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マズローの5段階欲求説とは?

マズローの欲求5段階説とは?定義・具体例などわかりやすく解説

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私たちは現在、こちらの初学者向け心理学講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

本サイトでは「マズローの欲求5段階説」について詳しく解説をしていきます。しっかりと対策をお伝えしたいので全部で8分程度かかります。ちょっと大変ですが。ぜひお付き合いください。

  • 定義:自己実現理論
  • 歴史:心理~経営へ
  • ①自己実現欲求とは
  • ②自尊欲求の具体例
  • ③所属と愛情欲求
  • ④安全欲求の意味
  • ⑤生理的欲求とは
  • マズローの理論を理解

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください。

5段階欲求

マズローの5段階欲求とは

皆さんはマズローの欲求5段階説を耳にしたことはありますでしょうか。言葉自体はもしかしたら、聞き覚えがある方もいらっしゃると思います。欲求5段階説は、アブラハム・マズローの「自己実現理論(人格理論)」をもとにして解かれた説になります。

定義

心理学辞典(1999)によると、マズローの自己実理論とは、

「人間の動機ないし欲求に力点置いた人格理論であり、①生理的欲求、②安全欲求、③所属と愛情欲求、④自尊欲求、⑤自己実現欲求という五つの欲求を階層的に捉えているが特徴である。自己実現欲求はその最高段階に位置づけられ、これは、より低次の欲求が満たされて初めてその人にもたらされるものと考えられている。」

と記載されています。

つまり、人間の欲求は5つのステップで構成されており、欲求が満たされると、より次の階層の欲求が表れるとされるという理論になります。マズローが示した欲求5段階とは、具体的には以下のようなピラミッド構造になっています。

マズローの欲求5段階説とは

このように、欲求はピラミッド構造になっており、低次の欲求が満たされないことには、そこから上の欲求を満たすことはできないとされています。このマズローの欲求5段階説で言えば、安心感を持つ環境にあると、次の達成感を手に入れるためのモチベーションがわくことになります。

歴史

・1940年代
マズローは1943年の論文「A Theory of Human Motivation」にて、初めて欲求5段階説を提唱します。

・1950年~1970年代
1950年代後半に経営学者でマサチューセッツ工科大学教授のダグレス・マグレガーによって、欲求5段階説をべースとしたリーダーシップ理論「X理論-Y理論」が提唱されます。このことがきっかけとなり、経営学でも活用される用語となりました。

・1960年代
1960年代、マズローによって「人間性心理学」が提唱されます。自己実現、創造性、主体性、美、倫理などこれまで心理学が扱ってこなかった分野への研究を開拓しました。さらに、1969年にはトランスパーソナル心理学を設立し、より超越的な欲求にもフォーカスを当てて研究を行いました。

・1990年代
ヴァージニア・ヘンダーソン(1995)「看護の基本となるもの」は看護界の基本的な文献ですが、この中でヘンダーソンは”基本的欲求”を紹介しています。それは、マズローの基本的欲求と類似しているという指摘があり、看護の世界でも目にするワードになりました。

段階ごとの意味と具体例

それでは、具体的に段階ごとの欲求をより詳しく解説していきます。もう一度、ピラミッドを振り返っておきましょう。

マズローの欲求5段階説とは

①自己実現欲求

人の欲求

自己実現欲求とは、心理学辞典(1999)によると、マズローの自己実現とは、

「自らの内にある可能性を実現して自分の使命を達成し、人格内の一致・統合をめざすことを指す。」

と定義されています。

すなわち、内側にある本当の自分とのギャップを埋めていくこととして捉えて良いでしょう。例えば、本当はもっとユーモアを交えて人を楽しませたいが、失敗を気にして平素になるなどの状態は、自己実現ができていなことになります。

②自尊欲求(承認欲求)

自尊欲求

自尊欲求とは、「他者から認められたい、尊敬されたいという欲求」になります。上司に認められたい、部下に慕われる人になりたい、親に認められたいなどの周囲からの評価をより良くしたいという欲求が、もともと人間には備わっているのです(こちらの承認欲求コラムで詳しく解説しています)。

③所属と愛情欲求

マズローを理解

所属と愛情欲求は、「グループに属し、仲間を求める欲求」です。社会からの孤立は、本来人間にとっては死を意味するものでした。私たちがまだ狩りをしていた頃は、集団がはぐれてしまえば、凶暴な肉食獣に襲われる危険性がありました。その名残が、今も「所属したい!」という欲求と結びついているのです。

わかりやすい例で言えば、春の新生活をイメージしてみてください。クラス替え、中学・高校・大学・社会人と環境が変わる度に、周囲と馴染めるだろうか…という不安がありますよね。これは、所属と愛情欲求によるものと考えられます。

④安全欲求

安全欲求

安全欲求とは、「危険を回避し、安全・安心な暮らしを求める欲求」です。環境の変化にも左右されず、外的から襲われることもない安全な生活を求めます。最近では、住宅の耐震基準が挙げられたり、ダムや防波堤などを建設することにより、災害が起きても被害が少ない安全な生活が送れています。

また、法律や秩序などの社会的規則の構築も、この安全欲求が関わっています。私たちが安全な生活を送ることができるのは、法律によって犯罪行為が制限されていることも1つの理由です。

⑤生理的欲求

マズローの欲求5段階説 生理生理的欲求とは、「日常生活を送るための基本的・本能的な欲求」です。つまり、「食欲」「性欲」「睡眠欲」「排泄欲」といった体の働きにかかわる欲望ですね。人間に関わらず、動物であれば根本的に備わっており、生命維持の欲求と呼んでもよいでしょう。

マズロー欲求5段階を理解

マズローの欲求5段階説はいかがでしたか。人間の欲求は基本的に5つあり、ピラミッド型で構成されています。最近、モチベーションが上がらないという方は、自分がどの段階にいるのをかを把握して、上を目指してみてはいかがでしょうか。

欲求の段階を登っていくプロセスに「達成感」があります。俗世間的には「高い地位にいる人は楽しい人生だろう」「人に認めてもらえたら幸せだ」といった価値観が根強いです。しかし、実際は、自分の生活をの質を上げるために、一段一段、上っていく過程が幸福につながっていきます。

そのほか、ビジネスに使うのであれば、顧客がどのような欲求を持っているのかと、ターゲット設定をするために活用することもできます。ご自身に用途に合わせて、マズローの欲求5段階説を活用してみてくださいね。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「バーンアウト」コラムにお付き合いしていただき、本当にありがとうございました!マズローの欲求5段階説への理解を深めていただければ幸いです。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★マズローの欲求5段階説は、5つの欲求を階層化したもの!

 

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
Maslow, A. H. (1943). A theory of human motivation. Psychological Review, 50(4), 370–396.
中島 義明 子安 増生 繁桝 算男 箱田 裕司 安藤 清志 (1999)心理学辞典 有斐閣
Henderson V.(1995).看護の基本となるもの.湯槇ます,小玉香津子訳.17-20.東京:日本看護出版会.