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友達がいない事の問題とは?原因と解決策を専門家が解説

友達がいない


友達がいない人の問題とは?3つの原因と解決策-臨床心理士が専門解説①

友達について専門家が解説します!

みなさんはじめまして!臨床心理士の加賀です。私は、これまで臨床心理士として精神科・心療内科クリニックでカウンセリングを行ってきました。その経験や心理学の知識の中から皆さまのお役に立てられるような情報をお伝えしていきたいと思います。 

当コラムは「友達」をテーマに専門家が解説をしています。全部で5コラムあります。しっかりとお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。

 

友達がいないのは問題?

友達がいない問題とは人間関係の問題は、関わりの広さや深さで異なってくると思いますが、みなさんは「友達関係」については、どのようにお考えでしょうか? 

・友達がいるから人生が豊か!
・友達がいない方が楽!
・友人関係は面倒だ
・友達の作り方が分からない!

 友達関係についてポジティブに捉える人もいれば、ネガティブに捉える方もいらっしゃるかもしれません。個人が生きていくうえで、友達とはどのような存在なのでしょうか?

誰もが一度は「友達関係」について考えたことがあると思います。友達関係は、心理学的に見ても人間が生きる上でとても大切な役割を持ちます。

これまで心理学では「友達関係」についてたくさん研究されてきました。まずは、その研究をご紹介します! 

友達は成長や社会適応につながる! 

岡田(2008)は、友達も含め、親密な人間関係を築くことは、日常を適応的に過ごしていくうえで重要な役割を果たすことを報告しています。

Hertup & Stevens (1997) によると
・個人の支えとなる
親密な関係は、社会で生きる上での支えとなります。
・生きていくうえでの資源となる
生涯を通して自己肯定感や社会適応を育てる役割を担います。
・個人の年齢に応じた課題達成を助ける
親密な友達の存在が、それぞれの年齢に応じて達成するべき様々な課題を達成する助けとなるような成長をもたらします。

このように、心理学の研究では友達関係が心の支えになったり、人の成長につながるというポジティブな研究結果が示されています。そして、生涯を通して個人の適応を良好にする作用を持つと考えられています。

実際に皆さんも友達の存在により以上のような経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?実際にカウンセリング場面でも、相談者さんの問題解決のために相談者さんの周囲の友達が大きな力になったということは多くあります。

友達がいないことは孤独につながる?

友達がいないと孤独になりやすい過去に友達から受け入れられた、現在友達から受け入れられることを経験している人は、孤独感を感じにくいという研究結果がでています(Parker & Asher, 1993)。友達関係と孤独はとても近い関係にあるのです。

友達関係といえば、小学校から高校までが注目されがちですが、実は、大学生にもとても重要です。大学生活を例にご説明します。

例えば、友達がいないと
・大学のサークル活動で浮いてしまう 
・やりたいことができない 
・悩みがあっても相談できない 
・安心感が得られない
などの問題が考えられます。

高校までのようにクラス単位で動くことはなくなります。そのため、問題が起こったときに自分から発信しなければ、
・困っていても他人に気づかれにくい
・ひとりで問題を抱え込む状況を作る
・問題がより大きく深刻になる
などが起こってしまう可能性があるのです。やはりこのような状況は避けたいですよね。      

友達がいないと人間関係が悲観的に? 

友達がいないことは、現在の生活だけではなく、今後の生活にも影響を及ぼしてしまうという研究結果についてご紹介します。

子ども時代に友達関係の中で拒絶を経験すると、その後の人間関係に対して悲観的になり、逆に受容を経験した子どもは、ポジティブに関係を築いていくことがわかっています(Erdley,1996)。 

友達がいないことや、自分には友達がいないと感じてしまう経験をすることは、その後の人間関係や友達関係へのネガティブな影響につながってしまうのです。

その影響は、例えば
・自分から積極的に声を掛けられない
・友達をつくるきっかけを失う
・友達の作り方がわからない
などが考えられます。はじめに友達を作ることを避けていれば、当然友達はできません。

そして、友達関係を築く経験が少なければせっかく友達ができても
・いつも友達の意見に合わせてしまう
・距離感がわからずギクシャクする
・友達との付き合い方がわからない
など、友達関係を楽しむ余裕がなく、友達関係を続けることに消極的になってしまうかもしれません。

友達関係は、自分自身やコミュニケーション能力を成長させるチャンスでもあります。そのチャンスを失ってしまうのはとても残念ですよね?

 

友達関係の問題度をセルフチェック 

まずは、自分の友達関係の問題度をセルフチェックしてみましょう!

質問項目について、今のあなたの状態にどの程度あてはまるか考えて1つ選んでください。回答が終わったらすべての項目の得点を合計してくださいね。
  

セルフチェックの傾向と対策 

0点~25点
友達関係の問題度は低め
友達関係の問題度は、低い可能性があります。今現在は、目立って友達関係に問題は見られないかもしれません。

問題は表面化してないかもしれませんが、自分の中に感じた違和感を解消していくことも重要なことです。この機会に今の友達関係を振り返ることも良いかもしれません。 

26 点~38点
友達関係の問題度は中等度
友達関係の中で非常に気を遣いながら付き合っている可能性があります。

自分の意見よりも友達の意見を優先することが増えると友達関係がストレスになる可能性があります。自分の意見も適度に言えるように、トレーニングをすると良いでしょう。

39 点~48点
友達関係の問題度は高い
友達関係を築くことに以前から苦手さを持っているかも知れません。

友達関係を築くには、適切なコミュニケーションが重要で、社会的スキルの学習・実践により効果的に行うことが証明されています。何かひとつ新しいスキルを取り入れることで困りごとを解消していく助けになるでしょう。 

定期的にチェックしてみよう

結果は、あくまで「今」のあなたの友達関係を築くときの問題の傾向です。時間や状況によって変化するため、できれば月に一度ほど診断・チェックを行い、自分を見つめ直しましょう。

結果に基づき、あなたにちょうど良い状態になるきかっけとしてくださいね。下記で対処法をご紹介します。

友達がいない状態になる原因と解決策

セルフチェックの結果はいかがでしたでしょうか。あまりいい結果が出なくても、現状を知ることが大切です。

そこで本コラムでは、友達関係を築くことができない原因と解決策を提案させて頂きます。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

 

①相手とアサーティブに関わろう 

自己主張が苦手な人は注意!
友達関係を築くことができない人には、うまく自己主張ができず、友達の意見ばかりを優先してしまうということがあります。その結果友達関係を楽しめず、疲ればかりを感じてしまい、友達関係を築くことを回避してしまうのです。

自己主張ができない原因として、自分の意見を言うことによって拒否されることや友達と意見が異なるときに断ることの苦手さが原因のひとつであると言われています。自己主張することが苦手だという人、できないという人は要注意です。 

アサーションとは?
適切な自己主張をするコミュニケーション方法としてアサーションという方法があります。

アサーションとは、相手とのかかわりにおいて、自分の表現も相手の表現も大切にする自己表現方法のことです。適切な自己主張は友達付き合いにおいて大変重要です。これまでよりストレスの少ない関わり方を学ぶことで友達との時間を楽しめるようになるでしょう!

アサーションを取り入れ、新しい関わり方を試してみたい!という方は、コラム②を参考にしてみてくださいね。

 

②友達とちょうど良い距離で付合おう

自己開示が苦手な人は注意!
友達関係を築くことができないという人の中には、自己開示が苦手で友達と親密な関係になれないことが原因のひとつと言われています。親密な関係を築くことは精神的な安定につながります。精神的に安定しているということは、仕事や家庭生活にも良い効果をもたらすでしょう。

これまでの研究から、自分から相手への自己開示は、親密性や満足感につながることがわかっています。自己開示が苦手という人は要注意です。

適切な自己開示が必要
良好な友達関係を築くためには、適切な自己開示が大切です。しかし、自己開示のしすぎが逆に問題になることもあるでしょう。ちょうど良い自己開示や関わりは、友達関係を良好にします。

ちょうどよい自己開示はそのさじ加減が難しいものです。当コラムでは、友達と今よりも親密に付き合うことができる自己開示の方法や関わりをご紹介します。友達に自己開示できない、苦手だという方は、コラム③にチャレンジしてみましょう。

 

③友達を作る機会の減少

大人になって友達がいない人は注意!
大人になると友達を作る機会が減ったという人は少なくないでしょう。学生時代であれば、所属クラスを決められて、その中で多くの友達が作りやすかったかと思います。

しかし、大人になると、仕事や日常生活の中で友達を作る機会というのはなくなっていきます。さらに、ライフスタイルの変化で学生時代の友達ともいつのまにか疎遠になってしまったということもあるかもしれません。

大人になって友達との付き合いがなくなってきた、友達がいないという人は、要注意です。

大人の友達付き合いとは?
効果的な社会的スキルだけを学習しても積極的に他者と関わろうという姿勢がなければ、親密な関係は築けません。無理することなく、自由に友達との時間を楽しみましょう!

当コラムでは、学生時代のような閉じられた空間のみでの友達関係ではなく、自分のライフスタイルに合った友達関係を築く方法をご紹介します。大人になって友達付き合いが減ってしまった、友達がいないという方は、コラム④で新たな友達関係を築くコツを見つけていきましょう。

 

友達がいないを3つの方法で対処

友達がいないを改善する3つの方法友達がいない・少ないなど、友人関係が築けないのは「自己主張の苦手さ」「自己開示の苦手さ」「友達を作る機会の減少」が原因となることが多いようです。次回以降は良い友達関係を築く方法ついて考えていきます。内容は以下の通りです。

1日では難しいと思うのでブックマークしてゆっくり取り組んでみてくださいね(^^)

コラム② 友達がいない人はアサーションで自己主張をしよう
コラム③ 友達がいない人は「わたしメッセージ」で気持ちを伝えよう!
コラム④ 友達がいないの解決法。自由な発信で友達を増やそう

友達は、生涯を通して精神的安定や、成長をもたらしてくれる存在です。しかし、友達関係がうまくいかないということもあるでしょう。

これから紹介する良い友達関係を築く方法を日々の生活の中で意識していくことで、少しずつ友達関係に変化が生まれることでしょう!

次回は、友達関係を築くことができない原因の1つ目「自己主張の苦手さ」の対処法をご紹介します。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

友達がいない事は 孤独などネガティブ要素になる 積極的な作ろう
人間関係講座

*出典・参考文献
Erdley, C. A. (1996). Motivational approaches to aggression within the context of peer relationships.Hartup, W. W., & Stevens, N. (1997). Friendships and adaptation in the life course. Psychological bulletin, 121, 355.岡田涼(2006). 親密な友人関係の形成・維持過程の動機付けモデルの構築. 教育心理学研究, 56, 575-588. Parker, J. G., & Asher, S. R. (1993). Friendship and friendship quality in middle childhood: Links with peer group acceptance and feelings of loneliness and social dissatisfaction. Developmental psychology, 29, 611.



3つの原因に対処していこう