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人が嫌い!信用できない心理と5つの対処法

人が嫌い!信用できない心理と5つの対処法

皆さんこんにちは!
公認心理師の川島です。

今回のテーマは
「人が嫌い」
です。

全体の目次

・なぜ人が嫌いになるのか
・日本人特有の文化
・自己嫌悪が強い
・人が嫌いを改善する方法

はじめに

いきなりですが、筆者の川島は元々、人が大嫌いな時期がありました。病的で、社交不安障害という精神疾患にまで発展してしまい、あらゆる人間関係を断ってしまったことがあります。私のケースは極端ですが、人が嫌いと感じる方はとても多いと思います。

しかし、人が嫌いな状態が続くと社会では極めて生きにくいものになってしまいます。なぜなら人間関係は、仕事、家庭、地域、あらゆる場所にあって、何か活動をしようとすれば、避けては通れないからです。

そこで当コラムでは、人が嫌いと言う気持ちの原理を解明し、その対策をしっかりと立てていきたいと思います。是非最後までご一読ください。

なぜ人が嫌いになるのか?

私たちはなぜ人が嫌いになってしまうのでしょうか?心理学の研究を土台とすると以下の4つの原因が大きいと言えます。

・日本人特有の文化
・公的自己意識の高まり
・自己嫌悪がある
・過去の悲劇的体験

それぞれの原因についてまずは解説していきます。

日本人特有の文化

1つ目の理由は日本固有の文化にもあると思います。

人が嫌いに関する研究がはじまったのは、大正時代にさかのぼります。日本人の精神科医、森田正馬の元には、人が嫌い、苦手な人たちがたくさん診療に訪れていました。

当時から日本人には
「人に迷惑をかけてはいけない」
「恥をかいてはいけない」
といった感覚がありました。

その結果、対人恐怖になりやすく、人嫌いな方が問題となっていました。

私たち日本人は、とても繊細な文化を持っていて、他人への思いやりや、協調性や空気を読む文化を持っています。

これはとても素晴らしいことなのですが、同時に息苦しさにもつながっていると言えそうです。以下の折り畳みは、日本独特の文化についての研究です。

興味がある方は展開してみてください。

総務庁青少年対策本部(2004年当時,現総務省)の調査によると、「親が子どもに望む性格特性」として、日本は「思いやり」を1番に重視していると報告されています(図1)。

比較して、アメリカは「責任感」、韓国は「礼儀正しさ」を重視しています。これは他の先進国と比べて、日本はより思いやりを大切に文化であることを意味しています。

 

人が怖い,対人恐怖

 

公的自己意識の高まり

2つ目の理由としては、人が嫌いな人は「人の目を強く気にしている」という特徴があります。この人の目を強く気にする心理は、「公的自己意識」と呼ばれています。

たとえば、
「馬鹿にされたくない」
「失敗してはじをかいてはいけない」
「かっこ悪いと思われたくない」

これらはすべて、公的自己意識になります。

人が嫌いな人は周りの目を気にするあまり、対人関係でストレスを抱えやすく、結果的に人と関わるとろくなことがないという気持ちになってしまうのです。

堀井(2001)は高校生(256名)と大学生(271名)の男女に対して、対人恐怖傾向と私的自己意識、公的自己意識に関する調査を行っています。

その結果が下図となります。対人恐怖傾向について、私的自己意識が高い群と公的自己意識が高い群を比較しています。

対人恐怖傾向が高いと公的自己意識も高いことが読み取れます。一方で、私的自己意識は対人恐怖心性と関連していません。

つまり、人が嫌いな感覚を改善するには、他人の目を気にしすぎず、自分主体の考えを増やしていくことがヒントになりそうです。

人が怖い,発言が不安

自己嫌悪が強い

3つ目は「自己嫌悪」です。心理学の研究では、

自分が嫌い
他人が嫌い

は同時に起こりやすいことが分かっています。

自分が嫌いな状態だと、人と接してもどうせ嫌われるという前提が先にきてしまい、希望をもてないのです。人が嫌いは、自分を嫌いと表裏一体なのです。

自分が嫌いな状態では、人も嫌いになってしまう可能性があります。細田ら(2009)は中学生305名を対象に「自己肯定感」と「他者肯定感」の関わりを調べました。

その結果が以下の図です。

人が嫌い 自己肯定感

このように、自己肯定感と他者肯定感が「プラスの相関」を表していることが分かります。プラスの相関とは、一方が増加すると、もう片方も増加する関係のことを意味します。

逆に言うと、自分が嫌いな方は、人が嫌いになりやすいと考えることもできるのです。

 

 

過去の悲劇体験

親の虐待を受けた子供には見捨てられ不安が多いことが分かっています。見捨てられ不安とは、いつか相手がいなくなってしまうのではないか?という不安を意味します。

中尾・加藤(2006)は、大学生378名を対象に心理的な調査を行いました。その結果、心理的に安定しているグループより、見捨てられ不安があるグループの方が「すねた伝達」をしやすいことがわかりました。

毒親が作る見捨てられ不安型の特徴

幼少期に健康的に育てられなかった人は、いつか相手がいなくなるという不安があり、ひねくれた言動を起こしやすいと予想できます。

人が嫌いを改善する方法

ここからは、人が嫌いな状態を改善する方法を紹介していきます。以下5つのやり方をお伝えします。

①自分を肯定しよう
②相手の良いところを見つける 
③成功するイメージを持つ
④私的自己意識を高める
⑤暖かいコミュニティに所属

生活に取り入れることができそうなものがありましたら是非ご活用ください。

①自分を肯定する練習

人が嫌いの根底は「自分が嫌い」の裏返しであることが多いです。人前で上手く振る舞えない自分への至らなせが行き場を失って、相手に飛び火しているのです。そこで、まずは自分を好きになることが大切です。

例えば、

・積極的に自己開示をする
・1日1回は自分褒める
・自分の生き方を確立する

などを行うことで、少しずつ自分を肯定できるようになっていきます。すると、見える世界が変わって人が嫌いも改善されていくのです。

自己肯定感を高める方法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
自己肯定感,簡易診断

②相手の良いところを発見する

実はネガティブ面は捉え方を変えれば、ポジティブ面になります。あなたが感じている相手の嫌いなところは、別の人が見れば好きなことである場合も多いのです。例えば、

・人が嫌いな人 
食べ方がきたない→この人嫌い 

・人が好きな人
食べ方がきたない→気を使わなくてOK

このように、人が嫌いな人は不快な相手がいた時にすぐに「嫌い」としています。一方で、人が好きな人は「自分も食べ方に気を使わなくもOKだ」といい面に目を向けています。

心理学ではこうした捉え方を変えることをリフレーミングと言います。リフレーミングを身に付けることで、物事をプラスに考える習慣がつくので人が嫌いな傾向も緩和されます。

リフレーミングについてより深く知りたい方は下記をご覧ください。
リフレーミングの意味とは?

③プラスのイメージを持つ

人が嫌いになる人は、対人関係で失敗するイメージをしてしまいがちです。実は、失敗を強くイメージをしてしまうと、本当にそれが現実になりやすくなるのです。心理学では、これを「ワレンダ効果」といいます。

例えば、

・人が嫌いな人
1.どうせ嫌われる
2.楽しく会話できない
3.実際に盛り上がらず
4.ホントに嫌われる

・人が好きになる人
1.楽しく会話できるだろう
2.積極的に話しかける
3.会話が盛り上がる
4.ホントに楽しい

このように成功イメージを持つことで、人と上手く話せるようになり、人が嫌いな性格も改善されていきます。

ワレンダ要因について深く知りたい方は下記をご覧ください。
ワレンダ要因の意味とは

対人関係の受け取り方と思い込み

④私的自己意識を高める

人が嫌いな原因としては、常に人の目を気にして生きていることが挙げられます。こうした人の特徴として、周りから賞賛されることを過度に期待しています。

しかし、期待値が高いため、なかなか自分が満足する賞賛を得ることができません。

そのため、自分はもっと褒められてしかるべきだ!!と人が嫌いになってしまうのです。そこで、周りの目を気にするのではなく、

・自分がどうありたいかを重視する
・自分の価値観で生きる
・流されず自分軸で生きる

ことが大切です。心理学では、こうした自分の価値観を重視する意識を「私的自己意識」と言います。

私的自己意識が強ければ、いくら周囲に否定されたとしても、自分を認めることができます。結果的に、人が嫌いな傾向が和らいでいくのです。

私的自己意識を高める方法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
人の目が気になるのはなぜ?

⑤暖かいコミュニティに所属する

人が嫌いな人は励ましやサポートが得られにくい環境にいる可能性があります。

人間関係で辛い時に悩みを打ち明けられる相手がいないと、1人で全て抱え込んでしまって人が嫌いになってしまいます。

そこで、暖かいコミュニティに所属することが大切です。例えば、

・幼なじみの集まり
・趣味のサークル
・大学の友達の集まり

などです。上記はあくまでも1例ですが、自分がもっともサポートを得られすいコミュニティを考えて見ましょう。また所属するコミュティを増やすことで、信頼できる仲間と出会えることもあります。

暖かいコミュニティの探し方をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
コミュニティの意味とは-探す方法

人が嫌いを克服‐発展編

まとめ

人が嫌いになってしまうと、周りの目を気にしやすく、自分らしく振る舞うことが難しくなります。常に周りの人をネガティブな視点で捉えていると、どうしてもストレスが溜まってしまいます。

もちろん、一朝一夕では難しいことですが、ご紹介した対策をまず1つ継続していただければ、必ず良い結果が現れるはずです。ぜひ、少しずつ人が嫌いを克服していきましょう。

お知らせ

もし公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・アサーティブコミュニケーション
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・共感力トレーニング
・暖かい人間関係を築くコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。ぜひお待ちしています。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
Elkind(1967) Egocentrism in adokesence  Child Development 38 1025-1034 永井撤(1987)対人恐怖的心性に関する心理学的研究 東京都立大学人文科学研究科博士論文堀井俊章(2006)対人恐怖心性尺度Ⅱの開発 –対人関係におけるおびえの心性を測定する試み- 学生相談研究 第26巻 第3号, 221-232上地雄一郎・宮下一博(2009)対人恐怖傾向の要因としての自己愛的脆弱性,自己不一致,自尊感情の関連性 パーソナリティ研究2009 第17 巻 第3 号 280–291Greenberger&Christine(2001) うつと不安の認知療法練習帳 創元社岡田努(2002)現代大学生の「ふれ合い恐怖的心性」と友人関係の関連についての考察 性格心理学研究 第10巻 第2 号69−84
日本精神神経学会 監修 (2014) DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル
城月 健太郎・児玉 芳夫・野村 忍・足立 總一郎 2013 不安のコントロール感に関する基礎的検討―社交不安障害の観点から― 心身医学, 53:408-415
堀井俊章(2001) 青年期における自己意識と対人恐怖心性との関係 山形大学紀要12,4