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凝視する心理とは?人を見つめてしまう癖の改善策

凝視する心理とは?人を見つめてしまう癖の改善策

はじめまして!社会心理学の専門家・精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。今回は「凝視」について解説します。

  • 0.5秒~1秒が最適
  • 凝視してしまう心理・理由
  • 目を見つめる男性への対処法
  • アイコンタクトは重要
  • 研究①好感度を上げる
  • 研究②会話量を増やす

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください(^^) それでは早速、相手の目を見たり視線を交わすことの重要性について、解説させて頂きます。

*当コラムは動画解説もあります(すいません…最初遊んでいます(^^;)
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凝視はNG!最適な視線量とは? 

皆さんは凝視をしてしまった!もしくは凝視されたという経験はありませんか?凝視をする側からすると、人間関係を築くために一生懸命努力しているつもりでも、マイナスの影響を与えてしまうことがあります。

最適なアイコンタクト量は?

深山ら(2002)は、20代から30代の男女13名を対象に、視線と印象操作の関連を調べました。その結果、凝視する量や時間によって友好度が変わることが分かりました。

まずは「凝視量」を見ていきます。
調査では、凝視量(1/4・1/2・3/4・全て凝視)によって参加者を4つのグループに分けています。以下のグラフが結果です。

凝視量と友好度の研究

友好度を高める凝視量は、1/2から3/4であることが分かります。

たとえば、
相手との対面総時間が60秒だった場合
「30秒~45秒」
が友好度を高める凝視量となります。この範囲内から逸れると、凝視がマイナス効果になってしまう可能性が高くなるということです。

凝視をしてしまう心理と問題

次に「凝視時間」を見てみます。
調査では、凝視時間(0.5秒・1秒・2秒)によって参加者を3つのグループに分けています。結果は以下の通りです。

アイコンタクトと友好度の研究

グラフから、友好度を高める凝視時間は0.5秒から1秒と分かります。そして凝視時間が1秒を超えて2秒に近づくと、友好度が下がることも読み取れます。

このように相手を凝視し続けるのはあまりよくないことがわかります。凝視で相手にマイナスの印象を与えないために、目を見るのは0.5秒から1秒程度と考えておくとよさそうです。

凝視をしてしまう心理・理由

アイコンタクトが苦手な人の中には「相手の目をじーと見続けてしまう」「凝視をしてしまう」といった癖を、持ってしまう場合があります。凝視をしてしまう原因には、次のような心理が影響していることが多いです。

過剰なこだわり

アイコンタクトにこだわりすぎると、凝視につながる場合があります。これまでご紹介した通り、目を見ることは良好なコミュニケーションに欠かせません。しかし、過剰にこだわってしまうと不自然なアイコンタクトになってしまい、目を見て話すことがより苦手になってしまいます。

このような状態を心理学では「精神交互作用」と言います。相手にどのように伝わるか・どんな印象を与えるかを考えないと、不快な視線・凝視と捉えかねません。

精神交互作用をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・精神交互作用とは?
・あるがままを実践
・目的本位のすごさ
強いこだわりは「森田療法」で感情コントロール

脇見恐怖症

視界に入った人を何となく見つめてしまう癖がある…と言う場合には、社交不安障害で見られる「脇見恐怖症」の可能性もあります。脇見恐怖症は、周りにいる人の視線を異常に気にしてしまう症状で、意識が周囲に向いてしまい見てしまう衝動を抑えることができません、

特に、横にいる方に意識が向きやすく、目の前のことに集中できなくなります。例えば、喫茶店で横に座っている人が自分を見ている気がしてしてまって、確認しようとチラチラみてしまう衝動が抑えられなくなります。もし当てはまると感じたら、こちらの社交不安障害の解説動画を参照ください。

凝視を診断・チェック

興味関心、好意

異性に対して好意を抱いた場合には、凝視してしまう事もあるでしょう。特に男性の場合は、好意を女性に対してジーと見てしまう傾向があります。ただし、恋愛感情なのかどうかはしっかり検討し判断することが必要です。自分の興味関心を重視するあまり、周囲とトラブルになるケースもあるため注意が必要です。

凝視された時の対処法

次に、凝視された側の対処法について考えてみます。臨床上、凝視されることに悩むのは女性がほとんどなので、当コーナーは女性向きに執筆したいと思います。

凝視する男性の心理としては多かれ少なかれ、あなたへとても興味を持っていことになります。好意を持っている男性であればうれしいものですが、不快な思いをすることもあるでしょう。

凝視する男性への対処法

凝視する男性に対しては、アサーティブな自己表現で次の流れで気持ちを伝えましょう。

①非言語で気持ちをアピール
・目を合わせない
・笑わない
・少し距離を置く

②アイメッセージで丸く伝える
それでも凝視をやめてくれない場合は、アイメッセージで気持ちを伝えましょう。アイメッセージは、主語を「あなた」から「私」に変えることで、相手を傷つけない発言ができるようになります。たとえば、凝視をしてくる男性に対して

主語があなた(YOU)の場合
あなたに見つめられるのが苦手…」
主語を私(I)に変えると
私は見つめられるのが苦手…」
このように自分の気持ちを伝える時に、主語を「私は~」にしてみると、ネガティブな発言でも印象が軽減できます。

③YOUメッセージでハッキリ伝える
アイメッセージで伝えても、凝視をやめてくれない場合には、YOUメッセージでしっかりと気持ちを伝えることも大切です。

アイコンタクトは重要

ここまで凝視について考えていきました。もちろんアイコンタクトはとても大事です。あくまで凝視がNGなのであって、アイコンタクトはもちろんOKです。最後にアイコンタクトの重要性について補足していきます。

アイコンタクトの重要性と凝視

研究①視線のあり方が好感に影響

梅野(2015)は大学生230名に対して、非言語コミュニケーションと好感の関係について調査を行いました。非言語コミュニケーションとは、言葉以外の意思伝達方法でし。調査では、交換を4段階評価で採点し、得点は次の通りです。

4点:好感をもたれる
3点:やや好感につながる
2点:あまり好感につながらない
1点:好感につながらない

視線や目に関する項目の結果は、いずれも好感につながることが分かりました。

アイコンタクト ⇒平均2.9
目の表情    ⇒平均3.1
視線      ⇒平均2.7

またその他の項目と比較しても、目の表情は好感に大きく影響していることが分かりました。まずは、以下のグラフをご覧ください。

好印象を与える非言語コミュニケーションの調査結果

笑顔についで「目の表情」が好感に影響することが分かります。女性の場合、髪色やアクセサリーなど見た目に時間をかけている人が多いかもしれません。しかし、それ以上に、目の表情・視線のあり方が印象形成に大きく関わるとは意外ですね。

研究②視線が増えると会話量も増える

青山・戸北(2005)は、小学5年生を対象にアイコンタクトと発話の関連を調べています。この研究のなかで4人に分けたグループ学習を観察した調査があります。

▼こちらは結果をまとめたグラフです。

発話を促す話し合いの場に関する研究の結果

結果から、
視線を受けている人は、発話数が高い傾向
にあることが読み取れます。

特に女性は、視線を浴びる・浴びないで発話数が大きく変化していることが分かります。つまりコミュニケーションの場面で、スマフォをいじったり下を向いていると、会話に入れない可能性が高くなると言えそうです。

コミュニケーションにおいて、凝視はもちろんNGです。しかし健康的なアイコンタクトならプラスの側面が多いことが分かりました。凝視にならない、最適な視線量0.5秒~1秒を意識して視線を交わしてみてくださいね。

まとめ

凝視をテーマに、アイコンタクトの重要性、凝視する問題、適切な視線量などご紹介しました。いかがでしたか。凝視してしまう心理を理解して、少しづつ改善を目指していきましょう。

最後に、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち公認心理師・精神保健福祉士が開催している、人間関係講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★凝視をしてしまう心理を理解して癖を軽減!良好な人間関係を築こう
人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・青山 康郎・戸北 凱惟(2005)発話を促す話し合いの場に関する研究 日本教科教育学会誌 2005.6 第28巻 第1号
・梅野(2015)好感をもたらす非言語コミュニケーションに関する研究 目白大学大学院 修了論文概要
・深山篤・大野健彦・武川直樹・澤木美奈子・荻田紀博 2002擬人化エージェントの印象操作のための視線制御方法 情報処理学会論文誌