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自尊感情を高める方法について精神保健福祉士が解説①

自尊感情を高める方法について精神保健福祉士が解説①

みなさんはじめまして!執筆は臨床心理士の兵働です。私は臨床心理士として精神疾患を抱える方へのカウンセリングや交流分析の講義を行っています。今回は「自尊心」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 自尊感情とは
  • 不足する悪影響
  • 高めるメリット
  • リフレーミングとは

それでは早速、自尊心の基礎から解説させて頂きます。

自尊感情が低い人は、ついつい誰かと比べてしまう傾向にあります。特に相手を羨ましいと思ったり、嫉妬の感情を抱いたり、自分にないものを必要以上に求めがちです。

しかし、考え方や行動を少し工夫するだけで自尊感情が上がり、ありのままの自分を受け入れられるようになります。ぜひ当コラムを参考にしてみてください!

自尊感情

自尊感情の定義

皆さんは自尊感情と聞いてどのような印象を受けますでしょうか。自分を尊うと感情と書くので、「自分に自信を持つ」「自分を好きになる」という意味として捉えている方もいるかもしれません。

心理学的には自尊感情などのように定義づけされているのでしょうか。いくつか定義をご紹介していきます。

定義①Rosenberg(1965)
”ひとつの特殊な対象、
すなわち自己に対する肯定的または
否定的な態度”

定義②Baumeister(1998)
”自分自身による
自己への肯定的評価”

定義③心理学辞典(1990)
”自己に対する評価感情で、
自分自身を基本的に価値のあるものとする感覚”

このように、自尊感情は一般的に自分をプラスに評価する感覚として扱われることが多いです。ただ、プラスもしくはマイナスな態度としている定義も存在します。

意味や定義をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・Baumeisterの定義
・心理学辞典によると…
・顕在・潜在的自尊感情
自尊感情の心理学的な意味・定義とは②

自尊感情不足の問題

自尊感情について、心理学の世界ではさまざまな研究がなされてきました。その中でも、松田(2006)は自尊感情の脆弱性(弱さ)について以下のような報告をしています。

自尊心

この表からわかることは、「自尊感情の脆弱性」は

  1. 「ミスを過度に気にする傾向尺度」において有意な相関がある。
  2. 「完全でありたい欲求尺度」において有意な相関がある。

ということです。このことについて松田(2006)は、

「自尊感情の脆弱性が高いということは、ネガティブな出来事あるいは事態に遭遇することによって、自分自身に尊ぶ気持ちが傷つく程度が強いことを意味する。」

としています。つまり、自尊心が弱いとネガティブな体験に遭遇した時に、さらに自尊心が傷ついてしまうということですね。

問題点をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・シャイ傾向増!?
・不機嫌になる
・無力的認知とは
自尊感情の不足がもたらす心理的問題③

高めるメリット

豊田ら(2004)は都内の大学生150名を対象に、「自尊心」と「家族関係」の関連についての調査があります。実験では、以下の2つ尺度(基準)を用いて、生徒たちに回答してもらいました。

1.ローゼンバーグ尺度
自尊感情を測定するための尺度

2.家族シンタリティ尺度
家族全体としてうまくいっているかを
表す「家族統合度」を測定する尺度

そして、自尊心が高いグループと低いグループに分けて、「家族統合度」を比較しました。その結果が以下の図となります。

自尊心を高めるには

グラフを見ると、自尊心が高いグループの方が家族統合度が高い人数が上回っており、低い人数は自尊心が低いグループよりも20人も下回っています。このように、自尊感情が高いほど、家族関係がうまくいっていることが多いのです。

メリットをより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・完璧主義が和らぐ!?
・幸福感UPする理由
自尊感情を高めるメリット④

自尊感情を高める!

ここでは解決策として、自己肯定感を高める方法について解説しています。ぜひ、自尊感情の改善に役立ててくださいね。

・短所ばかりきにしてしまう
原因の1つ目は「短所ばかり気にしてしまう」という点です。自尊感情の低い人は、物事のデメリットに目がいく傾向があるようです。また自分自身についても欠点ばかりを捉える傾向があります。もっというと、相手や他人に対しても悪いように見てしまうので、対人関係でトラブルになってしまいやすいのです。

しかし、自分自身が短所だと思っているところは、相手から見ると短所ではないこともあるのです。

・自分の長所を探そう!
本コラムでは、自分の「長所探し」をするための心理学のテクニック「リフレーミング」を紹介します。リフレーミングとは、カウンセリングの中で使われている方法の1つです。できごとの見方の枠組み(=フレーム)を変えてみることで、違った視点を獲得できるようにすることを言います。リフレーミングとは?たとえば、

内向的な性格であれば、
「慎重に行動する」と考える
「創造力が高い」と考える

このように視点を変えることで、心のありようは大きく変わります。これまでのあなたのライフスタイルを振り返り、あなた自身の糧となるようなもの探していきましょう。

以下のコラムでは自尊感情を高める3つの方法について概観しています。各方法について、詳しく解説したコラムのリンクを貼っています。すべて読むのは全部読むのは大変なので、面白そうだと感じる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪
・リフレーミングを詳しく
・他人を好き=自分を好き
・ソーシャルサポートとは
自尊感情を高める3つの方法⑤

自尊感情 高める

自分を肯定的に捉えよう

ここまで見てきたように、自尊感情は「自分を肯定的に評価する感覚」という意味で用いられることが多いです。自尊感情を高めることで、メンタルへルスや人間関係に様々なメリットがあるので、ぜひ当コラムでご紹介する方法を参考にしてみてくださいね。

次回は、自尊感情の意味や定義を解説していきます。

★自尊感情を高めるには「リフレーミング」から

人間関係講座

目次

①高める方法-概観
②意味・定義とは
③不足の心理的問題
④高めるメリット
⑤高める3つの方法

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
松田 信樹 2006 自尊感情の脆弱性―尺度作成の試みー 日本心理学会大会発表論文集 2006,70,2EV012.
豊田 加奈子ら(2004)大学生の自尊心と関連する諸要因に関する研究 東洋大学人間科学総合研究所紀要 2004 38-54