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失恋から立ち直る方法・忘れる方法を心理学の専門家が解説します

失恋,立ち直る


失恋から立ち直る方法・忘れる方法-心理学の専門家が解説①

はじめまして!学校心理士・応用心理士の栗本です。私は心理学の大学院を卒業し、カウンセリングや教育相談を行っています。このコラムでは、失恋から立ち直る方法・失恋を忘れる方法を知りたい方向けに全5回にわたって解説していきたいと思います。

しっかりと対策をお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。ぜひお付き合いください。

失恋を忘れる方法を心理学の専門家が解説しています早速解説をはじめていきます。当コラムに興味を持った方はもしかしたら、失恋したばかりの方もいるかもしれません。

・好きな人と別れてしんどい
・何もやる気になれない
・相手のこと以外考えられない
・もう新しい出会いもしたくない

とてもつらいですね・・・私たちの日常生活の中では、様々な人と出会い、そして別れもあります。その中で「この人だ」と思ったパートナーと出会うこともあります。しかし、そんなパートナーと失恋をしてしまう時もあるでしょう。

パートナーと失恋をした時には、パートナーと失恋をしてしまったことで、何にも手が付けられなくなってしまったり、新しい出会いからさけてしまったりしてしまいます。

このような辛い気持ちから立ち直ることができない状態が続いてしまうと、ストレスを抱えて病気になってしまうことにもなります。

好きであるほど苦しい

みなさんは、失恋によってどのようなことが起こるかご存知でしょうか。失恋によって、心の中ではさまざまな変化があることが心理学の研究で分かっています。

栗林(2001)は親密さの程度によって失恋時の感情・行動の変化について以下のような報告をしています。まずはざっとご覧ください。

灰色・・・親密な相手との別れ
オレンジ・・・中程度親密な方との別れ
・・・親密さが低い方との別れ
を意味します。例えば一番左のグラフを見ると、悲哀・回願で灰色が一番大きな数値になっていますね。

失恋について心理学の研究から解説

表からは、次のことが読み取れます。

・親密な者ほど「悲哀・回顧」が多くなる。
・親密な者ほど「未練」が多くなる。
・親密な者ほど「接触」を求める行動を行う。
・親密な者ほど「自己制御」ができなくなる。

親密なほど失恋の痛みが強い事が分かる研究報告わかりやすく表現すると、好きであるほど失恋は苦しくなるということです。人を好きになることはすばらしいことです。この点はとってもすばらしい、あなたの重要な一面なのです。人を好きになること失恋は辛いことですがこの気持ちは失わないようにしましょう。

ただし失恋した時の辛い感情をうまくコントロールできないと、過剰に悲哀的になってしまうことがあります。また、別れた後も接触を求めようとして、食欲不振ややけ酒に走るなど自己制御ができなくなってしまいます。

失恋によって自己制御ができなくなってしまうと、次の恋愛にも積極的になれません。親密な関係であるのが恋愛の形ではありますが、長期的に引きずってしまい、次の恋愛に踏み出せないほどの失恋は問題となってしまいます。

恋が原因で誤った考えを持ってしまう?

失恋をした際は、正常な判断ができなくなってしまうので、極端な考えにいくつくことがあります。遠山・溝口(1990)は「痩せの動因としての失恋と恨み晴し」として、3つの症例を紹介しています。

いすれの症例についても、失恋をしたことで相手を見返そうと強く思ってしまうようです。多くの事例で「男性はガリガリ痩せている人を好む」といった誤った考えを持ってしまってしまうことが多いようです。

恋によって誤った考えをもつ事が失恋を辛くさせる原因のひとつこの考えが強すぎてしまうと、食行動に異常が表れてしまって、場合によっては治療の対象となってしまう場合があります。強迫的に整形手術を繰り返したり、拒食症などにつながらないように注意が必要です。

つまり、失恋をしたことで「相手を見返したい」「痩せたい」と思うことはごく自然なことなのですが、その偏った考えが強くなりすぎてしまうと心身に負担のかかる結果につながってしまうのです。

失恋は方向性さえ間違えなければ、新たな成長の糧となります。健康的な考えを身に着けてうまく乗り越えることができれば、心身への負担も軽減でき、さらには新たな出会いに向けて動き出すことができるでしょう。

失恋から立ち直る事ができたA子さん

ここで私がカウンセリングをし、偏った考えを克服した、例を1つ紹介します。(個人情報があるので事実を変えています)。

A子さん
・24歳で初めての彼ができる
・1年付きあったとき
 「痩せている人が好き」と言われた
・A子さんは標準体型
 158センチ 50キロ前後 
・2年目に突然、別れを告げられた

失恋をしてしまってからは仕事も手につかず、新しい出会いからも避けてしまい、「42キロになるまで恋愛禁止」と極端に考え、ダイエットをはじめました。その後、ご飯を全く食べなくなり、心配した両親に連れられ、カウンセリングがはじまりました。

カウンセリングは長期化しましたが、以下のコラムで解説しているような対策を一緒に考え、続けていきました。その結果、

「彼は痩せた人が好きといったが、ガリガリとは言っていない。また、すべての男性がそういう考えを持っているわけではない。ましてガリガリな女性が好きな男性は少数。健康的な私を好きなパートナーを探そう」

と偏った考えを改善し、失恋を前向きに克服していきました。

失恋から立ち直った事例を紹介恋愛をするとパートナーの些細な一言がとても気になるものです。そのことにとらわれすぎてしまうと、新しい出会いも遠のいてしまいます。解釈を間違えると一生、自分を苦しめることになりかねません。失恋をした時は混乱して、考え方が極端になりがちですが、少しずつ気持ちを整理して前向きに失恋を乗り越えていきましょう。

失恋から立ち直る3つの方法

それではここで、失恋から生じてしまう問題について、具体的な解決策を考えていきましょう。失恋から生じてしまう問題の原因と立ち直る方法は、大きく分けると3つあると考えられます。

全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

①フィンクの危機理論

急いでしまう
失恋の解決を急いでしまうと、立ち直ることが難しくなってしまいます。「早く次の恋愛に切り替えよう」「すぐに忘れよう」と、解決を急ぐと焦りが出てきてしまい、失恋を長く引きずり、疲れやストレスが溜まってしまいます。また、次の恋愛に対しても積極的になれません。

まずは、解決を急がずじっくりと向き合うことがカギとなります。解決に急ぎすぎてしまう方は注意が必要です。

危機を乗り越える仕組みを活用
私たちの人生の中では、さまざまな「危機」に直面してしまうことがあります。この「危機」の中には、「病気の宣告」や「事件・事故」などだけでなく、「失恋」も人生においては大きな問題です。この「危機」を乗り越えることについて、フィンクの危機理論というものがあります。

このフィンクの危機理論は「危機」を乗り越えることについて、第一段階から第四段階に流れを示しています。まずは、その流れを理解した上で自分が今どのような所にいるのかを意識しながら立ち直っていくことが大切です。

そこで当コラムでは、「時間が解決してくれる仕組み」について練習問題を交えながらご紹介していきます。急いで解決をしようとしているなぁ・・・という方はコラム②をぜひ参考にしてくださいね。

②ソーシャルサポート

助けを求められない
失恋のこととなると、周囲に助けを求められなくなる方もいます。人は自分一人でなんでも解決しようとすると、どうしても無理をしたり、解決できないことがあります。失恋においても、自分一人で解決をしようとすると、立ち直る事ができないケースがあります。

自分のことを何でも開示せずに、自分を守ることは、生きていく中でとても大切なことです。しかし、こういった状態が続いてしまうと、負担だけが大きくなって、立ち直るどころではなくなってしまうかもしれません。

遠慮せずSOSを出していこう
問題を解決する時には、ソーシャルサポートをどんどん活用していきましょう。ソーシャルサポートとは、簡単に表現すると「あなたの周りにある助けてくれる物や人たち」のことです。

つまり、失恋した時に適切なソーシャルサポートの活用ができれば、一人で抱え込まずにSOSを出していけます。失恋をスムーズにそして、多角的に乗越えることができます。なかなかSOSが出せないなぁ誰に相談すればいいんだろうという方は、コラム③の解説と練習問題に取り組んでみてください。

③やりたいことに打ち込む

恋愛の事しか考えられない
人は何か大きなことが起きた時には、しばらくの間そのことで頭がいっぱいのなってしまいがちです。それは、失恋においても同じことで、しばらくは失恋のことで頭がいっぱいになってしまいます。

これは、ごく一般的な事で大きな問題でありません。しかし、この傾向が強すぎてしまうと、本来の日常生活を送ることや仕事をすることがとても困難になってしまいます。

考えや思考を操作する
自分がやりたいことや、やるべきことに打ち込む事で、考えや思考を操作することができます。失恋からうまく立ち直るために、あえて仕事や趣味などのやりたいことに打ち込むことで、乗り越える事ができます。

当コラムでは、練習問題を交えながらポイントをご紹介しますので、失恋の事しか考えられない状態から脱出したいという方は、コラム④をぜひ参考にしてくださいね。

失恋から立ち直る方法を専門家が解説しています

3つの方法で失恋のショックから立ち直る

失恋から生じてしまう問題の原因には「急いでしまう」「助けを求められない」「恋愛の事しか考えられない」の3つが大きく関わっていることがわかりました。

次回以降は、失恋から生じてしまう問題について具体的な克服方法について解説していきます。1日では難しいと思うのでブックマークしてゆっくり取り組んでみてくださいね(^^)

失恋から立ち直る事ができない人の多くは、とても大きなショックを抱えています。まずは、自分がなぜ立ち直ることができないのか原因を知ることが、うまく立ち直る第一歩です。このコラムを読んで、自分に合った「失恋から立ち直る方法」をぜひ見つけてくださいね。

次回は、失恋から立ち直る方法の1つ目「フィンクの危機理論」についてご紹介します。お楽しみに!

★自分にあった失恋から方法をを実践!立ち直る一歩を踏み出そう!

*出典・参考文献
Kaczmarek, M. G. & Backlund, B. A. 1991 Disenfranchised grief : The loss of an adolescent romantic relationship. Adoiescence, 26, 253-259.
加藤 司 2005 失恋ストレスコーピングと精神的健康との関連性の検証 社会心理学研究 20, 3, 171-180.
栗林 克匡 2001 失恋時の状況と感情・行動に及ぼす関係の親密さの影響
北星学園大学社会福祉学部北星論集 38,47-55,03.
飛田 操 1989 親密な対人関係の崩解過程に関する研究 福島大学教育学部論集 (教育・心理部門),46,47−55.
遠山 尚孝・溝口 純二 1990 痩せの動因としての失恋と恨み晴し 心身医学 30, 169.



3つの原因と対処法で大きなショックを乗り越えましょう