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承認欲求が強い人の問題・克服法のまとめ

承認欲求が強い人の問題・克服方法①

はじめまして!臨床心理士の加賀、精神保健福祉士の川島です。私たちは現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。今回は「承認欲求」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • マズローの欲求の5段階仮説
  • 他者意識と承認欲求
  • ストレスへの影響
  • ストローク法
  • 自分の意見を大切に
  • 内発的動機付け
    承認欲求を臨床心理士が解説しています

 

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください(^^)それでは早速、承認欲求の基礎から解説させて頂きます。

承認欲求とは?

承認欲求とは、人に認められたいという思いのことで誰にでもある欲求の1つです。特にアメリカの心理学者マズローが提唱した欲求階層説により有名になりました。

マズローの欲求階層説は、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するとされる有名な理論です。

マズローの欲求階層説の図

・第一階層は生理的欲求
生きていくための基本的・本能的な欲求
・第二階層は安全欲求
危機を回避し、安全・安心な暮らしを求める欲求
・第三階層は社会的欲求
集団に属し、仲間を求める欲求
・第四階層は承認欲求
他者から認められたい、尊敬されたいという欲求
・第五階層は自己実現欲求
自分の能力を引き出し、目標を達成したい欲求

第五階層の自己実現欲求に到達する人は多くはないといわれています。自己実現にたどり着くのが難しいのは、承認欲求を満たすことが難しいことも関係するのかもしれませんね。

また承認欲求は上位の欲求となりますが、強すぎると人に認められることにエネルギーを使うことになるため、抑うつやストレスを抱えてしまうことになります。ではこのような承認欲求はなぜ心の中に生まれるのでしょうか?いくつか心理学の研究を紹介します。

研究①自分への自信のなさが影響

中高生を対象に、承認欲求とストレス反応を検討した研究があります(石井・荻田・善明,2017)。結果がパス図で示されています。パス図とは、変数間の因果関係や相互関係を表したものです。

承認欲求 

①自己不全感は他者意識に影響
まず図の左側の(0.37)をご覧ください。これは、自己不全感が他者意識を強くするという意味があります。簡単に解釈すると、自分に自信がない方は、人の目が気になると言い換えることができます。

②他者意識は承認欲求に影響
次に、図の右側の(0.57)をご覧ください。これは他者意識が承認欲求を強くする。という意味になります。人の目を気にすると同時に人の評価を渇望するようになるのです。この意味で、承認欲求の根底には、自分への自信の無さが影響していると推測されます。

③他者意識は人のため精神を生み出す

最後に、図の右側の(0.89)をご覧ください。こちらは他者意識が利他主義を生み出すことを意味しています。すなわち、他者意識が強い方は、人のために何かしようという意識が生まれると言えます。これは光の面と考えて良いでしょう。

*少し難しい内容なので動画でも解説しています。もし役に立ったなあ~と感じられたらチャンネル登録をして下さると励みになります!

研究②承認欲求が高い⇔ストレス反応が強い

石井ら(2017)の研究で、中高生623名を対象に承認欲求とストレス反応の関連について調べたものがあります。ここでは、大きく「抑うつ・不安」「無気力」のとの関連を見ていきます。

承認欲求 悪影響

まずは、抑うつ・不安から見ていきましょう。このように、承認欲求が高いと、抑うつ・不安が高くなる相関関係があることがわかりました。認められたいと思う気持ちが強いほど、不安も強くなってしまうのですね。(※相関関係について詳しく知りたい方はコチラをご参照をください。)

続いて、無気力について見ていきましょう。こちらも、承認欲求が高いと、無気力も高まるという結果となっています。認められたいと思うほど、認められない自分が強調され、無気力が強くなってしまうのかもしれません。

承認欲求は誰でも持つ欲求で、背景には他者意識が存在しその欲求が強すぎると抑うつや不安のようなストレス反応を引き起こす可能性があることをご紹介しました。

健全な承認欲求は目標達成のモチベーションにつながる可能性もあるかもしれません。しかし、その欲求が強すぎると自分を追い込む場合も考えられるので注意が必要です。

承認欲求の問題・解決策

ここからは承認欲求をコントロールする方法を4つ紹介させて頂きます。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

自己承認力をつける

①自分への肯定的ストロークを増やす
承認欲求が強い人の多くは、自分へのダメ出しを繰り返す傾向があります。自分はダメだと考えるため、それを補うように他人に認められようとする気持ちが強くなってしまうのです。解決策としては「自分へのダメ出しを減らして、自分を褒める練習」が重要になります。自分へのダメ出しが多い、自分を褒める練習をしたい…という方はコラム②をぜひ参考にしてくださいね。

②自分の意見を大切にする

承認欲求の強い人は、相手からの承認を求めるあまり、リスクのある発言を控え、他人の意見を優先する傾向があります。

例えば、
・AとBがあったとします
・自分はAがいいと思っています
・ただし多くの人はBを欲しがっています

承認欲求が強い人は、自分がいいと思うAではなく、みんなが認めているBを選びます。そちらの方が承認されやすからです。この行動パターンが癖になると、承認されること自体が目的になってしまい、自分の意見がなくなってしまいます。しかし、表面的な部分を承認されたとしても、虚しいだけです。

本コラムでは解決策として「自分自身の本音を確認する」作業を提案します。自分自身の本音を大事にすることで、自分自身を承認できるようになっていきます。他人に合わせすぎて、自分がなくなってしまった感覚がある方は、コラム③の解説と練習問題に取り組んでみてください。

③内発的動機付けを高める

外発的動機に注意
承認欲求が強い人は、人から認められることを基準に目標設定する傾向にあります。社会や人が進める価値観を元に、行動していくことを外発的動機と言います。外発的動機も立派な動機なのですが、実は心理学の実験では、持続力が低い、集中力がもたないということがわかっています。

人から認められることを基準にした目標だと、目標に対して意欲がわかなかったり、継続しにくいものになってしまいます。また頑張って目標を達成したとしても、達成感はあまり得られないでしょう。人から認められることばかりを目標にしていると、本当に自分がやりたい目標というのは見つけることができません。

内発的動機を高める
これに対して心理学の世界では内発的動機という言葉を使います。内発的動機とは、「自分なりの目標を設定」を意味します。例えば、講師川島はスイカの栽培を毎年夏に行っていますが、これは誰かに認めてほしいから行っているのではなく、自分がやりたいから行っているのです。

承認欲求が強すぎる場合はこの内発的動機を高めることが、改善のカギとなrます。自分なりの生き方を見つけたい!という方は、コラム④の練習問題にチャレンジしてみてくださいね。

④ソーシャルサポートをもらう

上記の3点は自分の中で改善していく方法でしたが、それだけでは実際辛いものがありますね。そこで、他人から承認欲求をもらう環境作りが大事になってきます。この点については動画で解説をしましたので、良かったら参考にしてみてください。

*ソーシャルサポートの重要性

*監修の川島(精神保健福祉士)が動画で解説しています。
 チャンネル登録くださると励みになります!

*僧侶系男子・女子との出会い方

緩め方を知って人間関係を楽に

次回以降は、ちょうどよい承認欲求を目指す具体的な方法について解説していきます。1日では難しいと思うのでブックマークしてゆっくり取り組んでみてくださいね(^^)次回は、強い承認欲求の問題を解消する1つ目の「自分への肯定的ストロークを増やす」についてご紹介します。お楽しみに!

★承認欲求とは誰でも持つ欲求!緩め方を知って人間関係を楽に

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
石井麻美子, 荻田純久, & 善明宣夫. (2017). 中学生・高校生を対象とした過剰適応に関する研究: 承認欲求とストレス反応の関係から. 教職教育研究: 教職教育研究センター紀要, (22), 101-110.

上村有平. (2007). 青年期後期における自己受容と他者受容の関連: 個人志向性・社会志向性を指標として. 発達心理学研究, 18(2), 132-138.
廣瀬清人, 菱沼典子, & 印東桂子. (2009). マズローの基本的欲求の階層図への原典からの新解釈.