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人間関係リセット症候群とは?心理・対処法

人間関係リセット癖の心理と対処法

はじめまして!公認心理師の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。今回は「人間関係リセット癖」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 人間関係リセット癖とは?
  • 半見知り問題
  • 原因①見捨てられ不安
  • 原因②曖昧さ耐性がない
  • 原因③ソーシャル・スキル不足
  • 原因④特定の人への依存

人間関係リセット癖とは?心理・特徴

人間関係リセット癖とは

人間関係リセット癖とはこれまで築いてきた人間関係を突然解消してしまう行為で、何かのきかっけを境に周囲との関係をシャットダウンしてしまいます。たとえば、

・電話帳の友人を大量に削除する
・もう2度と会わない!と宣言
・SNSの名前を頻繁に変える
・人間関係が理由で転職を繰り返す
・結婚と離婚を繰り返す

などが挙げられます。

人間関係リセット症候群の問題

何が問題となるのか?

人間関係のリセット癖はどのような問題を引き起こすのでしょうか。

①浅い人間関係になりやすい
人間関係リセットはある程度関係性が深くなってきたときに起こりやすくなります。せっかく築き上げてきた信頼をゼロに戻してしまうため、深い人間関係に進みにくくなります。

②出会いと別れを繰り返す
人間関係リセット癖がある方は、心理学的に不安定な対人関係になりやすく、理想化とこけおろしなどをしやすい状態です。出会いと別れを繰り返しやすく、そのたびに激しい焦燥感や倦怠感に襲われます。ビジネス上も転職などをしやすくなり、安定した仕事ができなくなります。

③1つ1つの出会いを軽視する
人間関係リセット癖がある方は、いずれは目の前の人との関係が終わることを想定して付き合うことになるため、相手との関係が雑になりやすくなります。

*注意

あくまで上記の例は、人間関係リセット癖が過剰になっている場合の一例です。パワハラや暴言を吐く人など、自分にとって明らかに、マイナスの人間関係は断つことも必要です。

なぜリセットしてしまうのか?

せっかく築いた人間関係を、なぜリセットしてしまうのでしょうか。人間関係リセット癖の原因のひとつに、半見知り問題があります。

半見知りとは、初対面が終わりやや仲良くなってきた人間関係の状態で、友野・橋本(2005年)は、次のように解説しています。

半見知りとは、
「表面上の付き合いにとどまっている人との会話は、どこかお互いに本音を出すまいとして中身がない。この点でとてもあいまいで苦痛」

初対面はある程度会話のパターンがあり、慣れてくるとやりやすいものです。しかし半見知り状態になると、

・話題がなくなり気まずくなりやすい
・相手の悪い面も見えてくる
・嫌われてはいけないと考える

などの半見知り問題が出てきて、不安などから疲れやすくなります。そのため「初対面は得意だけど、仲良くなると怖くなる・・・」などの思いから、人間関係をリセットしてしまいます。

本コラムでは、半見知り問題に着目して、人間関係リセット癖の対処法を解説していきます。

半見知り問題からリセット癖を解消

半見知り問題の対処法

ここでは、人間関係のリセット癖の対処のカギとなる「半見知り問題」の原因とその対処法を見ていきましょう。半見知り問題を招く原因は主に4つあります。

1:見捨てられ不安
2:曖昧さ耐性がない
3:ソーシャル・スキル不足
4:特定の人への依存

それぞれの原因と具体的な対処法を見ていきましょう。

・原因1:見捨てられ不安

半見知り問題の要因のひとつに「見捨てられ不安」があります。見捨てられ不安とは、仲良くなった後に関係が崩れることへの不安です。

たとえば、
付き合って間もない大好きな異性から、デート後に送ったlineの返信がこない。このような状態で「どうして返事がこない?」「一人になってしまうかもしれない…」などの考えが回る…。

半見知り問題の要因見捨てられ不安このように愛情をもらいたい相手に対して「いつかは自分から離れてしまう、見捨てられるのではないか」と不安になる状態です。見捨てられ不安は、相手のことが好きになればなるほで出る症状のため、強くなりすぎると人間関係でトラブルを招きやすくなります。

見捨てられ不安の要因は「今」にないため100%克服することは難しいです。しかし上手に付き合っていくことで十分な回復が図れます。

人間関係リセット癖の対処法
・見捨てられ不安とは?
・見捨てられ不安はなぜ起きる?
・安全基地でリセット癖を対処
コラム②見捨てられ不安と上手く付き合う方法

・原因2:曖昧さ耐性がない

半見知り問題の要因のひとつに「曖昧さ耐性がない」ことが挙げられます。曖昧さ耐性とは、曖昧さの捉え方に関する個人差を示す概念です。

曖昧さ耐性がない人は、中途半端な状況にストレスを抱き先を急いでしまいがちです。人間関係では、相手との距離感がつかめずトラブルになることもあります。曖昧さ耐性がないことは、必ずしも欠点ではありませんが、高めておくと人間関係ではプラスに働きます。

曖昧さの捉え方や不安を感じる程度には「愛着」が影響しています。安心できる環境を今から作っていきましょう!

人間関係リセット癖の対処法
・曖昧さ耐性とは?
・曖昧さ耐性を高めよう
コラム③曖昧さ耐性を高める方法

・原因3:ソーシャル・スキルがない

ソーシャル・スキル(Social Skill)とは、社会生活を健康的に過ごすための能力で、人間関係での好ましい振る舞いや考え方です。

半見知り状態から人間関係をリセットしてしまう人は「初対面の会話はできるけど、そこから人間関係を深めていく方法がわからない…」という場合が多くあります。このような場合、人間関係で疲れてしまい、人間関係をリセットしてしまうのです。

リセット癖がある人は、自己開示が控えめです。停滞感のある会話を思い切った自己開示で乗り切りましょう。

人間関係リセット癖の対処法
・ソーシャル・スキルとは?
・自己開示がカギ
コラム④ソーシャル・スキルを知ろう

・原因4:特定の人への依存

半見知りの人間関係に疲れてリセット癖が続くと、特定の人間関係への依存が強くなってしまいます。信頼できる友人がいることは頼もしいものです。しかし特定の関係に依存しすぎると、将来への不安が強くなったりメンタルヘルスにマイナスの影響が出やすくなります。

どんなに相性が良い人間関係でも、途切れてしまうこともあります。日々の生活の同線上に複数のつながりを持つようにして、心の安定を図れるようにしましょう。

人間関係リセット癖の対処法
・特定の人に依存=不安を強める
・コミュニティの定義、適切な数
コラム⑤コミュニティを複数もつ

人間関係リセット癖を対処しよう

今回は人間関係リセット癖について、言葉の意味や特徴、原因と対処法について紹介してきました。いかがでしたか。

私たちはSNSなどを使えば、人とのつながりを気軽に作ることができます。気軽さゆえに表面上の付き合いにとどまる人間関係が多く、ちょっとしたことで関係が崩れてしまったり、関係が深まるほど不安が強くなるなど、半見知り問題も増えています。

半見知り問題の具体的な対処法を参考に、適切な距離感が保てるコミュニケーションスキルを身に付けてくださいね。

★人間関係リセット癖を対処!4つ方法で適切な距離感を持とう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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※出典・参考資料
友野隆成、橋本宰 2005年 パーソナル研究 改訂版退陣場面におけるあいまいさへの非寛容尺度作成の試み