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気分が落ち込む時期への対処法、原因と予防法

気分が落ち込むときの対処法、原因や予防法①

はじめまして!臨床心理士の加賀、精神保健福祉士の川島です。今回のテーマは
「気分が落ち込む」
です。


改善するお悩み
・気分が落ち込む…
・嫌な出来事があった…
・心が傷ついている…

  • 全体の目次
  • 入門①フィンクの回復の4段階
  • 入門②リフレーミング法
  • 入門③たまには周りに甘える
  • 入門④身体のメンテナンスも大事
  • 発展-専門機関で学ぶ
  • 発展-診断とチェック 
  • 助け合い掲示板

入門①~④を読み進めていくと、基本的な知識と対策を抑えることができると思います。是非入門編は最後までご一読ください。もしお役に立てたなら、初学者向け心理学講座でもぜひお待ちしています。

落ち込むのは自然な感情

誰でも仕事や恋愛、人間関係で悪循環に陥り、ズーンと落ち込んでしまうことがあるでしょう。そんな時は

・ネガティブ思考が止まらない
・行動する気が起きない
・人と会いたくない

など、七転八倒してしまうものです。私も今までたくさんありました。。。

ただ…人生は長いものです。その過程の中で落ち込むことは避けては通れない体験と言ってもいいかもしれません。

気分が落ち込む 仕事

もし明確な理由があり落ち込んでいる場合、短期的であれば問題ないと言って良いでしょう。

気分が落ち込む時期があるからこそ、人は自分と向き合い、人生の深さを知り、一度しかない人生を味わい尽くすことができるのです。

気分が落ち込むことは人間を成長させてくれる、とても自然な感情なのです。

フィンクの心の整理4段階

フィンクは心の整理には4つの段階があると主張しています。

気分が落ち込む

①衝撃期

大切なものをなくした時、チャレンジに失敗したとき、失恋したとき、私たちの心は落ち込んだ気持ちになります。この時期を衝撃期とよびます。

②防衛的退行

衝撃期のあと、私たちは現実が受け入れられず、心理的に葛藤します。考え方を変えたり、ああでもない、こうでもない、と試行錯誤していきます。

③承認期

自分の心と向き合い、少しずつ落ち込む出来事と折り合いがついていきます。何が起きたのか、何が原因だったのか、だんだんと整理ができてきます。

④適応期

少しずつ穏やかさを取り戻し、好きなことや新しいことを始めるなど、自分にとってプラスになることを取り入れるようになっていきます。悲しい出来事を前向きに解釈して生きる糧にしていきます。

*講師の視点 人には自然と気分が落ち込む状態から回復する力があります。特に悲しい出来事があったときは、長い目で見ればだんだんと回復していける。とゆったり構えるといいでしょう。

無理に明るく!は逆効果

抑圧とは何か

特に辛い出来事があり受け止められないことがあったとき、人は気分が落ち込む状態をいったん保留することがあります。特に

①衝撃期
②防衛的退行の際に

「抑圧」という心の防衛機制が働くことがあります。抑圧とは、本来なら落ち込むべきことを心の奥底にいったんしまうイメージです。

自然な回復が基本

しかし、人間の心の防衛機制には限界があります。

気分が落ち込むのを抑えるには、とてもエネルギーがいるのです。落ち込むべき時に落ち込まず、空元気で強引に心の底に抑圧すると、心の問題が体に表れてしまうことがあります。

例えば、胃潰瘍になってしまったり、月経不順が起こるのですが、心身症という病気になることもあります。

この意味でちゃんと理由があれば、自然な流れとして落ち込むことが大事なのです。

落ち込む気持ちを相談

長期化する場合は要注意

長期化に注意

ただし、長期的に落ち込んでいる場合は注意が必要です。気分が落ち込む時間は自然に対処すればある程度の期間で改善していくものですが、長期的に気分が落ち込むと

・抑うつが強くなる
・気分障害につながる。
・対人関係に不安が強くなる

など発展していくこともあります。特に気分が落ち込む時に、ネガティブ思考をぐるぐる巡らせている状態が続くと抑うつを強めることになるので注意が必要です(城月等,2009)。

否定の連鎖に注意

神谷・幸田(2016)は、「ネガティブ思考」が与える心理的な影響について研究しました。下図は論文を一部改変して作成した図です。少し概観してみてください。

気分が落ち込む うつ

過去現在否定的と自己否定が、ネガティブな反すう思考や将来否定を高め、最終的によくうつ気分を強くなることがわかります。

過剰な自己否定や、過去や現在をマイナスに捉えている場合は注意が必要です。

落ち込むのはなぜ

診断,チェック

緊急度を測れるように簡易診断を作成しました。

適応障害,うつ病の危険性

もし落ち込む気持ちが強く、
 消えてなくなりたい
 生きていることに疲れた
という感覚がある場合は、適応障害やうつ病のリスクがあります。

かなり強く落ち込んでいると感じる方は、適応障害、うつ病の知識を学んでおくといいかもしれません。

比較的、原因がはっきりとしているストレス因がある場合は適応障害の可能性があります。失恋した、受験に失敗した、死別があったなどに当てはまる方は上記を参照ください。

うつ病とは(厚生労働省)

眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといったことが続いている場合、うつ病の可能性があります。

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態です。

治療方針とうつ病とは(厚生労働省)

薬による治療とあわせて、認知行動療法も、うつ病に効果が高いことがわかってきています。早めに治療を始めるほど、回復も早いといわれていますので、無理せず早めに専門機関に相談すること、そしてゆっくり休養をとることが大切です。


自殺リスク

強く抑うつ気分、喜びや興味の喪失、疲れやすさなどが基本的な症状であり、当てはまる場合は早めの改善が必要です。

また、警察庁の平成29年の自殺統計によれば、うつ病による自殺がもっとも多いことがわかっています。

気分が落ち込む 上げる

上図は、健康問題での自殺の原因を調べたものです。身体の病気や統合失調よりもうつ病の方が多い傾向にあることがハッキリと出ています。

特にはっきりとした原因が思い当たらないが、長期的に気持ちが落ち込んでいる場合はうつ病の可能性があります。上記で基本的な知識を抑えておきましょう。

気分が落ち込む 仕事

気分が落ち込む3つの解決策

ここまで入門①としてフィンクの4段階を中心に解説してきました。落ち込む気持ちは、自然なことで、焦らずともきっと乗り越えていけるということをまずは押さえておきましょう。

ここから先は入門②~④に進みます。

  • 全体の目次
  • 入門①フィンクの回復の4段階
  • 入門②リフレーミング法
  • 入門③たまには周りに甘える
  • 入門④身体のメンテナンスも大事

気分が落ち込む状況を乗り越えていく際に、基本的な知識としてぜひ活用してみてください。

入門②-リフレーミング法

ネガティブな自動思考
気分が落ち込むことが多い、なかなか回復できないという方は、ネガティブ思考を繰返している可能性があります。

ポジティブ思考に修正しよう
そこで入門②では、ネガティブ思考を前向きに変換していく「リフレーミング」をご紹介します。心理療法でもよくつかわれる手法ですので、ぜひ基本として押さえてみてください。

ネガティブ思考が繰り返される方は入門②リフレーミングを確認してみてくださいね。

落ち込む,リフレーム

入門③-助けを求める,ソーシャルサポート

問題をひとりで抱えがち 
落ち込みやすい人は、真面目で責任感が強く、自分で悩みを抱えこんでしまうことがあります。悩みを周りに打ち明けることがない方は要注意です。

時には甘え上手になろう
ソーシャルサポートとは、周りの人から受ける様々な援助を意味します。問題を一人で抱え込むのではなく、さまざまなソーシャルサポートを使って問題を解決する方法をご紹介します。

悩みを打ち明ける機会がない…という方は入門③ソーシャルレポートを参考にしてみてくださいね。

たまには甘える,元気がない時

 

入門④-体調を整えてを気分を改善

気分が上がらないのは体のせい?
落ち込む気持ちは、体の仕組みと連動していると言われています。例えば、寝不足や運動不足な方は、抑うつ感が高く、無気力になってしまうことがわかっています。

体調を整えると気分が安定
身体の健康は、心の健康にとってかなり重要です。入門④では、睡眠、日光に当たる、適度な運動の重要性について解説していきます。不規則な生活が続いている…という方は、入門④体調を整えて気分を改善を確認してみてください。

睡眠,落ち込む

発展編

入門編を学んでより深く、メンタルヘルス力を向上させたい方は下記を参照ください。

発展-専門機関で学ぶ

心理療法を独学で学ぶことに不安がある場合は、専門家の元でしっかり学ぶこともお勧めしています。

独学に限界を感じた方、心理学を体系的に勉強されたい方のご参加をぜひお待ちしています。

執筆者も講師をしています(^^)
 ・認知行動療法
 ・マインドフルネス療法
 ・緊張緩和法の学習
初学者向け心理学教教室を開催しています

次回の落ち込むコラムは1つ目の解決策として「リフレーミング」をより詳しく学びます。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

助け合い掲示板

2件のコメント

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    • 美穂
    • 2019年10月22日 8:35 PM

    拝見して、ほんの少し気分が晴れました。
    今は44歳ですが、若い頃から自分に自信がなく、ネガティブ思考で、落ち込むと中々立ち直れず、一人ベッドで号泣し、どうせ私なんか。私はダメだなぁ。
    等と考えてしまい、今もまさにそんな心理状況でした。
    川島さんのコラムは対処法を検索していて見つけましたが、出会えて良かったです。
    他のコラムやブログ等も読ませていただきます。
    今回は読ませていただけて、感謝しています。ありがとうございました。

    返信する
    • べり
    • 2019年3月13日 8:59 PM

    気分の落ち込みと日照時間との関係は実感しています。
    冬は特に落ち込みやすいし、浮上しにくいです。

    今年の冬も同様でした。抑鬱の改善を考える余裕はないです。
    それでも改善を目指すべきなんでしょうか?
    これって一般的でない質問ですかね(苦笑)

    返信する

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
押谷葉子, 山田尚登, & 高橋三郎. (1994). 感情障害エピソード反復の周期性と季節性. 精神医学, 36(11), 1197-1202.
樫村正美, & 岩満優美. (2007). 感情抑制傾向尺度の作成の試み. 健康心理学研究, 20(2), 30-41.
城月健太郎, 笹川智子, & 野村忍. (2007). ネガティブな反すうが社会不安傾向に与える影響. 健康心理学研究, 20(1), 42-48.
長谷川晃, 金築優, & 根建金男. (2009). 抑うつ的反すうに関するポジティブな信念の確信度と抑うつ的反すう傾向との関連性. パーソナリティ研究, 18(1), 21-34.
厚生労働省 患者調査 2008年