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自尊感情を高めて嫉妬を克服!-精神保健福祉士が解説

自尊感情を高めて嫉妬を克服!-精神保健福祉士が解説

みなさんはじめまして!執筆は臨床心理士の兵働、監修は精神保健福祉士の川島達史が行っています。私は精神保健福祉士精神疾患を抱える方へのカウンセリングや交流分析の講義を行っています。今回は「自尊心」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 自尊感情とは
  • 脆弱性との関連
  • 家族関係がよくなる
  • 自尊心を高める方法5つ
  • 練習問題
  • まとめ

それでは早速、自尊心の基礎から解説させて頂きます。

 

自尊感情が低い人は、自分に自信がなく、ついつい誰かと比べてしまう傾向にあります。自分に自信がもてない場合には、自分自身を大切だと思う気持ちである「自尊感情」を育むことが効果的です。成功例・思考のポイント・練習問題を交えながら紹介していきます。

自尊感情

自尊感情とナルシシズムの違い

突然ですが自尊感情とはどんな気持ちだと思いますか?人によっては「自分が大好きな人」「自己中心的」といったイメージを持っているかもしれません。しかし、こうした印象はナルシスト傾向が強い人を指し、自尊感情の高い人ではありません。

それでは自尊心とはどんな気持ちのことを指すのでしょうか。社会心理学の定義においては、以下のような心の在り方を指します。

「自己の概念に関して育み維持される自己評価や、あるいは『ありのままの自己を尊重し受け入れる』態度とする。」

少し難しい定義ですが、さらに簡単に説明すると、

「自分を正しく理解し、そのままの自分を大切にして受け入れる」

という解釈でOKでしょう。つまり自尊心が高い人とは、自分大好き人間というわけではなく、本当の自分を大切にし、それをしっかりと受け止めている人のことを意味するのです。

自尊感情が脆弱だと傷つきやすくなる!?

自尊感情について、心理学の世界ではさまざまな研究がなされてきました。その中でも、松田(2006)は自尊感情の脆弱性について以下のような報告をしています。

自尊心

この表からわかることは、「自尊感情の脆弱性」は

  1. 「ミスを過度に気にする傾向尺度」において有意な相関がある。
  2. 「完全でありたい欲求尺度」において有意な相関がある。

ということです。このことについて松田(2006)は、

「自尊感情の脆弱性が高いということは、ネガティブな出来事あるいは事態に遭遇することによって、自分自身に尊ぶ気持ちが傷つく程度が強いことを意味する。」

としています。つまり、自尊心が低いと嫉妬というネガティブな出来事あるいは事態によって、自分自身に尊ぶ気持ちや傷つく程度が強いということです。

家族関係がよくなる

豊田ら(2004)は都内の大学生150名を対象に、「自尊心」と「家族関係」の関連について調査が行われています。今回の論文では、家族関係の良さは「家族統合度」という指標で表しています。実験では、自尊心の測定にローゼンバーグ尺度、家族統合度に測定に家族シンタリティ尺度を用いて生徒たちに回答してもらいました。

そして、自尊心が高いグループと低いグループに分けて、「家族統合度」が高い人数低い人数を比較しました。その結果が以下の図となります。

自尊心を高めるには

グラフを見ると、自尊心が高いグループの方が家族統合度が高い人数が上回っており、低い人数は自尊心が低いグループよりも20人も下回っています。このように、自尊感情が高いほど、家族関係がうまくいっていることが多いのです。

自尊感情を高める5つのポイント

自尊感情を高めていくには、自分への気づきや他者への気づきを経ながら練習することがポイントになります。大きなポイントとして以下の5つがありますので、自分自身に当てはめながら考えてみてください。

1.自分が主体であることに気付く

<例>

「自分自身を認める」・「自己決定をする」・「目標を持つ」など。

2.自分の役割を理解する

<例>

「自分が何かの役に立っていることを実感する」など。

3.自分の個性と多様な価値観を理解する

<例>

「自分の意見や考えを持つ」・「他者の意見や考えを大切にする」など。

4.他者との関わりを広げ、支えてくれる人に感謝の気持ちを持つ

<例>

「他者と多様な関りを持つ」・「感謝の気持ちを伝える」など。

5.努力すればできるという自分への可能性を持つ

<例>

「できたことを実感する」・「気持ちの切り替えをする」など。

この5つのポイントを日ごろから意識していくことで、自然と自尊感情を高めていくことができます。はじめのうちは難しいですが、練習を重ねていけば、自然とやり方が身についていきます。

練習問題で習得しよう!

先ほどご紹介した5つのポイントを踏まえながら練習問題を進めていきましょう。

以下に「嫉妬場面」を挙げますので、ご紹介した5つのポイントの特徴を踏まえてそれぞれに当てはめてお答えください。

練習問題

事例:Aさん(女性)
・交際している男性Bさんがいる
・BさんはAさんよりも年上
・AさんとBさんには共通の友人Cさんがいる
・BさんとCさんは同じ職場で仕事をしている

Aさんには社会人になってから年上のBさんと交際をしていました。しかし、Bさんの職場に共通友人Cさんがいることが最近わかりました。それからというもの、「Cさんの方が私より良い人なんだろうな・・・」「このままじゃCさんにBさんを取られてしまうのじゃないか」考えるようになってしまいました。

1.自分が主体であることに気付く

「                  」

2.自分の役割を理解する

「                  」

3.自分の個性と多様な価値観を理解する

「                  」

4.他者との関わりを広げ、支えてくれる人に感謝の気持ちを持つ

「                  」

5.努力すればできるという自分への可能性を持つ

「                  」

 

解答例

1.自分が主体であることに気付く

<例>

「私とBさんは交際しているのだから、心配いらない。」など。

2.自分の役割を理解する

<例>

「私は今までBさんの彼女として交際してきた。だから何も問題ない。」など。

3.自分の個性と多様な価値観を理解する

<例>

「Cさんが私よりも優れているところもあるけど、私も優れているところがある。」など。

4.他者との関わりを広げ、支えてくれる人に感謝の気持ちを持つ

<例>

「友達と話をして、気持ちを分かち合ってもらおう。」など。

5.努力すればできるという自分への可能性を持つ

<例>

「自分の魅力をもっと引き出してく努力をしてみよう。」など。

自尊感情 高める

自尊感情で嫉妬を克服しよう!

練習問題はいかがでしたか。嫉妬が強いと感じてしまった時には、こういった自尊感情を高める5つのポイントを意識していきましょう。

自尊感情は、「自分への気づきや他者への気づきを経ながら」高めることが大切です。

ご紹介した自尊感情を高める5つのポイントを意識して練習を繰り返す事で、嫉妬が強い特徴の「自分に自信がもてない」ことなく、うまく自分に自信をもっとものごとを考えられるようになっていきます。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「自尊感情」コラムにお付き合いしていただき、本当にありがとうございました!まずは、ご紹介した方法を実践して、自分の価値を正しくとらえて自尊心を高めてみてください。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★自尊感情を高める5つを抑えよう!自分への気づきや他者への気づきに注目する
人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
松田 信樹 2006 自尊感情の脆弱性―尺度作成の試みー 日本心理学会大会発表論文集 2006,70,2EV012.
豊田 加奈子ら(2004)大学生の自尊心と関連する諸要因に関する研究 東洋大学人間科学総合研究所紀要 2004 38-54