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褒める言葉で対人関係を円滑に!褒め上手になるコツを解説

褒める力で対人関係を円滑に!褒め上手になるコツ①

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「褒める言葉」についてお話していきます。コラム①の目次は下の通りです。

  • 褒めるベタのデメリット
  • 自分へのメリットがある
  • 対策①語彙力を高めよう
  • 対策②ストローク上手
  • 対策③過程褒め>結果褒め
  • 対策④リフレーミング
  • 対策⑤相手基準で褒める
  • 対策⑥こだわりポイント

について解説します。 。しっかりと「褒める言葉」について解説をしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。

喜ばせる褒め方

褒めベタのデメリット

相手を褒める言葉は、喜びや安心感を生み、信頼関係につながります。皆さんの尊敬できる上司や、仲の良い友人を思い出してみてください。きっとあなたの事を褒めてくれていると思います。

逆に、褒めることが苦手だと、自分でも気付かないうちに人間関係や仕事の面で問題が大きくなってしまいます。

例えば、
・後輩や部下が育たない
・友人とトラブルになりやすい
・異性から冷たいと言われる
・子供の成績が伸びない
など、思い当たることはありませんか?これらのことはもしかしたら、褒める言葉を使う力がないために起こっている問題かもしれません。

褒め上手になる3つの方法

褒める言葉のメリット・効果

褒める言葉のメリットや効果について見ていきましょう。他人をポジティブに捉えることのプラスの影響は、心理学で数多くの研究事例があります。

自分の幸福につながる

褒める言葉は自分自身の心にも変化をもたらします。高橋・森本(2012)は都内大学生234名を対象にポジティブシンキングが心理的にどのような影響があるかを調査しました。研究の中では「他人のポジティブな面に注目すること」の心理的な効果も分析されています。その結果が下図となります。少し概観してみてください。

図を見るとわかるように他人のポジティブな面を見つけると、自分自身の幸福感が向上し、ネガティブ思考が減少します。他人のポジティブな面を見つけると自分も幸福になるとは面白いですね。また他者軽視が減るため、人間関係も向上すると読み取れそうです。

人は褒める言葉を積極的に使っていくことで、相手だけでなく、自分自身も幸せになれようです。やはり褒める言葉を使っていくことにはとてもメリットがあると言えそうです。

人間関係が良好になる

細田らの(2009)の研究では、周囲からのソーシャルサポートが自他肯定感に与える影響を調べています。ソーシャルサポートは社会的な援助のことで、いくつかの種類があります。なかでも、「褒める言葉」は、情緒的サポートに該当します。

実験では、中学生305名を対象に、情緒的サポートを
・もらえている群(高群)
・あまりもらえていない群(低群)
にわけて自他肯定感の違いを比較しました。その結果、以下の図になります。

 

まずは、父親からのサポートを見ていきましょう。自他肯定感ともに高群の方が高い数値を出していることがわかります。確かに父親から褒められて、自己嫌悪になる人なんていませんよね。。褒める言葉は自分のプラス面に気づかせてくれるのです。

続いて、母親からのサポートはどうでしょうか。こちらも高群の方がグラフが伸びていますが、全体的に父親からのサポートよりも、自他肯定感が高いことが分かります。父親よりも母親から「褒める言葉」をもらえた方が、人間関係が良好になりそうですね。

では、友人からのサポートはどうでしょうか。高群の方が高いのはお察しかと思いますが、母親や父親よりも、グラフが伸びていますね。家族から褒められるよりも、友人から褒められた方が、自分も相手も好きになれる傾向があるようです。

このように、「褒める言葉」は誰からもらえるかで多少変化があるものの、自他肯定感を高めてくれることがわります。特に友人へのアプローチは効果的ですので、積極的に褒めていきましょう。

褒める言葉で自己効力感UP

褒める言葉をかけられた経験が多いほど、「自己効力感」という感覚が強くなっていきます。ただ、自分のどの部分をほめられるかによって、自己効力感の高まり方が変わってきます。浅沼ら(2018)の研究では、大学生249名を対象にほめられ経験の種類が自己効力感に与える影響を調べました。

その結果、上図のように「能力」よりも「努力」を褒める言葉をかけられた方が自己効力感が増加することが分かったのです。能力を褒めるとは、「頼りにしていた」「君ならできると思っていた」など成功することに対して肯定することを言います。一方で、努力を褒めるとは、「一生懸命頑張っている」「熱心に取り組んでいる」など結果ではなく、成功までのプロセスを肯定します。

日々の努力に対して褒める言葉をかけられることで、自己効力感が上がり、さらなる努力へと促進すると示唆されています。ただ、能力を褒められる経験がネガティヴに作用するというわけではなく、あくまでも「努力」を褒められた方が効果は高いという結果になります。

診断とチェック

褒める力を簡易チェックで、今の状態を確認しておきましょう。以下に、「褒める力簡易診断」のリンクをご用意しました。客観的な状況を知りたい方はご活用ください。定期的に自己チェックしておくことをお勧めしています。
褒める言葉簡易診断とチェック②

褒める言葉を使う力を付ける!

コラム1では褒める言葉の基礎を学びました。ここからはさらに褒める言葉のトレーニング法を紹介します。全部読むのは大変なので、面白そうだなあ~と感じる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

①語彙力を高めよう

以下に、「褒める言葉一覧」のリンクをご用意しました。褒める言葉の語彙を増やすことで、表現の幅が広がります。一覧をダウンロードできるようにしてありますので、繰り返し活用して体にしみこませていきましょう。
褒める言葉を上手く使うには「語彙力」を鍛えよう③

②ストロークを極めよう

ストロークとは「人との関わり方」を意味します。抽象的な概念なので、解説を読みながら感覚をつかんで頂けると幸いです。

ストロークは

条件付き肯定的ストローク」
無条件の肯定的ストローク」

の2つに分けられます。まずは「条件付きストローク」について説明します。条件付きの肯定的ストロークの例を挙げます。

・100点を取ったから褒める
・営業成績が上がったから褒める
・上場企業だから相手を褒める

これらはすべて「条件付き」ストロークですね。条件付きでも肯定的ストロークは嬉しいものです。褒められるポイントがある場合は相手に伝えましょう。しかし、条件付きには実は弱点があるのです。それは

「条件付きのストロークはそこまでうれしくない」

という点です。例えば、〇〇さんって上場企業なのですね!素敵!と相手を褒めたとします。もちろん全くうれしくないわけではないのですが、何かがひっかかりますよね。上場企業じゃなかったら、僕のことを好きになってくれないんかい!と突っ込みを入れたくなると思います。

条件がないと褒められない…という方は、無条件の肯定的ストロークを学ぶことで相手の存在自体を褒められるようになります。

無条件の肯定的ストロークをより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・無条件の肯定のメリット
・褒める言葉の典型例
・練習問題で習得しよう
褒める言葉を伝える「ストローク」とは④

③過程褒め>結果褒め

「よかったね」「すごいね」「いいね」だけの褒め言葉はちょっとタンパクすぎますよね・・・短文であるほど相手をしっかり認めていないということの裏返しになってしまいます。

そこで、過程>結果の法則を意識しましょう。具体的には、結果をほめるのではなく、努力した過程や気持ちを称賛するのです。

結果ありきで褒める言葉を探してしまう…という方は、過程褒めを学ぶことでより相手に突き刺さる表現で褒めることができます。

過程褒めをより深く知りたい方は、下記をご覧ください。
・練習1始めての受注
・練習2テストの点数
褒める言葉は「過程」から始める!⑤

④リフレーミング

相手を褒めることが下手な人は、物事を1つの視点でしか捉えられていないことがあります。1つの視点だけだと、相手の良い点に気づくことができず、うまく褒めることができません。褒める力をつけるためには、物事を多面的に捉えることが必要なのです。

褒める言葉が思いつかない…という方は、リフレーミングを学ぶことでスムーズに褒める言葉を引き出すことができます。

リフレーミングをより深く知りたい方は、下記をご覧ください。
・褒めるには多面的視点
・練習問題で実践しよう
褒める言葉を伸ばす方法とは?リフレーミングで褒め上手に⑥

⑤相手基準で褒める

会社で後輩や部下を褒めようと思っても
「褒めるポイントが見つからない…」
そんな経験、ありませんか。こういった経験がある人の多くは、大変優れた能力を持っています。自分の高い基準で相手を見てしまうため、つい相手の評価が厳しくなってしまい、褒め方のポイントに気づけてないのです。

自分の基準で考えてしまうことが多い…という方は、相手基準で褒める方法を学ぶことで、寄り添った褒め方を身に付けることができます。

相手基準で褒めるをより深く知りたい方は、下記をご覧ください。
・自分の能力を忘れる
・褒め褒め辞典とは
・目を見てしっかり伝える
褒める言葉は「相手基準」はガンガン褒める⑦

⑥こだわりポイント褒め

「こだわりポイント褒め」について動画で解説しています。相手の褒めポイントを探して褒める練習をご紹介しています。見た目から入るほめ方なので、いつでも使えます!以下のリンクを参考にしてみてくださいね。
褒める言葉の使い方「こだわりポイント褒め」⑧

ここで少しだけお知らせをさせてください♪ 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、暖かい人間関係のある社会を創ることを目的として、コミュニケーション講座を開催しています。

心理療法やソーシャルスキルの練習を勉強したい方はぜひお待ちしています。1人で抱え込まずに、専門家やたくさんの仲間と相談しながら進めていくと、心強いと思います。もしコラムを読んでみて、もっと心理学を学習したいと感じたら、こちらのコミュニケーション能力教室のページを参照ください。それでは先に進みましょう!

褒める力を伸ばそう!

褒められることに慣れていない人は、恥ずかしさから素直になれないかもしれません。でも心の中は嬉しい気持ちでいっぱいのはずです。褒める力を高めて、相手も自分も気持ちのいい関係を作っていきましょう。

次回は、褒める力を伸ばす方法の1つ目「語彙力を高める」についてご紹介します。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

★褒める力を伸ばす6つの方法!理解が体得のファーストステップ
人間関係講座

目次

①褒める言葉-概観
②簡易診断とチェック
③「語彙力」を鍛えよう
④「ストローク」とは
⑤「過程」から始める!
⑥リフレーミングで褒め上手
⑦「相手基準」でガンガン褒める
⑧「こだわりポイント褒め」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献    
細田ら(2009)中学生におけるソーシャルサポートと自他への肯定感に関する研究 教育心理学研究,57,309-323
浅沼(2018)教師からのほめられ経験・叱られ経験がその後の自己効力感に与える影響 岩手大学大学院教育学研究科研究年報 第 2 巻(2018.3) 49−57