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メンタル弱い3つの原因とその直し方

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「メンタル弱い」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

●「メンタル弱い」を改善するには?
●メンタル弱い状態と「レジリエンス」
●レジリエンスの高さでうつが減少
●メンタル弱いは努力で改善できる?
●メンタル弱いを解決する基礎

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください(^^)それでは早速、メンタルが弱いの基礎から解説させて頂きます。

「メンタル弱い」を改善するには?

いきなりですが、このように感じることはありませんか?

・失敗するのが怖くて一歩踏み出せない
・責任を負いたくない
・自分にはできないと考えてしまう
・落ち込んでからの立ち直りが遅い

人間ですから様々なことを恐れてしまうことは誰しもあると思います。ただ、その度に落ち込んでいたら、人生が生きづらくなってしいまいますよね。それでは、少しのことではへこたれないメンタルを作るにはどのようにしたらいいのでしょうか?

メンタル弱い状態と「レジリエンス」

「レジリエンス(Resilience)」は,19世紀の西欧で「弾力」や「反発力」を表す物理学で使用される用語でした。その後、80年代から精神疾患に対する復元力、抵抗力、弾力性、回復力を意味するものとして成人の精神医学で扱われ始めました。アメリカ心理学会は「逆境,心的外傷,悲劇,脅威,人間関係問題,深刻な健康問題などから起こるストレスにうまく適応する力」としています。

例えば、下記のようなバネがあったとします。文字で表すのは難しいです。。

バネ⇒     ////////////////

バネの両端を指で押すと、
             圧力⇒⇒//////⇐⇐⇐圧力
こんな感じバネは縮まりますよね。

次に指を離すとどうなるでしょうか?
下記のように元の形に戻ります。

                    ////////////////

この「跳ね返して元に戻る力」がレジリエンスです。バネだけでなく、心にも「元に戻る力」「立ち直る力」「へこたれない心」があると心理学では考えられているのです。メンタル弱いと悩む方はレジリエンス力をつけることが重要になりそうです。

レジリエンスの高さでうつが減少

レジリエンスの高さは心理的にどのように影響するのでしょうか?藤澤(2015)は思春期158名を対象として、複数の質問紙を組み合わせて、レジリエンスの強さ、抑うつの程度、PTG(逆境での成長力)の有無などを調査しました。その結果、以下のような結果になりました

心理学的には0.5前後の相関があると、2つの要素が中程度、影響しあうと考えます。レジリエンスが高い人は、逆境での成長力があり、逆に低い方は、抑うつ的な傾向があることがこの図からわかります。

ここでいう逆境での成長力(Posttraumatic Growth)とは、地震・津波などの災害や事故、病気、大切な人や家族との死別をバネにして成長できる力を意味します。レジリエンスが高い方は、辛い時ほどそれ力にして、成長するための燃料とすることができるのです。

海外の他の研究でも同じ結果が得られています。バーバラ(2003)はアメリカで発生した9.11のテロの前後でレジリエンスの強さと抑うつ症状について調査を行いました。その結果、レジリエンスが高い人ほど、抑うつ症状が少なく、レジリエンスが低い人は、抑うつが高まる傾向があったのです。

こうした抑うつ症状のほかにも、レジリエンスが低いと、日常生活で不都合なことが起こります。

 ・現状維持をし続ける
・プレッシャーやストレスに弱い
・すぐにあきらめる
・気が短くなる
・すぐに立ち直れない

などが挙げられます。こうした状態が慢性化すると、逆境を経験した後の心の成長が少なくなり、精神疾患に罹患するリスクが高くなるので、注意が必要なのです。

メンタル弱いは努力で改善できる?

メンタル弱い状態と関係するレジリエンスの研究についてもう1つ紹介します。平野(2012)はレジリエンスを2種類に分けています。1つ目は獲得レジリエンス、2つ目は資質レジリエンスです。

*獲得レジエンス
どちらかというと後天的、つまり努力で高めたレジリエンス「問題解決志向」「自己理解」「他者心理の理解」などです。獲得レジエンスはどちらかというと、人生を歩んでいくと経験を積んで高まっていきます。問題解決力などは大人になるにつれて高くなります。

*資質レジリエンス
先天的、つまり生まれつき影響のあるレジリエンスです。「楽観性」「統御力」「社交性」「行動力」などが挙げられます。先天的レジリエンスは遺伝の影響なども受けやすいレジエンスです。資質の高い人は友人からのサポートが受けやすいと言えます。なぜか周りから助けられる人っていますよね。そんな人は当てはまるかもしれません。

メンタル弱いを解決する基礎

ここからはメンタル弱いを克服する解決策を考えていきます。アメリカ心理学会は、レジリエンスは先天的な能力ではなく,誰もが学習し発達させることができるものであるとしており、特に以下の10点を強調しています。

①家族や友人と良い関係を作る
②克服できない問題と悲観しない
③変化を生きていく上で受け入れる
④目標に向けて努力する
⑤意志のある行動を取る
⑥自己発見をする
⑦自分の長所をみつける
⑧物事の捉え方を柔軟にする
⑨希望に充ちた見方を高める
⑩自分自身を大切にする

いかがでしょうか?皆さんは上記の項目について日々の生活のなかで意識できているでしょうか。もし、困難な経験からの回復力や行動力は、これからたくさん身につけていくことができます。ぜひメンタル弱い状態を改善するために努力していきましょう。

アメリカ心理学会の例はやや抽象度が高いので、当コラムではもう少し具体化したメンタル弱い状態の解決策についてご紹介しす。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

①ABC理論

破滅思考・白黒思考は×
メンタル弱い状態の人は、ある出来事の一部だけに目を向けて、今の状況を破滅的に考えたり、白黒思考で極端に捉えてしまいます。解決策があっても、それに気づけなくなってしまう傾向があります。

ABC理論でメンタル弱いを改善!
そこで現実的なプラスの視点を養うために論理療法の「ABC理論」をご紹介します。苦しい状況こそ、適応的な状況把握でメンタルを安定させることが大切です。辛いことがあると将来をネガティブに考えてしまう…という方は、コラム②の解説と練習問題に取り組んでみましょう。

改善策2に進む前に30秒だけお知らせをさせてください♪ 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、暖かい人間関係のある社会を創ることを目的として、コミュニケーション講座を開催しています。

心理療法やソーシャルスキルの練習を勉強したい方はぜひお待ちしています。もしコラムを読んでみて、もっと心理学を学習したいと感じたら、こちらのコミュニケーション講座のページを参照ください。それでは先に進みましょう!

②自分を励ます!正のストローク

ネガティブ思考を和らげる
メンタルが弱いとネガティブ思考に陥りがちです。嫌なことがあった時に、他罰、落ち込み、諦め、否定、自責などの思考とらわれてしまうこともあるでしょう。

正のストロークで肯定しよう!
この時、自分を励ます手段として有効なのが、正のストローク法です。ストロークとはエリックバーンという心理療法家が提唱した理論で、落ち込んだ心を立ち直らせるために有効です。少し冷静になって肯定的であたたかみのある言葉を自分に投げかけて見ることが大切です。例えば、「今はつらくて結果が出ない時期だけど、頑張った自分は認めよう」と自分を受け入れることが大事です。つい自分や他人を責めてしてしまう・・・という方はコラム③をお勧めします。

③ソーシャルサポートを増やそう

一人でストレスを抱え込む
メンタル弱い状態な人は、ソーシャルサポートが少ないという研究があります。困った時にすぐに誰かに話そうとはあまり思わないのです。そのため、ずっと一人で悩みを抱え込み続けることにもつながります。

大坪(2017)は、大学生254名に対して、レジリエンスとソーシャルサポートの関係について調査を行いました。

その結果、大切な人(親友、恩師など)のサポートと獲得レジリエンス(後天的に高まるレジリエンス)は関係が深いことがわかりました。辛い時や苦しい時は自分をよく知っている深い関係の人との時間を過ごすことで、メンタル弱い状態から立ち直ることができるのです。

Iメッセージで本音を伝える
悩みや問題を一人だけで解決させることがレジリエンスではありません。辛い状況では、自分が感じている不安や恐怖、悲しさなどを積極的に言葉にして、人に助けを求めましょう。そして、必要に応じてサポートを受けることも大切です。

当コラムでは人を頼ることに抵抗がある人でも周囲にサポートをもとめられるIメッセージというテクニックをご紹介します。自分の本音を伝えたり、人に頼るコツがつかみやすくなりますよ。人になかなか頼れない…という方は、コラム④で解説と練習問題をチェックしてみてください。

メンタル弱い!を改善しよう

メンタル弱い状態を克服する方法には「①ABC理論」「②正のストローク」「③Iメッセージ」があるのが分かりましたね。

メンタルやレジリエンスを強くすると、少しのストレスではへこたれなくなり、新しいことに挑戦していけるようになります。円滑な人間関係を築くスキルにもつながりますから、社会の中で活躍していく力にもなります。

これからご紹介するメンタル弱い状態を改善する方法を知ることで、折れないメンタルを身に付けてくださいね。1日では難しいと思うのでブックマークしてゆっくり取り組んでみてくださいね(^^)

次回は、メンタル弱い状態を改善する1つ目の方法「ABC理論」についてご紹介します。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

★ メンタル弱い状態は、ポジティブな視点、肯定、サポートで改善できる

助け合い掲示板

1件のコメント

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    • めがね
    • 2019年8月30日 6:57 PM

    レジリエンス力を高めることが大切なんですね。
    「ABC理論」でイラショナルビリーフをラショナルビリーフに変換できるようにポジティブな認知的複雑性を練習してみます。
    無条件の肯定的ストロークで自分自信を励ましてみます。
    ソーシャルサポートを得られるようにIメッセージで素直に感情と理由を人に伝えてみたいと思います。

    0
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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献

逆境経験からの精神的成長を規定する要因の発達学的検討. 発達研究, 29, 95-108.藤澤隆史 小島雅彦 2015

What good are positive emotions in crises? A prospective study of resilience and emotions following the terrorist attacks on the United States on September 11th, 2011. Journal of Personality and Social Psychology, 84 (2), 365-376.Barbara, L. F. et al. 2003 

The American psychological Association : The Road to Resilience on-line,
http://helping.apa.org/ resilience.06.3.2011

2010 パーソナリティ研究 レジリエンスの資質的要因・獲得的要因の分類の試み――二次元レジリエンス要因尺度(BRS)の作成 平野 真理