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アイコンタクトの心理的重要性と効果

アイコンタクトとは?できない問題・原因・対処法①

みなさんはじめまして!社会心理学の専門家、精神保健福祉士の川島です。私は社会心理学の大学院で、成人のコミュニケーションについて研究をしてきました。当コラムでは「アイコンタクト」をテーマに解説をしています。コラム①では

  • アイコンタクトと好感
  • どれぐらい好感を持たれる?
  • 最適なアイコンタクトの時間
  • 自然に視線を合わせるコツ
  • 過剰な意識を抑える
  • 自己肯定感を高めよう

について解説します。動画もあります。テキストが良いという方はそのまま飛ばして読み進めてください。

アイコンタクト不足の問題

アイコンタクトとは、相手の目を見たり視線を交わすことで、互いの意思を伝達するコミュニケ―ション手段の1つです。アイコンタクトの重要性は、関係の長さによって変わってきます。

長期的な関係
長期的な関係の場合は、人柄をじっくりと把握する時間があるため、アイコンタクトが無い会話でも問題になることはありません。目を見て話せなくても、誠実で思いやりがある、目を見て話せなくても会話の内容がおもしろいなど、様々な面でカバーが可能となります。

短期的な関係
これに対して、短期的な関係では時間をかけて判断してもらうことができないため、アイコンタクトなど非言語的な要素で判断されてしまいます。合コンや婚活パーティ、就職活動などは、初対面での印象が重要な場面では、アイコンタクトがとても大切になってくるのです。

 

アイコンタクトとは?重要性について解説しています

アイコンタクトは特に、お仕事上、恋愛場面で最も大事になってくると言えそうです。もしご自身が、接客業や販売職、また婚活中であれば、やはりトレーニングをする意義があると言えそうです。

コラム1ではいくつかのアイコンタクトに関する研究を紹介しましょう。

①アイコンタクトは印象形成2位

梅野(2015)は非言語コミュニケーションと好感の関係について、大学生230名に対して調査を行いました。

調査
調査は4段階評価で行いました。得点は次の通りです。

4点:好感をもたれる
3点:やや好感につながる
2点:あまり好感につながらない
1点:好感につながらない

結果
この調査では、アイコンタクトや視線に関する非言語コミュニケーションが好感につながる事が分かりました。

アイコンタクト  ⇒平均2.9
目の表情     ⇒平均3.1
視線       ⇒平均2.7

点数を見ると、3点前後(やや好感につながる)になっていることがわかります。逆に言うと、アイコンタクトをきちんとしないと、好感を持たれにくいと言い換えることもできそうです。ちなみに、他の項目は次の通りです。

笑顔       ⇒3.7
ボディタッチ   ⇒2.4
髪色       ⇒2.8
アクセサリー   ⇒2.6

アイコンタクトに関する好印象を与える非言語コミュニケーションの調査結果アイコンタクトや視線に関する非言語コミュニケーションは、笑顔ほど重視されないものの、髪色やアクセサリーより好感に影響することがわかりますね。特に女性の場合は、髪や洋服に時間をかけて努力をされている方が多いと思いますが、アイコンタクト、目の表情、視線にも気を配る事がポイントといえそうです。

②視線の量⇒発話の量

青山・戸北(2005)は、小学5年生を対象にアイコンタクトと発話の関連を調べています。この研究のなかで4人に分けたグループ学習を観察した調査があります。発話数とアイコンタクトの関係を調べた結果が以下の図です。

アイコンタクト 苦手

この図から視線を受けている人は、発話数が高い傾向にあることがわかります。特に女性は視線を受ける、受けないで発話数が大きく変化しています。このように、相手にアイコンタクトを取ることでコミュニケーションを促すことができるのです。

③最適なアイコンタクトの時間

ここまでの解説で、アイコンタクトが好感度や友好度の上昇に役立つことがお分かりいただけたと思います。しかし、アイコンタクトは時間とのバランスが悪いと、相手にマイナスの影響を与えてしまうため注意が必要です。

深山ら(2002)は、20代から30代の男女13名を対象に、視線と印象操作の関連を調べました。その結果、凝視量や凝視時間によって友好度が変わることが分かりました。なおこの研究では、視線を表す指標として凝視が使われていますが、アイコンタクトも凝視に含まれます。

まずは「凝視量」を見てみます。
参加者は凝視量によって「1/4・1/2・3/4・全て凝視」の4群に分けられました。グラフから、友好度を高める凝視量は1/2から3/4であることが分かります。

アイコンタクトと時間。友好度の研究

例えば、
相手との対面総時間が3分だった場合「1/2 = 90秒、3/4 = 135秒」になります。

総凝視量が90秒から135秒ならば
友好度が高まります。
総凝視量が90秒未満、あるいは135秒を超えて180秒に近づくほど、
好感度が下がります。

適切な凝視量でアイコンタクトしないと、相手に「話し辛い人だな」「あまり仲良くなれないかも…」といった印象を持たれる可能性が高くなるということです。

次に「凝視時間」を見てみます。
参加者は凝視時間を基準にして「0.5秒・1秒・2秒」の3群に分けられました。グラフから、友好度を高める凝視時間は0.5秒から1秒であることが分かります。そして凝視時間が1秒を超えて2秒に近づくと、友好度は下がることも分かりますね。

アイコンタクトと友好度の研究

このように、アイコンタクトの時間は友好度と関連しています。アイコンタクトの時間を間違えると、好意的なイメージとは逆の悪い印象を与えてしまうため、適度なアイコンタクトを繰り返すことが重要です。

苦手になる2つの原因

アイコンタクトの効果や適度な時間が重要なことが理解できたものの、アイコンタクトは気恥ずかしくて苦手な方も多いと思います。アイコンタクトが苦手な人には2つの心理が原因になることが多いと言えます。

・自分の視線で相手が不快では…
自分の視線が攻撃的だ・・・と感じる方に当てはまります。相手に不快な想いさせているのでは…と思ってしまう心理があります。目線や視線が鋭いと感じるあまり、アイコンタクトをすると相手が怖がってしまうのでは考えてしまうのです。

・相手の視線が怖い
自己肯定感が低く、公的自己意識が過剰な場合、相手の目線がとても気になってしまいアイコンタクトができなくなります。アイコンタクトが苦手な方のうち、80%ぐらいがこの症状に当てはまると考えています。

苦手になる原因より深く知りたい方は下記をご覧ください
・相手への過度な気遣い
・自己肯定感が低さが…
アイコンタクトが苦手になる2つの原因②

アイコンタクトできない2つの心理

3つの方法でアイコンタクトを!

それではここから、アイコンタクトのトレーニングについて考えていきましょう。アイコンタクトを苦手にする原因と対処方法は、大きく分けると3つあります。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

①自然なアイコンタクトとは

・①5センチずらす
アイコンタクトが苦手な場合、ちょっとしたコツとして、椅子を少しだけずらすと効果的です。本当にわからないぐらいでOKですので、真正面ではなく、気持ち5センチほど相手とずれて座るようにしましょう。それだけでも少し楽になります。

・②目の周辺を見る
アイコンタクトが苦手な人は、相手の目を見て話すことに抵抗があると思います。まずは、目の周辺に視線を送るようにしましょう。目に近い、鼻やオデコなら相手には目を見ている印象になります。左右の眉の真ん中あたりの「眉間」はおすすめです。印象が良く相手もはやしやすいと思います。目の周辺をみるのも厳しい場合は、とりあえず顔だけ相手に向けて、あとは顔全体ぼやっと見るぐらいでもOkです。

自然なアイコンタクトをより深く知りたい方は下記をご覧ください
・5センチずらす
・傾聴重視で行う
アイコンタクトが苦手!自然なアイコンタクト4つのコツ④

アイコンタクトのコツ自然な目線


ここで30秒だけお知らせをさせてください♪ 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、暖かい人間関係のある社会を創ることを目的として、コミュニケーション講座を開催しています。

心理療法やソーシャルスキルの練習を勉強したい方はぜひお待ちしています。もしコラムを読んでみて、もっと心理学を学習したいと感じたら、こちらの人間関係教室のページを参照ください。それでは先に進みましょう!

②過剰な意識を軽減する

・精神交互作用とは何か
アイコンタクトはとても大事なコミュニケーション手段ですが「こだわりすぎる」のは、アイコンタクトへの苦手意識を強めてしまう事もあります。アイコンタクトを意識するあまり、ぎこちなくなり結果的にアイコンタクトが苦手になります。このような状況を心理学では「精神交互作用」といいます。

・アイコンタクトを意識しすぎない
アイコンタクトへのこだわりを減らすことで、自然なアイコンタクトが目指せます。当コラムでは、過剰な意識を軽減する方法を解説させていただきます。

「アイコンタクトをしなくては!」と考えるぎすると逆にぎこちなくなってしまいます。代わりに、「アイコンタクトが苦手な自分がいるな」という自分を俯瞰し、それ以上でも、それ以下でもない、あるがままの感覚を大事にするのです。少し一歩引いたところで自分を眺めているようなイメージです。過剰に反応しないようにしましょう。

過剰な意識を軽減するについてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください
・精神交互作用とは?
・あるがままに捉える
アイコンタクトが苦手な場合は!「こだわり」を減らしてみよう⑤

③自己肯定感を高める

・自分に自信がない
自信の無さが、アイコンタクトができない原因となる場合があります。自分を認める事ができないために、自信がもてずアイコンタクトができない状況です。自分に自信が持てない人は、このような負のスパイラルに陥っている可能性があります。

・自己肯定感を高めよう
自己肯定感が低い人は、失敗や自分ができないことに目が行きがちです。失敗にばかり目がいきがちです。自分にとって当たり前のことでも、人から見れば羨ましいくらい得意なこともあります。自分のできる事、得意分野を知ることは自信を付ける近道です。

どんな些細なことでOKです。1日3つは自分を褒めてあげましょう。1年位続けると、少しずつ自信がついてアイコンタクトへの基礎ができます。それでは「今日の3褒め」をやってみましょう。どんな些細な事でもOKですよ!

自己肯定感を高めるについてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください
・自己肯定感が高い人低い人
・現在の自分を認める
アイコンタクトは苦手!自己肯定感を高めよう⑥

アイコンタクトはコミュニケーションに欠かせない

アイコンタクトでプラスの心理へ!

アイコンタクトが苦手になる要因は「不自然なアイコンタクト」「思い込みが強すぎる」「自分を認められない」の3つが大きく関わっていることがわかりました。

自然なアイコンタクトは相手に好印象を与える大切な要素です。アイコンタクトができると「自分に自信を持っている人」という印象を相手に与えるため信頼感を築きやすくなります。しかし、先ほどもお伝えした通りアイコンタクトを意識しすぎると不自然な状況を作ってしまう場合もあるため、まずは、気持ちをラクにして改善を目指していきましょう!

次回のアイコンタクトコラムは、アイコンタクトの苦手意識を解消法「自然なアイコンタクトを作る」についてご紹介します。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります) 

★アイコンタクトの苦手意識は3つの方法で解消しよう

目次

①心理的に抜群のプラス効果
②苦手になる2つの原因
③視線恐怖をチェック
④自然なアイコンタクト4つ
⑤「こだわり」を減らしてみよう
⑥自己肯定感を高めよう

コメント

1件のコメント

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    • グラス
    • 2019年5月26日 4:31 PM

    笑顔が大切だという事が分かりました。
    相手の目線が怖くてアイコンタクトが出来ませんでした。
    5センチずらし、目線を縦に外す、この2つは簡単に出来そうなテクニックなので練習してみたいと思います。
    アイコンタクトが怖い原因が自分に自信がないからでした。
    自分に自信が持てるように努力して相手との信頼感を築いていきたいです。
    自己肯定感を高める練習をして、現在、未来、過去の自分としっかり向き合い、
    アイコンタクトが出来るようにチャレンジしてみようと思いました。

    0

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
青山 康郎・戸北 凱惟(2005)発話を促す話し合いの場に関する研究 日本教科教育学会誌 2005.6 第28巻 第1号
梅野(2015)好感をもたらす非言語コミュニケーションに関する研究 目白大学大学院 修了論文概要
深山篤・大野健彦・武川直樹・澤木美奈子・荻田紀博 2002擬人化エージェントの印象操作のための視線制御方法 情報処理学会論文誌