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人間関係リセット症候群の心理,病気との関連

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人間関係リセット症候群の心理,病気との関連

みなさんこんにちは。
公認心理師の川島達史です。

今回のテーマは
「人間関係リセット症候群」
です。

人間関係リセット症候群

全体の目次
・人間関係リセット症候群とは
・リセットはオススメできない
・症候群の4つの対処法

コラムを読み進めると

なぜ人間関係をリセットしてしまうのか?
どうすれば暖かい関係を持続できるのか?

基本的な知識と対策を抑えることができると思います。ぜひ最後までご一読ください。

人間関係リセット症候群とは?

人間関係のリセットとは何か?

人間関係リセット癖とは

これまで築いてきた人間関係を突然解消してしまうことを繰返す癖

を意味します。

たとえば、
・電話帳の友人を大量に削除する
・SNSの名前を頻繁に変える
・人間関係が理由で転職を繰り返す
・結婚と離婚を繰り返す

などが挙げられます。もしこれらの特徴にあてはまると感じたら注意が必要です。

 

デメリット

人間関係のリセット癖はどのような問題を引き起こすのでしょうか。

①表面的な関係に終始
人間関係のリセットは、ある程度関係性が深くなってきたときに、起こりやすくなります。せっかく築き上げてきた信頼をゼロに戻してしまうため、深い人間関係に進みにくくなります。

②出会いを雑に扱う
人間関係リセット癖がある方は、いずれは目の前の人との関係が終わることを想定して付き合うことになるため、相手との関係が雑になりやすくなります。

③激しい倦怠感
人間関係リセット癖がある方は、心理学的に不安定な対人関係になりやすく、理想化とこけおろしなどをしやすい状態です。出会いと別れを繰り返しやすく、そのたびに激しい焦燥感や倦怠感に襲われます。

 

一部メリットも

一方で、人間関係のリセットはメリットをもたらすこともあります。特に病的な人間関係になっているときは有効です。具体的には、

・DVを受けている
・暴言を吐かれている
・いじめにあっている
共依存関係になってている

このように自分にとって明らかに、マイナスの人間関係は断つことも必要です。

 

リセットはオススメできない

ただ、人間関係のリセットは原則としてはあまりお勧めできません。私たちは関係が深くなると、だんだんと嫌なところも見えてきますし、喧嘩もしやすくなります。

そのたびに、関係を終える癖をつけると、いつまでも表面的な関係で人間関係は終わってしまいます。結果的に、離婚、転職、孤独な状況になってしまうのです。

理不尽な関係になっている場合以外は、行き違いをなるべくなくすように努力したいところです。

人間関係リセット症候群の問題

人間関係リセット症候群と心理

人間関係のリセット癖はどのような方が持ちやすいのでしょうか?心理的な特徴としては以下の4つが挙げられます。

①見捨てられ不安へが強い
②曖昧さ耐性がない
③感情のコントロールができない
④話し合いスキルが低い
⑤障害を抱えていることも

それぞれの特徴について解決策に関するリンクも合わせて提案させて頂きます。参考にしてみてください

 

心理的特徴 ①見捨てられ不安への対処

人間関係リセット症候群の方は、見捨てられ不安がある方がかなり多いです。見捨てられ不安とは、仲良くなった後に関係が崩れることへの不安です。

たとえば、
付き合って間もない大好きな異性から、デート後に送ったlineの返信がこない。このような状態で、

「どうして返事がこない?」
「もしかして嫌われたかも…」
「一人になってしまうかもしれない…」

などの考えが回る…。

半見知り問題の要因見捨てられ不安このように愛情をもらいたい相手に対して「いつかは自分から離れてしまう、見捨てられるのではないか」と不安になる状態です。

見捨てられ不安の要因は「今」にないため100%克服することは難しいです。しかし上手に付き合っていくことで十分な回復が図れます。詳しくは下記を参照ください。

見捨てられ不安を改善する方法

 

心理的特徴② 曖昧さ耐性がない

人間関係のリセット癖がある方に共通しているのは、曖昧さ耐性の欠如です。

曖昧さ耐性の欠如とは

・中途半端な状況だと不安になる
・白黒つかない状態がたえられない
・好きか嫌いかわからないと混乱する

このような心理状態を意味します。

例えば、3か月に一度ぐらいしか会わない関係性がぼやっとしている友人がいたとします。この時、曖昧さ耐性がない方は

・この人との関係は無意味だ
・表面的な関係に意味はない
・断捨離してスッキリしよう

と連絡先を削除しようとしてしまいます。

曖昧さ耐性がない方は、心理的に不安定で、人間不信に陥っている方もいます。

もし当てはまると感じたら、以下のコラムも参照ください。

曖昧さ耐性の無さを改善する方法

人間関係をリセットしまう原因

 

心理的特徴③ 感情のコントロールができない

感情のコントロールができない方も人間関係のリセットを繰返します。なぜなら人間関係のリセットは、大概がトラブルの直後や、喧嘩の直後など、感情を揺さぶられる時に起こるからです。

・もうあんたとは話さない!
・SNSアドレス消去!
・離婚だ離婚だ!

この時、感情の赴くままに、リセット宣言をしてしまうのです。

一方で、リセット癖がない方は、いったんおちついて考えることができます。

・すぐに決断をしないようにしよう
・冷静になるための時間を持とう
・本当にリセットすべきなのか?

冷静に考えることができるのです。感情のコントロールが苦手…という方は下記のコラムも参照ください。

感情コントロール,トレーニング

 

心理的特徴④ 話し合いスキルが低い

人間関係のリセット症候群がある方の中には、そもそもの話し合いを放棄してしまう方がいます。

・どうせ話しあっても無駄だ
・どうしてこの人は空気がよめないのだろう?
・人間関係ってめんどくさい

このように、一人で考え、一人で結論を出して、いつの間にかリセットしてしまうのです。

人間関係のぶつかり合いは、多くの場合、ある程度仲良くなってきたときに起こります。大事なことは、人間関係は、価値観がずれたり、喧嘩をしたときからが勝負だということです。

この時、建設的に話しあえば、より深い関係になることができます。

ここでオススメなのがアサーティブコミュニケーションの学習です。アサーティブコミュニケーションを学ぶと自他尊重の精神が育ち、お互いの主張を認め合い、建設的に関係を築いていく力を高めることができます。

言いたいことを言う前にリセットしてしまうことが多い…こんな感覚がある方は下記のコラムを参照ください。

アサーティブコミュニケーションの基礎

 

心理的特徴⑤ 障害を抱えていることも

人間関係をリセットする癖がある方の中には、パーソナリティ障害と言う障害を抱えている方もいます。特に境界性パーソナリティ障害は

・人間関係の理想化とこけおろし
・突然連絡を絶つなどの試し行為
・白黒つけたがる傾向

などが見られます。小さな頃からリセットを繰返してきた場合は、念のため下記の動画も参照ください。

パーソナリティ障害の基礎(動画)

 

お知らせ+まとめ

まとめ

今回は人間関係リセット癖について、言葉の意味や特徴、原因と対処法について紹介してきました。いかがでしたか。

私たちはSNSなどを使えば、人とのつながりを気軽に作ることができます。気軽さゆえに表面上の付き合いにとどまる人間関係が多く、ちょっとしたことで関係が崩れてしまうことも……。

もちろん本当に冷静になってから、縁を切ることが自分のためになると確信できたならそれはそれでOKです。あくまで感情的、瞬間的にリセットをしないように気を付けましょう。

 

お知らせ

公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・アサーティブコミュニケーション
・傾聴力をつける練習
・共感力トレーニング
・暖かい人間関係を築くコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。ぜひお待ちしています。

人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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※出典・参考資料
友野隆成、橋本宰 2005年 パーソナル研究 改訂版退陣場面におけるあいまいさへの非寛容尺度作成の試み