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PDSAサイクルとは?「ワークシート」で実践

PDSAサイクルとは?「ワークシート」で実践

こんにちは!はじめまして社会心理学の専門家 川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。今回は「PDSAサイクル」についてお話していきます。

目次は以下の通りです。

  • PDSAサイクルとは?
  • ゴミ拾い企画の事例
  • あなたの状況で実践!
  • 確実に前へ進もう

PDSAサイクルとは?

皆さんはPDSAサイクルという言葉を聞いたことはありますでしょうか?もしかすると、「え、PDCAじゃないの?」と思われた方もいるかもしれません。

PDSAサイクルは、1980年代の半ばごろから、品質管理の父といわれるW.エドワーズ・デミング博士が、PDCAに代替して提唱した用語です。それぞれ以下のような違いがあります。

・PDCAサイクル
①Plan (計画)
②Do  (実施)
③Check(評価)
④Act (改善)

・PDSAサイクル
①Plan (計画)
②Do  (実施)
③Study(学習)
④Act (改善)

Check(評価)の部分が、Study(学習)に変わっていますね。従来のPDCAでは、実施後の評価だけにとどまっていましたが、そこから何かを学習したうえで、次に活かすことが重要だとデミング博士は考えたのです。

PDSAサイクルの実行方法

PDSAサイクルの実行方法として、小川(2017)の研究を参考にPDSAワークシートを作成しました。これは、各ステップの中で、いくつかの質問に答えるというものです。今回はこのPDSAワークシートを参考に取り組くんでいきましょう。

まずは、花子さんの例を見ていきましょう。

<例題>
花子さんはイベント企画会社の従業員です。企画依頼を発注していきたクライアントは、環境保護を大切にしているようです。しかし、花子さんは企画が苦手で、
①内容が一貫していないと評価を受ける
②スケジュール通りに進まない
など仕事内容や方法に問題意識を感じています。そこで、今回は方法を変えてPDSAワークシートを使用して仕事を進めることにしました。まずは、ざっくりとしたアイデアを考えることから始めました。

花子さんのアイデア
ゴミ拾いイベントの企画

<PDSAワークシート>

①Plan(計画)
1:理念や価値観に沿っているか?
→花子さんの回答:はい。クライアントは環境保護を大切にしている。

2:解決したい問題は深刻か?
→花子さんの回答:はい。地球全体としては規模が小さいが、地域によっては深刻な場所もある。

3:この計画は実行できそうか?
→花子さんの回答:はい。ゴミ拾いであれば、コストもそこまでかからず実現性は高い。

これらの質問が「はい」でなければ、もう1度企画を考えなおします。ここで、花子さんは上司に企画をプレゼンし、結果はOKでした。

②Do(実施)
4:計画通りに進んでいるか?
→花子さんの回答:進捗が遅れ気味、ボランティアの誘導が思ったよりも大変。

5:計画通りに進めるには?
→花子さんの回答:ボランティアを4人1組にして、リーダーをつくり誘導に協力してもらう。

6:やり始めて分かったことは?
→花子さんの回答:ボランティアの方が、思ったよりも積極的に行動してくれる。

③Study(学習) 
7:計画通りに終わったか?
→花子さんの回答:途中遅れ気味になったが、最終的には計画通りにできた。

8:自分は何をしたのか?
→花子さんの回答:ボランティアさんの誘導、ゴミの処理、自治体への申請。

9:学びになったことは?
→花子さんの回答:実施時間をもう少し長くして、余裕もたせておくと不測の事態にも対応できる。

④Act(改善)
10:改善すべきポイントは?
→ゴミを回収してくれる業者さんが少なかった。
企画段階でもう少し考えておくべきだった。

11:学びを次にどう活かすか?
→花子さんの回答:企画を実行するにあたり、何が必要になるかを十分に検討する。

12:もっと効率良くこなすには?
→花子さんの回答:あらかじめ定員を決めるなどして、イベント当日の状況を明確にさせておく。

花子さんは、いつも企画の方向性にまとまりが欠けていたり、期限内に終わらないという問題を抱えていましたが、PDSAワークシートを活用したこで、企画から運営まで客観的に進めることができました。

メタ認知を鍛えるワークシート
このシートにはじめから正解はありませんので、とにかくやってみて気づきを振り返りましょう。自分に眺めるよりも使っていくことが大切です!

実践!ワークシートに挑戦

それではここからは「PDSAワークシート」を実際に使って、目標達成を目指しましょう!

<ワーク>
あなたが今行っている(これから行う)プロジェクトを書き出してみましょう
            

PDSAワークシートで実践してみよう!

①Plan(計画)
1:理念や価値観に沿っているか?

2:解決したい問題は深刻か?

3:この計画は実行できそうか?

②Do(実施)
4:計画通りに進んでいるか?

5:計画通りに進めるには?

6:やり始めて分かったことは?

③Study(学習) 
7:計画通りに終わったか?

8:自分は何をしたのか?

9:学びになったことは?

④Act(改善)
10:改善すべきポイントは?

11:学びを次にどう活かすか?

12:もっと効率良くこなすには?

メタ認知のトレーニング例題

ワークはどうでしたか?実際にやってみることで意外と出来ていなかったことなどに気づくことが出来ます。また、文字で書いてみる、打ち出してみることで視覚化できより客観的に理解できるようになります。

確実に前へ進もう!

今回はワークシートを用いてPDSAサイクルを実行する方法をご紹介していきました。何かプロジェクトを進める時には、ご紹介した12つの質問を活用することで客観的に進めることができるようになります。つねに振り返りを行うことで、着実に物事を進めていきましょう。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「PDSA」コラムにお付き合いしていただき、本当にありがとうございました!プロジェクトの段階ごとに、自分の質問をして客観的に効率よく作業を進めてみてくださいね。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★ワークシートでPDSAサイクルを回そう!
心理学講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
小川恵里佳, 高垣マユミ, & 清水誠. (2017). メタ認知的活動を促すことが科学概念形成に及ぼす効果: 中学校第 1 学年 「物質の状態変化」 の学習を事例にして< 教育科学. 埼玉大学紀要. 教育学部, 66(1), 13-26.