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人間関係に疲れた時の対処法-仕事や転職

公開日: 更新日:

人間関係に疲れた時の対処法-仕事や転職

みなさんこんにちは。公認心理師の川島です。

今回は
「人間関係に疲れた」
がテーマです。

皆さんはこんなお悩みを抱えていませんか?

・職場の人間関係に疲れる 
・職場での行き違いが多い 
・言いたいことが言えない

などの不自由でストレスフルな状況に陥ってしまうかもしれません。

厚生労働省(平成24年)の「労働者健康状況調査」では、仕事や職業生活に関する以下の3つについて、ストレスの有無や労働者の割合を調べました。

・強い不安
・悩み
・ストレス

その結果が以下のグラフです。

職場のストレスは人間関係の問題が最も多い

上記の内容で最も多かったのは「職場の人間関係の問題」(41.3%)であることが分かります。

つまり、ストレスを抱える人の多くが、職場で人間関係の悩みを抱えていることが推測できます。人間関係を良好に保てない事が大きなストレスとなり、メンタルヘルスに悪影響を与えてしまうのです。

そこで、今回は職場の人間関係で疲れる時の原因と対処法を心理学的な見地からご説明していきます。

人間関係で疲れない12の方法

ここから職場の人間関係で疲れない方法をご紹介していきます。具体的には以下の12個を提案させて頂きます。

①人の目を過剰に気にしない
②感情労働に注意
③YESマンを辞める
④2割サボる
⑤くだらない雑談も大事にする
⑥ポジティブ面に目を向ける
⑦相手への期待値を下げる
⑧共感しすぎないようにする
⑨緩いコミュニティに所属する
⑩悩み相談で回復する
⑪転職する・環境を変える
⑫一人の時間を大切にする

職場の人間関係の対象法となると、すぐできるものと実行しづらいものがあります。そこで、今回は難易度別にご紹介していきます。

①人の目を過剰に気にしない

まず1つ目は人の目を気にしすぎないことが大事です。

人の目を気にしすぎる方は、人間関係に疲れやすくなります。

例えば、

・言葉遣いに気を使いすぎる
・会話に入りにくくなる
・誘いを断りづらくなる

などの状態になってしまいます。

もちろん、社会生活を送る上で人の目を気にすることも大切です。しかし、過剰に周囲を気にしてしまうと、自分自身が疲れ果ててしまいます。

人間関係で疲れる場合は、ほどほどに人の目を意識するだけで十分です。人の目を方法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。

人の目を気にしない方法

 

②感情労働に注意

2つ目は感情労働に注意することが大切です。

人間関係に疲れやすい方は、「感情労働」という状態に該当する可能性があります。

感情労働とは、

周りに適応するため、実際の感情とは異なる表現をする精神的な管理

という状態を指します。つまり、自分の感情を偽ってしまうと、

・対人関係で消耗する
・無気力な状態になる
・対人ストレスが溜まる

などの状態になりやすくなります。日ごろから感情を偽ったり、押し殺したりしがちな人は注意が必要です。

感情労働をやめるにはどうすれば良いのでしょうか?それは相手を信頼して、本音でつきあっていくことが大事です。

必要以上に気を使いすぎて、お互い探り合いの関係になるのではなく、本音ベースで付き合い、お互い屈託のない見解を築けるように努力していきましょう。

感情労働についてより深く知りたい方は下記をご覧ください。

感情労働とは何か?看護師,介護職,公務員

 

人間関係で疲れやすい人は、本音が言える環境が不足しているかもしれません。

松永ら(2008)は「本音、気遣い、うわべ」と様々な心理的な指標について調査を行いましました。

以下は「対人的信頼(周囲に対する信頼感)」との関係です。「本音群」が最も高く、特に「うわべ群」とは差が開いていることが分かります。


つまり、本音が言える環境は、周囲との信頼を高めることができるため、人間関係でのストレスが軽減できるのです。

 

③YESマンを辞める 

3つ目はYESマンを辞めることが大切です。

常に周りに流されている感覚があり、自分が自分でないように感じている人は、人間関係で疲れることが多いと言えます。普段からYESマンになってしまうと、以下のような状況に陥ってしまいます。

・理不尽な要求も我慢
・嫌なことも笑顔で引き受ける
・精神的に追い込まれる 

このように自分の限界を超えて、相手に応じてしまいます。その結果、肉体的にも精神的にも苦しい状態が続いてしまうのです。

そこで重要なのは「アサーティブ」という考え方です。これは自他尊重のコミュニケーションとよばれ、自分も相手と同じぐらい主張する権利があるという考えがあります

アサーティブについてより深く知りたい方は下記をご覧ください。 

アサーティブとは

 

④2割サボる

4つ目は2割サボることが大切です。

常に全力投球でコミュニケーションに臨むと、人間関係に疲れる状態になります。

例えば、

いつも笑顔でいなきゃ
沈黙になっていけない
がっかりされてはいけない

このような考え方がある方は注意が必要です。2割をサボることで、エネルギーの消耗を減らすことができます。人間関係で疲れる方は、常に全力投球しないように心がけましょう、

いつも完璧を目指して疲れてしまう方は下記の動画も参考にしてみてください。

 

⑤くだらない雑談も大事にする 

続いて5つ目はくだらない雑談も大事にすることが大切でです。

雑談が全くない職場は堅苦しくストレスが溜まりやすくなります。以下の雑談を大切にするのとしないのとでは以下のような違いがあります。

雑談のない生活
・周りの人と打ち解けにくい
・表面的な会話がばかり
・自由に振る舞えない

雑談のある職場
・職場の人間関係が充実
・風通しが良くなる
・自由に振舞うことができる

このように、雑談のある職場の方が人間関係で疲れることは少なくなるのです。ストレスの少ない職場環境にするためにも積極的に雑談を行っていきましょう。

雑談力を高めたいという方は下記のコラムをご覧ください。

雑談力が上がる話し方を身に付けよう

 

⑥ポジティブな面に目を向ける

6つ目はポジティブな面に目を向けることが大切です。

職場の人たちに対して、常に不満を抱いていると疲れやすくなります。相手のネガティブな部分に目が行きやすくなり、その分ストレスも溜まってしまいます。

もちろん、問題意識を持つことは大切ですが、現状で自分が周りのたちから恩恵を受けている部分もあるはずです。そこで、職場の人たちの感謝できる部分に目を向けていきましょう。例えば、

・上司のおかげで成長できている
・〇〇さんが仕事を手伝ってくれた
・同僚は辛い時に話しを聞いてくれる

などです。このように感謝することで、今はある対人関係のいい部分に気づくことができ、人間関係の疲れを緩和することができます。

感謝の気持ちを考える方法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。

感謝の気持ちを考える

 

⑦相手への期待値を下げる

そして、7つ目は相手への期待値を下げることが大切です。

人間関係で疲れやすい方は、相手への期待値が高いことが多いです。自分と他人は全く別の人間です。そのため、いくら自分が頑張っても相手が理想通りの対応してくれないことがあります。

相手の期待が大きいほど、それが満たされなかった時に怒りの感情を抱いてしまいます。以下の図は、期待値とイライラの関係を数値で表したものです。

アンガーマネジメント

このように、期待値「50」を下回ると人は相手にイライラし、人間関係で疲れを感じてしまうのです。そこで、まずは周りに対する期待値を下げることで、人間関係での疲れを改善していきましょう。

まあぼちぼち対応してくれればいいかっ!というぐらいの肩の力を抜いた付き合いがえきるといいですね。

 

⑧共感しすぎないようにする

8つ目は共感しすぎないようにすることが大切です。

常に同僚の愚痴を聞かされている場合は注意が必要です。必要以上に共感してしまうと、ネガティブな感情に影響され、無駄にエネルギーを消耗してしまいます。

こうした状態は心理学で「過剰適応」と呼ぶことがあります。

そこで、

・相手の考えとして聞き流す
・自分ごととして捉えない
・自分のやるべきことに集中する

など時には共感を切ることも大切です。するとネガティブな感情に影響されず、職場の人間関係で疲れることがなくなっていきます。

過剰適応から逃れる方法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。

過剰適応とは?症状や職場での問題

 

⑨緩いコミュニティに所属

そして、9つ目は緩いコミュニティに所属することが大切です。

職場の人間関係で疲れる場合、職場以外のコミュニティが希薄なことが多いです。職場の人間関係だけしかない人は、依存的になってしまい、自由な振る舞いができません。

一方で、
・趣味のサークル
・大学の友人
・幼なじみ

など様々なコミュニティに所属していれば、仮に職場の人間関係が悪くでも心は安定していられます。肩の力を抜いて参加できるコミュニティを増やすことは人間関係の疲れを癒してくれるのです。

緩いコミュ二ティに参加する方法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。

コミュニティの意味とは-探す方法

 

⑩悩み相談で回復 

10個目は悩み相談をすることが大切です。

職場の人間関係で疲れた時、悩みをひとりで抱え込んでしまう人は要注意です。誰にも相談できず、毎日その状態をじっと我慢することは人間関係での疲れを増幅してしまう可能性があります。

そこで、ソーシャルサポートを得ることか大切です。ソーシャルサポートとは、簡単に言えば、「周りからの支援のこと」です。つまり、悩み抱えている時に、

・相談に乗ってもらう
・励ましてもらう
・背中を押してもらう

ことで精神的なストレスを緩和することができるのです。職場の人間関係で疲れる人はソーシャルサポートを増やすことをお勧めします。

ソーシャルサポートの効果・得る方法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。

ソーシャルサポートとは?心理学の定義

 

⑪転職する,環境を変える

11個目は転職する・環境を変えることが大切です。

ここまでご紹介してきた方法を使っても、改善が見込めない場合は、転職で突破口が見出せるかもしれません。また、以下のような状況であれば、早めに現在の職場に見切りをつけた方が良いでしょう。

・パワハラを受けている
・セクハラが横行している
・残業が多く健康を害する

もちろん、転職した先が今よりも良い環境である保証はありません。しかし、対処しようのない環境に身を置き続けても、人間関係での疲れは溜まる一方です。

そこで、どうしようも無い場合は、転職するという選択肢も視野に入れておくと良いでしょう。

 

⑫一人の時間を作る

最後の12個目は、一人の時間を作ることです。

人と接している時間は楽しい一方で、脳を使うため疲労も感じます。そこで、意識して一人の時間を作るようにしてみましょう。例えば、

・ひとりランチをする
・ひとりで帰る
・休日を1人で過ごす

などです。たまには上記のような時間も必要です。身体には「睡眠」という休息が必要なように、対人関係も一人で気を休める時間が必要なのです。

職場 人間関係 疲れた時

まとめ+お知らせ

まとめ

職場の人間関係で疲れていると、仕事に身が入らずミスも多くなってしまうかもしれません。その結果、さらに険悪なムードになり、職場環境が悪くなるという悪循環に陥る可能性もあります。

まずは3つの要因のどの部分に自分が当てはまるのかを考えて対策をしていきましょう。また、最終的には転職すればOK!柔軟に考えることで、少し気が楽になることもあります。

お知らせ

もし公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・アサーティブコミュニケーション
・傾聴力をつける練習
・共感力トレーニング
・暖かい人間関係を築くコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。ぜひお待ちしています。

人間関係講座

助け合い掲示板

2件のコメント

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    • うめ
    • 2021年3月21日 6:31 PM

    なおさん
    自分を責めてしまうのですね。つらいですよね。

    返信する
    • なお
    • 2021年3月15日 2:11 PM

    昔よりも人間関係ひどくなってきた自己嫌悪つらい

    返信する

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考資料
斉藤雅茂 , 近藤勝則 , 尾島俊之 ほか ( 2015 ) 「健康指標との関連からみた高齢者の社会的孤立基準の検討 10年間のAGESコホートより」, 日本公衛誌3(62),p95-105.
・厚生労働省 2013 平成24年労働者健康状況調査結果の概況
平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 生活環境と個性が友人数に与える影響(内閣府))http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/thinking/h25/pdf/b3_3.pdf
末田清子・福田浩子(2003) 「コミュニケーション学―その展望と視点」P142
目白大学大学院 現代心理学専攻 川島達史 2013 修士論文
Kabat-Zinn, J. (1994). Wherever you go, there you are: Mindfulness meditation in everyday life. New York: Hyperion Books.
河津ら(2012)スポーツチームにおける集団効力感とチームパフォーマンスの関係の種目間検討
中学生におけるソーシャルサポートと自他への肯定感に関する研究 細田 絢,田嶌 誠一 2009 年 57 巻 3 号 p. 309-323