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説得力のある話し方を社会心理学の専門家が解説

説得力のある話し方を身に付ける!ステップ①

はじめまして!社会心理学の専門家 川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「説得力」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 説得力は社会人の生命線?!
  • 説得力に必須!精査可能性理論
  • ターゲットで戦略は変わる
  • 【練習】心理テクニックを実践
  • 診断・チェック
  • 5つの方法で説得力ある話し方

私自身、社会心理学の世界で説得力を学びましたが、学問の世界だけでなく、現実のビジネスシーンでもたくさん使う場面があります。しっかりとお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。

説得力がないと社会人として圧倒的不利

みなさんはこんな悩みを抱えていませんか?

・説得力がない…
・説明が下手だ…
・営業成績が伸びない
・会議で黙ったまま

説得力は社会人にとって生命線です。就職活動、営業、昇進、販売、プロジェクトリーダー、日々の業務のやりとり、さまざまな場面で説得力は必要になります。もし説得力がないとこれらの場面で、ことごとく不利な立場となってしまいます。


説得力が出せない3つの原因

説得力で話し方をアップ

逆に説得力を身につけると、
・営業で売れる話し方ができる
・プレゼンで企画が通りやすくなる
・上司も納得する業務改善を立案できる
・異性にもてる笑

などのメリットが挙げられます。説得力が身につけば、様々な場面で、自分の主張が通るようになり、人生を積極的に生きていくことができるでしょう。説得力はビジネスマンにとって、必要なビジネス筋力であると言えます。

 基本は精査可能性理論

それでは早速ですが説得力に使える理論について紹介していきたいと思います。説得力を高める上で絶対に抑えなくてはならないのが、

「精査可能性理論」

というものです。精査可能性理論とはペティとカシオッポが提唱した理論で、説得には、中心ルートと周辺ルートのがあるとする理論です。以下にそれぞれの意味をしっかり捉えて説得力を鍛えましょう!

・中心ルート
そのもの性能や機能、本質的な効果や特徴、スペックから説得するルートを意味します。具体的には

・速度、質量、効果、味
・構成要素、素材、画質
・処理速度、実現される機能
・安全性、耐久性、鮮度 

などが挙げられます。相手の知的レベルが高い、相手もある程度専門的な知識を持っている場合は中心ルートが重要になります。

・周辺ルート
デザインや雰囲気、売り手の印象などを基に判断をプロセスを意味します。

具体的には
・デザイン、ムード、におい
・販売員の印象、笑顔、有名人
・CMの面白さ相手の誠実さ、口コミ 

などが挙げられます。あまり重要ではない商品や、差別化が難しい商品、理解に乏しい商品の場合には周辺ルートが重要になります。 

基本理論で説得力を身に付ける

中心ルートと周辺ルートの違い

もう少し説明をしましょう。例えば皆さんは、コーヒーを買うとき何を基準に選んでいるでしょうか?

・味=中心ルート
もしあなたがコーヒーの味に詳しく違いが判る方なら、おそらく中心ルートである「味」をベースにコーヒーを選ぶでしょう。町のこだわりの店を探して、多少距離が遠くても足を運んでお気に入りのお店に行くかもしれません。これは中心ルートの典型例です。

・人物、雰囲気=周辺ルート
対して私のように、店員さんがかわいいからそのお店にいく!という場合は、コーヒーそのものとはズレるルートなので周辺ルートとなります。。

ターゲットによって戦略は変わる

もしあなたが仮にコーヒーメーカーに勤めていたとしたら、誰を対象に販売するのかによって説得の仕方は全然異なってくるのです。

例えば、コーヒーの味がわかる方、こだわる方に、有名人を起用したCMを打ってもあまり意味がありません。それよりもどのような工程を経て豆の品質を確保しているか?どのような焙煎方法を採用しているのか?といった視点で説明したほうが説得力が上がります。

逆に私のような人間を対象とする場合は、コーヒーの味はそこそこに、かわいい店員さんを集めるための求人の仕組みに力を入れた方がいいのかもしれません。

説得力につながる3つのポイント

どちらのルートで攻めるか?

説得する際の判断基準ですが、原則として①相手の専門性、②論理性、③競合性の3つで判断すると説得力があがります。

①相手の専門性
専門性が高い場合は中心ルートでしっかりと説明すると説得力が増します。もし、複雑な商品などで説明が難しい場合は周辺ルートでの説明も視野に入れます。

②論理性
相手の論理性が高い場合はなるべく中心ルートで納得が行くように説明することで説得力が増します。もし、感情豊かで「好き」「嫌い」で判断する方には周辺ルートがおすすめです。

③競合性
差別化が難しい商品の場合、中心ルートで勝負を挑むことは難しいと言えます。例えば「水」については多少の違いはあるかもしれませんがそこまで成分的な違いはないでしょう。そういった場合は周辺ルートでのイメージ作りが説得力を出してくれます。

練習問題で心理テクニックを身に付けよう!

ここで、精査可能性理論の練習問題に取り組んでいきましょう。練習なので設定は自由に考えてみてください。

練習問題1
「あなたはデパートの青果店の販売員です。本日東北からりんごが入荷しました。こちらのりんごを中心ルートで説明する場合、周辺ルートで説明する場合、それぞれの説得の文章を100文字程度で考えてみてください。」

中心ルートで説得(100字程度で)

 

周辺ルートで説得(100字程度で)

 

解答例・解説
中心ルートで説得
⇒「当リンゴは無袋栽培によって作成されたリンゴです。無袋というのはリンゴに袋をかけない栽培法で日光が当たる分、糖度が3倍程度になります。摘葉および玉まわしも通常のリンゴよりも頻繁に行っているため少し値段は高いですが抜群の美味しさとなっております。」

周辺ルートで説得
⇒「こちらはプロジェクトRでも紹介された、希望のリンゴといわれる世界一の甘さを誇るリンゴです。先日経済産業省の年間農産物最優秀賞を受賞した品種です。ぜひお試しください。」

このように相手がロジカルで品質にこだわるタイプの場合は栽培プロセス、糖度などの中心ルートの説明だと説得力が増します。これに対して割と感情的で好き嫌い、周りの評価を気にされそうな方の場合はわかりやすい言葉を使って周辺ルートで説明するとよいでしょう。

 

練習問題2
「あなたはあるソフト会社のエンジニアです。今日は会社のソフト説明会です。新製品として、どこでも好きな先生を選んで英会話の勉強ができるソフトのプレゼンをしなくてはなりません。中心ルート、周辺ルートでそれぞれ100文字程度の簡単な説明文を作成してください。」

中心ルートで説得(100字程度で)

 

周辺ルートで説得(100字程度で)

 

 

解答例・解説
中心ルートで説得
⇒「こちらの英語ソフトですが、関東大学言語研究所の調査で成人のトイックの点数が3か月で平均200点向上したとの評価をいただいています。またどこでもネイティブの方のレッスンを受けられるので、3か月程度でほぼネイティブの英語の95%が理解できるようになります。」

周辺ルートで説得
⇒「こちらの英語ソフトですが、現在グローバル企業として成長しているユニーシロで採用されているソフトです。現場での英語力を高めるのにうってつけという評価をいただいています。また先日芸人のマタマタさんがこちらのソフトを使用して、3か月で海外公演まで成し遂げたということで認知度が上がっています。

このように中心ルートの説得はソフトそのものの効果をアピールし、周辺ルートでの説得は周りの評価や使用感などをアピールしていきます。まずはどちらの説得を使うかは相手の知的レベルや専門性などで判断していきましょう。

コミュニケーション講座について♪

ここで少しだけお知らせをさせてください。 私たちは、プレゼン力や説得力の向上を目指して、コミュニケーション講座を開催しています。

専門家やたくさんの仲間と相談しながら進めていくと、心強いと思います。これから読むコラムを読んで、説得力をつける実践練習をしたい!と感じたら、説得力UPコミュニケーション講座のページを参照ください。

5つのテクニックで説得力のある話し方を

ここからは、説得力がない時の解決策・対処法としてさらに5つテクニックをご紹介します。ぜひ身に付けてくださいね。


①「ラベリング」キャッチーな言葉を創る
説得力のある話し方をするためには、論理的で分かりやすい会話を心がけることはもちろん、相手の心を引きつける言葉も必要です。会話の構成の中でも、会話の冒頭に説得力のある言葉がつけられると、相手の心に残りやすく説得力が増します。

当コラムでは、議論を深める前に見出しをつける「ラベリング」というテクニックをご紹介します。このラベリングで会話の冒頭の言葉にこだわることで、会話のつかみが明確になり説得力をUPさせられます。説得力のある言葉づくりのコツを知りたい!という方はコラム②をチェックしてくださいね。

②「マジックナンバー3の法則」
数字の「3」がマジックナンバーと言われている事をご存知ですか。「3」は人間の頭に入りやすい数字とされています。説得力ある文章を作る時に、このマジックナンバーを意識して文章を3つに区切ると、相手に伝わりやすい文章を作る事ができます。

3つに区切られた文章は、相手への伝わりやすさはもちろんのこと、話をする側も整理整頓がしやすいため、脱線することがなくなるというメリットもあります。文章を3つに区切るコツを知りたい!説得力ある文章例が見たい!という方は、コラム③を確認してみてくださいね。

③「両面提示法」でバランスよく伝える
説得力のある話し方には、情報のバランスも大切です。例えば、販売員がポジティブな情報ばかりを伝えてくると話に胡散臭さを感じてしまうのが人間の心理です。伝える時には、ポジティブとネガティブをバランス良く説明する事が説得力ある会話のコツとなります。

当コラムでは、ポジティブな情報とネガティブな情報を合わせて提示することで説得力を高める「両面提示法」のテクニックをご紹介します。説得をする時に、どれくらいのバランスで話すと説得力を高められるかが分かりますよ。どれくらいのバランスで会話するのがいいか知りたい!という方は、コラム④をチェックしてくださいね。

④「段階的説得」で説得の可能性を高める
仕事では「商品を購入してもらう」「会員になってもらう」など、相手に大きな要求を説得する場面があります。このような場面では、最初から大きな要求を出しても説得する事は難しいため、最初は小さな要求をして、徐々に自分が目標とする要求に近づけていくのが説得するコツです。

当コラムでは、自分が意図する要求に徐々に近づけて説得法「段階的説得」をご紹介します。この説得法は「自分の考えや行動を一貫したい」という人間の心理を逆手に取った説得テクニックです。

大きな要求も説得できる可能性が高くなりますよ。段階的説得のコツを知りたい!という方は、コラム⑤で練習問題にチャレンジしながら確認してくださいね、

⑤「気分一致効果」説得しやすい環境づくり
相手を説得する時には、相手の気持ちにも目を向ける事が大切です。心理学には「気分一致効果」という理論があります。気分が良いときは物事のプラスを捉えやすく、気分が悪いときはマイナスと捉えやすくなるという理論です。

この気分一致効果を元に考えると、説得する場面では相手の気分が良い時、物事をポジティブに捉えやすい環境を作ってあげる事が説得力を上げるコツと言えます。

相手の気持ちをリラックスできるような環境づくりを心がけてみましょう。気分一致の効果を考えた説得の方法を知りたい!という方は、コラム⑥をチェックしてみてくださいね。


説得力は伝え方・話し方をアップさせる

 

予習用に活用してください

説得力コラムはこちらの社会人基礎講座に出席される方への予習用のコラムとしても活用できます。講座に出席しようと検討している生徒さんもぜひご活用くださいませ。当コラムが皆さんの積極的なビジネススキルになるようにお手伝いしていきます♪

今回は、説得力がない問題・原因、解決策についてお伝えしてきました。次回は、説得力のある話し方のテクニックの1つ「ラベリング」についてお伝えしていきたいと思います。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

★説得力は社会人にとって生命線。説得力ある話し方は仕事を有利にする
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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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