己焦点型の対応が多いと、子どもは親の顔色をうかがうことが多くなるかもしれません。

また成長後は親だけでなく、対人関係においても自分の意見が言えず、他人に過剰に合わせてしまうといったことも考えられます。

この研究では、最終的に多くの母親が自己焦点型の関りではうまくいかず、子どもの要求も考えながら関わっていくことで反抗期を乗り越えていった経験が語られています。

第一次反抗期は子どもの主体性を育てる大事な時期だからこそ、親も子どもに合わせて変化していく必要がありそうです。

青年期の親子関係は4つある

子どもは、親に「反抗 ― 依存」を繰り返し、自立していくと考えられています。

小高(1998)の研究では、男子大学生379名、女子大学生422名を対象に、青年期の人が親にどのような態度をとっているかを調査しました。

結果から、親子関係(青年の親に対する態度)のタイプをA~D型で表しています。

A型:密着した親子
親と情愛的な絆を感じ、親を尊敬し服従した親子関係。

B型:矛盾した親子
親に対して距離を置いて冷静に接することはできないが、情愛的絆には弱く、矛盾や葛藤がある親子関係。

C型:離反的な親子
親に反発し距離を置いた親子関係。

D型:対等な親子関係
親を一人の人間として認め、尊敬も感謝もしている親子関係。

そしてこの親子関係のタイプは、幼少期から自立までのプロセスにもなっていると考察されています。以下に図で表しました。

4つのタイプと反抗期A型は幼少期の親に依存した状態です。B型は第一次反抗期の状態、Cは第二次反抗期の状態で、最後のD型は親ともよい関係を保った自立といったプロセスがみられることが明らかにされました。

どの型が良い・悪いというわけではありません。しかしこの親子関係のタイプをみると、青年がどれくらい自立しているのか?という指標につながるのではないでしょうか。

親子関係は深まりと共に良くなる

親子関係は「信頼→批判→理解」と進むことが古くからの研究で示されています。

第二次反抗期で険悪になっている親子関係も、それは一時のことで子どもの成長とともに、お互いの理解が深まってより良い関係になっていくかもしれません。

 

第一次反抗期:子どもへの対応

第一次反抗期の子どもは「自分でやりたい!」という主張が強くなります。子どもがやりたいという気持ちを一旦受け止め、危険がない限りはやりたいようにやらせることが第一次反抗期の子どもとの関りで最も大切です。

具体的な子どもへの対応は、以下のURLからご覧ください。
・環境づくりのコツ
・〇〇にゆとりを
・達成感を増やす仕掛け
第一次反抗期の対応「3歳・5歳の子ども編」

第二次反抗期の特徴

第二次反抗期はいつ?

個人差はありますが、一般的には小学校高学年〜中学生の思春期の時期に、第二次反抗期が起こるとされています。

この時期には脳がさらに大人に近づく発達をする時期でもありまが、コントロール機能は未熟なため衝動的な行動が多くなるのが特徴です(Jensen, 2015)。

第二次反抗期の特徴親への反抗以外にも社会的権威、制度、通年などに対しても反抗的な態度が表れます。

しかし、このような第二次反抗期のプロセスを通して自我が急速に成長し、独立した一個の人格が確立される(山口, 1991)と言われています。

一般的に反抗期が2回あるとお伝えしましたが、思春期に反抗期がなかったという方もいると思います。

反抗期には個人差があり、反抗期のあるなしによって、それぞれ特徴があります。

反抗期の有無は親子関係が影響

二森・石津(2016)は、大学生243名を対象に「第二次反抗期の経験が青年期の心理的発達にどのような影響をもたらすのか」について、質問票を用いた調査を行いました。

調査では、「第二次反抗期あり群」「第二次反抗期なし群」に分け比較しています。

まず「親子関係の認知」の結果では、第二次反抗期あり群よりも第二次反抗期なし群のほうが高いことが分かりました。

反抗期がなかった人は、思春期前に良好な親子関係がすでに築けていたため、わざわざ反抗する必要がなかったと捉えることができます。

反抗期がない親子の特徴

続いて「心理的自立」の結果では、第二次反抗期の経験なし群よりも第二次反抗期あり群のほうが高いことが分かりました。

心理的自立とは、自分で考え行動する力のことで、現在の自分の状況を理解しそれを元に努力できる力と捉えてください。

調査の結果から、反抗期を経験することで、心理的自立が促されていると考える事ができます。

反抗期がある人の特徴

反抗期がない人・ある人の特徴

論文では、第二次反抗期があった人となかった人の特徴を、以下のように報告しています。

・反抗期があった人の特徴
心理的自立が高い
反抗期で生じた葛藤や自分が親に理解されにくかった感覚は大人になっても残るかもしれないが、反抗期の経験は心理的自立につながる。

・反抗期がなかった人の特徴
親子関係が適切
思春期に入る前には、親子の関係が「一人の人間同士の対等な関係」に移行していたことで、子どもが親に反抗する必要がなかったと捉えることができる。

これは親がしつけと自由をバランスよく子どもに与えた結果といえるかもしれない。

 

第二次反抗期:子どもへの関り方 

思春期の子どもは衝動性が強く、先の見通しを持ちにくく失敗も多くなるでしょう。しかし、親が子どもの変わりに何でもしてあげていると子どもは考えることが苦手になってしまいます。

そして、男女でかかわりが少し異なってきます。思春期の男の子と女の子の特徴を把握したうえで、関り方を工夫することが大切です。

具体的な子どもへの対応は、以下のURLからご覧ください。
・男子と女子の特徴
・息子への接し方
・娘への接し方
第二次反抗期の対応「小学生・中学生編」

反抗期は子供との関り方に変化を

「反抗期」コラムでは、反抗期とは何か?国内で分かっている反抗期についての研究結果、そして反抗期の子どもへの対応方法などを解説してきました。

コラム②③では、第一次反抗期の乗り越え方、第二次反抗期の男子と女子への接し方を解説しています。

ご紹介した接し方・対処法を実践する中で、あなたが悩んでいた問題が少しずつ解消されることを実感して頂けたら幸いです。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・引用文献
・中島義明, 安藤清志, 子安増生,(1999) 有斐閣,心理学大辞典
・石川満佐育(2013)女子学生における第二反抗期の経験と親子関係,アイデンティティの確立との関連の検討 鹿児島県立短期大学紀要人文・社会科学篇
・小高恵. (1998). 青年期後期における青年の親への態度・行動についての因子分析的研究. 教育心理学研究, 46(3), 333-342.
・高坂康雅, 戸田, & 弘二. (2006). 青年期における心理的自立 (II): 心理的自立尺度の作成.
・Jensen, F.E., Nutt, A.E., 野中 香方子, 渡辺 久子(2015).10代の脳 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか, 文藝春秋
・高濱裕子, 渡辺利子, 坂上裕子, 高辻千恵, & 野澤祥子. (2008). 歩行開始期における親子システムの変容プロセス: 母親のもつ枠組みと子どもの反抗・自己主張との関係. 発達心理学研究, 19(2), 121-131.
・中野日出美(2018).言葉にできない気持ちをわかってほしい 思春期の男の子が親に求めていること, 大和出版.
・中野日出美(2018).口に出せない気持ちをわかってほしい 思春期の男の子が親に求めていること, 大和出版.
・二森優希, & 石津賢一郎. (2016). 第二反抗期経験の有無と過剰適応が青年期後期の心理的自立と対人態度に与える影響. 教育実践研究: 富山大学人間発達科学研究実践総合センター紀要, (11), 21-27.