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論理と直感の長所と短所,使い分けのコツ

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論理と直感の長所と短所,使い分けのコツ

皆さんこんにちは。コミュニケーション講座を開催している現役経営者、公認心理師の川島達史です。今回は「論理と直感の使い分け」について解説していきます。

論理と直感

ビジネスにおいては、直感的に考えるのか?論理的に考えるのか?は絶えずテーマになります。そこで当コラムでは、直感と論理についれそれぞれの長所と短所を整理していきます。日々のビジネスにご活用ください。

直感の長所と短所

直感とは以下の意味があります。

推測や考察なしに感覚的に物事を判断していくこと

直感はデータや推論に基づいて判断をするのではなく、ただ感覚的に物事を決めたり、発想していくことを意味します。

直感の長所

直感の長所は以下の3点です。

・スピーディ
直感的に決めると、データを集めたり、推論する過程を省くことができるので、素早く判断することができます。調べる時間を省き、トライ&エラーを早く繰り返すことができるため、試行回数を増やすことができます。

・意外と正確
マーケティングなどでは、リピート率、契約率、潜在顧客数など、調査項目がある程度限定されがちです。一方で現実のビジネスでは、人間関係、ブランド価値、流行りなど、複数の判断材料を総合的に検討する必要があります。

全体のバランスを取りながら、総合的に判断をしていくような場合は、直感の方が正しい結論を導くことがあります。

・数字にできないもの向き
世の中には定量評価できないこともあります。例えば、経営理念は数字で表すことはできません。このような場合、自分自身の価値観や経験側など直感の部分がとても大切になります。

直感の短所

直感の短所は以下の2点です。

・他者と共有できない
直感は他者との情報共有にはあまり向いていません。例えば、何かのプロジェクトを開始して資金を集めたいときは、他人にわかるように説明する力が必要です。このように他人を巻き込むケースでは、直感だけでは限界があります。

・直感だけでは具現化できない
物理的な世界を作り上げていくときに、直感は無力になると言えます。例えば、「自動車」は最初のデザインやコンセプトは直感で作ることができますが、実際にそれを現実に創る際には、論理的に作成手順を考えて行く必要があります。

直感で考える

 

論理的な長所と短所

論理的とは以下の意味があります。

情報を元に推測や考察をすることで理性的に物事を判断していくこと

論理は、データをもとに、因果関係を推測し、未来を予測しながら判断していく過程をいみします。

論理の長所

論理の長所は以下の3点です。

・誰にでも活用できる
論理的な法則は誰が行っても一定の効果がでます。例えば、「物を落とせば地面に落ちる」というロジックは地球にいる限り、誰にでも適応できます。

・思い込みにとらわれない
数字で表すと思い込みによる判断ミスを減らすことができます。数値化することで主観的な要素を排除し、より現実的な意思決定を行うことができます。

・数字にできるもの向き
マーケティング・ビッグデータなどの数字化できるものに向いています。人間が把握できる情報には限りがあります。しかし論理的に数字にすると、より詳細なデータを取ることができます。

論理の短所

論理の短所は以下の2点です。

・時間がかかる
データや論理は証明されるまでにかなり時間がかかります。例えば、コロナウィルスのケースでは、ワクチンの認可が下りるまで、1年ほどかかってしまいました。

・複雑な事態に弱い
複雑な事柄では、論理が破城しやすくなります。例えば、成功する方法などの広いテーマは論理でとらえきれない場合が多いです。成功には様々な要因が関わっているため1つの論理だけでは説明しきれなくなります。

論理的に考える

論理と直感の使い分け方

基本は直感でOK

このように、直感と論理それぞれにメリット・デメリットがあります。ここからは現役経営者としての経験側になりますが、ビジネスの現場では基本的には90%ぐらいは直感で決めていく方が成功しやすいと考えています。

と言うのもビジネスの現場は、極めて複雑な要因が絡み合い、データがあるからと言って、成功するとは全く言えないからです。判断をするためにデータをいちいち集めていたら日が暮れてしまいます。そのため、重要度が低~中レベルぐらいのものは、直感的に決めてしまって、どんどん進めた方が良いと思います。

私自身、24歳の頃の会社を設立しましたが、本当に何一つデータがないなかで起業し、17年倒産することなく運営をしてきました。特に商品企画、経営理念、人材の採用は、直感がとても大事です。

10%は論理も大事

一方で、残りの10%は論理も大事になってきます。特に、重要度が高い決め事は、直感だけだとエラーが生じやすくなります。リピート率、売上増加率、市場規模、物作り、などではベーシックな数字、因果関係の法則をおさえ、冷静に推測していくことが必要になってきます。

さらに言えば、直感だけではチームを組むことができません。たくさんの人を巻き込んで仕事をする上では、誰でも合理的に理解できる論理力が必要になってくるのです。

直感と論理どちらがどれだけ大事になるかは、皆さんのお仕事の性質によってくるものですが、それぞれの長所・短所をおさえて是非、ご自身にあった判断基準を作っておきましょう。

論理と直感

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科 修了

取材執筆活動など

  • NHKあさイチ出演
  • NHK天才テレビ君出演
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」


YouTube→
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元専修大学教授 長田洋和

名前

長田洋和


経歴

  • 帝京平成大学大学院臨床心理学研究科 教授
  • 東京大学 博士 (保健学) 取得
  • 公認心理師
  • 臨床心理士
  • 精神保健福祉士

取材執筆活動など

  • 知的能力障害. 精神科臨床評価マニュアル
  • うつ病と予防学的介入プログラム
  • 日本版CU特性スクリーニング尺度開発

臨床心理士 亀井幹子

名前

亀井幹子


経歴

  • 臨床心理士
  • 公認心理師
  • 早稲田大学大学院人間科学研究科 修了
  • 精神科クリニック勤務

取材執筆活動など

  • メディア・研究活動
  • NHK偉人達の健康診断出演
  • マインドフルネスと不眠症状の関連