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振られた時の辛い気持ちから立ち直る方法①

振られた時の辛い気持ちから立ち直る方法①

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「振られた」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 振られた理由で多いのは
  • 好きであるほど辛い
  • 立ち直るステップ
  • フィンク危機理論とは
  • リフレーミングで克服
  • ソーシャルサポートとは

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください。失恋を忘れる方法を心理学の専門家が解説しています

早速解説をはじめていきます。当コラムに興味を持った方はもしかしたら、失恋したばかりの方もいるかもしれません。

・好きな人に振られたこと辛い
・何もやる気になれない
・相手のことで頭がいっぱい
・もう新しい出会いもしたくない

とても苦しいですね・・・私たちの日常生活の中では、様々な人と出会い、そして別れもあります。その中で「この人だ」と思ったパートナーと出会うこともあります。しかし、そんなパートナーと失恋をしてしまう時もあるでしょう。

パートナーに振られた時には、他の事に何にも手が付けられなくなってしまったり、新しい出会いからさけてしまったりしてしまいます。

このような振られた時の辛い気持ちから立ち直ることができない状態が続いてしまうと、ストレスを抱え込みメンタルへルスが悪化してしまうことにもなります。

振られた理由で多いのは・・・

まずはどんな理由で振られる人が多いのでしょうか。一般的には、「価値観の違い」が大きいようです。牧野ら(2003)では、短大生・大学生の344名の男女を対象に、質問紙を用いて調査を行いました。その内容としては、「別れようと思った最大の理由は何か」などの質問に回答してもらいました。その結果が以下のグラフです。

振られた理由 男

まずは男性から見ていきましょう。最も別れる理由として1位にランクインしたのは、「価値観」であることがわかります。やはり信念や大切にしたいもののすれ違いが原因で振られたという人も多いのですね。

そして、2位は「他に好きな人」、3位は「相手の浮気」となっています。つまり、価値観の違いを除けば、パートナー以外の第三者の存在によって振られた人が多いと言えます。

別れる理由は

続いて女性を見ていきましょう。男性と同じように「価値観」のグラフがもっとも伸びていますね。2位は「相手を嫌い」、3位は「性格」という結果になっています。女性は相手の問題が理由で分かれることが多いようです。ただ、4位には「他に好きな人」がランクインしているので、その点は考慮しておく必要があるでしょう。

このように、男女ともに振られた理由としては、一般的には、相手との価値観の相違や、別の人を好きになってしまったといった状況が多いことが推察されます。

好きであるほど辛い

みなさんは、振られたことによって心理的にどのようなことが起こるかご存知でしょうか。失恋によって、心の中では複雑な変化があることが心理学の研究で分かっています。

栗林(2001)は親密さの程度によって失恋時の感情・行動の変化について以下のような報告をしています。少し眺めてみてください。

灰色・・・親密な相手との別れ
オレンジ・・・中程度親密な方との別れ
・・・親密さが低い方との別れ
を意味します。例えば一番左のグラフを見ると、悲哀・回願で灰色が一番大きな数値になっていますね。

失恋について心理学の研究から解説

表からは、次のことが読み取れます。

・親密な者ほど「悲哀・回顧」が多くなる。
・親密な者ほど「未練」が多くなる。
・親密な者ほど「接触」を求める行動を行う。
・親密な者ほど「自己制御」ができなくなる。

親密なほど失恋の痛みが強い事が分かる研究報告かみ砕いて表現すると、振られた時は好きであるほど辛くなるということです。人を好きになることは人生において特別なことです。この点はとってもすばらしい、あなたの重要な一面なのです。人を好きになること。振られたことは辛いことですがこの人を好きになるという気持ちは失わないようにしましょう。

ただし振られた時の辛い感情をうまくコントロールできないと、悲哀的になりすぎてしまうことがあります。また、別れた後も交流を求めようとして、食欲不振ややけ酒に走るなど自己制御ができなくなってしまいます。

振られたことによって自己コントロールができなくなってしまうと、次の恋愛にもアクティブになれません。親密な関係であるのが恋愛の形ではありますが、長期的に引きずってしまい、次の恋愛に踏み出せないほどの失恋は問題となってしまいます。

振られた時に立ち直る方法

それでは、振られた時の辛い気持ちはどのように乗り越えれば良いのでしょうか。

宮下(1996)では、振られた時の乗り越え方について研究が行われています。大学生476名を対象に、片思いによる失恋経験は含めず、あくまでも親密な異性関係がある一定期間続いた後に、崩壊した経験を思い出すようにしてもらいました。その後、質問紙を用いて、以下の4つ内容について調査を行いました。

1.未練型コーピング
別れたことを悔やんだ、
関係を戻そうとした

2.拒絶型コーピング
相手のことを恨んだ、
相手のことを考えないようにした

3.回避型コーピング
失恋が自分の役に立つと思った
次の恋を見つけようとした
何かに夢中になった

4.心理的離脱
関係が解消された事実を冷静に思い出す
その人の幸せを祝福することができるか

などのついて回答してもらいました。また、ストレスに対して柔軟に対応できる「首尾一貫感覚(SOC)」という概念があります。人生で起こった出来事を上手く結びつけて、自分なりの一貫性を持たせて行動できる感覚のことです。平たく言うと、「自分を見失わない、自分を保てる」という感覚と意味します。

この首尾一貫感覚とそれぞれのコーピングとの関連を調べました。その結果が以下の図になります。

このように、「心理的離脱」が首尾一貫感覚とプラスの相関があることが分かります。逆に、「拒絶型コーピング」はマイナスを示しており、ストレス状況が悪化してしまうことを意味しています。

つまり、振られた後も、その人の祝福できたり、親密だった時のこと冷静に思い出すことができるほど、ストレスを抱えにくいと言えます。

恋愛をするとパートナーの些細な一言に過剰反応してしまうものです。そのことにとらわれすぎてしまうと、新しい出会いにもオープンになれなくなってしまいます。

解釈を間違えると一生、自分の首を絞めることになりかねません。振られた時は混乱して、考え方が極端になりがちですが、少しずつ心を整理して前向きに失恋を乗り越えていきましょう。

乗り越える3つの解決策

それではここで、別れをうまく克服できない問題について、具体的な解決策について考えていきましょう。別れをうまく克服できない原因と解決策は、大きく分けると3つあると考えられます。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

1.フィンク危機理論

立ち直りを急いでしまう
振られた時の解決を急いでしまうと、返って立ち直りが遅くなってしまいます。「早く新しい恋愛に切り替えよう」「すぐに忘れよう」と、解決を急ぐと本来の感情を押し殺すことになり、疲れやストレスが溜まってしまいます。また、次の恋愛に対してもアクティブになれません。

まずは、解決を急がずじっくりと向き合うことのがキーポイントとなります。解決に急ぎすぎてしまう方は注意が必要です。

危機を乗り越える仕組みを活用
私たちの人生の中では、多くの「危機」に直面してしまうことがあります。この「危機」の中には、「病気の宣告」や「事件・事故」などだけでなく、「振られた」という経験も人生においては大きな問題です。この「危機」を乗り越えるについて、フィンクの危機理論というものがあります。

このフィンクの危機理論は「危機」を克服することについて、4つのステップを示しています。まずは、その流れを把握した上で、自分が今どのような段階にいるのかを意識しながら立ち直っていくことが大切です。

そこで当コラムでは、「時間が解決してくれるメカニズム」について練習問題を交えながらご紹介していきます。急いで解決をしようとしているなぁ・・・という方はコラム②をぜひ参考にしてくださいね。

2.リフレーミングで見方を変える

視野が狭い
振られた経験を引きずりやすい人は、物ごとを常にネガティブに捉える考え方のクセがあります。そのため良い出来事でもネガティブに捉えてしまう事があり、失恋で落ち込みやすくなります。まずは物事を別の枠組みで捉えていく習慣をつけていくことが大切です。

リフレーミングで客観的な視点を
本コラムでは、今のマイナスな見方から抜け出し多角的な枠で捉えることができる「リフレーミング技法」から2つの技法をご紹介します。

常に客観的な視点を取り入れて、見方を広げて挫折しない考え方を身につけていきましょう。いつもネガティブに捉えてしまう…という方は、コラム③をチェックしてみてくださいね。

3.ソーシャルサポートの活用

一人で悲しみを抱え込む
振られた体験をうまく克服できない人は、人に別れたことが言えずに、なかなか助けを求められなくなる傾向にあります。人は自分一人でなんでも解決しようとすると、どうしても無理をしたり、解決できないことがあります。特に悲しみは一人で克服しようとしてもなかなかうまくいきません。

こういった状態が続いてしまうと、どんどん一人だけで負担を抱えてしまって克服どころではなくなってしまうかもしれません。

周囲のサポートを受けよう!
ソーシャルサポートとは、簡単に説明すると「あなたの周りにある、あなたをサポートしてくれる物や人たち」のことです。

こういったソーシャルサポートを活用していくことで、一人では考えつかなかったことを、多角的に考えることができて、問題を解決することができます。

振られた時に適切なソーシャルサポートを活用して、一人で抱え込まずに多角的に考えて、時には悲しみを一緒に背負ってもらいましょう。一人で抱え込んでしまっているなぁという方は、コラム④の解説と練習問題に取り組んでみてください。

辛い別れの気持ちを乗り越えよう!

振られた経験を克服できない原因には「心の整理ができていない」「別れ以外のことが考えられない」「一人で悲しみを抱え込む」の3つが大きく関わっていることがわかりました。次回以降は、対処法について解説していきます。1日では難しいと思うのでブックマークしてゆっくり取り組んでみてくださいね(^^)

振られたことを克服できない人の多くは、辛い気持ちにとらわれ、悲観的になり、ときには不安や恐怖さえを感じて、悩みを抱えています。まずは自分自身と向き合い、うまく克服できない原因を知ることが、良好な人間関係を築く第一歩です。

そして、日常生活の中では、どうしても別れを経験する場面がたびたび訪れます。心の改善が図れないことで、人間関係が悪化してしまうかもしれません。しかし逆に言うと、うまく克服することができると、良好な人間関係を築くことができるだけではなく、広い視野を持つことができます。このコラムを読んで、自分に合った「振られた時の立ち直り方」をぜひ見つけてくださいね。

次回は、振られた時の立ち直り方の1つ目「フィンク危機理論」についてご紹介します。お楽しみに!

★振られた時の放置は注意!3つの方法で乗り越えよう
人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
牧野・井原(2003)恋愛関係における別れに関する研究(1) ― 別れの主導権と別れの季節の探求 ― 高松大学紀要,41.87~105
栗林 克匡 2001 失恋時の状況と感情・行動に及ぼす関係の親密さの影響
北星学園大学社会福祉学部北星論集 38,47-55,03.
宮下(1996)青年の異性関係(恋愛)と心の成長 日本青年心理学会大会発表論文集 4(0), 17-18, 1996