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生理的に無理!はなぜ起こる?男性、おじさんは要注意

生理的に無理はなぜ起こる?男性、おじさん必見

みなさんはじめまして!精神保健福祉士の川島です。現在、精神疾患を抱える方へのカウンセリングや心理学の講義を行っています。当コラムは「生理的に無理」をテーマに専門家が解説をしています。

こちらの内容を解説しています。

  • 生理的に無理とは
  • 嫌悪感のメカニズム
  • おじさんが嫌われる理由
  • 自分が好きだと相手を好きに

しっかりとお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。意欲や感情など本能をつかさどる脳の大脳基底核(だいのうきていかく)が活性化されます。

生理的に無理とは

皆さんは生理的に無理な相手はいますか?やはり人間ですので、どうしても受け入れがたい人があるのは特別なことではありません。ただ、なぜその人が生理的に無理なのか、言語的に説明するのは難しいでしょう。ルドゥーは感情は2つの経路から発生すると主張しています。

・原始的な生理的な無理

大脳基底核の一部である扁桃体へ情報が直接入ると言われています。偏桃体は恐怖や嫌悪感の核の部分で生理的に無理と感じる場合に強く反応します。健常者にスコポラミンという大脳基底核の働きをブロックする薬を投与すると、嫌悪感情を理解する能力が大きくに低下することが分かっています。

・近代的な生理的な無理

近代的な生理的な無理な感覚は、大脳皮質を経由して扁桃体へ情報が直接入ります。大脳皮質は、思考や推理を行う脳です、脳の表面を覆っていて、思考を行うことで生理的に無理と判断しています。

偏桃体

 

原始的な生理的に無理

生理的に無理な感覚は原始的なものとしては感染症や食中毒へのリスク回避から来ていると考えられています。

・排泄物
食べ物や飲み物、排せつ物や体液などが身体について嫌悪感の主な例です。体液や排せつ物は、「体外に出たもの・他人のもの」を知覚すると生理に無理と感じる傾向が特徴があります。例えば、タンを吐く、唾を吐くなどをすると生理的に無理と思われるリスクがかなりあがります。

・外見への嫌悪

外見がひどく醜い者、汚れた見た目、ヌメヌメとした肌質、極度の肥満もしくは、痩せこけた人に対して、病気がうつると感じさせるため生理的に無理と感じられます。身体的な特徴は努力で改善できる部分がないこともありますが、できる範囲内での努力は必要になりそうです。

・においや音

不快なにおい、悪臭、口臭など、舌打ち、くちゃくちゃと食べるなどなど嫌悪感を想起させます

近代的な生理的に無理

生理的に無理な感覚は、生物学的なものだけでなく、社会的なものもあります。人は道徳的ルールを無視する人に対しても生理的に無理と感じます。

公共の場でおならをしたり、奇声を上げる人なども道徳を侵害していると見なされ、不愉快な気分にさせます。そのほか、近親相姦、暴言、虐待者、DV、高感情出力をする人などは生理的に無理と思われやすくなります。

このように生理的に無理という気持ちは、原始的なものと、近代的なものがあります。ここからはもう少し踏み込んで心理学上の研究について紹介させて頂きます。

研究① おじさんは嫌われる!?

近年の研究によれば、「父親の年齢に近い男性」は生理的に無理と思われる傾向にあるようです。身近な人で言えば、中高年の上司が圧倒的に多いでしょう。つまり、上司の方はよりいっそう身だしなみや振る舞いに力を入れる必要があるかもしれません。

*当コーナーは動画解説があります(面白かったらチャンネル登録をしてくださるととても励みになります!)

生理的に無理に近い研究として、羽成(2012)は青年期の両親に対する嫌悪感を調べています。実験では、大学生275名を対象に質問紙を用いて、「父親」「母親」「父親に近い年齢の知人男性」「自分に近い年齢の知人男性」に対する嫌悪感をメインに測定しました。その結果の一部が下記のグラフです。

 

生理的に無理

まず女性では、「父親に近い年齢の男性に対して最も嫌悪感を感じる」という結果となっています。おじさんには切ない結果となっていますね。。見ず知らずのおじさんは第一印象で「生理に無理」と思われる可能性が高いようです。父親と自分の年齢に近い男性は、ほぼ僅差という感じです。

続いて男性の場合は、やはり「父親に近い年齢の男性のグラフ」がもっとも伸びています。おじさんは男女ともに嫌われるやすいというわけですね。。女性と違う点は母親が自分に近い年齢の男性よりも、嫌悪感が高いことです。

男性は友達同士でいる時のほうがストレスを感じない傾向があります。このように、父親に近い年齢の男性と生活をともにしたり、一緒に出かけることは「生理的に無理」と答える人が多いようです。

研究② 生理的に無理!は女性が強い

羽成(2009)では、男女ごとの嫌悪感情について調査が行われています。大学生228名を対象にHaidt,et al(1994)の嫌悪感尺度(診断テスト)を日本語訳したものに回答してもらいました。その結果が以下の図です。

上記のグラフのように、すべてのカテゴリーに共通していることは、女性の方が異性に対して生理的に無理と感じやすいということです。

③嫌悪感は自分を嫌いの裏返し?

生理的に無理な人が多すぎる!という人は、相手のネガティブな面ばかりに注目している可能性があります。その結果、人間関係に充実感が持てず、行きすぎると自分自身も嫌いになってしまいます。実際に「自己肯定感」上げることで、他人を好きになれることが分かっています。

細田ら(2009)は中学生305名を対象に「自己肯定感」と「他者肯定感」の関連を調べました。その結果が以下の図です。

自己肯定感と他者肯定感が「正の相関」を示していることがわかります。つまり、自分を肯定するほど、相手を生理的に無理と感じる傾向が少なくなると考えられます。自分を肯定する意識を持つことで許容範囲を広げて人間関係を円滑にできるといいですね。

「生理的に無理」は本能

特に原始的な生理的に無理という感情は、人間の社会性から生まれる本能的に反応なため、根絶することはできません。生理的に無理と思われないためには、身だしなみに清潔感を出すこと、きれいな食べ方を心がけるなどのマナーを守ることが大切です。

また、自己肯定感を高めることで生理的に無理と感じる傾向を和らげることができます。自分を認めることで、相手を許せる心の余裕が生まれます。ご紹介したポイントを抑えて、生理的に無理と感じる自分と上手く付き合っていきましょう。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「生理的に無理」コラムにお付き合いしていただき、本当にありがとうございました!自己肯定感を高めることから始めて、生理的に無理を和らげてくださいね。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★生理的に無理は人間の当たり前の反応!自己肯定感を高めよう
人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
・羽成,河野,伊藤,角田(2014)青年期の女性の父親に対する回避傾向 文化情報学部紀要,第 14巻
・羽成,河野,伊藤(2009)対人認知における嫌悪感情の分析椙山 女学園大学 文化情報学部紀要 9 (1), 59-65
・レイチェル・ハーツ(2012)あなたはなぜ「嫌悪感」をいだくのか 原書房