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励ます言葉の意味とは?で落ち込んでいる人を助ける例文

励ます言葉の意味とは?で落ち込んでいる人を助ける例文

こんにちは!公認心理師の川島です。
今回のテーマは
「励ます」
です。

はじめに

・試合で負けた友人を励ます
・失恋した友人を励ます
・リストラにあった友人を元気づけたい

もし皆さんがこんな思いを持っているとしたら、すばらしいことだと思います。私たちは、心理的に支え合うことで逆境や辛い体験を乗り越えることができます。

一方で、落ち込んでいる相手に対して「どう励ましていいかわからない…」というお悩みを持つ方もいます。そこで心理学の専門家として、励ます方法をしっかりとお伝えしていきます。目次は以下の通りです

・励ます言葉の効果
・励ます力を測定しよう!
・鍛える5つの方法

一通り学ぶと、励ます名人になれるかもしれません。是非ご一読ください。

励ます言葉の効果

励ますことはメンタルへルスに好影響をもたらします。具体的には

①不安感の減少
②体の回復につながる
③チームパフォーマンスUP
④自分の幸福感を向上

の4つが挙げられます。

大坪(2017)は、大学生254名に対して、ソーシャルサポートとメンタルへルスの関係について調査を行いました。その結果、家族、大切な人、友人のサポートを受けやすい方は不安感などの項目において、プラスの効果があることがわかりました。

その結果が以下の図です。

①大切な人のサポート

まずは大切な人のサポートから見ていきましょう。


このように、不安感が-.になっていることが分かります。これは、大切な人のサポートを受けることで、不安感が下がることを意味しています。

②家族のサポート

続いて家族のサポートについて見ていきましょう。

こちらも同じように、不安感がー.になっていますね。家族の励ましや応援は、不安な気持ちを抑制してくれることが考えられます。

③友人のサポート

最後に友人のサポートを見てみましょう。

励ます 効果

こちらは更に大きなー.となっていることが分かります。大切な人、家族、友人であれば友人のサポートが最も不安感を下げてくれると言えます。信頼できる友人を持つことは心の面にとっても大切なのですね。

大坪(2017)は、大学生254名に対して、ソーシャルサポートとメンタルへルスの関係について調査を行いました。

その結果、家族、大切な人、友人のサポートを受けやすい方は「疲労感」や「自立神経症状」などの項目において、ポジティブの関わりがあることがわかりました。

ソーシャルサポートとは、簡単言うと「社会的な支援」です。励ます言葉などの人を安心させるサポートも含まれます。

その結果が以下の図です。

①大切な人のサポート

まずは大切な人のサポートから見ていきましょう。


励ます 効果このように、いずれの項目も-.になっていることが分かります。これは、大切な人のサポートを受けることで、「疲労感」や「自立神経症状」が下がることを意味しています。

②家族のサポート

続いて家族のサポートについて見ていきましょう。

励ます ソーシャルサポート

こちらも同じように、疲労感・自立神経症状がー.になっていますね。家族の励ましやサポートは、体の疲れを癒してくれると考えられます。

③友人のサポート

最後に友人のサポートを見てみましょう。

友人からのサポート

こちらも2つの項目が-.になっていますね。つまり、友人の励ましを受けることで、体の疲れが回復されることが期待できます。このように、励ます言葉は心身の健康にプラスの効果をもたらしてくれるのです。

[toggle title="③チームパフォーマンスUP" load="close" suffix="3"]

川津ら(2012)では、集団スポーツを対象にした研究があります。集団効力感がチームのパフォーマンスを上げてくれることが分かっています。

299名を対象とした実験では、調査用紙を用いて「集団効力感が試合中の行動や、大会結果にどのような影響を与えるか」を調査しました。

その結果、集団効力感があるチームほど、試合中に仲間を鼓舞したり、励ます行動が多かったのです。さらに、大会結果にもいい影響がありました。

このように人間関係が良好であることは、仲間を励ましたり、協調的にしてくれるメリットがあるのです。

励ますことは自分の心にもいい影響を与えます。高橋・森本(2012)は都内大学生234名を対象にポジティブシンキングが心理的にどのような影響があるかを調査しました。

研究の中では「他人のポジティブな面に注目すること」の心理的な効果も分析されています。その結果が下図となります。


他人のポジティブなところを見つけ、励ますと、自分自身の幸福感が上がり、ネガティブ感情が減り、他人を軽視するも減ることがわかります。

他人の良い部分を見つけると自分も幸せになれるとは面白いですね。自分にも相手にもいい効果があるので、人間関係も円滑になることでしょう。

積極的に相手を励ますことで、相手だけでなく、自分も幸せになれるので日常的に他人を励ますこと心掛けたいところです。

 

励ます力を測定しよう!

定期的にこちらの励ます力診断で自己チェックしておくことをオススメします。励ます力は自覚しづらいため、客観的な状態を知りたい方はご活用ください。

励ます言葉を鍛える5つの方法

ここからは励ます言葉を鍛える5つの方法をお伝えします。ご自身の状況に合いそうなものをぜひご活用ください。

励ましスキル①-語彙を増やそう
励ましスキル②-無条件肯定法
励ましスキル③-過程褒め励まし
励ましスキル④-リフレーミング法
励ましスキル⑤-共感法

励ましスキル①-語彙を増やそう

いざ励ましたい!と思っても、語彙が不足していると、相手にうまく自分の気持ちを伝えることができません。そこで最低限の語彙は覚えておきましょう。

語彙を増やすことに興味がある方は、項目を展開してチェックしてみてください。

特に励ます言葉としてよく使うのは以下の6つです。

1.相談してくれてありがとう
2.それは苦しいよね
3.心配することはないよ
4.いつも応援しているよ
5.何かあったら相談してね
6.君の努力は知っているよ

まずはこちらの6つを何度か復唱してみてください。うまく言葉にできなかったときに自然と出てくるようになります。

 

励ましスキル②-無条件肯定法

励ます時はどうしても「条件ありき」で行いがちです。例えば、「仕事の成果が出せないから励ます」といったように…。

もちろん、励まされること自体は嬉しいものですが、実は条件付きの肯定には負の側面があります。そこで、私は無条件で肯定することお勧めしています。

無条件肯定法に興味がある方は、以下の項目を展開してチェックしてみてください。

励ますことは心理学的には、ストロークと呼ばれます。ストロークとは「人との関わり方」を意味します。抽象的な概念なので、解説を読みながら少しづつ理解していってください。

ストロークは以下の2つに分けられます。

1.条件付き肯定的ストローク
⇒条件があって相手を肯定する励ましです。


・このままだと納期が遅れそうだから励ます
・テストに合格できなかったから励ます
・営業成績が下がったままだから励ます

2.無条件の肯定的ストローク
⇒無条件に相手を肯定する励ましです。


・あいさつと同時に背中を押す
・いつも応援しているよと伝える
・君ならできる!と鼓舞する

条件付きであっても励ましてもらると嬉しいものです。

ただ、条件付きの肯定は「その条件がなければ肯定されない」という価値観で相手を縛りつけてしまう恐れがあります。そこで、励ます時は、なるべく無条件に行うことが大切です。

無条件の肯定をより深く知りたい方は下記をご覧ください。

ストロークの心理学的な意味を解説!交流分析の基礎概念

 

励ましスキル③-過程褒め励まし

励ます時には、結果よりも過程にフォーカスすることが大切です。条件付きの肯定と同じように、結果ありきの肯定は、「結果が出せなかったらダメだ」という価値観を植え付けてしまう危険性があります。

そこで、これまでの頑張りを励ますなど過程に目を向けて励ましていきましょう。

過程褒め励ましに興味がある方は、下記を展開してみてください。

「励ますこと」が不得意な方は条件つきで評価するという傾向あります。例えば、受験当日だから励ます、営業成績が上がったから励ます・・・これは結果で励ます方法です。

ではどのように励ませば、もっと相手の心に刺さる表現になるのでしょうか?

それはズバリ、「過程>結果」を意識しましょう。結果が報われるかどうかをではなく、努力した過程や気持ちをフォーカスするのです。

例えば、

・これまでの頑張りは無駄にならないよ
・挑戦したこと自体に意味があるよ
・結果よりも悔いのない選択することが大切

などの励ます言葉が挙げられます。上記の言葉はすべて結果ではなく、相手の頑張り自体を肯定していますね。こうした励まし方であれば、相手も結果重視にならず心も軽くいられるでしょう。

 

励ましスキル④-リフレーミング励まし

励ますのが苦手な人は、ある1つの視点でしか物事を見ていないことがあります。視点が少ないと、状況によっては相手のプラス面を見つけられず、励ます時に言葉が出てこない時があります。

そこで活用できるのが、「リフレーミング」です。リフレーミングとは1つの捉え方を別の「フレーム」に変えて捉え治すことを言います。

リフレーミングに興味がある方は、以下の項目を展開してチェックしてみてください。

リフレーミングで物事を幅広い視点で見ることで、励ます時に相手が勇気づけられる言葉をスムーズにかけることができます。例えば、仕事ができないと悩む人がいたら、以下のように励ますことができます。

仕事が遅い ⇒丁寧な人
集中力がない⇒アイデアマン
遅刻が多い ⇒天才肌

などの新しい要素が見えてきます。“仕事ができない人”は悪い部分として捉えていますが、“落着きがある”だとその人自身についての特性として捉えられ、励ますポイントして活用できます。

リフレーミングをより深く知りたい方は下記をご覧ください。

リフレーミングの意味とは?やり方

 

励ましスキル⑤-共感法

励ます時は何か声をかけてあげないといけないと思われがちですが、実は相手の話を聞くだけも十分励ますことになります。人は自分の悩みを外に打ち明け、それを共感してもらうだけで心がスッキリするものです。

相手の相談を受け止める能力は、心理学では「共感力」と呼ばれています。共感力を鍛えることで励ます力も伸びていきます。

相手が落ち込んでいるときは敢えて多くの言葉をかけず、共感的に聞くだけということも大事にしてみてください。

共感力を高めるトレーニング

 

まとめ+おしらせ

まとめ

大切な人が悩んでいる時、どう声をかけたら良いかわからなくなる人も多いでしょう。

ただ、その気持ちは心の底から相手のことを心配している証拠です。親身になって相手を思いやる気持ちで、今回ご紹介した励ます技術があれば、きっと大切な人の心の支えになれますよ。

お知らせ

もし公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・アサーティブコミュニケーション
・傾聴力をつける練習
・共感力トレーニング
・暖かい人間関係を築くコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。ぜひお待ちしています。

人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
・大坪岳 追手門学院大学心理学論集;Otemon Gakuin University Psychological Review 2017 青年期のコミュニケーション・スキルとソーシャル・サポートがレジリエンスに及ぼす影響
・河津ら(2012)スポーツチームにおける集団効力感とチームパフォーマンスの関係の種目間検討
・高橋・森本(2012)ポジティブ側面への積極的注目に関する研究 : ポジティブ志向,主観的幸福感,ネガティブ認知,他者軽視との関連  学校教育学研究論集 26, 29-39, 2012-10-31 東京学芸大学